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言えないことのひとつふたつ 3
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「ばん・・・り、 も・・・さわ、って」
万里にの硬直したそれで隙間なく後ろを塞がれながら、胸の突起と張り詰めた中心を避けて全身を撫でるように十本の指が這い回る。
入れただけで動いてくれない下半身。欲しいところに届いてくれない指先。
焦れったくてもどかしくて万里の指を追って捕まえたいのに、俺の手をすり抜けて逃げる指先はそこかしこに甘い痺れだけを残して、まるで俺の形をなぞるかのように肌の上を滑り続ける。
もう自分で腰を振ってしまいたい。
そう思うのを悟られて、腰をグッと捕まれ震えだけが背筋を襲う。
「やぁ・・・おねが・・・」
「お願い?シウが気持ち良くなりたいって言ったの、ちゃんと叶えてんだろ」
「ひあっ、あ・・・っ」
中でピクっと頭を上げる動きすら感じ取ってしまう。疼くほどに敏感になっている全身は、自分の意志とは関係無く筋肉が流動し、もう自分のものなのかどうかもわからない。
こんなの、酷い。もっと大きな波にのまれたいのに、際限なく押し寄せては引いてを繰り返す淡い刺激に、俺は頭の芯まで溶けそうになる。
なのに、涼しい顔で見下ろす万里。
その瞳は熱っぽいようにも冷めたようにも見えて、溶けそうになっている俺の頭の中を更に掻き回す。
「おねがい、ち・・・こ・・・ほしいよぉ、はや・・・く」
男としてのプライドなんかどうでもいい。滅茶苦茶に中を擦り上げて奥を突いて。俺が痛いって泣いても構わず腰を振って欲しい。
「欲しいって、がっつり咥えてんじゃん。これ以上やれるもんなんか無いんだけど俺」
俺がここまで言ってんのに・・・!ああもう、このままじゃ、どんな恥ずかしいセリフを言ってしまうかわからない。
「いじ、わる、すんなぁっ」
溢れてきそうな卑猥な言葉と涙を必死で我慢する俺を、舐めるように見下ろす万里の細められた瞳。
ゾクッと胸が粟立つ。
ふ、と鼻を鳴らした万里の手が片方の胸を覆う。敏感な先だけを避けて。
「ゼロになったら触る」
「えっ?」
「3・・・2・・・」
カウントダウンを始める万里。
俺は期待と興奮で、上手く呼吸ができなくなる。
「・・・っ」
やっと、やっと触ってもらえる。早く・・・
「1・・・・・・ゼロ」
「んう──っ・・・ぅっ」
叫んでしまいそうになるくらい気持ち良くて、声が出ないよう自分の両手で口を塞いだ。
お尻の中がぎゅうぎゅうと収縮してるのが嫌というほど自分でわかる。
後ろでイッちゃった・・・。乳首触られてそっこー・・・
「まだ触ってないけど」
・・・は?
「何?自分でケツ締めてイッちゃった?」
う、嘘だ・・・。俺、触られたって思い込んで・・・?
