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正伝
翔太の冒険 20-20 教育実習生 百合子
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どうして、こうなったのか分かりません。
不意に窓からヒューと風が吹いたかと思うと、後ろ髪が観葉植物にからまっていたのです。
両手を動かす事はできますが振り返る事はできず、どのように絡んでいるのか分からないためほどきようがありません。
立ったままの状態で、その場から動くことができなくなっていました。
金曜日の放課後、校舎の三階にある図書室をわざわざ訪れる人はあまりいないようでした。
それどころか、図書の貸し出し受付にも人がいません。近くには、誰かがいるような気配はまるでありませんでした。
けれど、大きな声で助けを呼ぶ事は恥ずかしくてできそうにありません。
百合子先生は、どうしたらいいのか分からず泣きそうな気持ちでした。
百合子先生は厳密にはまだ先生ではありません。大学の三年生で、今は教育実習のためこの学校に通っています。
白のブラウスに紺のスーツを着た百合子先生は、クリスマスツリーのような鉢植えのモミの木に張り付けにされたような状態でした。
百合子先生は、たおやかで優美なお嬢様のような女性です。苦労なく育ったせいか、おっとりとした性格で、欲というものがあまり感じられません。
真面目で勉強もできましたが、世間知らずのところもあり、時々、ズレた発言をしては周りから呆れられたりします。けれど、本人はあまり気にしてはいないようです。
そんな百合子先生ですが、思いも寄らない状況に混乱し、とても焦っていました。
何度も頭の後ろに手をやり絡まった髪の毛をほどこうとしましたが、どのように絡まっているのか見えないので、少しもほどけてくれません。
ああ、どうしよう・・・全然、ほどけないわ。でも、この木に縛り付けられたまま、一晩過ごすわけにもいかないもの。なんとかしなくちゃ・・・
新たな決意のもと、百合子先生は頭の後ろに手をやって、慎重に絡まっている髪の毛をほどこうとしました。けれど、髪の毛は枝に編みこまれてしまったかのように、ほどける気配すらありません。
百合子先生はハアと、ため息をつきました。
あれは、誰だったかしら?沈丁花に絡まったメリーベルの髪の毛をほどいてくれたのは?そう、確か金髪の美少年だったわ。ああ、わたしにもそんな王子様が現れてくれないかしら・・・
また、窓から風がヒューと吹き込んできました。
ブラウスが風にはためき、スカートがひるがえり、百合子先生はブルッと身を震わせました。
なんだか、少し寒いみたい。
百合子先生は、ふと微かに尿意があることに気づきました。
すぐにはトイレに行くことの出来ない百合子先生は、尿意があることを頭の中から追い出そうとしました。けれど、それは逆効果だったようです。頭の中は段々とトイレの事でいっぱいになり、尿意は強まる一方でした。
ああ、どうしよう。本当にオシッコしたくなってきちゃった。我慢よ。でも、いつまで?このままじゃ、オモラシする事になっちゃうわ。ああ、誰か、助けに来て。
下腹部には着実に尿が溜まっていく感触があり、もう、トイレのことしか考えられなくなっていました。
百合子先生は太ももを交差させてモジモジとすりあわせながら、誰かが偶然助けに来てくれる事を願いました。
けれど、校舎の三階の図書室を訪れる人は現れず、時間だけが過ぎていきます。
百合子先生のからだは小刻みに震え始めました。
