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番外編
キャスリーン4
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キャスリーン今日で最後・・・嫌な女。長かったー(o´Д`)胸糞悪い~!(´ρ`*)ゲフンゲフン失礼致しました<(_ _)>
妊娠生活は最悪だった。
つわりも酷かった。おなかの中で動く異物感も嫌だった。1番嫌だったのは自分のお腹が有り得無いほど大きくなった事。
こんな醜い体型本当に元に戻るのだろうか。
陣痛が来た。
痛すぎる。でも頑張った。だってこれでこの大きなお腹から解放される。
グリードは痛がる私の頭元に何も出来ないでただ立っているだけだった。
目障り。
そして生まれて来た子供はやはりグリードには似ても似つかない子供だった。
元気な男の子ですよ、良かったですね!おめでとうございます。取り上げた産婆さんはそう言っていた。
・・・何が良かったの?
正直何の役にも立たないような子供触る気にもなれなかった。
煩いし汚い。赤ん坊を触らない私を見てグリードは何を思ったのかぎこちないながらも世話し始めた。
何なのこいつ、なに明らかに自分の子供じゃない赤ん坊の世話なんてしてんの?
流石に自分の子供じゃなくて気でも触れたのかしらね。そう思って見ていると「俺の子供でなくて気が触れてしまったんだねキャスリーン」と私の頭を撫でてきた。
グリードはどうやら私の気が触れてしまったと思っているらしい。
あはははは!何言ってんのコイツ!
最初っからあんたの子供である確率の方が低かったんだよ!
まあいいわ。そう思っていてくれているなら好都合だわ、これで私は赤ん坊の世話をしないで済む!
それに気が触れたとなれば侯爵家の跡継ぎと言った事も有耶無耶に出来るかも!
約束の日、私とグリードそして赤ん坊は侯爵家へと足を踏み入れる。
さぁ、貴女のせいで気が触れてしまった女を精々可哀想に思ってね。
そう思っていると案の定とても丁重に扱われた!あー気分良い!
もしかしたらこのままこの子が侯爵家の跡継ぎだと本気で思っている演技をしていたら跡継ぎに出来るんじゃないの?
そんな事を考えていると急に赤ん坊が泣き出した。するとタイミング良く侯爵家のメイドが現れお締めかミルクかもしれないのでお世話してくると赤ん坊を連れて行った。
「ああ!なんて楽なの!こんなに皆が世話してくれるなんて!ここでなら次はグリードの子供を産んでやってもいいわね」
ついに私が侯爵夫人よ!
あれからどれ位時間が経ったのだろうか、メイドが赤ん坊を連れて行ってからそれなりの時間が経ったはず・・・それなのに一向に誰も現れない。
・・・・・・・・・!もしかして!このまま私から赤ん坊を取り上げて全て無かった事にしようとしてるんじゃないの?っ!そうはさせない!私は慌ててその部屋から外に出る。
左右を見る、ここがどこなのかも分からない。
「誰か!誰かいないの?」
叫びながら走り出す。そこかしこから人の気配らしきものは感じるのに人の姿は一向に見えない。私の呼びかけにも答えない。
「何なのよ!なんだって言うの?」
私はひたすらに走る。
「私の赤ん坊返しなさいよ!」
そう言いながら走る私の目に見たことがある扉が見えた。あそこだわ!そして勢いよくその扉を開く、するとそこには見知らぬオジサンオバサン、奥さんの弟、そしてその弟に踏まれているグリード、そして憎き奥さんの姿があった。
「私の赤ちゃん返しなさいよ!あの子は侯爵家の跡取りよ!あんたが盗ったんでしょ!自分に子供が産めないからって!」
私のその言葉を聞き奥さんはふふふとそれはそれは楽しそうに微笑んだ。
な、何笑っているのよ・・・。奥さんの笑みに一瞬たじろぐ。
「夫の血をひいていないあの子が跡取り?有り得ないわ。そう思ったから貴女も気が触れた振りまでしてここに現れたのでしょう?」
・・・そうだ・・・。気付いた時にはもう遅く誤魔化す事は出来そうにもなかった。
すると奥さんのその言葉を聞いたグリードまでもが私を責めるような事を言って来た。
「嘘だったのか!」
知らないわよ!あんたが勝手に勘違いしただけでしょ!私は何も言ってないわよ!
