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今晩は狸鍋
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斬撃を受けた玉藻。その体は真っ二つに切り裂かれ、左右に分かれた胴体も消滅していく……かと、思われた。
「……おい、瓢」
「うん、先ずは一回だね」
消えかけていた胴体は青白い炎を伴って再生し、元通りに接合された。分厚い服も青白い炎によって修復される。
「一回って、どういうことだ?」
俺の問いに、瓢は笑みを浮かべた。
「玉藻の命は、九つあるんだ」
「何でだよ」
ラスボスか何かか?
「何でかなんて知らないけど、尻尾と同じ九つの命があるってことだけは確かだね」
「……そういうのは、先に言うものじゃないのか?」
死ぬ程重要な情報だと思うんだが。
「迷ったんだけどね。これを先に伝えて、力を出し渋るなんてことはして欲しく無かったからさ。どうせ、全力で戦って貰わなきゃいけないんだ。だったら、伝えようと伝えまいと同じだからさ」
「……まぁ、分からなくはないが」
九つ命があるから決死の一撃は控えるっていうのを防止したかったんだろう。実際、その方が良いかも知れない。
「――――くくッ、ふふッ! ハハハハハッ!!」
豪快な笑い声、その主は舞台の中心に立つ玉藻だ。
「よもや、吾が負けるとはな……やはり、面白いのぉ! 人と言うものは!」
「……よもや、蘇るとはな」
笑う玉藻の前で、霧生が頭を抱えた。もう、天照の力も尽きているようだった。
「霧生と言ったな。確かに、認めよう。其方まで繋げた者達の勝利は余興では無かったし、この戦いも茶番では無い」
玉藻は機嫌良さげに笑みを浮かべたまま、言葉を紡ぐ。
「故に、驕りは……傲慢は、もう捨てたのじゃ」
青白い炎が溢れ、玉藻の服に纏わりつく。
「言っておくが、儂の力はもう尽きておるぞ」
「ならば、降参するか?」
霧生は首を振り、刀に手を当てた。
「否、死ぬまで戦うとも」
「良かろう!」
玉藻が扇子を天に向け、広げる。すると、その周囲から大量の青い火球が生み出される。
「『青炎群葬』」
「天日流、赤鴉の舞」
舞台を埋め尽くすように迫る火球の群れを、霧生は真っ向から迎え撃った。
♢
席に帰って来た霧生に、俺は一先ず尋ねることにした。
「身体は大丈夫か?」
「いや、それがな……白沢の巻き戻しによって治癒した。恐らく、原理は老日殿が施した治療と同じだろうな」
あぁ、そうか。そうなるか。確かに、言われてみればそうだな。
「俺の若返りも、肉体を巻き戻す為のものだからな。冷静に考えれば、そうか」
「……どうにか、あの術を習得出来ぬものか」
「うーん、流石に無理だろうね」
本気で悩む霧生に、瓢が告げる。
「アレは白沢の妖術みたいなものだからね。人間じゃ扱えないかな」
「そうだろうな」
俺も聖剣無しでの再現は無理だ。似たようなことが出来るかって話なら出来るが。
「次は……斎秀か」
化け狸、隠神刑部。身長一メートル程度の二足歩行の腹が出た狸だ。
「斎秀は強いけど……玉藻に通じるかは、怪しいね」
「霧生よりも弱いのか?」
「正面戦闘は間違いなく負けるね。どちらかと言うと搦め手で戦うタイプだし、幻術が得意な玉藻に通じるかは微妙だよね」
「玉藻は、後八回殺さないといけないんだよな?」
瓢は頷く。
「……確実に俺まで番が回ってきそうだな」
しかも、相当頑張る必要がありそうだ。
「アンタ、一回殺すくらいは出来ないのか?」
「あはは、無理だね」
自信満々に言いやがるな、こいつ。
「……本当ですか?」
ステラが訝し気に尋ねた。
「妖怪は歳を重ねると共に力を増すのでしょう? であれば、長い時を生きている貴方も相応の力を持っている筈ですが」
「あはは、何事にも例外はあるってことさ」
あっけらかんと笑う瓢に、ステラは溜息を吐く。
「まぁ、例え重ねた年月に相応しい力を持ってたとして……玉藻前に勝てはしないね。僕と同じくらい生きてる妖怪なんて他にも居るさ」
