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展示会は街に活気を与えている
四十一話
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二人の親が起こした侵攻騒動から5日後、カラカスにて……。
「さてと……」
徴兵令が解かれ、再び大勢の人々が太陽の下を行き交い始めた昼下がり。
早めに買い物を済ませた二人の娘ミーナは、二階の窓付近で外の涼しげな風を感じながらメルシス新聞を読んでいた。
メルシス新聞はその名が示す様に、メルシス教会から定期的に無料で配られている新聞であり、その内容は事件、グルメ、日常生活に役立つ知識……。
つまり宗教らしさを感じさせない普通の内容が広がっているハズだった。
「何これ?」
だが、その日の新聞の一面に広がっていたのは、《カラカス展示会》と書かれた大々的な広告、それはミーナも初めて見る現象であった為か、十分な興味を引いたのである。
《カラカスの市民の皆さんは気軽に参加して下さい》
《展示するモノは料理でも発明でも、常識的な範囲のモノは大丈夫です》
《最優秀賞には賞金が授与され、当新聞にてインタビュー等を掲載する予定です》
「へぇ~……」
それを黙々と読み進め、その様な新聞の内容をそう認識したミーナが興味深そうな声を出す。
意外な事にミーナは新しい技術や研究等が大好きだ。
それは、彼女の知的好奇心を満たすモノでもあるのだが、それ以上に。
(その知識を持っていれば、人を救う際に生かせる場面があるかも!?)
と言うメルシス教徒らしい答えへと繋がっている。
「ミーナ、新聞を読んでいる所悪いけど、ちょっと良いかい?」
「あっ、ネルブさん! どうしました?」
「実はアンタに頼みたい事があってねぇ……」
そんな時、窓に腕を置くネルブの声により、ミーナの表情は自然と笑顔に変わった。
そして、そんなミーナにネルブはこの様なお願いを告げるのである。
「実はアタシさ、創作パンで展示会に出ようと思ってるんだけど、一人じゃ良い案が思いつかなくてねぇ……」
「ふむふむ」
「それに最優秀賞を獲得するか、出展したパンが宣伝になって売り上げが上がれば、あの子達にも贅沢をさせてあげられるかなって思ってねぇ……」
「ほうほう!」
「あー……何だか自分のワガママいってる様だね……。 あぁやっぱり忘れて……」
「ネルブさん、手伝いますよ!」
そんなネルブの言葉は徐々に自己嫌悪に陥っていく様だったが、それに反比例する様にミーナは前のめりになり、遂にはネルブの申し出を手伝う気で一杯だ。
当然だろう、ネルブが口にした言葉は子供を思う親の心だったのだから、ミーナが良い反応をしないはずがない。
ただ。
「良いのかいミーナ?」
「当然ですよ、だって子供達を思ってそう言っているのでしょう! ならばこれは手伝う以外の選択肢はないです! はっ、もしやネルブさんも遂にメルシス教徒として覚醒し……」
「いや、それはないから……。 と言うかミーナ、アンタ少し落ち着きなって」
その熱は現在、暴走気味でありまともな話し合いが始まるのはもうしばらくしてからである。
…………
そんな会話が窓越しに繰り広げられている頃、その隣にある家の中でも出展に関する話が行われていた。
「あの、リアナさん……」
「何だ?」
一階のテーブルに座り、珍しくリアナは紙にペンを走らせている。
それには、人型の何かを中心に描き、周りに難しい術式が書かれているが、魔術関連の知識があれば、それは土人形の設計書だと分かるだろう。
「改めて聞くでありますが、何故展示会の為に万能お世話ゴーレムを作ろうと思ったのでありますか……?」
「世界の為だ……」
ただ、そのゴーレムを作る目的がイマイチ嘘臭く、それ以前にリアナがやる気を出す事態、奇妙な事ではないだろうか?
