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傷痕 2
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柊さんと緒方は、知り合い・・・?
「ミナトお前・・・」
「本当にすみません。夏には私からよく言って聞かせます。学校にまで ご迷惑をお掛けしてしまって申し訳ありません。お相手のお子さんにも怪我をさせてしまったと・・・」
緒方の言葉を遮るかのように、柊さんは深く頭を下げ謝り続ける。
俺のせいで柊さんにこんな事させるなんて、マジで情けねー・・・
だけど二人の間に漂う微妙な雰囲気の方が気になって、俺は反省どころじゃなくなってしまう。
「怪我をさせられた うちの女子生徒を庇ったと言う話ですので・・・。相手の他校生徒は念の為病院へ行ってますが、軽い裂傷と打撲だと 先程警察の方に連絡がありました。おそらく今回は示談になるかと思います」
「そう、ですか・・・」
顔を上げても、柊さんは緒方と視線を合わせようとはしない。
「あの・・・柏木くんはミナトさんの弟なんですか?」
「・・・いえ、『ミナト』は苗字なんです。夏は俺の養子です」
緒方の質問に、柊さんはバツが悪そうな表情で答える。
「・・・そうだったんですね。・・・お元気そうで安心しました」
「・・・・・・ご迷惑をお掛けしました。警察の方とお話しさせて頂いて連れて帰りますので・・・失礼します」
避けるように緒方の横をすり抜け、警官に声を掛ける柊さん。
ただの知り合いって感じじゃなさそうだよな・・・。
まさか、柊さんの好きだった人って・・・緒方?
河森を送り届け、駅までの道を柊さんと二人で歩く。
「すみません・・・。俺のせいで柊さんに迷惑かけちゃって・・・」
「ん?ああ。何言ってんだ、夏は千里ちゃんを庇ったんだろ?謝る事なんてないよ。女の子を守ってやるなんてカッコイイじゃん。偉かったな」
柊さんは笑顔を向けてくれるけど、『偉かった』なんて完全にガキ扱いだ。
しかも、河森を守ってなんかない。アイツ、膝 怪我しちゃったしな。
だけど今はそれよりも、緒方との関係の方が気になる。
「緒方の事、知ってたんですか?」
柊さんの笑顔がゆっくりと真顔に変わっていく。
「好き、だったんですか?」
もしそうなら・・・
「はあ?そんなワケ無いだろ。男だぞ?」
え!違うの?
つか『男だぞ』って、散々男に抱かれてきたあんたが言うのかよ!
「俺の好きだった人が気になってるんなら、残念だけど女だよ。まあ、夏に対して感じてる気持ちが恋心だって言うなら、過去の恋は ままごとみたいなもんだから安心しろ」
「でも、柊さんは男としか経験無いんですよね?」
「だって、女から金なんか取れないだろ。手っ取り早く稼ぐには男に抱かれるのが一番だったし・・・」
で、アナルセックスに嵌って、ミイラ取りがミイラになった訳ですね・・・。
柊さん、ゲイじゃなかったのか。
「緒方さんは、俺の客で・・・初めての相手だよ」
「え!?」
「母親が死んで、バイトを探してた時に知り合った。一晩相手したら2万くれるって言うから、言われるままホテルに行って・・・」
オイオイ緒方、そんな奴が教師やってていいのかよ!最低だな!