ああ、ダメ。もう、漏れちゃう・・・もう、恥ずかしがってなんかいられないわ。大きな声で、助けを呼ぶしかないわ。恥ずかしいけど、教育実習先の学校でオモラシする訳にはいかないもの。
けれど、そう決心してからも、何度もためらい、なかなか助けを呼ぶ事ができませんでした。
尿意はいよいよ高まり、百合子先生は足をよじり、両手で股間をおさえ始めました。決壊寸前のダムが、なんとかギリギリ耐えているような状態でした。
けれど、もう、本当に限界です。
水面にできた小さなさざ波さえも、容易に壁を越えてしまいそうです。
「あっ・・・」
百合子先生は小さな喘ぎ声をあげました。
ほんの僅かでしたが、オシッコがピュッと漏れてしまったのです。オシッコがパンティに染みて広がっていくのが分かりました。
もう、ダメよ。本当にダメ。このままじゃ、本当にオモラシしちゃう。早く、助け、呼ばなくちゃ。
百合子先生は、ついに顔を上げ、胸を張り、大きな声で助けを呼ぼうと口を開きかけました。
その時です。
図書室の扉がカラカラと開き、男の子が入ってきました。
ああ、良かった。これで助かったわ。
百合子先生はほっと安心して、また少しオシッコを漏らしてしまいました。
下着にじんわりと広がるオシッコを股間に感じながら、男の子を見ました。
男の子は百合子先生を見て少しびっくりしているようです。
ええと、誰だったかしら?確か隣のクラスの子よ。ああ、そうだ、日菜子先生が翔太君て呼んでたわ。
「あ、あの・・・翔太君・・・助けて。髪の毛が絡んで、動けないの」
翔太は訝しげに百合子先生を見ていましたが、枝に絡んだ髪の毛を覗き見て、「本当だ。すごく絡まってる」と言いました。
「お願いよ。絡まった髪の毛をほどいて欲しいの」
百合子先生は足をモジモジとすり合わせながら、そう言いました。頬を赤く染め、翔太を見つめる目には涙が浮かんでいました。
翔太もただならぬ気配を感じたのでしょう、「うん、分かった」と言って百合子先生の後ろにまわり、髪の毛をほどき始めました。
百合子先生は中肉中背でしたが、やはり翔太よりはかなり身長も高く、髪をほどくのは大変そうでした。
ああ、翔太君、早くほどいて。漏れそうなの。
百合子先生は、内ももをよじり合わせ、必死にオシッコを漏らすまいと耐えていました。けれど、とうに臨界点は超えていたのです。ただ、百合子先生の強い意思と羞恥心だけが、オシッコが漏れるのを止めていました。
ああ、ダメ。ほんとに漏れちゃう。
百合子先生の心の中で、髪の毛とオモラシが天秤にかけられ、すぐに結論は出ました。
「しょ、翔太君・・・あの・・・難しそうだから・・・もう、ハサミで髪を切ってちょうだい」
翔太の手が止まりました。
そして、なんだか落ち着いた声で「でも、もう少しでほどけるよ」と言いました。
「あっ、い、いいの。もう、いいの。お願い、ハサミで切って」
翔太は少し不満そうに「でも、本当に、もう少しなんだけど」と言いました。
けれど、もう百合子先生には少しも余裕はありません。今すぐにトイレに行かなくては大変な事になってしまいます。
「お、お願い・・・ト、トイレに行きたいの」
百合子先生はうつむいて、震える小さな声で言いました。
「あっ、そうだったんだ。オシッコが漏れそうなの?」
百合子先生は、小さくうなづきました。
「うん、分かった。それじゃ、ハサミを探してくるよ」
そう言って翔太は図書室の受付の机に向かいました。
もう少しの我慢よ。ハサミさえあれば、すぐに髪の毛を切って、そうしたらトイレに行けるわ・・・ハサミがなかったら?いいえ、きっとある。あるよね、翔太君?
