つがいなんて冗談じゃない

ちか

文字の大きさ
上 下
1 / 2

プロローグ

しおりを挟む
 プゥゥゥーーーー!!!

 大きなクラクションが鳴り響いた。

 信号待ちをしていただけだったのに……

 直進と右折の車がぶつかったはずみで、コントロールを失った車が横断歩道の前で信号待ちしていた私に向かって、突っ込んできた。

 こんな時、咄嗟に逃げれる人間なんて果たしてどのくらいいるのだろうか?

 私は動けなかった。頭では逃げなきゃってわかっているのに、後ろに行けばいいのか右に行けばいいのか兎に角、焦りの気持ちなのか、頭がカーッとなってジリジリとしたものでいっぱいになっていた。

 そして次の瞬間にはドンッと体に大きな衝撃が来たと思ったら同時に痛みも訪れた。

 痛い痛い痛い痛い痛い

 周りはきゃーとか大丈夫か?とか逃げるなとか警察!、いや救急車が先だろ!とかなんかいろいろ騒いでいた。

 私はなんかみんな騒いでるなぁとしか思わなかった。

 それになんか視界が赤かった。何でだろ?鉄の匂いもする。あぁ私の血か、なんて痛いのに冷静な自分がいた。

 なんかだんだん痛く無くなってきた気もしたし、寒いような気もしてきた。

 でもそんなこと全てがどうでもいいくらい眠くなってきた。

 あぁ瞼が重い……

 少しだけ寝よう……
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義妹が本物、私は偽物? 追放されたら幸せが待っていました。

みこと。
恋愛
 その国には、古くからの取り決めがあった。  "海の神女(みこ)は、最も高貴な者の妃とされるべし"  そして、数十年ぶりの"海神の大祭"前夜、王子の声が響き渡る。 「偽神女スザナを追放しろ! 本当の神女は、ここにいる彼女の妹レンゲだ」  神女として努めて来たスザナは、義妹にその地位を取って変わられ、罪人として国を追われる。彼女に従うのは、たった一人の従者。  過酷な夜の海に、スザナたちは放り出されるが、それは彼女にとって待ち望んだ展開だった──。  果たしてスザナの目的は。さらにスザナを不当に虐げた、王子と義妹に待ち受ける未来とは。  ドアマットからの"ざまぁ"を、うつ展開なしで書きたくて綴った短編。海洋ロマンス・ファンタジーをお楽しみください! ※「小説家になろう」様にも掲載しています。

ごめんなさい、全部聞こえてます! ~ 私を嫌う婚約者が『魔法の鏡』に恋愛相談をしていました

秦朱音@アルファポリス文庫より書籍発売中
恋愛
「鏡よ鏡、真実を教えてくれ。好いてもない相手と結婚させられたら、人は一体どうなってしまうのだろうか……」 『魔法の鏡』に向かって話しかけているのは、辺境伯ユラン・ジークリッド。 ユランが最愛の婚約者に逃げられて致し方なく私と婚約したのは重々承知だけど、私のことを「好いてもない相手」呼ばわりだなんて酷すぎる。 しかも貴方が恋愛相談しているその『魔法の鏡』。 裏で喋ってるの、私ですからーっ! *他サイトに投稿したものを改稿 *長編化するか迷ってますが、とりあえず短編でお楽しみください

私の大好きな彼氏はみんなに優しい

hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。 柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。 そして… 柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。

嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな
恋愛
 伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。  そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。  その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。  そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。  ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。  堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
 初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎  って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!  何故こうなった…  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  そして死亡する原因には不可解な点が…  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

異世界トリップは期間限定らしいです。

狐月 みん
ファンタジー
いつも通りの、平々凡々な日常を送っていた。 が、ある日夢の中で神と名乗る人物に会う。 「今、期間限定で異世界トリップできるんだ!だから、行ってきてよ!」 なんて言われ、流される性格も合わさり気づけば異世界に。 さて、これからどうしようかな。

離婚のきっかけ

黒神真司
恋愛
わたしはこれで別れました…

処理中です...