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#1 レツオウガ起動
Chapter03 魔狼 03-03
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「……ふぅん。こりゃ困った」
つまらなさそうに鼻を鳴らしながら、辰巳はギノアの能力を試算する。
瞬発力は恐らくフェンリル化した時と同等以上、防御力はやや下。接近戦に持ち込めれば一撃で片がつくだろうが、弾幕と跳躍がそれを許そうとしない。
まぁ、その為に辰巳は自動拳銃を装備したのだが。
「では、こちらの番ですよっ!」
笑いを顔面に貼り付けながら、光弾の連射を再開するギノア。
それを先程と同様に再びかいくぐり、今度は銃撃での撃ち落としも挟みながら、辰巳は再度左腕を口元に寄せる。
「チェンジ、ブーストカートリッジ!」
『Roger BoostCartridge Ready』
今までとは別個の指令。Eマテリアルから射出される新たな光。
「――むぅっ?」
それに新たな術式を見たギノアは、それを撃ち落とすべく照準、発射、発射、発射。
だがその射線は辰巳にも見え透いており、即座に銃弾で迎撃、迎撃、迎撃。
一瞬の狭間で応酬される光弾と銃弾。その合間に光は指令通りに自動拳銃の弾倉へと姿を変え、くるくると回転しながら辰巳の前に落下。
同時に辰巳は左肩上へ自動拳銃を振り上げながら、弾倉を排出。五秒のリミットを待つ間も無く、飛び込んだ光弾とぶつかって相殺爆発。
その爆光を隠れ蓑に、辰巳は真横へ、殴りつけるように銃把を振るう。
銃把の軌道上にあった弾倉は、吸い込まれるようにその中へと収まった。
更に辰巳は勢いを殺さず身体ごと半回転、銃口をギノアの正反対方向へと向ける。
ここでようやく相殺爆発の煙が消え、ギノアは辰巳の奇妙な体勢を見た。銃口が、まったくの逆方向を向いている。
何がしたいのか知らないが、とにかく光弾を――と杖を構えた時にはもう遅い。
発砲。
光弾の爆発にも負けぬ轟音が、自動拳銃の銃口から放たれる。
そしてその轟音に乗り、辰巳は十五メートルの距離を飛んだ。
自動拳銃を、即席の短距離加速装置に変える――名前通りの加速弾倉というわけだ。
コンマ四秒。全身に音の壁を感じながら、辰巳はギノアへ肘打ちを叩き込んだ。
つまらなさそうに鼻を鳴らしながら、辰巳はギノアの能力を試算する。
瞬発力は恐らくフェンリル化した時と同等以上、防御力はやや下。接近戦に持ち込めれば一撃で片がつくだろうが、弾幕と跳躍がそれを許そうとしない。
まぁ、その為に辰巳は自動拳銃を装備したのだが。
「では、こちらの番ですよっ!」
笑いを顔面に貼り付けながら、光弾の連射を再開するギノア。
それを先程と同様に再びかいくぐり、今度は銃撃での撃ち落としも挟みながら、辰巳は再度左腕を口元に寄せる。
「チェンジ、ブーストカートリッジ!」
『Roger BoostCartridge Ready』
今までとは別個の指令。Eマテリアルから射出される新たな光。
「――むぅっ?」
それに新たな術式を見たギノアは、それを撃ち落とすべく照準、発射、発射、発射。
だがその射線は辰巳にも見え透いており、即座に銃弾で迎撃、迎撃、迎撃。
一瞬の狭間で応酬される光弾と銃弾。その合間に光は指令通りに自動拳銃の弾倉へと姿を変え、くるくると回転しながら辰巳の前に落下。
同時に辰巳は左肩上へ自動拳銃を振り上げながら、弾倉を排出。五秒のリミットを待つ間も無く、飛び込んだ光弾とぶつかって相殺爆発。
その爆光を隠れ蓑に、辰巳は真横へ、殴りつけるように銃把を振るう。
銃把の軌道上にあった弾倉は、吸い込まれるようにその中へと収まった。
更に辰巳は勢いを殺さず身体ごと半回転、銃口をギノアの正反対方向へと向ける。
ここでようやく相殺爆発の煙が消え、ギノアは辰巳の奇妙な体勢を見た。銃口が、まったくの逆方向を向いている。
何がしたいのか知らないが、とにかく光弾を――と杖を構えた時にはもう遅い。
発砲。
光弾の爆発にも負けぬ轟音が、自動拳銃の銃口から放たれる。
そしてその轟音に乗り、辰巳は十五メートルの距離を飛んだ。
自動拳銃を、即席の短距離加速装置に変える――名前通りの加速弾倉というわけだ。
コンマ四秒。全身に音の壁を感じながら、辰巳はギノアへ肘打ちを叩き込んだ。
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