百合子先生は細かく震えながら、ハサミを探す翔太を見つめていました。
机の向こうで、翔太が一生懸命にハサミを探している様子が見えました。
「あっ、あった」
嬉しそうな声がして、翔太が得意そうにハサミを高く上げました。
良かった。ハサミ、あったのね。
ほっと安心した百合子先生は、また少しオシッコを漏らしてしまいました。
ダメ、ダメ。気を緩めたらダメ。もう少しの辛抱よ。
百合子先生は、もう一度、気を引き締め、股間にぎゅっと力を入れました。
その時です。
突然、ガタンと何かが倒れるような大きな音が図書室に響き渡りました。
百合子先生のからだは怯えたようにビクッと震え、反射的に音がした方向に顔を向けました。一瞬、百合子先生の頭の中は尿意の事も忘れ空白になってしまいました。
けれど、その一瞬の後には、百合子先生は稲妻のような危機感に打たれていました。
何か重大なものを失おうとしている感覚がありました。
ああ、大変・・・
百合子先生の頭の中にじりじりと焦るような気持ちが舞い戻り、赤いランプが点滅し、警報が鳴り響いていました。
あっ、ダメ、待って・・・
そう思った時にはすでに、下着がオシッコに濡れていく感触がありました。
ああ、どうしよう・・・
太ももを伝わって流れ落ちていくオシッコの感触に百合子先生は絶望的な気持ちになりました。
堰を切ったように溢れ出るオシッコは、もう止める事ができませんでした。
太ももを伝わっていたオシッコは靴下を濡らし、上履きに流れ込み、床に水たまりを作り始めていました。
ああ、もう、おしまいよ。教育実習先の学校でオモラシするなんて・・・もう、消えちゃいたい・・・
絶望的な状況におちいった百合子先生は、いつの間にか、ある種の非現実感の中にいました。
自分がオモラシをしたという現実に耐えられなくなったのかもしれません。
頭の中に霧がかかったように、段々と理性が麻痺していきました。
上位自我が破壊され、背徳感と恥辱の渦の中に身を任せると、心が解放されていくような不思議な気持ちになっていくのでした。
そうなると、オシッコで重く濡れていくパンティの感触も、オシッコが太ももを伝い流れていく感触も、なんだかゾクゾクするような快感に感じられてくるのでした。
厚いどんよりとした雲が薄れていき、太陽が差し込んでくるような、不思議な、心がすうっと晴れていくような気持ち良さがあります。
それに、股間の秘密の部分が甘く切なく疼き、胸がキュンと締め付けられるような感じもありました。
百合子先生は初めての不思議な快感に戸惑っていました。
ああ、どうしちゃったのかしら?あたし、変になっちゃってるみたい・・・オモラシして頭がおかしくなっちゃったのかしら・・・ああ・・・アソコがジンジンする・・・
百合子先生は二十歳を過ぎていましたが、未だ男性と付き合った事がありませんでした。もちろん、キスをしたこともない正真正銘の処女です。
子供の頃から夢見がちな少女だった百合子先生は、マンガや物語の中の男の子に恋をして、現実の男の子をどうしても好きになることができなかったのです。
性的な事に関しても、なんだか穢らわしく感じ、無意識のうちに遠ざけていました。
そんな百合子先生ですが、心とは裏腹に、からだは甘くとろけそうなほどに成熟していました。
大学の授業中、訳もなくからだが熱くなり、割れ目からトロトロと愛液があふれ出し、パンティを濡らしてしまうことも度々ありました。
知らない男の子に胸や股間を触られる夢を見る事もよくありました。
そんな時、甘い快感の中で目覚めると掛蒲団を股に挟んでいる自分に驚き、しかしすぐに、薄っすらと布団に股間を擦り付けていた記憶がよみがえってきて、恥ずかしさに慌ててベッドの上にペタンと座って心を落ち着けようとし、もしかしてと股間に手を当てると、そこはびっくりするくらいヌルヌルに濡れていて、がっくりと肩を落としてパンティを穿き替えるのでした。
永遠に続くかと思われたオシッコも、やがて勢いを失い、遂には終わりをむかえました。
ふと気づくと、図書室はいつも通りの静寂に包まれていました。
いつの間にか開いていた足の間から、水滴が落下し、足元の水たまりにはねてぴちゃんと音がしました。
百合子先生の火照った頬には涙が流れていましたが、その顔には秘めやかな悦びの表情が輝いているようでした。
ああ・・・なんだか、気持ち良かったわ。いけない事するのって、気持ちいいのね。あっ・・・
百合子先生の割れ目からトロリと愛液がこぼれ落ちました。
「ああ、先生・・・オシッコ漏らしちゃったんだ・・・」
翔太の声が不意に近くから聞こえてきました。
横を向くと、ハサミを持った翔太が百合子先生の足元に広がる水たまりを見つめていました。
教育実習先の学校でオシッコを漏らしてしまったという現実が、稲妻のように百合子先生を打ちのめしました。
信じられないような恥ずかしいことをしてしまったのです。
恥ずかしくて、情けなくて、涙が溢れてきました。
もう、何もかも投げ出して、この場から逃げ出したくなりました。
けれど、髪の毛が絡んだ状態では、逃げるどころか、一歩も動けません。
「あっ、そうだ」
翔太が何か思いついたように言いました。
何もかもを吹き飛ばすような素晴らしいアイデアが浮かんだのではないかという淡い期待を胸に、百合子先生は涙ににじむ目で翔太を見ました。
けれど翔太は焦ったような表情で、「大変だよ。このままだと、スカートにオシッコの染みができちゃうよ」と言いました。
えっ?スカートに染み?
百合子先生の頭に、股間の部分が濡れているスカートを穿いた自分の姿が浮かびました。
大変よ。そんな姿で職員室に帰れないわ。
「先生。染みにならないように、スカートをめくっておいた方がいいよ」
ああ、そうかも。でも、翔太君の前でスカートをめくるなんて、そんな恥ずかしいこと無理よ。
ためらう様子の百合子先生に、翔太は冷静な声で言いました。
「百合子先生はオモラシしちゃったんだから、今更、恥ずかしがってもしょうがないよ。早くしないと染みができちゃうよ」
オモラシ、という言葉に百合子先生は打ちのめされました。
そうよね。今更、恥ずかしがってもしょうがないわ。あたし、翔太君の前でオシッコ漏らしちゃったんだもの。
「あの・・・髪が絡まったままだから、手が届かないの。翔太君・・・先生のスカート・・・めくってくれる?」
「あっ、そうか・・・ごめんなさい。うん、ぼくが百合子先生のスカート、めくってあげるよ」
そう言うと、翔太は百合子先生の前にしゃがみこみ、紺のスカートの裾を持ち上げ始めました。
ああ、足がすうすうする。オシッコで濡れたパンツ、見られちゃうんだわ。恥ずかしくて死んじゃいそう。
スカートはすっかりまくり上げられました。
「ねえ、先生、スカート、持ってて」
百合子先生は消え入りそうな声で「はい」と答えて、スカートの裾をつまみました。
恥ずかしくてしょうがないのに、頭の中は燃えるように熱く、膝はプルプル震えていました。
もう、翔太の言うことに逆らうことなどできそうにありません。
ふと下をみると、翔太がパンティに顔を近づけて見ていました。
「ううん・・・やっぱり、オシッコですごく濡れてるよ。これだと脱いじゃった方がいいみたいだよ」
翔太はそう言うと、いきなり百合子先生の腰のパンティストッキングのゴムに手をかけました。
「えっ?そんな、ダメ・・・」
百合子先生は身をよじり、翔太の手から逃れようとしました。
「でも、百合子先生・・・オシッコでパンティがぐっしょり濡れてるんだから、脱がないとしょうがないよ」
ああ、そんな・・・生徒にパンティ脱がされちゃうなんて・・・アソコも見られちゃうわ・・・ああ・・・でも、オモラシしちゃったんだもの。もう、翔太君の言うとおりにするしかないのよ・・・
「はい・・・」
百合子先生は観念して抵抗するのをやめましたが、緊張と興奮でからだは細かく震えていました。
「それじゃ、パンティ脱がすね」
百合子先生を見上げる翔太は平静を装っていましたが、その顔は紅潮し、潤んだ目には好奇心と興奮の光が宿っていました。
ああ・・・翔太君にオシッコに濡れたあたしのアソコを見られちゃうんだわ・・・ああ・・・恥ずかしい・・・でも、しょうがないのよ・・・
百合子先生の心の中では、いつの間にか翔太との上下関係が逆転していました。
いけない事をして見つかってしまった子供のように、百合子先生は翔太の顔色を伺いながら、「はい」と小さな声で答えました。
そう答える百合子先生の心は甘く疼き、からだは妖しい予感に熱く震えるのでした。
不意に窓からヒューと風が吹いたかと思うと、後ろ髪が観葉植物にからまっていたのです。
両手を動かす事はできますが振り返る事はできず、どのように絡んでいるのか分からないためほどきようがありません。
立ったままの状態で、その場から動くことができなくなっていました。
金曜日の放課後、校舎の三階にある図書室をわざわざ訪れる人はあまりいないようでした。
それどころか、図書の貸し出し受付にも人がいません。近くには、誰かがいるような気配はまるでありませんでした。
けれど、大きな声で助けを呼ぶ事は恥ずかしくてできそうにありません。
百合子先生は、どうしたらいいのか分からず泣きそうな気持ちでした。
百合子先生は厳密にはまだ先生ではありません。大学の三年生で、今は教育実習のためこの学校に通っています。
白のブラウスに紺のスーツを着た百合子先生は、クリスマスツリーのような鉢植えのモミの木に張り付けにされたような状態でした。
百合子先生は、たおやかで優美なお嬢様のような女性です。苦労なく育ったせいか、おっとりとした性格で、欲というものがあまり感じられません。
真面目で勉強もできましたが、世間知らずのところもあり、時々、ズレた発言をしては周りから呆れられたりします。けれど、本人はあまり気にしてはいないようです。
そんな百合子先生ですが、思いも寄らない状況に混乱し、とても焦っていました。
何度も頭の後ろに手をやり絡まった髪の毛をほどこうとしましたが、どのように絡まっているのか見えないので、少しもほどけてくれません。
ああ、どうしよう・・・全然、ほどけないわ。でも、この木に縛り付けられたまま、一晩過ごすわけにもいかないもの。なんとかしなくちゃ・・・
新たな決意のもと、百合子先生は頭の後ろに手をやって、慎重に絡まっている髪の毛をほどこうとしました。けれど、髪の毛は枝に編みこまれてしまったかのように、ほどける気配すらありません。
百合子先生はハアと、ため息をつきました。
あれは、誰だったかしら?沈丁花に絡まったメリーベルの髪の毛をほどいてくれたのは?そう、確か金髪の美少年だったわ。ああ、わたしにもそんな王子様が現れてくれないかしら・・・
また、窓から風がヒューと吹き込んできました。
ブラウスが風にはためき、スカートがひるがえり、百合子先生はブルッと身を震わせました。
なんだか、少し寒いみたい。
百合子先生は、ふと微かに尿意があることに気づきました。
すぐにはトイレに行くことの出来ない百合子先生は、尿意があることを頭の中から追い出そうとしました。けれど、それは逆効果だったようです。頭の中は段々とトイレの事でいっぱいになり、尿意は強まる一方でした。
ああ、どうしよう。本当にオシッコしたくなってきちゃった。我慢よ。でも、いつまで?このままじゃ、オモラシする事になっちゃうわ。ああ、誰か、助けに来て。
下腹部には着実に尿が溜まっていく感触があり、もう、トイレのことしか考えられなくなっていました。
百合子先生は太ももを交差させてモジモジとすりあわせながら、誰かが偶然助けに来てくれる事を願いました。
けれど、校舎の三階の図書室を訪れる人は現れず、時間だけが過ぎていきます。
百合子先生のからだは小刻みに震え始めました。
ああ、ダメ。もう、漏れちゃう・・・もう、恥ずかしがってなんかいられないわ。大きな声で、助けを呼ぶしかないわ。恥ずかしいけど、教育実習先の学校でオモラシする訳にはいかないもの。
けれど、そう決心してからも、何度もためらい、なかなか助けを呼ぶ事ができませんでした。
