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#1 レツオウガ起動
Chapter03 魔狼 06-02
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「……Rフィールド?」
ぼそりと呟く利英。同時に痙攣が止まる。
「そうだッ! アァルフィィィールドだ!!」
バネ仕掛けのように利英は跳ね起き、風葉は思わず一歩引く。
「わぁ生き返った」
「そのまま解脱すれば良いのに」
「そうはいかんのだよ! この世の煩悩を極めるまではな!」
「なんてダメな坊主なんだ」
「褒め言葉として受け取っておこう!」
爛々と目を輝かせながら利英は立ち上がり、一目散に巌へ詰め寄る。画面越しとは言え、巌も少し引いていた。
「と言う訳で巌! さっさとデェタを遅るんだ!」
『もうやったよ』
「おおう流石は親友! 分かってるじゃないか!」
即座に机へ舞い戻り、パソコンにかじりつく利英。所望のデータが表示されるなり、笑いながら凄い速度でキーボードを叩き始める坊主に、巌は続ける。
『それと、もう二つ情報がある。悪い方と、とても悪い方だ』
「ほほう! ならばとても悪い方から聞こうか! 相対的に後の情報がイイモノっぽく聞こえる錯覚に陥るだろうからな!」
『Rフィールド内部に膨大な量の霊力反応が現れて、その直後にあらゆるセンサーが通らなくなった。突入どころか連絡も出来なくなってしまったよ』
溜息のような巌の一言に、利英のタイピングはピタリと止まった。
冷水を被ったかのごとく、その表情から熱が消える。
「本家と同じように閉じちまったワケか……で、悪い方の話は?」
『日乃栄高校地下の霊地にあった霊力が、ほぼゼロになってる。利英、この二つの話をどう考える?』
モニタの巌をじっと見た後、利英は今までとは違う笑みを浮かべた。
歯痒さと苦々しさが入り交じった、そんな顔だ。
「……おいおい、それを僕に聞くのかよ親友。もう大体答えは見えてんだろ?」
『まぁな。だが、断言するにはまだ少し情報が足りない』
「OKOK。ならやろうじゃないか、答え合わせをさ」
日本刀のように鋭い眼光をたたえながら、利英はパソコンを操作し、アプリケーションを実行。
途端、にわかに天井へ白色の術式紋様が浮かび上がり、そこから投射される光が室内へ四角い画面を映し出す。
オウガのコクピットにも使われていた、立体映像モニタだ。それが十数枚、パソコンデスクを中心にゆっくりと回遊し始めた。
そのうちの一枚を、利英は指差す。
ぼそりと呟く利英。同時に痙攣が止まる。
「そうだッ! アァルフィィィールドだ!!」
バネ仕掛けのように利英は跳ね起き、風葉は思わず一歩引く。
「わぁ生き返った」
「そのまま解脱すれば良いのに」
「そうはいかんのだよ! この世の煩悩を極めるまではな!」
「なんてダメな坊主なんだ」
「褒め言葉として受け取っておこう!」
爛々と目を輝かせながら利英は立ち上がり、一目散に巌へ詰め寄る。画面越しとは言え、巌も少し引いていた。
「と言う訳で巌! さっさとデェタを遅るんだ!」
『もうやったよ』
「おおう流石は親友! 分かってるじゃないか!」
即座に机へ舞い戻り、パソコンにかじりつく利英。所望のデータが表示されるなり、笑いながら凄い速度でキーボードを叩き始める坊主に、巌は続ける。
『それと、もう二つ情報がある。悪い方と、とても悪い方だ』
「ほほう! ならばとても悪い方から聞こうか! 相対的に後の情報がイイモノっぽく聞こえる錯覚に陥るだろうからな!」
『Rフィールド内部に膨大な量の霊力反応が現れて、その直後にあらゆるセンサーが通らなくなった。突入どころか連絡も出来なくなってしまったよ』
溜息のような巌の一言に、利英のタイピングはピタリと止まった。
冷水を被ったかのごとく、その表情から熱が消える。
「本家と同じように閉じちまったワケか……で、悪い方の話は?」
『日乃栄高校地下の霊地にあった霊力が、ほぼゼロになってる。利英、この二つの話をどう考える?』
モニタの巌をじっと見た後、利英は今までとは違う笑みを浮かべた。
歯痒さと苦々しさが入り交じった、そんな顔だ。
「……おいおい、それを僕に聞くのかよ親友。もう大体答えは見えてんだろ?」
『まぁな。だが、断言するにはまだ少し情報が足りない』
「OKOK。ならやろうじゃないか、答え合わせをさ」
日本刀のように鋭い眼光をたたえながら、利英はパソコンを操作し、アプリケーションを実行。
途端、にわかに天井へ白色の術式紋様が浮かび上がり、そこから投射される光が室内へ四角い画面を映し出す。
オウガのコクピットにも使われていた、立体映像モニタだ。それが十数枚、パソコンデスクを中心にゆっくりと回遊し始めた。
そのうちの一枚を、利英は指差す。
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