だから、リアナの前に座るアレクは疑わしい目をリアナにぶつけている。
「嘘でありますよね……?」
「嘘じゃないぞ。 世界がもしニートだけだったら、争いもない平和な世界になるぞ。 そしてニートの為にゴーレムが働けば、その世界を維持できるぞ……」
「絶対嘘でありますよね!」
「絶対嘘じゃないぞ。 多分、ホントだぞ……スースー……」
「あぁリアナさん、珍しくやる気を出すから……」(と言うか、こんな展示物で良いんでありますかな……)
だが、ここでリアナのやる気ゲージは無くなり、結果アレクに担がれ二階の寝室に運ばれるのであった。
…………
何故リアナがやる気を出しているか?
その原因となる出来事は二日前にある。
その日は丁度、リアナが昼寝をしており、アレクはその合間に家事を済ませようと、掃除、洗濯を行っていた。
トントン
「はい、どなたでありますか?」
扉が叩かれる音がホウキを持つアレクの耳に届き、その足は自然と玄関へと向かい、扉を開ける。
「失礼、ここにアレクはいるか?」
「はーい……。 あっワグナー団長、お久しぶりであります!」
「ふっ、俺はもう団長ではないさ。 ところで君に頼みがあるのだが……、時間を頂いても構わないかね?」
「勿論でありますよ! さぁ中へ……」
そこにいたのは、徴兵時に出会ったワグナーである。
そして、そう会話を交わした後、アレクに案内されたワグナーは一階のテーブルに座り、そんなワグナーの前にアレクが座ったところで目的が告げられた。
「単刀直入に言おう。 展示会に出てくれそうな知的な人物を知らないか?」
「展示会でありますか?」
「あぁ。 実は今、展示会の一員でな、知的な方の参加を願いたいそうだ」
「知的な方……」
その質問を告げられた時、アレクの脳裏に真っ先に浮かんだのはリアナの姿であった、しかし。
(私を虐待するのか……?)
ジワっと涙を流しながらそう訴えるリアナ(アレクの脳内イメージ)の言葉を受け、彼はリアナに願い出ることを諦めたのだが、その一瞬浮かべた『あっ!』と言いたげな表情をワグナーは見逃さなかった。
「えーっと、その……」
「いるんだな?」
「あの~ですね……」
前のめりになるワグナーは、目線を右へ逸らすアレクの姿を見て、この様な想像をする。
(何か一癖ある人物の様だな……)
それは大雑把な推理ながら、正解であると言えるだろう。
だが、それを察したからといってワグナーは引き下がらなかった。
「アレク、その人物に合わせて貰えば説得は私がする。 だから頼む!」
頭を下げたアレクの脳裏で、脳内リアナが両手を前に出しこう呟く。
(ノーサンキュー……)
それは実に嫌そうな顔であったが、目の前には頭をテーブルに付け頼み込むワグナーの姿がある。
だからこそアレクは(どうするでありますか……)と頭を抱えていた時。
「おい、食事はまだか……」
「り、リアナさん、まだでありますよ……。 少し待って欲しいであります」(そう言えば、リアナさんがお昼を用意するのを忘れていたであります……)
「んっ……」
ギシッギシッと階段をゆったり下る音が消えた後、表情だけ厳格なジャージ姿の怠け者が顔を出し、それに対しアレクは申し訳なさそうな表情を浮かべた。
(なるほど……)
その威圧感からワグナーは察した。
この女性がアレクが思い浮かべた人物であり、きっとアレクは彼女が怖いから、紹介するのを躊躇ったのだと……。
だがしかし、ワグナーは諦めない。
だから彼は目の前に座ったリアナに対し、こう願い出た。
「初めましてお美しいレディ……。 私はワグナーと申す者、貴女を知的な方とお見受けしてお願いしたい、展示会に参加して欲しいと……」
「えっ、嫌だが……」
「なっ!?」