尿意はいよいよ高まり、百合子先生は足をよじり、両手で股間をおさえ始めました。決壊寸前のダムが、なんとかギリギリ耐えているような状態でした。
けれど、もう、本当に限界です。
水面にできた小さなさざ波さえも、容易に壁を越えてしまいそうです。
「あっ・・・」
百合子先生は小さな喘ぎ声をあげました。
ほんの僅かでしたが、オシッコがピュッと漏れてしまったのです。オシッコがパンティに染みて広がっていくのが分かりました。
もう、ダメよ。本当にダメ。このままじゃ、本当にオモラシしちゃう。早く、助け、呼ばなくちゃ。
百合子先生は、ついに顔を上げ、胸を張り、大きな声で助けを呼ぼうと口を開きかけました。
その時です。
図書室の扉がカラカラと開き、男の子が入ってきました。
ああ、良かった。これで助かったわ。
百合子先生はほっと安心して、また少しオシッコを漏らしてしまいました。
下着にじんわりと広がるオシッコを股間に感じながら、男の子を見ました。
男の子は百合子先生を見て少しびっくりしているようです。
ええと、誰だったかしら?確か隣のクラスの子よ。ああ、そうだ、日菜子先生が翔太君て呼んでたわ。
「あ、あの・・・翔太君・・・助けて。髪の毛が絡んで、動けないの」
翔太は訝しげに百合子先生を見ていましたが、枝に絡んだ髪の毛を覗き見て、「本当だ。すごく絡まってる」と言いました。
「お願いよ。絡まった髪の毛をほどいて欲しいの」
百合子先生は足をモジモジとすり合わせながら、そう言いました。頬を赤く染め、翔太を見つめる目には涙が浮かんでいました。
翔太もただならぬ気配を感じたのでしょう、「うん、分かった」と言って百合子先生の後ろにまわり、髪の毛をほどき始めました。
百合子先生は中肉中背でしたが、やはり翔太よりはかなり身長も高く、髪をほどくのは大変そうでした。
ああ、翔太君、早くほどいて。漏れそうなの。
百合子先生は、内ももをよじり合わせ、必死にオシッコを漏らすまいと耐えていました。けれど、とうに臨界点は超えていたのです。ただ、百合子先生の強い意思と羞恥心だけが、オシッコが漏れるのを止めていました。
ああ、ダメ。ほんとに漏れちゃう。
百合子先生の心の中で、髪の毛とオモラシが天秤にかけられ、すぐに結論は出ました。
「しょ、翔太君・・・あの・・・難しそうだから・・・もう、ハサミで髪を切ってちょうだい」
翔太の手が止まりました。
そして、なんだか落ち着いた声で「でも、もう少しでほどけるよ」と言いました。
「あっ、い、いいの。もう、いいの。お願い、ハサミで切って」
翔太は少し不満そうに「でも、本当に、もう少しなんだけど」と言いました。
けれど、もう百合子先生には少しも余裕はありません。今すぐにトイレに行かなくては大変な事になってしまいます。
「お、お願い・・・ト、トイレに行きたいの」
百合子先生はうつむいて、震える小さな声で言いました。
「あっ、そうだったんだ。オシッコが漏れそうなの?」
百合子先生は、小さくうなづきました。
「うん、分かった。それじゃ、ハサミを探してくるよ」
そう言って翔太は図書室の受付の机に向かいました。
もう少しの我慢よ。ハサミさえあれば、すぐに髪の毛を切って、そうしたらトイレに行けるわ・・・ハサミがなかったら?いいえ、きっとある。あるよね、翔太君?
