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14:恥を積極的に積み重ねる人生④
しおりを挟む「颯太、早く、早くぅ」
「……はいはい」
困ったように笑いながら、俺を抱き抱えてベッドまで運んでくれた。汗ばんだ肌に張り付く衣服を丁寧に脱がされる。
震える手で颯太の服をなんとか脱がしていく。
その手を取られて、張りのある手袋を嵌められた。ブーツもカポっと履かされた。
『カチャン』
「んッ! ぁ、あ!」
「すごい。貞操帯外したらフル勃起の瞬間見れちゃいましたよ」
貞操帯が外された瞬間、ブルリと震えて勢いよく勃ちあがった性器。その先端は先走りで濡れていた。
そして、長い付き合いとなったバイブに手をかけられて、一息で引き抜かれた。
『ズルルルッ』
「ふぁ、あああぁ♡」
『ウィンウィンウィン』
「お尻の穴がトロトロ……物欲しそうにクパクパしてる」
「あ、ぅ……」
颯太が亀頭部分をツンツンと刺激する。触れた指先が糸を引いていた。
「ひぁッ♡ あ゛っ♡」
ずっと我慢していたから、少しの刺激でも大袈裟な程に反応してしまう。
俺の鈴口から溢れる先走りを塗りたくるように亀頭全体に伸ばしていく。
いつもなら擽ったいと笑い飛ばせるぐらいの優しい低刺激なのに、今はその優しさでずっと甘イキしている状態だ。
「んッ! あ゛っ♡ も、もっと強く触って、くれ」
「今の大和さん、過敏になっちゃってるので加減がわかりません。自分で腰振ってくれませんか? 得意でしょ?」
颯太の手が俺のを覆うように握った。筒のようになった手の中に、俺は自分の意思で腰を上下して擦り付ける。
「んぉ♡ あ゛っ! ぁ、あッ!」
『クチュグチュ、グチュッ』
卑猥な音が部屋中に響く。
「大和さん、僕の手使ってオナニーするの気持ちいい?」
「き、もちぃ……そぉたの手、きもちぃ」
自分が今どれほどみっともない姿で腰を振っているのか想像できないまま、夢中で快楽を追った。
「大和さんの、僕の手の中でピクピクしてる……とっても愛おしいです」
颯太は俺のみっともない姿を見ても、本当に愛しむような優しい眼差しで見つめてくる。
胸が熱くなって、また下腹部の虚無がキュンキュンと疼く。
「あ、あっ、も、イく!」
『ビュクッ、ビュルル!』
一際大きく腰を打ち付けて俺は颯太の手の中に射精した。
焦らしに焦らされた射精は量が凄まじく、颯太の手首まで伝ってボトボトと垂れた。
「あ……はッ、はぁ……」
「いっぱい出ましたね」
「ん、ぁ」
颯太が手を俺の眼前に持ってきて、指を開いたり閉じたりする度ににちゃにちゃと音を立てている精液を見て、俺は腹の奥がカッと熱くなって首裏が燃えるように火照り始めた。こんな風に羞恥を感じたのは初めてだ。
「大和さんの精液で僕の手ドロドロです」
「ご……ごめっなひゃい」
「責めてませんから謝らなくていいんですよ。逆に、いっぱい出せて偉いですね」
手を拭ってから、ズボンと下着を脱いでいく颯太。
『カチャリ』
貞操帯外した途端に俺と同じく即座に勃起した颯太の性器が飛び出てくる。
「ゆっくり挿れますよ」
『クプ』
バイブでお膳立てされた後孔に颯太の先端が抵抗なく侵入してきた。
「~~ッ!」
「っ……トロトロ過ぎて、直ぐに奥まで挿入っちゃいそうですね」
『ズッ、ズッ』
「あ゛! あッ、あっ♡」
バイブで解された肉壁は簡単に快感を拾い集めてしまう。
待ちに待った颯太の熱を、中は喜んで迎え入れた。
『ズプッ』
「あ゛ぁ! あ、あっ」
「っ……奥まで挿入りましたよ」
俺の腰を掴んで、颯太が奥深くまで入り込んでくる。その衝撃に俺はまたイってしまった。