思わずグリードを睨む。
そして耳元で奥さんが囁く。
「あの子はこちらで処分しますわ」
子供を処分?はっ!やっぱりお貴族様ねぇ、邪魔な子供は容赦なく処分ですって!
あはははは、まあいいわ私に育てろなんて言われても困るものね、助かったわ。
こうなったらここにはもう用がないと思い立ち去ろうと思った私の耳に奥さんの信じられない言葉が聞こえてくる。
「侯爵家は昨日私の弟が跡を継いだもの」
「何でよ!何であんたの弟のものになるのよ!」
私は奥さんに向かって叫ぶ。
「元々そういう条件で結婚したから」
奥さんはしれっとそう言った。
なんで?なんで?なんで?おかしいじゃない!なんでこの女ばかりいい思いをするのよ!納得いかない!納得いかないわ!
最初からそんな話だったなら今まで私がやって来た事はなんだったのよ!
このまま負けたままでは悔しすぎる!そうは思ったものの何も言わずにずっと睨んで来る奥さんの弟に何も出来ない事を悟る。
悔し紛れにドスドスと外に出て行こうとすると奥さんが声を掛けてくる。
何なのよ、まだなんかあるの?
「忘れ物ですよ」
何も忘れてる物なんてないわよ!勢い良く振り返ると奥様がグリードに視線を送る。
「要らないわよそんなお荷物!」
もう、どうやったとしてもこの侯爵家を私のものにする事は出来ない、ならばもうこんな金を稼ぐことも出来ない男ただのお荷物でしか無い。今度こそ出て行こうとする私にまた奥さんが声を掛けてくる。
しつこいわねぇ!本当は私の事好きなんじゃないの?!そんな思いでやけくそに振り向くと目の前に1枚の紙。そこには有り得ない金額が書かれていた。
「こちらはわたくしに対する慰謝料です。きっちり払って下さいね」
そう言って笑った奥さんは憎たらしい程の笑みを浮かべていた。
「・・・あんな女になんか絶対に負けないわ。こんな金額私が本気を出せば直ぐに払えるわ!」
屋敷の外に出た私は街に向かって歩き出した。
私はキャスリーンよ!今に華やかな舞台に返り咲いてみせるわ!
妊娠生活は最悪だった。
つわりも酷かった。おなかの中で動く異物感も嫌だった。1番嫌だったのは自分のお腹が有り得無いほど大きくなった事。
こんな醜い体型本当に元に戻るのだろうか。
陣痛が来た。
痛すぎる。でも頑張った。だってこれでこの大きなお腹から解放される。
グリードは痛がる私の頭元に何も出来ないでただ立っているだけだった。
目障り。
そして生まれて来た子供はやはりグリードには似ても似つかない子供だった。
元気な男の子ですよ、良かったですね!おめでとうございます。取り上げた産婆さんはそう言っていた。
・・・何が良かったの?
正直何の役にも立たないような子供触る気にもなれなかった。
煩いし汚い。赤ん坊を触らない私を見てグリードは何を思ったのかぎこちないながらも世話し始めた。
何なのこいつ、なに明らかに自分の子供じゃない赤ん坊の世話なんてしてんの?
流石に自分の子供じゃなくて気でも触れたのかしらね。そう思って見ていると「俺の子供でなくて気が触れてしまったんだねキャスリーン」と私の頭を撫でてきた。
グリードはどうやら私の気が触れてしまったと思っているらしい。
あはははは!何言ってんのコイツ!
最初っからあんたの子供である確率の方が低かったんだよ!
まあいいわ。そう思っていてくれているなら好都合だわ、これで私は赤ん坊の世話をしないで済む!
それに気が触れたとなれば侯爵家の跡継ぎと言った事も有耶無耶に出来るかも!
約束の日、私とグリードそして赤ん坊は侯爵家へと足を踏み入れる。
さぁ、貴女のせいで気が触れてしまった女を精々可哀想に思ってね。
そう思っていると案の定とても丁重に扱われた!あー気分良い!
もしかしたらこのままこの子が侯爵家の跡継ぎだと本気で思っている演技をしていたら跡継ぎに出来るんじゃないの?
