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4・アルバイトで荒稼ぎ

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「えー、ジュンイチローさん。お歳は30。E級冒険者。給料よりも、とにかく中出し希望……ですか?」
「は、はぃ……」

 履歴書を口に出して読まれるとめちゃくちゃ恥ずかしい。
 眼鏡をかけた紳士服の黒髪男性の娼館支配人に身体を舐めるような目で見られる。

「性病検査異常なし、経験人数一人……後ろは開発済みですか?」
「は、はい」
「……ココまでセックス目当てで男娼を希望される方は初めてです。通常、生活に困っていらっしゃる方ばかりなので」
「す、すみません……けど、どうしてもココで働きたいんです」
「そうですね。まどろっこしいやり取り抜きに、とにかく中出しを希望されるなら、うってつけの物がありますが……その前に、身体の確認をさせていただいても?」

 うう、人前で服を脱ぐのは恥ずかしいけど、コレもステータス向上の為だ。
 支配人の前で、衣服を脱ぎ、下着を躊躇いがちに下ろして裸になる。
 ……ううっ、人にまじまじと裸を見られるのは落ち着かない。

「では、後ろを向いてそこに四つん這いになってください」
「はい」

 うおおお! 顔から火が出そう!! 凄い格好している自覚があるからかドキドキする。

「失礼します」
「ひゃあっ!?」

 ヌルリとした液体がアナルにかけられ、驚いて思わず悲鳴を上げてしまった。

「あ、あの、なにを」
「潤滑油です。すぐ終わりますよ」

 ぬぷっと指先が入ってくる。痛みはないけど、スキルの肉体性感度がしっかり働いてるのか既に気持ちがいい。

「痛くないですか?」
「はい」
「ではもう少し」

 指が奥へ入り込み、ゆっくりと内壁を探られる。
 ある一点を掠めた瞬間、ゾワァと鳥肌が立ち体がビクンと震えた。

「ここ、ですかね?」
「あっ……!」

 しこりをトントンと叩かれる度にビクビクと体が反応してしまう。

「トロトロですね。感度も良い」
「ん、んぅ……」
『ツプ……ン』

 指が抜かれて喪失感に物足りなさを感じる。
 早く挿れて欲しい……なんて思ってる内に今度は太くて固いモノが宛がわれた。

『ずぶ、プププッ』
「ああ……!」
「張型も全部呑み込めましたね。これならすぐ現場に出ても問題ないでしょう」

 すごい事務的に確認された。挿入された男性器を模した玩具を引き抜かれて、腰が卑猥に揺れてしまう。
 潤滑油ローションを拭われてから、服を着ていいと許しが出た。
 服をしっかり着直したら、俺が担当する持ち場へ案内される。
 うってつけのがあると聞いていたが……思っていた以上にドンピシャのコーナーだった。

「敷居の壁の向こうに下半身を出して、待機するだけです。接待やコミュニケーションの必要が無い分、料金設定は安く給料も他に比べて低いです。すぐ挿れて出したいお客様やテクニックの練習を行うお客様がいらっしゃいます。なので稼働率は高めなのですが、ココは不人気で人不足だったので助かります」

 下半身は扉は無いが横から見えないように衝立があり、最低限のプライバシー保護は出来ているが、上半身側は完全に個室だ。

「俺にピッタリの持ち場ですね」
「はい。ですが、お互い顔が見えない分、少々度が過ぎるお客様もいらっしゃいます。その時は、上半身側にあるこちらの紐を引いてください。すぐさま従業員が駆け付けますので、我慢は絶対しないでください。そういったお客様を見逃すと他の男娼達にも被害が出てしまうので」

 思っていた以上にしっかりとした規則もあり、男娼達の安全も考えられていた。
 ご来館されるお客様の性病検査を行い、異常が無ければ自由に館内をご利用いただけますと謳っているだけあり、お客様の欲求に合わせてコーナー整理がされている。
 各々のコーナーで利用料金を支払うものらしい。チップ制度もあるようだが、受付でチップを渡す相手を指名して専用箱に入れるらしい。直接渡すとチップの有無でお客様に対する態度の変化が出るからだ。
 支配人が言っていたようにお金に困っている人が多いので、金銭トラブルは避けては通れないだろう。

「では、早速今日からお願いいたします。最初は慣れないかもしれませんが頑張ってください」
「ありがとうございます」

 お辞儀をして、部屋を出ると早速仕事の準備に取り掛かる……とは言っても、下半身を外に出すだけなんだけどね。
 上半身は寝そべってるから、結構楽な姿勢だ。枕もあるし。
 暫くすると向こう側で声が聞こえてきた。どうやらお客様がやって来たようだ。

