120 / 210
青の貞操 1
しおりを挟む
瀬戸がバイトに来はじめてから一ヶ月。
こいつも販売員としての仕事も覚えたし、そろそろ教育係は終わりかな。
一緒に休憩を取りながら、瀬戸の業務クリアシートにチェックを入れる。
はあ、やっとで開放されるな。
ヴーヴーヴー
スマホを見ると、青からのメッセージ。
『迎えに行くから、帰り飯食って帰ろ?』
明日から特休で一週間休みだし、久しぶりに遅くなってもいいか・・・
『はい』
青に返信する。
「彼女?」
スタッフルームのテーブルを挟んで向かいに座る瀬戸に聞かれる。
「あー。青から。帰り飯食おーって」
「山田!?・・・一緒に住んでんだもんな・・・」
心なしか、しょぼんとして見える瀬戸。
「涼太、山田の は、裸とか見たことあんの?」
え~・・・なにその質問。きも~・・・
「あるけど」
でも律儀に答えてしまうオレ。
「ど、どんな感じ?」
どんな感じって・・・
「んー、筋肉ついてるけど、そこまでガッチリってほどでもねーかな。まあ、ふつーって感じだな」
「・・・そうなのか」
「それを聞いてどうなるんだよ」
「え?あ?いや?別に、ただ聞いただけだ」
瀬戸が?青の体型をただ聞いただけ?
んなわけあるか!いくらアホなオレでも、お前が青に気があるってわかるわ!
「お疲れ様でした。あさみさん、オレ明日から特休なんで鍵お願いします」
退勤後、スタッフが全員裏口から出たのを確認して施錠した後、あさみさんに会社の鍵を渡す。
「ゆっくり休んでね。青くんも大学春休みでしょ?おせっせの翌日の気怠げな小林くんをしばらく見れないと思うとさみしいけど・・・」
「あーさみさん!!早く帰りましょう!」
他のスタッフもいるのに何言ってんだこのババァは!
店の裏口から、大通りに出ると青が歩道のガードパイプに腰掛けて待っているのが見えた。
「涼太」
「ごめん、待った?」
「イヤ、俺もさっき来たとこだから。あさみさん、お疲れ様です」
一緒に大通りに出てきたあさみさんに青が挨拶する。
「青くん、お迎え?やぁだぁ、今からふたりで何するの?青姦とかだったらぜひ覗かせて!」
「そんなわけないでしょう!早く帰ってくださいって!」
「はは、今寒いんで、暖かくなったら考えときます」
青まで何言ってんだよ!ムリムリ!
「や、や、山田・・・」
俺の背後から、瀬戸の声。そーいやこいつもいたんだった。
「誰?・・・あ、おまえ、もしかして予備校一緒だったヤツ?」
青、ようやく思い出してやったか!
「この前言ってた瀬戸だよ。名前知らなかったのかよ」
「あー。そんな名前だったけ?」
なんかかわいそーだな、瀬戸。
「オレ達、今から飯行くけど、瀬戸も来る?」
「なんで知らねーヤツ誘うんだよ!せっかく久々の夜外食なのに!」
青が怒る。
オレだって、瀬戸と飯とか正直行きたくねーけど、確かめたい事もあるしな。
「いーじゃん、別に飯食うくらい。それに知らなくねーだろ。予備校一緒だったんだろ?」
「ったく。犬猫じゃねんだから、誰にでも懐くなっつってんだろ」
青が不機嫌そうにボソッと呟く。
別に懐いてるわけじゃねぇし。
「じゃ、行こーぜ、瀬戸」
「あ、ああ」
オレ達のやり取りを見て、固まっていた瀬戸がついてくる。
オイオイ。いつものオラオラはどーした瀬戸よ。
そうしてオレ達は、会社から歩いてすぐのファミレスへと入った。
こいつも販売員としての仕事も覚えたし、そろそろ教育係は終わりかな。
一緒に休憩を取りながら、瀬戸の業務クリアシートにチェックを入れる。
はあ、やっとで開放されるな。
ヴーヴーヴー
スマホを見ると、青からのメッセージ。
『迎えに行くから、帰り飯食って帰ろ?』
明日から特休で一週間休みだし、久しぶりに遅くなってもいいか・・・
『はい』
青に返信する。
「彼女?」
スタッフルームのテーブルを挟んで向かいに座る瀬戸に聞かれる。
「あー。青から。帰り飯食おーって」
「山田!?・・・一緒に住んでんだもんな・・・」
心なしか、しょぼんとして見える瀬戸。
「涼太、山田の は、裸とか見たことあんの?」
え~・・・なにその質問。きも~・・・
「あるけど」
でも律儀に答えてしまうオレ。
「ど、どんな感じ?」
どんな感じって・・・
「んー、筋肉ついてるけど、そこまでガッチリってほどでもねーかな。まあ、ふつーって感じだな」
「・・・そうなのか」
「それを聞いてどうなるんだよ」
「え?あ?いや?別に、ただ聞いただけだ」
瀬戸が?青の体型をただ聞いただけ?