そんな事を考えていると急に赤ん坊が泣き出した。するとタイミング良く侯爵家のメイドが現れお締めかミルクかもしれないのでお世話してくると赤ん坊を連れて行った。
「ああ!なんて楽なの!こんなに皆が世話してくれるなんて!ここでなら次はグリードの子供を産んでやってもいいわね」
ついに私が侯爵夫人よ!
あれからどれ位時間が経ったのだろうか、メイドが赤ん坊を連れて行ってからそれなりの時間が経ったはず・・・それなのに一向に誰も現れない。
・・・・・・・・・!もしかして!このまま私から赤ん坊を取り上げて全て無かった事にしようとしてるんじゃないの?っ!そうはさせない!私は慌ててその部屋から外に出る。
左右を見る、ここがどこなのかも分からない。
「誰か!誰かいないの?」
叫びながら走り出す。そこかしこから人の気配らしきものは感じるのに人の姿は一向に見えない。私の呼びかけにも答えない。
「何なのよ!なんだって言うの?」
私はひたすらに走る。
「私の赤ん坊返しなさいよ!」
そう言いながら走る私の目に見たことがある扉が見えた。あそこだわ!そして勢いよくその扉を開く、するとそこには見知らぬオジサンオバサン、奥さんの弟、そしてその弟に踏まれているグリード、そして憎き奥さんの姿があった。
「私の赤ちゃん返しなさいよ!あの子は侯爵家の跡取りよ!あんたが盗ったんでしょ!自分に子供が産めないからって!」
私のその言葉を聞き奥さんはふふふとそれはそれは楽しそうに微笑んだ。
な、何笑っているのよ・・・。奥さんの笑みに一瞬たじろぐ。
「夫の血をひいていないあの子が跡取り?有り得ないわ。そう思ったから貴女も気が触れた振りまでしてここに現れたのでしょう?」
・・・そうだ・・・。気付いた時にはもう遅く誤魔化す事は出来そうにもなかった。
すると奥さんのその言葉を聞いたグリードまでもが私を責めるような事を言って来た。
「嘘だったのか!」
知らないわよ!あんたが勝手に勘違いしただけでしょ!私は何も言ってないわよ!
思わずグリードを睨む。
そして耳元で奥さんが囁く。
「あの子はこちらで処分しますわ」
子供を処分?はっ!やっぱりお貴族様ねぇ、邪魔な子供は容赦なく処分ですって!
あはははは、まあいいわ私に育てろなんて言われても困るものね、助かったわ。
こうなったらここにはもう用がないと思い立ち去ろうと思った私の耳に奥さんの信じられない言葉が聞こえてくる。
「侯爵家は昨日私の弟が跡を継いだもの」
「何でよ!何であんたの弟のものになるのよ!」
私は奥さんに向かって叫ぶ。
「元々そういう条件で結婚したから」
奥さんはしれっとそう言った。
なんで?なんで?なんで?おかしいじゃない!なんでこの女ばかりいい思いをするのよ!納得いかない!納得いかないわ!
最初からそんな話だったなら今まで私がやって来た事はなんだったのよ!
このまま負けたままでは悔しすぎる!そうは思ったものの何も言わずにずっと睨んで来る奥さんの弟に何も出来ない事を悟る。
悔し紛れにドスドスと外に出て行こうとすると奥さんが声を掛けてくる。
何なのよ、まだなんかあるの?
「忘れ物ですよ」
何も忘れてる物なんてないわよ!勢い良く振り返ると奥様がグリードに視線を送る。
「要らないわよそんなお荷物!」
もう、どうやったとしてもこの侯爵家を私のものにする事は出来ない、ならばもうこんな金を稼ぐことも出来ない男ただのお荷物でしか無い。今度こそ出て行こうとする私にまた奥さんが声を掛けてくる。
しつこいわねぇ!本当は私の事好きなんじゃないの?!そんな思いでやけくそに振り向くと目の前に1枚の紙。そこには有り得ない金額が書かれていた。
「こちらはわたくしに対する慰謝料です。きっちり払って下さいね」
そう言って笑った奥さんは憎たらしい程の笑みを浮かべていた。
「・・・あんな女になんか絶対に負けないわ。こんな金額私が本気を出せば直ぐに払えるわ!」
屋敷の外に出た私は街に向かって歩き出した。
私はキャスリーンよ!今に華やかな舞台に返り咲いてみせるわ!
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