「酷いなシウ。いくら俺が下手だからって、触る前に勝手にイクのは駄目だろ?」
ぢゅっ、と音を立てて胸の先を万里に強く吸われて、思い込みより何倍も生々しい感覚に腹の底が焼けるくらい熱くなる。
「ふぁっ!あ・・・っ、だ、めっ、また・・・」
今度は込み上がってくる吐精感。とぷ、と自分の先から溢れて垂れ流れた少量の白濁が腹部を汚す。
「まだ動いてもないのに甘イキかよ。でもちゃんとイけないと辛いよな?」
「はあっ、はぁ、・・・や、・・・ぁ、・・・っ」
ゆっくりと抉るように腰を深く沈められて、圧迫感に声も出ない。
出せない声とは真逆に、煩いくらいに脈打つ下半身。中も外も、自分の力で止めることのできない痙攣が続く。
苦しいのに、痛いのに、逃げていかない快感がそれらを覆い隠して、俺はただただ快楽に引き摺り込まれてしまう。
たっぷりと時間をかけてゆっくりと抽挿を繰り返され、散々焦らされ昂った体は気が狂いそうなくらい敏感になってしまっていて、短い感覚で奥が何度も絶頂を迎える。
「・・・ゃ、・・・いっ・・・やぁ」
「やだ?ここじゃない?・・・じゃあここ?」
深い抽挿が浅くなり、張り出たエラで弱い部分を掻き擦られ、抵抗もできず揺さぶられる。
「あ・・・っ、・・・熱、い」
ペニスの付け根のもっと奥に、言い様の無い熱さがじわっと広がる。覚えのある感覚。
「待って!ばんりっ、出るっ、出ちゃうからぁっ」
快楽に溺れていた思考が、排泄の欲求で急に冷静になる。だけど熱を持ったままの体はその欲求にどこまでも従順で、気付いた時にはもう遅い。
「あ、あ、出ちゃ・・・」
「ガキでもないのに、漏らしてんの?恥ずかしいな、シウ」
万里に意地悪く言われて、ぎゅっと目を閉じ排尿感が収まるのを待つ。
その間も揺さぶられ続け、自分の上半身に吐き出す液体を止めることもできなくて、羞恥でいっそ気を失えたらどんなに楽になるだろうと考える。
だけどそう簡単に気絶することもできなくて。
くっそぉ、人より少し鍛えられた精神力が憎い・・・!
「あぅ、あ、あ・・・」
「どお?シウ、俺少しはセックス上手くなった?」
「うま・・・あ!あっ、あっ」
突然腰の動きを速める万里。何度も奥まで突き上げられて、俺は何も答えられなくなる。
「ああ、答え、らんないかっ」
「ひっ、ごめ・・・っ、あぁっ」
もう無理!
・・・なんて思ってもやめてくれる訳もなく。
万里が2回イクまで解放してもらえなかった俺は、結局最後まで飛びそうになる意識を保ったまま、何度も漏らすという失態を見せることになった。
20歳にもなってお漏らしなんて、恥ずかしくて誰にも言えない・・・。
俺は二度と万里に『下手くそ』なんて言わない、と心に誓った。
万里にの硬直したそれで隙間なく後ろを塞がれながら、胸の突起と張り詰めた中心を避けて全身を撫でるように十本の指が這い回る。
入れただけで動いてくれない下半身。欲しいところに届いてくれない指先。
焦れったくてもどかしくて万里の指を追って捕まえたいのに、俺の手をすり抜けて逃げる指先はそこかしこに甘い痺れだけを残して、まるで俺の形をなぞるかのように肌の上を滑り続ける。
もう自分で腰を振ってしまいたい。
そう思うのを悟られて、腰をグッと捕まれ震えだけが背筋を襲う。
「やぁ・・・おねが・・・」
「お願い?シウが気持ち良くなりたいって言ったの、ちゃんと叶えてんだろ」
「ひあっ、あ・・・っ」
中でピクっと頭を上げる動きすら感じ取ってしまう。疼くほどに敏感になっている全身は、自分の意志とは関係無く筋肉が流動し、もう自分のものなのかどうかもわからない。
こんなの、酷い。もっと大きな波にのまれたいのに、際限なく押し寄せては引いてを繰り返す淡い刺激に、俺は頭の芯まで溶けそうになる。
なのに、涼しい顔で見下ろす万里。
その瞳は熱っぽいようにも冷めたようにも見えて、溶けそうになっている俺の頭の中を更に掻き回す。
「おねがい、ち・・・こ・・・ほしいよぉ、はや・・・く」
男としてのプライドなんかどうでもいい。滅茶苦茶に中を擦り上げて奥を突いて。俺が痛いって泣いても構わず腰を振って欲しい。
「欲しいって、がっつり咥えてんじゃん。これ以上やれるもんなんか無いんだけど俺」
俺がここまで言ってんのに・・・!ああもう、このままじゃ、どんな恥ずかしいセリフを言ってしまうかわからない。
「いじ、わる、すんなぁっ」
溢れてきそうな卑猥な言葉と涙を必死で我慢する俺を、舐めるように見下ろす万里の細められた瞳。
ゾクッと胸が粟立つ。
ふ、と鼻を鳴らした万里の手が片方の胸を覆う。敏感な先だけを避けて。
「ゼロになったら触る」
「えっ?」
「3・・・2・・・」
カウントダウンを始める万里。
俺は期待と興奮で、上手く呼吸ができなくなる。
「・・・っ」
やっと、やっと触ってもらえる。早く・・・
「1・・・・・・ゼロ」
「んう──っ・・・ぅっ」
叫んでしまいそうになるくらい気持ち良くて、声が出ないよう自分の両手で口を塞いだ。
お尻の中がぎゅうぎゅうと収縮してるのが嫌というほど自分でわかる。
後ろでイッちゃった・・・。乳首触られてそっこー・・・
「まだ触ってないけど」
・・・は?
「何?自分でケツ締めてイッちゃった?」
う、嘘だ・・・。俺、触られたって思い込んで・・・?
「酷いなシウ。いくら俺が下手だからって、触る前に勝手にイクのは駄目だろ?」
ぢゅっ、と音を立てて胸の先を万里に強く吸われて、思い込みより何倍も生々しい感覚に腹の底が焼けるくらい熱くなる。
「ふぁっ!あ・・・っ、だ、めっ、また・・・」
今度は込み上がってくる吐精感。とぷ、と自分の先から溢れて垂れ流れた少量の白濁が腹部を汚す。
「まだ動いてもないのに甘イキかよ。でもちゃんとイけないと辛いよな?」
「はあっ、はぁ、・・・や、・・・ぁ、・・・っ」
ゆっくりと抉るように腰を深く沈められて、圧迫感に声も出ない。
出せない声とは真逆に、煩いくらいに脈打つ下半身。中も外も、自分の力で止めることのできない痙攣が続く。
苦しいのに、痛いのに、逃げていかない快感がそれらを覆い隠して、俺はただただ快楽に引き摺り込まれてしまう。
たっぷりと時間をかけてゆっくりと抽挿を繰り返され、散々焦らされ昂った体は気が狂いそうなくらい敏感になってしまっていて、短い感覚で奥が何度も絶頂を迎える。
「・・・ゃ、・・・いっ・・・やぁ」
「やだ?ここじゃない?・・・じゃあここ?」
深い抽挿が浅くなり、張り出たエラで弱い部分を掻き擦られ、抵抗もできず揺さぶられる。
「あ・・・っ、・・・熱、い」
ペニスの付け根のもっと奥に、言い様の無い熱さがじわっと広がる。覚えのある感覚。
「待って!ばんりっ、出るっ、出ちゃうからぁっ」
快楽に溺れていた思考が、排泄の欲求で急に冷静になる。だけど熱を持ったままの体はその欲求にどこまでも従順で、気付いた時にはもう遅い。
「あ、あ、出ちゃ・・・」
「ガキでもないのに、漏らしてんの?恥ずかしいな、シウ」
万里に意地悪く言われて、ぎゅっと目を閉じ排尿感が収まるのを待つ。
その間も揺さぶられ続け、自分の上半身に吐き出す液体を止めることもできなくて、羞恥でいっそ気を失えたらどんなに楽になるだろうと考える。
だけどそう簡単に気絶することもできなくて。
くっそぉ、人より少し鍛えられた精神力が憎い・・・!
「あぅ、あ、あ・・・」
「どお?シウ、俺少しはセックス上手くなった?」
「うま・・・あ!あっ、あっ」
突然腰の動きを速める万里。何度も奥まで突き上げられて、俺は何も答えられなくなる。
「ああ、答え、らんないかっ」
「ひっ、ごめ・・・っ、あぁっ」
もう無理!
・・・なんて思ってもやめてくれる訳もなく。
万里が2回イクまで解放してもらえなかった俺は、結局最後まで飛びそうになる意識を保ったまま、何度も漏らすという失態を見せることになった。
20歳にもなってお漏らしなんて、恥ずかしくて誰にも言えない・・・。
俺は二度と万里に『下手くそ』なんて言わない、と心に誓った。
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感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
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