確かに、長生きした妖怪であっても玉藻に抗える者は少ないだろう。そのレベルの逸話や畏怖が、玉藻にはある。
「それより……始まるよ」
舞台の上、向かい合うは玉藻と斎秀。狐と狸だ。と言っても、獣の姿をしているのは斎秀だけだが。
「玉藻、加減する気はねぇか? 正面からの殺し合いで儂が勝てるたぁ思ぇねんだが」
「言ったじゃろう、驕りは捨てたとな。安心せい、完膚なきまでに叩き潰してやるわ」
斎秀は絶望したように天を仰いだ。
「……だったら、いつでもええわい」
「ならば、もう始めるのじゃ」
玉藻が空中に浮かび、扇子を天に向けると、さっきと同じように青い火球が無数に浮かんでいく。
「『青炎群葬』」
「おぉぅ……」
火球が舞台を埋め尽くすように落ち始め、斎秀から嗚咽のような声が漏れた。
「まさか、終わりとは言わんじゃろうな」
消え去った気配。目を細めて言う玉藻。その背後から狸が現れた。
「玉藻ッ、騙されたかぁ!」
「ッ」
斎秀の手が玉藻に触れると、玉藻の体が腕から縮んでいく。
「無駄じゃ!」
しかし、腕は直ぐに元に戻り、玉藻は斎秀の首を掴んだ。
「……偽物か」
玉藻に掴まれた斎秀の体が一瞬にして炎に包まれる。が、どうやらそれは偽物だったらしい。
「『神象再現・八百八狸』」
直後、舞台の上を無数の狸が埋め尽くす。その言葉から察するに八百八匹居るのだろう。
「流石のお主もこの数は対処出来んだろう!」
「ふふ、それはどうじゃろうな?」
無数の狸、その全員から妖力が感じ取れる。恐らく、この狸はただの分身やハリボテという訳では無いのだろう。
「『目に映るもの、全てを灰に』」
四方八方から飛び掛かる狸の群れ。しかし、玉藻を囲む障壁により狸たちは阻まれる。
「『蒼霊灰燼火』」
「ぬぅううううッ!?」
玉藻を中心に溢れ出す青い炎、それは一瞬で舞台の上に広がり、結界の内部に満ちた。
「……全範囲攻撃か」
舞台の上という限られた空間で、その場所を埋め尽くすような攻撃をされれば、当然回避は不可能だ。
「さて、これであと三人じゃな」
青い炎が消えた後、舞台の上に立っていたのは玉藻だけだった。
「……おい、瓢」
「うん、先ずは一回だね」
消えかけていた胴体は青白い炎を伴って再生し、元通りに接合された。分厚い服も青白い炎によって修復される。
「一回って、どういうことだ?」
俺の問いに、瓢は笑みを浮かべた。
「玉藻の命は、九つあるんだ」
「何でだよ」
ラスボスか何かか?
「何でかなんて知らないけど、尻尾と同じ九つの命があるってことだけは確かだね」
「……そういうのは、先に言うものじゃないのか?」
死ぬ程重要な情報だと思うんだが。
「迷ったんだけどね。これを先に伝えて、力を出し渋るなんてことはして欲しく無かったからさ。どうせ、全力で戦って貰わなきゃいけないんだ。だったら、伝えようと伝えまいと同じだからさ」
「……まぁ、分からなくはないが」
九つ命があるから決死の一撃は控えるっていうのを防止したかったんだろう。実際、その方が良いかも知れない。
「――――くくッ、ふふッ! ハハハハハッ!!」
豪快な笑い声、その主は舞台の中心に立つ玉藻だ。
「よもや、吾が負けるとはな……やはり、面白いのぉ! 人と言うものは!」
「……よもや、蘇るとはな」
笑う玉藻の前で、霧生が頭を抱えた。もう、天照の力も尽きているようだった。
「霧生と言ったな。確かに、認めよう。其方まで繋げた者達の勝利は余興では無かったし、この戦いも茶番では無い」
玉藻は機嫌良さげに笑みを浮かべたまま、言葉を紡ぐ。
「故に、驕りは……傲慢は、もう捨てたのじゃ」
青白い炎が溢れ、玉藻の服に纏わりつく。
「言っておくが、儂の力はもう尽きておるぞ」
「ならば、降参するか?」
霧生は首を振り、刀に手を当てた。
「否、死ぬまで戦うとも」
「良かろう!」
玉藻が扇子を天に向け、広げる。すると、その周囲から大量の青い火球が生み出される。
「『青炎群葬』」
「天日流、赤鴉の舞」
舞台を埋め尽くすように迫る火球の群れを、霧生は真っ向から迎え撃った。