テーブルに額をつけた姿で驚きを隠せないワグナーと、真顔でさも当然の様にそう告げたリアナを見てアレクはこう思う。
(ですよね……)
と……。
「さてと……」
徴兵令が解かれ、再び大勢の人々が太陽の下を行き交い始めた昼下がり。
早めに買い物を済ませた二人の娘ミーナは、二階の窓付近で外の涼しげな風を感じながらメルシス新聞を読んでいた。
メルシス新聞はその名が示す様に、メルシス教会から定期的に無料で配られている新聞であり、その内容は事件、グルメ、日常生活に役立つ知識……。
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「何これ?」
だが、その日の新聞の一面に広がっていたのは、《カラカス展示会》と書かれた大々的な広告、それはミーナも初めて見る現象であった為か、十分な興味を引いたのである。
《カラカスの市民の皆さんは気軽に参加して下さい》
《展示するモノは料理でも発明でも、常識的な範囲のモノは大丈夫です》
《最優秀賞には賞金が授与され、当新聞にてインタビュー等を掲載する予定です》
「へぇ~……」
それを黙々と読み進め、その様な新聞の内容をそう認識したミーナが興味深そうな声を出す。
意外な事にミーナは新しい技術や研究等が大好きだ。
それは、彼女の知的好奇心を満たすモノでもあるのだが、それ以上に。
(その知識を持っていれば、人を救う際に生かせる場面があるかも!?)
と言うメルシス教徒らしい答えへと繋がっている。
「ミーナ、新聞を読んでいる所悪いけど、ちょっと良いかい?」
「あっ、ネルブさん! どうしました?」
「実はアンタに頼みたい事があってねぇ……」
そんな時、窓に腕を置くネルブの声により、ミーナの表情は自然と笑顔に変わった。
そして、そんなミーナにネルブはこの様なお願いを告げるのである。
「実はアタシさ、創作パンで展示会に出ようと思ってるんだけど、一人じゃ良い案が思いつかなくてねぇ……」
「ふむふむ」
「それに最優秀賞を獲得するか、出展したパンが宣伝になって売り上げが上がれば、あの子達にも贅沢をさせてあげられるかなって思ってねぇ……」
「ほうほう!」
「あー……何だか自分のワガママいってる様だね……。 あぁやっぱり忘れて……」
「ネルブさん、手伝いますよ!」
そんなネルブの言葉は徐々に自己嫌悪に陥っていく様だったが、それに反比例する様にミーナは前のめりになり、遂にはネルブの申し出を手伝う気で一杯だ。
当然だろう、ネルブが口にした言葉は子供を思う親の心だったのだから、ミーナが良い反応をしないはずがない。
ただ。
「良いのかいミーナ?」
「当然ですよ、だって子供達を思ってそう言っているのでしょう! ならばこれは手伝う以外の選択肢はないです! はっ、もしやネルブさんも遂にメルシス教徒として覚醒し……」
「いや、それはないから……。 と言うかミーナ、アンタ少し落ち着きなって」
その熱は現在、暴走気味でありまともな話し合いが始まるのはもうしばらくしてからである。
…………
そんな会話が窓越しに繰り広げられている頃、その隣にある家の中でも出展に関する話が行われていた。
「あの、リアナさん……」
「何だ?」
一階のテーブルに座り、珍しくリアナは紙にペンを走らせている。
それには、人型の何かを中心に描き、周りに難しい術式が書かれているが、魔術関連の知識があれば、それは土人形の設計書だと分かるだろう。
「改めて聞くでありますが、何故展示会の為に万能お世話ゴーレムを作ろうと思ったのでありますか……?」
「世界の為だ……」
ただ、そのゴーレムを作る目的がイマイチ嘘臭く、それ以前にリアナがやる気を出す事態、奇妙な事ではないだろうか?