んなわけあるか!いくらアホなオレでも、お前が青に気があるってわかるわ!
「お疲れ様でした。あさみさん、オレ明日から特休なんで鍵お願いします」
退勤後、スタッフが全員裏口から出たのを確認して施錠した後、あさみさんに会社の鍵を渡す。
「ゆっくり休んでね。青くんも大学春休みでしょ?おせっせの翌日の気怠げな小林くんをしばらく見れないと思うとさみしいけど・・・」
「あーさみさん!!早く帰りましょう!」
他のスタッフもいるのに何言ってんだこのババァは!
店の裏口から、大通りに出ると青が歩道のガードパイプに腰掛けて待っているのが見えた。
「涼太」
「ごめん、待った?」
「イヤ、俺もさっき来たとこだから。あさみさん、お疲れ様です」
一緒に大通りに出てきたあさみさんに青が挨拶する。
「青くん、お迎え?やぁだぁ、今からふたりで何するの?青姦とかだったらぜひ覗かせて!」
「そんなわけないでしょう!早く帰ってくださいって!」
「はは、今寒いんで、暖かくなったら考えときます」
青まで何言ってんだよ!ムリムリ!
「や、や、山田・・・」
俺の背後から、瀬戸の声。そーいやこいつもいたんだった。
「誰?・・・あ、おまえ、もしかして予備校一緒だったヤツ?」
青、ようやく思い出してやったか!
「この前言ってた瀬戸だよ。名前知らなかったのかよ」
「あー。そんな名前だったけ?」
なんかかわいそーだな、瀬戸。
「オレ達、今から飯行くけど、瀬戸も来る?」
「なんで知らねーヤツ誘うんだよ!せっかく久々の夜外食なのに!」
青が怒る。
オレだって、瀬戸と飯とか正直行きたくねーけど、確かめたい事もあるしな。
「いーじゃん、別に飯食うくらい。それに知らなくねーだろ。予備校一緒だったんだろ?」
「ったく。犬猫じゃねんだから、誰にでも懐くなっつってんだろ」
青が不機嫌そうにボソッと呟く。
別に懐いてるわけじゃねぇし。
「じゃ、行こーぜ、瀬戸」
「あ、ああ」
オレ達のやり取りを見て、固まっていた瀬戸がついてくる。
オイオイ。いつものオラオラはどーした瀬戸よ。
そうしてオレ達は、会社から歩いてすぐのファミレスへと入った。
0
お気に入りに追加
285
あなたにおすすめの小説
[R-18] 奴隷のレッスン:騎士団所属の末っ子王子は、イケメン奴隷に身も心も奪われる
山葉らわん
BL
【縦読み推奨】
■ 第一章(第1話〜第9話)
アラディーム国の第七王子であるノモクは、騎士団長ローエの招きを受けて保養地オシヤクを訪れた。ノモクは滞在先であるローエの館で、男奴隷エシフと出会う。
滞在初日の夜、エシフが「夜のデザート」と称し、女奴隷とともにノモクの部屋を訪れる。しかし純潔を重んじるノモクは、「初体験の手ほどき」を断り、エシフたちを部屋から追い返してしまう。
■ 第二章(第1話〜第10話)
ノモクが「夜のデザート」を断ったことで、エシフは司祭ゼーゲンの立合いのもと、ローエから拷問を受けることになってしまう。
拷問のあと、ノモクは司祭ゼーゲンにエシフを自分の部屋に運ぶように依頼した。それは、持参した薬草でエシフを治療してあげるためだった。しかしノモクは、その意図を悟られないように、エシフの前で「拷問の仕方を覚えたい」と嘘をついてしまう。
■ 第三章(第1話〜第11話)
ノモクは乳母の教えに従い、薬草をエシフの傷口に塗り、口吻をしていたが、途中でエシフが目を覚ましてしまう。奴隷ごっこがしたいのなら、とエシフはノモクに口交を強要する。
■ 第四章(第1話〜第9話)
