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第三章
1. 苛烈な女性
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ある日の午後、食後に一人で庭園を歩いていたアニエスは、正門の方から騒々しさが伝わってくるのを感じた。
何が起こっているのかと近づいて行くと、一際大きな声で女性が騒いでいるのが分かった。
「アニエスって女を出しなさいっ!!」
初めは騒々しいことしか分からなかったが、唐突に大声で名指しされてアニエスの心臓が跳ねる。
正門が見えるところまで辿り着いたアニエスは、真っ赤な色のドレスを着た女性が、使用人に対して怒鳴っているのを見た。
まだ昼間だというのに胸元の開いたデザインのドレスと、濃いめの化粧をした派手な印象のある女性だった。
さらに長身で容姿も整っているので迫力のある美女だったが、険しい表情がせっかくの美しさを打ち消していた。
もちろんアニエスの知っている女性ではない。
だが、相手はアニエスのことを知っていて、「出せ」と使用人を恫喝している。
アニエスは表情を引き締めると背筋を伸ばし、彼女へ向かって歩みを進めた。
アニエスの存在に気づいた女性が、ほんの一瞬騒ぎ立てるのをやめてこちらを振り返る。それに気づいた使用人たちもまた、アニエスを見て動揺する。
おそらく彼らは、その女性が何者なのかは知っているのだろう。皆一様に不安だったり気まずい顔をして、アニエスを止めるべきか迷っているようだった。
中にはアニエスに声をかけようとした者もいたが、アニエスは微笑み頷くことで問題ないことを示して見せた。
本当は女性が何者か分からず、なぜ自分を名指ししたのかも分からず――分からないことだらけで問題が無いわけがない。
だが、問題が起こったときに毅然とした態度で臨もうとするのは、貴族の性のようなものだ。
アニエスは女性の目の前まで来ると、膝を折って頭を下げてから、まっすぐに彼女を見返した。
「アニエス・モアヅィと申します。私に何か御用でしょうか」
「あんたが――」
名前を名乗ると不機嫌だった女性の顔が、さらに険しいものになる。
「なによ、まだ子供じゃない! ルカーったら少女趣味だったわけ?!」
投げつけられた罵声は、見事にアニエスの心に突き刺さった。
(確かに身長は低いけど……)
だがもちろん、そんな不満な感情は表に出さない。
「私は成人しております。それよりも、どうぞご用向きをおっしゃってくださいませ」
冷静に言葉を返すと女性は、一瞬顔を歪めたがすぐに嫌な笑みを浮かべて言った。
「可愛げのない子ね。そんなんだから婚約破棄されるのではなくて?」
思わぬ言葉に若干アニエスは目を見開く。
名前を知っていたのだから、婚約破棄のことを知っていてもおかしくはない。
わざとらしく煽るような語調で、彼女はさらに続ける。
「元婚約者もあなたより幼い少女と婚約したらしいけど、少女趣味の男からも捨てられるようなあなたじゃ、そのうちルカーからも捨てられるわね」
心配することもなかったわ、と女性が声を上げて嘲笑する。
彼女の言葉はことごとくアニエスの心を傷つけていくが、『ルカーから捨てられる』という言葉に一番アニエスは胸を抉られるような痛みを覚えた。
ただ、自分とルカーとは決してそのような間柄ではない。
たとえ体の関係があったとしても、あれはルカーにとっては事故のようなものなのだ、と。
アニエスは体の前で重ねた両手に力を籠めると、強い視線で彼女を見返した。
「何を勘違いしておられるのかは分かりませんが、私とルカー様との間には、あなたが考えているような関係はございません。私はこちらのお邸に、ルカーさまのご厚意に縋り、お世話になっているだけです。ご用向きがそれだけなのでしたら、どうぞお帰りくださいませ」
アニエスは軽く頭を下げると、女性へ邸から退出するよう願った。
顔を上げたアニエスが長身の女性を真っすぐに見上げると、女性がなお肩を怒らせて手を上げるのが見えた。
気づいたときには遅く、女性の手は素早く振り下ろされてアニエスの頬を打った。
途端、周囲の使用人から悲鳴が上がる。
女性はそんな使用人に「うるさいっ!」と吐き捨ててから、再びアニエスに険しい表情を向け声を荒げた。
「しらじらしいことを言ってんじゃないわよ! 王都ではあんたがその体を使って呪いを解くふりをして、ルカーを篭絡したって話は広まってるんだからね! この売女っ! ルカーは私の婚約者なのよっ! あんたを裁判にかけて、また国外追放にしてやるんだからっ!」
またもや手を振り上げようとする彼女を、背後から女性に付き従ってきたのだろう使用人が羽交い絞めにする。
「お嬢様、これ以上はっ、いったん帰りましょう!」
真っ青な顔で必死に女性を引っ張って、何とか彼女を馬車に押し込むと逃げるように去って行ってしまった。
残されたアニエスはしばし、叩かれた頬に手をやって呆然としていたが、周囲に居た使用人に声をかけられて我に返る。
「大丈夫ですか? アニエス様……お顔が」
力いっぱい叩かれたせいか、アニエスの頬は真っ赤に変色し、若干腫れてしまっていた。
だが、これくらいならアニエスは自分で何とかできる。
顔を曇らせる使用人に笑みを見せて、アニエスは彼らを安心させようとした。
「ええ、大丈夫よ。これくらいなら半日もあれば治るわ」
逆に言えば、半日時間をかけないと治せないのだが、そんな不出来な聖女を彼らは嘲笑うことなく、「濡らしたタオルを」とか「氷を」と言ってアニエスを介抱しようとする。
そんな優しさに触れながらアニエスは、何度も繰り返し考えてきたことを、もう一度改めて考えるのだった。
(これ以上ここの方たちに、ルカー様に迷惑はかけられないわ。結局、ルカー様の呪いを解くことができない私が、長居したのがいけなかったのよ。早く出ていかないと――)
きっと優しい彼らはアニエスを引き留めようとするだろう。
だから、どうやって引き留められずに出ていけるかと、そんなことをぼんやり考えていたアニエスの耳に、馬の走る足音が近づいて来るのが聞こえた。
馬車の音ではないことに安堵しつつ、そちらを見れば走る馬に跨っているのはルカーだった。
その後ろからは同じく馬に乗った従者がいて、彼が弓を担いでいることからどうやら狩りに出ていたようだと分かった。
騒動が起こっていると知らせを受けて戻って来たらしい。
アニエスの目の前まで来ると素早く馬から降り、硬い表情で何があったのかと尋ねてくる。
アニエスには説明しがたく、それを察した周囲の使用人が「畏れながら」と説明してくれる。
そこで初めてアニエスは、先ほどの女性の家名を聞いた。
「ラヴィカラ家のあのご令嬢がアニエス様に手を上げて――」
それを聞いたルカーが、険しい表情でアニエスを見る。
アニエスは叩かれた頬に手を当てていたが、それでも赤く腫れているのは分かったのだろう。
すべてを聞いたルカーは言葉少なに「分かった。アニエス嬢の手当てを」と言い、再び馬に跨ると門の外へ走り去ってしまった。
きっと女性を追って行ったのだろう。
女性はルカーと婚約していると言っていたから、その彼女に誤解されたことに慌てたのかも知れない。
急いで彼女を追って弁明し、誤解を解いたあとはアニエスに「出て行ってほしい」と言うのかも知れない。
誠実な彼のことだから無下に追い出すことはしないだろうが、ルカーにそう言われた場面を想像しただけでアニエスは胸が苦しくなった。
(私、いつの間にかルカー様のことを……)
瞬く間に小さくなっていくルカーの背中を見送りながら、アニエスはその呟きに続く言葉を胸の奥に仕舞い込んだのだった。
何が起こっているのかと近づいて行くと、一際大きな声で女性が騒いでいるのが分かった。
「アニエスって女を出しなさいっ!!」
初めは騒々しいことしか分からなかったが、唐突に大声で名指しされてアニエスの心臓が跳ねる。
正門が見えるところまで辿り着いたアニエスは、真っ赤な色のドレスを着た女性が、使用人に対して怒鳴っているのを見た。
まだ昼間だというのに胸元の開いたデザインのドレスと、濃いめの化粧をした派手な印象のある女性だった。
さらに長身で容姿も整っているので迫力のある美女だったが、険しい表情がせっかくの美しさを打ち消していた。
もちろんアニエスの知っている女性ではない。
だが、相手はアニエスのことを知っていて、「出せ」と使用人を恫喝している。
アニエスは表情を引き締めると背筋を伸ばし、彼女へ向かって歩みを進めた。
アニエスの存在に気づいた女性が、ほんの一瞬騒ぎ立てるのをやめてこちらを振り返る。それに気づいた使用人たちもまた、アニエスを見て動揺する。
おそらく彼らは、その女性が何者なのかは知っているのだろう。皆一様に不安だったり気まずい顔をして、アニエスを止めるべきか迷っているようだった。
中にはアニエスに声をかけようとした者もいたが、アニエスは微笑み頷くことで問題ないことを示して見せた。
本当は女性が何者か分からず、なぜ自分を名指ししたのかも分からず――分からないことだらけで問題が無いわけがない。
だが、問題が起こったときに毅然とした態度で臨もうとするのは、貴族の性のようなものだ。
アニエスは女性の目の前まで来ると、膝を折って頭を下げてから、まっすぐに彼女を見返した。
「アニエス・モアヅィと申します。私に何か御用でしょうか」
「あんたが――」
名前を名乗ると不機嫌だった女性の顔が、さらに険しいものになる。
「なによ、まだ子供じゃない! ルカーったら少女趣味だったわけ?!」
投げつけられた罵声は、見事にアニエスの心に突き刺さった。
(確かに身長は低いけど……)
だがもちろん、そんな不満な感情は表に出さない。
「私は成人しております。それよりも、どうぞご用向きをおっしゃってくださいませ」
冷静に言葉を返すと女性は、一瞬顔を歪めたがすぐに嫌な笑みを浮かべて言った。
「可愛げのない子ね。そんなんだから婚約破棄されるのではなくて?」
思わぬ言葉に若干アニエスは目を見開く。
名前を知っていたのだから、婚約破棄のことを知っていてもおかしくはない。
わざとらしく煽るような語調で、彼女はさらに続ける。
「元婚約者もあなたより幼い少女と婚約したらしいけど、少女趣味の男からも捨てられるようなあなたじゃ、そのうちルカーからも捨てられるわね」
心配することもなかったわ、と女性が声を上げて嘲笑する。
彼女の言葉はことごとくアニエスの心を傷つけていくが、『ルカーから捨てられる』という言葉に一番アニエスは胸を抉られるような痛みを覚えた。
ただ、自分とルカーとは決してそのような間柄ではない。
たとえ体の関係があったとしても、あれはルカーにとっては事故のようなものなのだ、と。
アニエスは体の前で重ねた両手に力を籠めると、強い視線で彼女を見返した。
「何を勘違いしておられるのかは分かりませんが、私とルカー様との間には、あなたが考えているような関係はございません。私はこちらのお邸に、ルカーさまのご厚意に縋り、お世話になっているだけです。ご用向きがそれだけなのでしたら、どうぞお帰りくださいませ」
アニエスは軽く頭を下げると、女性へ邸から退出するよう願った。
顔を上げたアニエスが長身の女性を真っすぐに見上げると、女性がなお肩を怒らせて手を上げるのが見えた。
気づいたときには遅く、女性の手は素早く振り下ろされてアニエスの頬を打った。
途端、周囲の使用人から悲鳴が上がる。
女性はそんな使用人に「うるさいっ!」と吐き捨ててから、再びアニエスに険しい表情を向け声を荒げた。
「しらじらしいことを言ってんじゃないわよ! 王都ではあんたがその体を使って呪いを解くふりをして、ルカーを篭絡したって話は広まってるんだからね! この売女っ! ルカーは私の婚約者なのよっ! あんたを裁判にかけて、また国外追放にしてやるんだからっ!」
またもや手を振り上げようとする彼女を、背後から女性に付き従ってきたのだろう使用人が羽交い絞めにする。
「お嬢様、これ以上はっ、いったん帰りましょう!」
真っ青な顔で必死に女性を引っ張って、何とか彼女を馬車に押し込むと逃げるように去って行ってしまった。
残されたアニエスはしばし、叩かれた頬に手をやって呆然としていたが、周囲に居た使用人に声をかけられて我に返る。
「大丈夫ですか? アニエス様……お顔が」
力いっぱい叩かれたせいか、アニエスの頬は真っ赤に変色し、若干腫れてしまっていた。
だが、これくらいならアニエスは自分で何とかできる。
顔を曇らせる使用人に笑みを見せて、アニエスは彼らを安心させようとした。
「ええ、大丈夫よ。これくらいなら半日もあれば治るわ」
逆に言えば、半日時間をかけないと治せないのだが、そんな不出来な聖女を彼らは嘲笑うことなく、「濡らしたタオルを」とか「氷を」と言ってアニエスを介抱しようとする。
そんな優しさに触れながらアニエスは、何度も繰り返し考えてきたことを、もう一度改めて考えるのだった。
(これ以上ここの方たちに、ルカー様に迷惑はかけられないわ。結局、ルカー様の呪いを解くことができない私が、長居したのがいけなかったのよ。早く出ていかないと――)
きっと優しい彼らはアニエスを引き留めようとするだろう。
だから、どうやって引き留められずに出ていけるかと、そんなことをぼんやり考えていたアニエスの耳に、馬の走る足音が近づいて来るのが聞こえた。
馬車の音ではないことに安堵しつつ、そちらを見れば走る馬に跨っているのはルカーだった。
その後ろからは同じく馬に乗った従者がいて、彼が弓を担いでいることからどうやら狩りに出ていたようだと分かった。
騒動が起こっていると知らせを受けて戻って来たらしい。
アニエスの目の前まで来ると素早く馬から降り、硬い表情で何があったのかと尋ねてくる。
アニエスには説明しがたく、それを察した周囲の使用人が「畏れながら」と説明してくれる。
そこで初めてアニエスは、先ほどの女性の家名を聞いた。
「ラヴィカラ家のあのご令嬢がアニエス様に手を上げて――」
それを聞いたルカーが、険しい表情でアニエスを見る。
アニエスは叩かれた頬に手を当てていたが、それでも赤く腫れているのは分かったのだろう。
すべてを聞いたルカーは言葉少なに「分かった。アニエス嬢の手当てを」と言い、再び馬に跨ると門の外へ走り去ってしまった。
きっと女性を追って行ったのだろう。
女性はルカーと婚約していると言っていたから、その彼女に誤解されたことに慌てたのかも知れない。
急いで彼女を追って弁明し、誤解を解いたあとはアニエスに「出て行ってほしい」と言うのかも知れない。
誠実な彼のことだから無下に追い出すことはしないだろうが、ルカーにそう言われた場面を想像しただけでアニエスは胸が苦しくなった。
(私、いつの間にかルカー様のことを……)
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