♢
席に帰って来た霧生に、俺は一先ず尋ねることにした。
「身体は大丈夫か?」
「いや、それがな……白沢の巻き戻しによって治癒した。恐らく、原理は老日殿が施した治療と同じだろうな」
あぁ、そうか。そうなるか。確かに、言われてみればそうだな。
「俺の若返りも、肉体を巻き戻す為のものだからな。冷静に考えれば、そうか」
「……どうにか、あの術を習得出来ぬものか」
「うーん、流石に無理だろうね」
本気で悩む霧生に、瓢が告げる。
「アレは白沢の妖術みたいなものだからね。人間じゃ扱えないかな」
「そうだろうな」
俺も聖剣無しでの再現は無理だ。似たようなことが出来るかって話なら出来るが。
「次は……斎秀か」
化け狸、隠神刑部。身長一メートル程度の二足歩行の腹が出た狸だ。
「斎秀は強いけど……玉藻に通じるかは、怪しいね」
「霧生よりも弱いのか?」
「正面戦闘は間違いなく負けるね。どちらかと言うと搦め手で戦うタイプだし、幻術が得意な玉藻に通じるかは微妙だよね」
「玉藻は、後八回殺さないといけないんだよな?」
瓢は頷く。
「……確実に俺まで番が回ってきそうだな」
しかも、相当頑張る必要がありそうだ。
「アンタ、一回殺すくらいは出来ないのか?」
「あはは、無理だね」
自信満々に言いやがるな、こいつ。
「……本当ですか?」
ステラが訝し気に尋ねた。
「妖怪は歳を重ねると共に力を増すのでしょう? であれば、長い時を生きている貴方も相応の力を持っている筈ですが」
「あはは、何事にも例外はあるってことさ」
あっけらかんと笑う瓢に、ステラは溜息を吐く。
「まぁ、例え重ねた年月に相応しい力を持ってたとして……玉藻前に勝てはしないね。僕と同じくらい生きてる妖怪なんて他にも居るさ」
確かに、長生きした妖怪であっても玉藻に抗える者は少ないだろう。そのレベルの逸話や畏怖が、玉藻にはある。
「それより……始まるよ」
舞台の上、向かい合うは玉藻と斎秀。狐と狸だ。と言っても、獣の姿をしているのは斎秀だけだが。
「玉藻、加減する気はねぇか? 正面からの殺し合いで儂が勝てるたぁ思ぇねんだが」
「言ったじゃろう、驕りは捨てたとな。安心せい、完膚なきまでに叩き潰してやるわ」
斎秀は絶望したように天を仰いだ。
「……だったら、いつでもええわい」
「ならば、もう始めるのじゃ」
玉藻が空中に浮かび、扇子を天に向けると、さっきと同じように青い火球が無数に浮かんでいく。
「『青炎群葬』」
「おぉぅ……」
火球が舞台を埋め尽くすように落ち始め、斎秀から嗚咽のような声が漏れた。
「まさか、終わりとは言わんじゃろうな」
消え去った気配。目を細めて言う玉藻。その背後から狸が現れた。
「玉藻ッ、騙されたかぁ!」
「ッ」
斎秀の手が玉藻に触れると、玉藻の体が腕から縮んでいく。
「無駄じゃ!」
しかし、腕は直ぐに元に戻り、玉藻は斎秀の首を掴んだ。
「……偽物か」
玉藻に掴まれた斎秀の体が一瞬にして炎に包まれる。が、どうやらそれは偽物だったらしい。
「『神象再現・八百八狸』」
直後、舞台の上を無数の狸が埋め尽くす。その言葉から察するに八百八匹居るのだろう。
「流石のお主もこの数は対処出来んだろう!」
「ふふ、それはどうじゃろうな?」
無数の狸、その全員から妖力が感じ取れる。恐らく、この狸はただの分身やハリボテという訳では無いのだろう。
「『目に映るもの、全てを灰に』」
四方八方から飛び掛かる狸の群れ。しかし、玉藻を囲む障壁により狸たちは阻まれる。
「『蒼霊灰燼火』」
「ぬぅううううッ!?」
玉藻を中心に溢れ出す青い炎、それは一瞬で舞台の上に広がり、結界の内部に満ちた。
「……全範囲攻撃か」
舞台の上という限られた空間で、その場所を埋め尽くすような攻撃をされれば、当然回避は不可能だ。
「さて、これであと三人じゃな」
青い炎が消えた後、舞台の上に立っていたのは玉藻だけだった。
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