「お、珍しい。中出しOKの子いんじゃん。先着しないとナカが他人ので溢れちゃうからな」

 早速だ。
 尻を掴まれて、潤滑油を塗り込んだらすぐに挿入される。
 そういう場所だが、本当に即挿入なんだな。

『クププ』
「はぁっ……」

 さっきの張型を入れられていた時よりも全然気持ちが良い。やっぱり本物には敵わないんだな……と思い知らされる。

『パンッ! パチュン!』
「んぁ……っ」
『ヌチュッ、グッチュ……!!』

 ピストンが早まり奥を突かれて、喘ぎ声が出そうになるのを枕を抱き締めて抑え込む。

『ビュルルル』

 ……あ、出てる。

「ふーっ、早漏でごめんな」
「……いえ、中に早く出して貰えて、すごい嬉しいです」
「! そ、そんな事初めて言われたよ」

 そうか。早漏の人が恥ずかしがって壁で遮られたココを利用する事もあるのか。俺には早漏がめちゃくちゃありがたい。
 出された精を既に吸収しきった感覚があり、モモの出す量が半端ない事を身を持って実感している。
 早漏のお客様はそれから合わせて三発出してくれた。
 素晴らしいんだな。早漏って。
 それからもお客様の挿入が有り、ちゃっかり中出しもしてもらった。
 搾精超強化のおかげで、どんなに俺が派手にイっても相手が中出しすれば身体の疲れが癒えていく。
 営業終了時間までタフに働けた。
 
「お疲れ様でした。素晴らしい働きですが、後ろの方は大丈夫ですか?」
「あ、はい。問題ありません」

 ひょっこり俺のところに顔を出した男性の心配は当然だが、俺のアナルは緩む事なく程々にキツいままだ。
 身体を清めて家に帰る途中、ステータスの増え具合を確認した。
 
名:ハラノ ジュンイチロー
LV:15
HP:100(+2508)
MP:0(+58)
ATK:5(+58)
EDF:5(+58)
スキル:搾精超強化Lv1、肉体性感度(高)

 嘘だろ……一人当たり+1? 
 まぁ、普通の人達だったろうから数値の期待はしてなかったけど……コレは、もしかして道のりは結構長い?

「(モモの凄さを体感する一日だったな)」
『おかえり。どうだった?』
「初日だからしょっぱい結果だ。あ、魚買ってきたぞ」
『!』

 海辺に棲んでいただけあり、モモは魚が好きだ。
 買って帰れば飛び跳ねて喜んでいる。
 魔王を討伐し終わったら、海に行くか。
 けど、いつになる事やら……もう少し効率化出来たらな。レベルの高い人に来てもらうにはどうしたらいいか、考えよう。
 翌日の夕方、昨日と同じ持ち場につく。
 元気なお客様達がやって来て、挿れては出していく。
 感度が頗る良い俺の反応に気を良くする人が多く、二発目に突入する確率が高い。

「ああ~気持ちいい……」
『パチュ、グッチュ』
「んっ……んん……」

 枕を抱き締めて、動かれる度に漏れ出る喘ぎ声を抑え込んでいると、ある事に気付いた。

「(……なんか、昨日より……ペース早い)」

 あの早漏のお客様程ではないが、みんな出すのが早い気がする。おかげで俺はイきにくいのだけれど、目的は中出しされる事なので我慢する。
 お客様達は気持ち良さそうにしてくれてるし、早漏大歓迎なので特に不満もなく受け入れていく。

「んぁっ……あっ」
『ヌチッ、クチュ』
「……はっ、んぅ」
『ビュブッ……ドプッ』
「……んぁっ!」

 お客様に射精されて、その瞬間の快感を噛み締めて余韻に浸っていると、すぐさま違うお客様に挿入された。
 
『ズプン』
「ッ~~!」
「列出来てるから、頑張れよ兄ちゃん」
「え……あ、はい」
『パチュッ!』
「っ、くっ……ん、ンッ」

 相手方が言うには、列が出来ているらしい。だからペースが早いのかもしれないが……それとはまたちょっと違う気がする。

『パチュ! パチュン、グッチュ!』
「はぁ……はぁ、すげ……吸い付きやべぇ」

 俺のナカはヤバいらしい。お客様は俺の中で果てて満足すると、すぐ次へと移動している。
 けど、何回も中に出されるのは嬉しい。

『ビュッ、ビュルルル』
「ふぁっ……」

 濃いのが出されると、吸収に時間がかかるが、疲労の癒えが段違いだ。

『パチュン! グッチュ!』
「……んぐっ、ぁっ」
『ブピュッ』
『グリュ、グチャッ』
「……ッ、あ、かき混ぜないでぇ、精子、外出ちゃう、から」
「ぅう……めちゃくちゃ可愛い事言うじゃん」

 俺がお願いするとお客様が興奮してくれたのか出した後、精をグリグリと腸壁に塗り付け、ナカに馴染ませてくれようとしている。優しい方で良かった。

「ひぅ、ぁ……あ、ありがとうございます」
「う、うん。こちらこそ……」

 今日だけで凄い数値が稼げそうだ。
 
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