「挿れただけでイっちゃいましたか?」
「あ、ぁ……んぉ、はぁ……」
肉壁が畝って颯太の熱にしゃぶりついているのを感じる。
奥まで挿入ってる筈なのに、まだ欲しがっている自分が居る。
もう頭の中は快感でグズグスになっていて何がなんだかわからなくなってきた。
とにかく中を満たしてくれるこの熱の塊をもっと感じたい。
「好き。好きです。大和さん、愛してますよ」
「おれ、俺も好き……ん、ぉッ、あっ♡」
愛の言葉を紡ぎながら、颯太は緩く腰を打ち付ける。その動きがもどかしいのに身体は悦んでしまっている。
「あ゛っあぅ……そ、そうたぁ♡もっと……」
『グリュッ』と亀頭で前立腺を押し潰すように抉られる。
「ひッ!? あ゛あぁ!」
「イってます、か? ぅ、すごいビクビクして、気持ちいいです」
もうずっとイきっぱなしだ。
激しく突かれているわけでも、言葉責めをされているわけでもない。
ただの優しいセックスに、颯太の愛をこれでもかというほど感じてしまって、俺は幸せで頭が馬鹿になりそうだった。
前立腺を抉られる度に中が勝手に締まって、その締め付けにまた感じての繰り返しだ。
「そういえば、適度に激しくした方が良いと言ってましたよね?」
「はぇ?」
「ちょっとスピード上げますから、楽にしてください」
「らく……? そう、た、ぁ、待って、今ッ激しくしたら──」
ただの営みならばそれでいいが、今回に限っては違う。
『バチュン!』
「ああああ!」
颯太にしては激しい動きで突き上げられる。
そして最奥に何度もノックされ続けていると、快感で痺れていた脳髄に電流が走る。
「あ゛ッ!? おッぐ、奥ぅ♡」
『グポッ』
「ひぎっ!?」
亀頭が結腸口を抉じ開けて侵入してきた。その衝撃に俺は胸と舌を突き出して仰け反った。
『グポッ、グポッ』
「待っ、あぁ! 激し、ぉ、あ゛ッ、あ!」
颯太が何度も奥深くを穿つ度に頭の中の思考が散り散りに消えていく。
快感に慣れてきた身体が、より強い刺激を感じて狂っていく。
連続の無精絶頂が止まらないんです
「イっでる! もうずっとイって」
「知ってますよ……凄い締め付けてきますから」
「やら、やらぁ、くるじぃ! ゆっぐり、颯太の、ぺぇしゅで、いいからぁ!」
「激しいのが良いって言ったのに、今度は僕のペースが良いって……我儘な注文が多いですね……」
『グチュ』
「んぐッ……あ、んん」
勢いは強いが激しさのない律動になった。
「はっ……はぁ……はぁ」
「……ふふふ、幸せですね。大和さん」
「んっんっ」
コクコクと肯定して、颯太がくれる今まで感じたことがない程に柔らかな快感が俺の心身をゆったりと侵食していく。
「あぅ♡ そぉたぁ、キスして」
「大和さん可愛い……僕の大和さん」
「んぅ、あっん」
唇を柔く食まれながら甘い絶頂の波に揺られる。
気持ちいい……幸せだ……颯太に愛されて、胸から溢れんばかりに颯太への想いが込み上がってくる。
「んぅ、もっとキスしてぇ」
「大和さん、今何回イってます?」
「わかんにゃ……いひぃ! あ、またぁ、いぐぅ!」
与えられるだけの緩やかな刺激は自我が崩壊してしまうぐらいには甘美な毒で、いつの間にか俺は涙を流していた。
「僕とのセックスが幸せで仕方ないって泣き顔しちゃって、本当に愛おしいです」
「幸せ……好き、颯太、好きぃ」
「ぅ、ふぐ、もう貴方を離しません」
強く抱き締められながら涙声で何度も何度も囁かれる甘い言葉に脳髄が痺れて蕩けていく。
もうずっとこのままでいい。
この幸せを永遠に味わっていたい。
そこに苦痛が無くても、いいとさえ思えた程に、颯太は俺の心を満たしてくれた。