百合子先生は細かく震えながら、ハサミを探す翔太を見つめていました。
机の向こうで、翔太が一生懸命にハサミを探している様子が見えました。
「あっ、あった」
嬉しそうな声がして、翔太が得意そうにハサミを高く上げました。
良かった。ハサミ、あったのね。
ほっと安心した百合子先生は、また少しオシッコを漏らしてしまいました。
ダメ、ダメ。気を緩めたらダメ。もう少しの辛抱よ。
百合子先生は、もう一度、気を引き締め、股間にぎゅっと力を入れました。
その時です。
突然、ガタンと何かが倒れるような大きな音が図書室に響き渡りました。
百合子先生のからだは怯えたようにビクッと震え、反射的に音がした方向に顔を向けました。一瞬、百合子先生の頭の中は尿意の事も忘れ空白になってしまいました。
けれど、その一瞬の後には、百合子先生は稲妻のような危機感に打たれていました。
何か重大なものを失おうとしている感覚がありました。
ああ、大変・・・
百合子先生の頭の中にじりじりと焦るような気持ちが舞い戻り、赤いランプが点滅し、警報が鳴り響いていました。
あっ、ダメ、待って・・・
そう思った時にはすでに、下着がオシッコに濡れていく感触がありました。
ああ、どうしよう・・・
太ももを伝わって流れ落ちていくオシッコの感触に百合子先生は絶望的な気持ちになりました。
堰を切ったように溢れ出るオシッコは、もう止める事ができませんでした。
太ももを伝わっていたオシッコは靴下を濡らし、上履きに流れ込み、床に水たまりを作り始めていました。
ああ、もう、おしまいよ。教育実習先の学校でオモラシするなんて・・・もう、消えちゃいたい・・・
絶望的な状況におちいった百合子先生は、いつの間にか、ある種の非現実感の中にいました。
自分がオモラシをしたという現実に耐えられなくなったのかもしれません。
頭の中に霧がかかったように、段々と理性が麻痺していきました。
上位自我が破壊され、背徳感と恥辱の渦の中に身を任せると、心が解放されていくような不思議な気持ちになっていくのでした。
そうなると、オシッコで重く濡れていくパンティの感触も、オシッコが太ももを伝い流れていく感触も、なんだかゾクゾクするような快感に感じられてくるのでした。
厚いどんよりとした雲が薄れていき、太陽が差し込んでくるような、不思議な、心がすうっと晴れていくような気持ち良さがあります。
それに、股間の秘密の部分が甘く切なく疼き、胸がキュンと締め付けられるような感じもありました。
百合子先生は初めての不思議な快感に戸惑っていました。
ああ、どうしちゃったのかしら?あたし、変になっちゃってるみたい・・・オモラシして頭がおかしくなっちゃったのかしら・・・ああ・・・アソコがジンジンする・・・
百合子先生は二十歳を過ぎていましたが、未だ男性と付き合った事がありませんでした。もちろん、キスをしたこともない正真正銘の処女です。
子供の頃から夢見がちな少女だった百合子先生は、マンガや物語の中の男の子に恋をして、現実の男の子をどうしても好きになることができなかったのです。
性的な事に関しても、なんだか穢らわしく感じ、無意識のうちに遠ざけていました。
そんな百合子先生ですが、心とは裏腹に、からだは甘くとろけそうなほどに成熟していました。
大学の授業中、訳もなくからだが熱くなり、割れ目からトロトロと愛液があふれ出し、パンティを濡らしてしまうことも度々ありました。
知らない男の子に胸や股間を触られる夢を見る事もよくありました。
そんな時、甘い快感の中で目覚めると掛蒲団を股に挟んでいる自分に驚き、しかしすぐに、薄っすらと布団に股間を擦り付けていた記憶がよみがえってきて、恥ずかしさに慌ててベッドの上にペタンと座って心を落ち着けようとし、もしかしてと股間に手を当てると、そこはびっくりするくらいヌルヌルに濡れていて、がっくりと肩を落としてパンティを穿き替えるのでした。
永遠に続くかと思われたオシッコも、やがて勢いを失い、遂には終わりをむかえました。
ふと気づくと、図書室はいつも通りの静寂に包まれていました。
いつの間にか開いていた足の間から、水滴が落下し、足元の水たまりにはねてぴちゃんと音がしました。
百合子先生の火照った頬には涙が流れていましたが、その顔には秘めやかな悦びの表情が輝いているようでした。
ああ・・・なんだか、気持ち良かったわ。いけない事するのって、気持ちいいのね。あっ・・・
百合子先生の割れ目からトロリと愛液がこぼれ落ちました。
「ああ、先生・・・オシッコ漏らしちゃったんだ・・・」
翔太の声が不意に近くから聞こえてきました。
横を向くと、ハサミを持った翔太が百合子先生の足元に広がる水たまりを見つめていました。
教育実習先の学校でオシッコを漏らしてしまったという現実が、稲妻のように百合子先生を打ちのめしました。
信じられないような恥ずかしいことをしてしまったのです。
恥ずかしくて、情けなくて、涙が溢れてきました。
もう、何もかも投げ出して、この場から逃げ出したくなりました。
けれど、髪の毛が絡んだ状態では、逃げるどころか、一歩も動けません。
「あっ、そうだ」
翔太が何か思いついたように言いました。
何もかもを吹き飛ばすような素晴らしいアイデアが浮かんだのではないかという淡い期待を胸に、百合子先生は涙ににじむ目で翔太を見ました。
けれど翔太は焦ったような表情で、「大変だよ。このままだと、スカートにオシッコの染みができちゃうよ」と言いました。
えっ?スカートに染み?
