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それぞれの夜 2
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「・・・・・・・・・っていう事があったんですよ、昨夜」
「・・・あ、そう」
出張1日目が終わり、ホテルで同室になったタケルの話を、隣合ったベッドに寝転がりながら聞かされているオレ。
出張には、本社組の雄大さんとオレ、店舗組はタケルと瀬戸が来ていた。
同じ企画部の中川さんが取ってくれた宿泊先は、オープン準備をしている店の近くのビジネスホテルのツイン二部屋だった。
部屋割りで揉めて、結局ローテーションしようということになり、1日目の今日、オレはタケルと同室になったのだった。
タケルとまた一緒に仕事できるのは嬉しいんだけど・・・
「つーかオレをダシにしてオモチャでイチャコラした話とか、正直どーでもいいんだけど」
なんか、自分たち以外の男どうしの話って聞きたいような聞きたくないような。
しかもタケルとのぞむの、そういう話・・・うーん、想像したくねぇ。
「すいません。ちょっと惚気けたかっただけです」
口元に手をやり、照れくさそうにタケルが笑う。
「ふたり、付き合うことになったんだな。のぞむ、かなりタケルに惚れてたもんな~」
「ははは。そうですね、のぞむさんのしつこさに負けちゃいました」
タケルも同じくらいしつこかったけどな。
「俺、結局振られちゃいましたけど、涼太さんを好きになってよかったです」
・・・また返事に困るようなことを・・・。
「のぞむさんもそう思ってるんじゃないかな。俺達が涼太さんを好きになってなかったら、きっと出会ってなかったんで」
そう言ったタケルの顔がなんだか幸せそうで、オレも少し嬉しくなった。
「オレとしては男に好かれて複雑だけど、役に立てたならよかったわ。・・・じゃあ寝る。オヤスミ」
昼間の什器設置で体力を使い果たしたオレは、タケルとの会話を切り上げ目を閉じた。
「それより涼太さん、俺がこの出張に来た意味わかってます?」
それよりってなんだ!先輩が就寝しようってのに、まだ話続けるつもりかよ~。空気読めタケルよ。
「本社からの指示だろ?」
毛布に包まり、瞼を下ろしたままで答える。
「それもありますけど、あさみさんから頼まれてるんですよ。涼太さんが佐々木さんに襲われないように見張っとけって」
「それはついでだろ。出張は決まってたハズじゃん」
なんであさみさん、そんな事・・・
「・・・心配なんじゃないですか?推しカプの崩壊危機。俺も心配ですよ。涼太さんすぐ流されちゃうじゃないですか!」
ええ~。なに?心配されちゃってんの?てか青とオレ、崩壊危機なの?
「大丈夫だよ。あんな一緒にいたのに、タケルとだってなんもなかったじゃん」
それよりも眠いんだけど・・・。
「何も無くないですよ!」
捲し立てるように話は続く。
タケルは疲労困憊の先輩を気遣うつもりはないらしい・・・。
「俺に手繋がれて、キスしそうなくらい迫られて、服の上からだけどチンコも扱かれたの忘れたんですか!?俺だったからあれだけで済んだんですよ!?のぞむさんにも襲われたことあるんですよね!?」
「・・・すいませんでした・・・・・・あの、もう眠・・・」
「今回の出張、あの瀬戸さんも一緒だし、ほんと気ぃ抜けないですよ!ホテルだって3泊とも涼太さんと一緒の部屋で見張ってたかったのに!だいたい涼太さんは、男だからって無防備過ぎるんですよ!もっと危機感持って・・・・・・」
眠いし、・・・タケルの話が・・・長い・・・・・・・・・
タケルの説教を聞きながら、オレは深い眠りに落ちていった。
オレが寝落ちた事に気付かず、タケルがいつまで語っていたのかは知らないけど・・・こうして1日目の夜は更けて行ったのだった。
「・・・あ、そう」
出張1日目が終わり、ホテルで同室になったタケルの話を、隣合ったベッドに寝転がりながら聞かされているオレ。
出張には、本社組の雄大さんとオレ、店舗組はタケルと瀬戸が来ていた。
同じ企画部の中川さんが取ってくれた宿泊先は、オープン準備をしている店の近くのビジネスホテルのツイン二部屋だった。
部屋割りで揉めて、結局ローテーションしようということになり、1日目の今日、オレはタケルと同室になったのだった。
タケルとまた一緒に仕事できるのは嬉しいんだけど・・・
「つーかオレをダシにしてオモチャでイチャコラした話とか、正直どーでもいいんだけど」
なんか、自分たち以外の男どうしの話って聞きたいような聞きたくないような。
しかもタケルとのぞむの、そういう話・・・うーん、想像したくねぇ。
「すいません。ちょっと惚気けたかっただけです」
口元に手をやり、照れくさそうにタケルが笑う。
「ふたり、付き合うことになったんだな。のぞむ、かなりタケルに惚れてたもんな~」
「ははは。そうですね、のぞむさんのしつこさに負けちゃいました」
タケルも同じくらいしつこかったけどな。
「俺、結局振られちゃいましたけど、涼太さんを好きになってよかったです」
・・・また返事に困るようなことを・・・。
「のぞむさんもそう思ってるんじゃないかな。俺達が涼太さんを好きになってなかったら、きっと出会ってなかったんで」
そう言ったタケルの顔がなんだか幸せそうで、オレも少し嬉しくなった。
「オレとしては男に好かれて複雑だけど、役に立てたならよかったわ。・・・じゃあ寝る。オヤスミ」
昼間の什器設置で体力を使い果たしたオレは、タケルとの会話を切り上げ目を閉じた。
「それより涼太さん、俺がこの出張に来た意味わかってます?」
それよりってなんだ!先輩が就寝しようってのに、まだ話続けるつもりかよ~。空気読めタケルよ。
「本社からの指示だろ?」
毛布に包まり、瞼を下ろしたままで答える。
「それもありますけど、あさみさんから頼まれてるんですよ。涼太さんが佐々木さんに襲われないように見張っとけって」
「それはついでだろ。出張は決まってたハズじゃん」
なんであさみさん、そんな事・・・
「・・・心配なんじゃないですか?推しカプの崩壊危機。俺も心配ですよ。涼太さんすぐ流されちゃうじゃないですか!」
ええ~。なに?心配されちゃってんの?てか青とオレ、崩壊危機なの?
「大丈夫だよ。あんな一緒にいたのに、タケルとだってなんもなかったじゃん」
それよりも眠いんだけど・・・。
「何も無くないですよ!」
捲し立てるように話は続く。
タケルは疲労困憊の先輩を気遣うつもりはないらしい・・・。
「俺に手繋がれて、キスしそうなくらい迫られて、服の上からだけどチンコも扱かれたの忘れたんですか!?俺だったからあれだけで済んだんですよ!?のぞむさんにも襲われたことあるんですよね!?」
「・・・すいませんでした・・・・・・あの、もう眠・・・」
「今回の出張、あの瀬戸さんも一緒だし、ほんと気ぃ抜けないですよ!ホテルだって3泊とも涼太さんと一緒の部屋で見張ってたかったのに!だいたい涼太さんは、男だからって無防備過ぎるんですよ!もっと危機感持って・・・・・・」
眠いし、・・・タケルの話が・・・長い・・・・・・・・・
タケルの説教を聞きながら、オレは深い眠りに落ちていった。
オレが寝落ちた事に気付かず、タケルがいつまで語っていたのかは知らないけど・・・こうして1日目の夜は更けて行ったのだった。
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