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手フェチ×リゾートバイト=ウィンウィン 3
しおりを挟む何やってんだ、俺。
「ん・・・、」
男の尻に指突っ込んで。
「ん、 んんっ?」
こういうこと、できるなら架にしたかったのに。
「んっ! ・・・つか、さぁ」
「ハイ」
「お前、くっっっっそヘタじゃん!いってぇよ!」
四つん這いになったつばさが振り返って市太を睨む。
「知るか。こんなとこ突っ込んだことなんかねーし。女じゃないんだからちょっとくらい我慢しろって」
市太はつばさの後ろからコンドームを被せた指を抜く。抜き切る瞬間、ビクッと跳ねるつばさの臀部。
「イチそんな雑な前戯で女抱いてんの?引かれねぇ?」
「女の子にはちゃんと優しくしてるよ。男は濡れないじゃん。感じてっかどうかなんてわかんねーし・・・」
「あのさー、俺だからいいよ?でもさ、イチの大事なあのメス顔、俺と同じように扱うつもりなの?」
もし相手が架だったら・・・。痛い思いなんてさせたくない。
市太はローションのボトルをひっくり返しつばさの割れ目に垂らして、窄まりを指で撫で、もう一度ゆっくりと挿入する。
「ん・・・、んぁ」
ヒクッと収縮し弛緩するつばさのそこを、架のものに頭ですり替え、傷付けないように慎重に挿抜する市太。
「あッ、そこ・・・ いまん、とこ」
「・・・ココ? なんかちょっとコリコリしてるとこ?」
「あ・・・あ──・・・、そ こ」
大きな枕に顔を埋めたつばさは体を震わせる。
「そこ、そーっと擦って?」
「こう?」
市太はつばさに言われた通りに指先に当たる膨らみを擦る。
「あっ、あ・・・っ、やば・・・」
「ここが前立腺なんだ?」
「ん・・・そう。 あ・・・ッちゃんと、覚えとけよ? そこ開発してやれば、メス顔くんもイチにメロメロになるからさぁ、きっと」
はぁはぁと息を荒らげ、上気し薄ら汗ばむつばさの白い肌。
呼吸が乱れているのは同じなのに、匂いを拒否した体が悲鳴をあげて震えている架とは全然違う。
男なのに艶めかしくて、いやらしくて・・・こっちまでおかしな気分になりそうだ。
「イチ? 手、止まってんだけど?」
「あ、ごめん」
「・・・イヤ。なんか、俺のがごめんな。男どうしでラブホ入ってケツに指突っ込まされてさぁ。はは、災難だよな、お前」
「・・・・・・・・・」
「黙んなよ、こえーよ。つかもぉいーや、悪かったなこんな・・・っあんっ」
つばさの弱い部分をぐっと押す市太。
「こんな? 悪かったってなに? 男のクセに、こんなエッチくせー体で誘って悪かったって意味?」
「あ・・・ッ、ん それ、ヤバイ・・・って」
自分から腰を揺らし、快感で蕩けた表情を市太に向けるつばさ。
もういい、って顔じゃねぇじゃん。あーもう、くっそ・・・!
「自分から誘っといて、もういい、は無しだろ。俺のも気持ち良くしてよ」
「え・・・ケツ?」
「なわけない!挿れていいかってこと!」
市太が下着を下げると、反り返った股間につばさの目が釘付けになる。
「ちょ・・・っ、なにその角度!ヤバくねぇ!?そんなんで中擦ったら、潮吹く女めっちゃいるだろ!?」
そこかよ、と心でツッこむ市太。
「コレでつばさくんの前立腺擦ってあげるよ。潮吹かないでね」
市太はつばさの腰を両手で掴み、仰向けにして引き寄せる。
体が丸くなるように両足を頭の横に着くほど倒されたつばさが、小さく抵抗する。
「イチっ、待て待て待て!」
「なんで?俺もう腰振りたくて堪んないんだけど」
「じゃなくて!お前、俺で勃ってんの!? オカシイだろ!」
おかしくなんてない。
細くて白くて、引っかかる所なんて無いくらい滑らかで綺麗な肌。女が嫉妬してしまいそうな美貌の小さい顔。
つばさくんの乱れた姿を見て、どれだけの男が平常心でいられるんだろう。
「挿れるよ」
市太は屹立の先をつばさの窄まりに押し当てる。
「待って、待って!」
つばさの手が懇願するように市太の太腿を掴む。
「・・・なに? 往生際悪すぎ・・・」
「こわ、怖いからぁっ!」
ぎゅっと目を閉じ眉を顰め、身を強ばらせるつばさ。
「・・・は?」
「イチ、やだ。怖い。チンポはさすがにムリ・・・」
両手で顔を覆い隠し、つばさは膝を震わせる。
散々指突っ込ませて弄らせといて、チンポは怖いってなんだよ。乙女か。
さっきまでの偉そうな態度からは想像もつかなかったつばさのしおらしい態度に、市太は罪悪感が込み上げる。
「・・・わかったよ。挿れない」
あーもー、どーすんだよ!俺のこの昂りは!
「うう、さんきゅ・・・。お詫びと言っちゃなんだけど、イチの、手コキしていい?」
「えっ? つばさくんの・・・」
手で?
つばさを起こし、向かい合う。
架の手とは違う、女性のようにしなやかなつばさの手が市太の中心に触れて、ゆるゆると動き始める。
「・・・っ」
「こうされると気持ちくね?俺好きなんだよな、コレ」
市太の陰茎を強めに握り、自分の手の平にクルクルと回しながら擦りつけるつばさ。
「汁出てるから痛くないだろ?・・・あ、すげ。イチのチンポまたデカくなった」
「マジなんなの? つばさくん、エロすぎなのに挿れさせてくんねーとか拷問なんだけど・・・」
「挿入はメス顔くんの為に取っとけよ。好きじゃない相手に突っ込んでも虚しいだけだろ」
ヤリチンのつばさくんに言われるなんて心外だ。だけど妙に説得力がある。何人もの女の子とセックスしても満たされなかったのは、俺が架を好きだからだ。
「おい、これ不公平だろ。俺のも触れよ。イチがされたら気持ちいいと思うのやってみて」
「はぁ~、ホントゆるっゆるだね。つばさくんの下半身」
「いいじゃん。夏だぞ、サマーバケーションだぞ?楽しまなきゃ損だろ。俺も気持ちいい、お前も気持ちいい。それでいいじゃん」
ま、お互い気持ちいいだけならいいか・・・。架の事は好きだけど、別に操を立ててるワケじゃない。
あいつにとって俺は幼馴染みで親友。俺が誰と何をしてようが嫉妬の対象にもならないんだから・・・
でもつばさくんの言う通り、男は架しかいらない。つばさくんとしている行為・・・これはただのお遊びだ。
夏の暑さに浮かされただけ、と市太は思っていた。
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