百合子先生の頭に、股間の部分が濡れているスカートを穿いた自分の姿が浮かびました。
大変よ。そんな姿で職員室に帰れないわ。
「先生。染みにならないように、スカートをめくっておいた方がいいよ」
ああ、そうかも。でも、翔太君の前でスカートをめくるなんて、そんな恥ずかしいこと無理よ。
ためらう様子の百合子先生に、翔太は冷静な声で言いました。
「百合子先生はオモラシしちゃったんだから、今更、恥ずかしがってもしょうがないよ。早くしないと染みができちゃうよ」
オモラシ、という言葉に百合子先生は打ちのめされました。
そうよね。今更、恥ずかしがってもしょうがないわ。あたし、翔太君の前でオシッコ漏らしちゃったんだもの。
「あの・・・髪が絡まったままだから、手が届かないの。翔太君・・・先生のスカート・・・めくってくれる?」
「あっ、そうか・・・ごめんなさい。うん、ぼくが百合子先生のスカート、めくってあげるよ」
そう言うと、翔太は百合子先生の前にしゃがみこみ、紺のスカートの裾を持ち上げ始めました。
ああ、足がすうすうする。オシッコで濡れたパンツ、見られちゃうんだわ。恥ずかしくて死んじゃいそう。
スカートはすっかりまくり上げられました。
「ねえ、先生、スカート、持ってて」
百合子先生は消え入りそうな声で「はい」と答えて、スカートの裾をつまみました。
恥ずかしくてしょうがないのに、頭の中は燃えるように熱く、膝はプルプル震えていました。
もう、翔太の言うことに逆らうことなどできそうにありません。
ふと下をみると、翔太がパンティに顔を近づけて見ていました。
「ううん・・・やっぱり、オシッコですごく濡れてるよ。これだと脱いじゃった方がいいみたいだよ」
翔太はそう言うと、いきなり百合子先生の腰のパンティストッキングのゴムに手をかけました。
「えっ?そんな、ダメ・・・」
百合子先生は身をよじり、翔太の手から逃れようとしました。
「でも、百合子先生・・・オシッコでパンティがぐっしょり濡れてるんだから、脱がないとしょうがないよ」
ああ、そんな・・・生徒にパンティ脱がされちゃうなんて・・・アソコも見られちゃうわ・・・ああ・・・でも、オモラシしちゃったんだもの。もう、翔太君の言うとおりにするしかないのよ・・・
「はい・・・」
百合子先生は観念して抵抗するのをやめましたが、緊張と興奮でからだは細かく震えていました。
「それじゃ、パンティ脱がすね」
百合子先生を見上げる翔太は平静を装っていましたが、その顔は紅潮し、潤んだ目には好奇心と興奮の光が宿っていました。
ああ・・・翔太君にオシッコに濡れたあたしのアソコを見られちゃうんだわ・・・ああ・・・恥ずかしい・・・でも、しょうがないのよ・・・
百合子先生の心の中では、いつの間にか翔太との上下関係が逆転していました。
いけない事をして見つかってしまった子供のように、百合子先生は翔太の顔色を伺いながら、「はい」と小さな声で答えました。
そう答える百合子先生の心は甘く疼き、からだは妖しい予感に熱く震えるのでした。
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