ノモクは、修道僧エークから地下の拷問部屋へと誘われる。そこではギーフとナコシュのふたりが、女奴隷たちを相手に淫らな戯れに興じていた。エークは、驚くノモクに拷問の手引き書を渡し、エシフをうまく拷問に掛ければ勇敢な騎士として認めてもらえるだろうと助言する。
◾️第五章(第1話〜第10話)
「わたしは奴隷です。あなたを悦ばせるためなら……」
こう云ってエシフは、ノモクと交わる。
◾️第六章(第1話〜第10話)
ノモクはエシフから新しい名「イェロード」を与えられ、またエシフの本当の名が「シュード」であることを知らされる。
さらにイェロード(=ノモク)は、滞在先であるローエの館の秘密を目の当たりにすることになる。
◾️第七章(第1話〜第12話)
現在、まとめ中。
◾️第八章(第1話〜第10話)
現在、まとめ中。
◾️第九章(第一話〜)
現在、執筆中。
【地雷について】
「第一章第4話」と「第四章第3話」に男女の絡みシーンが出てきます(後者には「小スカ」もあり)。過度な描写にならないよう心掛けていますが、地雷だという読者さまは読み飛ばしてください(※をつけています)。
「第二章第10話」に拷問シーンが出てきます。過度な描写にならないよう心掛けていますが、地雷だという読者さまは読み飛ばしてください(※をつけています)。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
怖いお兄さん達に誘拐されたお話
安達
BL
普通に暮らしていた高校生の誠也(せいや)が突如怖いヤグザ達に誘拐されて監禁された後体を好き放題されるお話。親にも愛されず愛を知らずに育った誠也。だがそんな誠也にも夢があった。だから監禁されても何度も逃げようと試みる。そんな中で起こりゆく恋や愛の物語…。ハッピーエンドになる予定です。
純粋な男子高校生はヤクザの組長に無理矢理恋人にされてから淫乱に変貌する
麟里(すずひ改め)
BL
《あらすじ》
ヤクザの喧嘩を運悪く目撃し目を付けられてしまった普通の高校生、葉村奏はそのまま連行されてしまう。
そこで待っていたのは組長の斧虎寿人。
奏が見た喧嘩は 、彼の恋人(男)が敵対する組の情報屋だったことが分かり本人を痛めつけてやっていたとの話だった。
恋人を失って心が傷付いていた寿人は奏を試してみるなどと言い出す。
女も未体験の奏は、寿人に抱かれて初めて自分の恋愛対象が男だと自覚する。
とはいっても、初めての相手はヤクザ。
あまり関わりたくないのだが、体の相性がとても良く、嫌だとも思わない……
微妙な関係の中で奏は寿人との繋がりを保ち続ける。
ヤクザ×高校生の、歳の差BL 。
エロ多め。
監禁されて愛されて
カイン
BL
美影美羽(みかげみう)はヤクザのトップである美影雷(みかげらい)の恋人らしい、しかし誰も見た事がない。それには雷の監禁が原因だった…そんな2人の日常を覗いて見ましょう〜
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
俺の番が変態で狂愛過ぎる
moca
BL
御曹司鬼畜ドSなα × 容姿平凡なツンデレ無意識ドMΩの鬼畜狂愛甘々調教オメガバースストーリー!!
ほぼエロです!!気をつけてください!!
※鬼畜・お漏らし・SM・首絞め・緊縛・拘束・寸止め・尿道責め・あなる責め・玩具・浣腸・スカ表現…等有かも!!
※オメガバース作品です!苦手な方ご注意下さい⚠️
初執筆なので、誤字脱字が多々だったり、色々話がおかしかったりと変かもしれません(><)温かい目で見守ってください◀
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる