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魔導師と呼ばれる男は私を値踏みするようにこちらを見た。
途端私の中で何かが這いずり回るような感覚。ぞわっ!身の毛がよだつ。
「やめて!」
思わず叫び!目の前の男を睨み付ける!
「貴方、今私に何をした?」
目の前の男は得たいの知れない笑みで
「ちょっと君を調べさせてもらっただけだよ」
と何事も無かったかのように良い放った。
「確かに君は人間のようだ、しかし何か不思議な気配も感じるなぁ」
「勝手に人を調べないで!」
私は男に向かい手を振り上げる、しかしその手は軽々捕まえられる。
「何をしている?」
その時2つに別れた軍の真ん中から馬に乗った燃えるような赤い髪の……あ!あれは王様!
「あんたね!この森に何の証拠もなく攻めて来たのは!」
私は赤毛の男にむかいそう叫ぶ。
「何だこの女は」
赤毛は魔導師にそう言った。
「殿下、何でもこちらのレディーこの森に住んでいるらしいですよ」
「……魔物か?」
むっ!こいつもか!何なんだ!
「よってたかってあんた達、人の事魔物魔物って何の証拠も無しに!それに魔物達が悪いなんて決め付けないで、あの子達は悪くない!」
怒りにまかせ私は一気に捲し立てた。
そんな私を冷めた目で見つめる赤毛の王様はその瞳より冷たい声で
「魔物どもをかばうなど!怪しいやつだ!捕らえよ!」
そう言った。兵士達が私を取り囲む。
どうしよう。このままじゃ捕まっちゃう!私はぎゅっと目を瞑る。
『待て』
この声!モーリー!目を開くとそこにはモーリーや他の魔物達にジル達動物がいた。
「ダメじゃない、貴方達。この人たちはお前達を倒そうとしているのよ。危ないわ!」
『でもティアが危ないのは嫌』
「ありがとうモーリー、それにジル達も」
《なぁに御安いご用だよ》
私はモーリーとジルを抱き締める。
私を取り囲んでいた兵士達はモーリー達を見てあわてふためいている。
「おい!魔物どもだぞ!」
「なんて禍々しい」
そんな声が聞こえてくる。
モーリー達はとても悲しそうだ。
「やめて!そんな事言わないで!この子達は禍々しくなんてない。貴方達人間にそんな事言われてとても悲しんでいるわ」
「何をバカな事を!お前魔物達の言っている事がわかると云うのか?」
「分かるわ!物心付いた時から一緒に暮らしてきたのよ!動物達も一緒よ。仲の良い魔物達が貶されて怒っているわ。貴方達にはこの子達の声が聞こえないの?」
兵士達と言い争っていると先程の赤毛の王様が現れた。
「おい、お前名前は何と言う」
「……さっきもあの魔導師様に言ったけど知らない人に名前なんて教えられない」
「そうか」
それだけ 言うと何かを考えはじめた。
途端私の中で何かが這いずり回るような感覚。ぞわっ!身の毛がよだつ。
「やめて!」
思わず叫び!目の前の男を睨み付ける!
「貴方、今私に何をした?」
目の前の男は得たいの知れない笑みで
「ちょっと君を調べさせてもらっただけだよ」
と何事も無かったかのように良い放った。
「確かに君は人間のようだ、しかし何か不思議な気配も感じるなぁ」
「勝手に人を調べないで!」
私は男に向かい手を振り上げる、しかしその手は軽々捕まえられる。
「何をしている?」
その時2つに別れた軍の真ん中から馬に乗った燃えるような赤い髪の……あ!あれは王様!
「あんたね!この森に何の証拠もなく攻めて来たのは!」
私は赤毛の男にむかいそう叫ぶ。
「何だこの女は」
赤毛は魔導師にそう言った。
「殿下、何でもこちらのレディーこの森に住んでいるらしいですよ」
「……魔物か?」
むっ!こいつもか!何なんだ!
「よってたかってあんた達、人の事魔物魔物って何の証拠も無しに!それに魔物達が悪いなんて決め付けないで、あの子達は悪くない!」
怒りにまかせ私は一気に捲し立てた。
そんな私を冷めた目で見つめる赤毛の王様はその瞳より冷たい声で
「魔物どもをかばうなど!怪しいやつだ!捕らえよ!」
そう言った。兵士達が私を取り囲む。
どうしよう。このままじゃ捕まっちゃう!私はぎゅっと目を瞑る。
『待て』
この声!モーリー!目を開くとそこにはモーリーや他の魔物達にジル達動物がいた。
「ダメじゃない、貴方達。この人たちはお前達を倒そうとしているのよ。危ないわ!」
『でもティアが危ないのは嫌』
「ありがとうモーリー、それにジル達も」
《なぁに御安いご用だよ》
私はモーリーとジルを抱き締める。
私を取り囲んでいた兵士達はモーリー達を見てあわてふためいている。
「おい!魔物どもだぞ!」
「なんて禍々しい」
そんな声が聞こえてくる。
モーリー達はとても悲しそうだ。
「やめて!そんな事言わないで!この子達は禍々しくなんてない。貴方達人間にそんな事言われてとても悲しんでいるわ」
「何をバカな事を!お前魔物達の言っている事がわかると云うのか?」
「分かるわ!物心付いた時から一緒に暮らしてきたのよ!動物達も一緒よ。仲の良い魔物達が貶されて怒っているわ。貴方達にはこの子達の声が聞こえないの?」
兵士達と言い争っていると先程の赤毛の王様が現れた。
「おい、お前名前は何と言う」
「……さっきもあの魔導師様に言ったけど知らない人に名前なんて教えられない」
「そうか」
それだけ 言うと何かを考えはじめた。
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