だから、リアナの前に座るアレクは疑わしい目をリアナにぶつけている。
「嘘でありますよね……?」
「嘘じゃないぞ。 世界がもしニートだけだったら、争いもない平和な世界になるぞ。 そしてニートの為にゴーレムが働けば、その世界を維持できるぞ……」
「絶対嘘でありますよね!」
「絶対嘘じゃないぞ。 多分、ホントだぞ……スースー……」
「あぁリアナさん、珍しくやる気を出すから……」(と言うか、こんな展示物で良いんでありますかな……)
だが、ここでリアナのやる気ゲージは無くなり、結果アレクに担がれ二階の寝室に運ばれるのであった。
…………
何故リアナがやる気を出しているか?
その原因となる出来事は二日前にある。
その日は丁度、リアナが昼寝をしており、アレクはその合間に家事を済ませようと、掃除、洗濯を行っていた。
トントン
「はい、どなたでありますか?」
扉が叩かれる音がホウキを持つアレクの耳に届き、その足は自然と玄関へと向かい、扉を開ける。
「失礼、ここにアレクはいるか?」
「はーい……。 あっワグナー団長、お久しぶりであります!」
「ふっ、俺はもう団長ではないさ。 ところで君に頼みがあるのだが……、時間を頂いても構わないかね?」
「勿論でありますよ! さぁ中へ……」
そこにいたのは、徴兵時に出会ったワグナーである。
そして、そう会話を交わした後、アレクに案内されたワグナーは一階のテーブルに座り、そんなワグナーの前にアレクが座ったところで目的が告げられた。
「単刀直入に言おう。 展示会に出てくれそうな知的な人物を知らないか?」
「展示会でありますか?」
「あぁ。 実は今、展示会の一員でな、知的な方の参加を願いたいそうだ」
「知的な方……」
その質問を告げられた時、アレクの脳裏に真っ先に浮かんだのはリアナの姿であった、しかし。
(私を虐待するのか……?)
ジワっと涙を流しながらそう訴えるリアナ(アレクの脳内イメージ)の言葉を受け、彼はリアナに願い出ることを諦めたのだが、その一瞬浮かべた『あっ!』と言いたげな表情をワグナーは見逃さなかった。
「えーっと、その……」
「いるんだな?」
「あの~ですね……」
前のめりになるワグナーは、目線を右へ逸らすアレクの姿を見て、この様な想像をする。
(何か一癖ある人物の様だな……)
それは大雑把な推理ながら、正解であると言えるだろう。
だが、それを察したからといってワグナーは引き下がらなかった。
「アレク、その人物に合わせて貰えば説得は私がする。 だから頼む!」
頭を下げたアレクの脳裏で、脳内リアナが両手を前に出しこう呟く。
(ノーサンキュー……)
それは実に嫌そうな顔であったが、目の前には頭をテーブルに付け頼み込むワグナーの姿がある。
だからこそアレクは(どうするでありますか……)と頭を抱えていた時。
「おい、食事はまだか……」
「り、リアナさん、まだでありますよ……。 少し待って欲しいであります」(そう言えば、リアナさんがお昼を用意するのを忘れていたであります……)
「んっ……」
ギシッギシッと階段をゆったり下る音が消えた後、表情だけ厳格なジャージ姿の怠け者が顔を出し、それに対しアレクは申し訳なさそうな表情を浮かべた。
(なるほど……)
その威圧感からワグナーは察した。
この女性がアレクが思い浮かべた人物であり、きっとアレクは彼女が怖いから、紹介するのを躊躇ったのだと……。
だがしかし、ワグナーは諦めない。
だから彼は目の前に座ったリアナに対し、こう願い出た。
「初めましてお美しいレディ……。 私はワグナーと申す者、貴女を知的な方とお見受けしてお願いしたい、展示会に参加して欲しいと……」
「えっ、嫌だが……」
「なっ!?」
テーブルに額をつけた姿で驚きを隠せないワグナーと、真顔でさも当然の様にそう告げたリアナを見てアレクはこう思う。
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と……。
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