「あー金って 痛くて気持ち悪いの我慢すれば簡単に手に入るんだ、って教えてくれた。彼は大学生だったんだけど、毎月バイト代が入ると俺を買ってくれて・・・2万はちょっと安かったけどな。学割って事で」
「なんすか、学割って・・・他のヤツにいくらで売ってたんですか」
「うーん、マチマチ。20万くれる人もいれば、1万って人もいたし・・・だいたい3~5万が多かったかな」
柊さんの過去、知りたいとは思ってたけど、いざ聞いてみると金の話とか・・・生々しいな。
「緒方さん、教員採用試験受けるって言ってそれきりだったけど、まさか夏の高校の教師だったなんてな。顔見て焦ったよ。昔の常連が夏と一緒にいるんだもんな」
「本当にそれだけ?」
「・・・最後に俺を買ってくれた時に・・・いつかこんな生活から救ってやる、って言ってくれた。本人は覚えてないだろうけど。俺も顔見るまで忘れてたし・・・」
それって、緒方、柊さんを好きだったんじゃねぇか。
「ミナトお前・・・」
「本当にすみません。夏には私からよく言って聞かせます。学校にまで ご迷惑をお掛けしてしまって申し訳ありません。お相手のお子さんにも怪我をさせてしまったと・・・」
緒方の言葉を遮るかのように、柊さんは深く頭を下げ謝り続ける。
俺のせいで柊さんにこんな事させるなんて、マジで情けねー・・・
だけど二人の間に漂う微妙な雰囲気の方が気になって、俺は反省どころじゃなくなってしまう。
「怪我をさせられた うちの女子生徒を庇ったと言う話ですので・・・。相手の他校生徒は念の為病院へ行ってますが、軽い裂傷と打撲だと 先程警察の方に連絡がありました。おそらく今回は示談になるかと思います」
「そう、ですか・・・」
顔を上げても、柊さんは緒方と視線を合わせようとはしない。
「あの・・・柏木くんはミナトさんの弟なんですか?」
「・・・いえ、『ミナト』は苗字なんです。夏は俺の養子です」
緒方の質問に、柊さんはバツが悪そうな表情で答える。
「・・・そうだったんですね。・・・お元気そうで安心しました」
「・・・・・・ご迷惑をお掛けしました。警察の方とお話しさせて頂いて連れて帰りますので・・・失礼します」
避けるように緒方の横をすり抜け、警官に声を掛ける柊さん。
ただの知り合いって感じじゃなさそうだよな・・・。
まさか、柊さんの好きだった人って・・・緒方?
河森を送り届け、駅までの道を柊さんと二人で歩く。
「すみません・・・。俺のせいで柊さんに迷惑かけちゃって・・・」
「ん?ああ。何言ってんだ、夏は千里ちゃんを庇ったんだろ?謝る事なんてないよ。女の子を守ってやるなんてカッコイイじゃん。偉かったな」
柊さんは笑顔を向けてくれるけど、『偉かった』なんて完全にガキ扱いだ。
しかも、河森を守ってなんかない。アイツ、膝 怪我しちゃったしな。
だけど今はそれよりも、緒方との関係の方が気になる。
「緒方の事、知ってたんですか?」
柊さんの笑顔がゆっくりと真顔に変わっていく。
「好き、だったんですか?」
もしそうなら・・・
「はあ?そんなワケ無いだろ。男だぞ?」
え!違うの?
つか『男だぞ』って、散々男に抱かれてきたあんたが言うのかよ!
「俺の好きだった人が気になってるんなら、残念だけど女だよ。まあ、夏に対して感じてる気持ちが恋心だって言うなら、過去の恋は ままごとみたいなもんだから安心しろ」
「でも、柊さんは男としか経験無いんですよね?」
「だって、女から金なんか取れないだろ。手っ取り早く稼ぐには男に抱かれるのが一番だったし・・・」
で、アナルセックスに嵌って、ミイラ取りがミイラになった訳ですね・・・。
柊さん、ゲイじゃなかったのか。
「緒方さんは、俺の客で・・・初めての相手だよ」
「え!?」
「母親が死んで、バイトを探してた時に知り合った。一晩相手したら2万くれるって言うから、言われるままホテルに行って・・・」
オイオイ緒方、そんな奴が教師やってていいのかよ!最低だな!
「あー金って 痛くて気持ち悪いの我慢すれば簡単に手に入るんだ、って教えてくれた。彼は大学生だったんだけど、毎月バイト代が入ると俺を買ってくれて・・・2万はちょっと安かったけどな。学割って事で」
「なんすか、学割って・・・他のヤツにいくらで売ってたんですか」
「うーん、マチマチ。20万くれる人もいれば、1万って人もいたし・・・だいたい3~5万が多かったかな」
柊さんの過去、知りたいとは思ってたけど、いざ聞いてみると金の話とか・・・生々しいな。
「緒方さん、教員採用試験受けるって言ってそれきりだったけど、まさか夏の高校の教師だったなんてな。顔見て焦ったよ。昔の常連が夏と一緒にいるんだもんな」
「本当にそれだけ?」
「・・・最後に俺を買ってくれた時に・・・いつかこんな生活から救ってやる、って言ってくれた。本人は覚えてないだろうけど。俺も顔見るまで忘れてたし・・・」
それって、緒方、柊さんを好きだったんじゃねぇか。
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