「ぁ、んん、大和さん中、出していいですか?」
「ん……ぁ」
颯太が俺の中で果てたら、もうこの幸せのひと時は終わりなんだと思うと、胸が張り裂けそうになった。
けど、颯太に中出しされたい。種付けされて、孕ませる勢いで中に精液擦り付けられたい。
颯太の、メスに、なりたい。
「……全部、ちょうだぃ……颯太の全部、俺に、注いで……全部、ほしぃ」
正常な判断を失っている俺は中出しの懇願に喘ぎ混じりに言葉を溢していた。
そんな俺の言葉を拾った颯太は俺を搔き抱いて腰を動かす。
もう涙でぼやけた視界では颯太の表情は見えないが、耳元で感じる吐息の荒さや中の熱量で興奮してくれているのがわかった。それが嬉しくてまた涙が溢れる。
革手袋とブーツを履いた足で颯太にしがみついて衝撃に備えた。
『ドプッ、ビュルルル』
「あ、ぁ、すご……い」
颯太のが激しく震え、最後の一滴まで注ぎ込むように腰をグラインドさせていく。
「大和さん、脚……解いてください。抜けないので」
「ま、だ……」
『グイ!』
「!?」
欲望の力で颯太に絡み付けていた手足に力を込めて繋がったまま騎乗位へと持ち込んだ。
「一回じゃ、足りない……」
「っ……大和さん」
「もっとしたい……だめ?」
「……まったく、本当に可愛い人です」
まだ、この幸せな時間を手放したくない。
「んッ! ぁ、あッ、あ!」
「っ……またイったんですか?」
「ぅん♡ いぅ! そぉた、きもちぃ?」
「はい。大和さん、自分で動くの上手ですね……すごく、気持ちいいです」
褒められて、嬉しくて胸がぎゅっと締め付けられる。
「うれし……おれ、がんばぅ」
『ヌプ、グプン』
颯太の腹に両手を置いて自分の重みで奥深くまで飲み込む。上下や左右に揺らすと颯太から吐息混じりの声が聞こえてくるのが嬉しい。
颯太が不意に、俺の胸へ手を這わせてツンと立っている乳首をピンと弾いた。
「んぁああ♡ ちくぃ、あッ! だめぇ」
「駄目じゃないでしょ。中、すごい締まってますよ? 乳首も感じるんですね」
そんなの、颯太が触るからに決まってるだろ?
両乳首を愛でられて、腰の動きが疎かになってしまったが……
『ビュク!』
「ッ~~……あ、あああ!」
「んっ……乳首だけでイっちゃいましたね。何処まで淫乱な身体なんですか? 最高です」
「はふ、ぅ……颯太、ごめ」
射精の勢いが強過ぎて、颯太の顔まで少し飛んでしまった。
屈んで顔に飛んでしまった精液を舐め取る。意図せず犬のようになった。
「ん、ぷへ……大和さん、可愛い。可愛過ぎます」
『グン』
「あっ!」
腰で突き上げられて、俺はまた颯太の腹の上に手をついた。
「あ、あぅ」
「ほら、頑張って動いてください」
「ん、がんばぅ……ぁ、あッ!」
『グチュン』
もう中がいっぱいで苦しい筈なのに、もっと欲しいと思ってしまう。
抜ける寸前まで腰を浮かす。そしてまたゆっくりと腰を落として奥を突く。
『グプッ』
「はぅ、あ……あ゛ぁ」
『グチュン』
「ん、ぉ、あ゛っ」
「絶景です……一眼レフで撮っておきたいぐらい」
「変態っ!」
颯太が悦ぶように、俺は必死に腰を振っていた。
その甲斐あってか、颯太がまた中で果てた。
「はーッ……はぁ、ぁ……」
「大和さん、限界ですか?」
「……もう、動けにゃい。でも、まだヤりたい」
「任せてください」
疲れ切って、動けなくなった俺に、颯太が覆い被さるように組み敷いた。
そして、またゆっくりと律動が始まる。
「んぉ、あっ! ぁ、あ」
「大和さん、僕の事好きですか?」
「すゅき♡ そぉたぁ、しゅぎぃ!」
『グポッ、グジュ』
激しい動きはない筈なのに、繰り返される軽い突き上げ。それは、脳髄の奥まで容赦無く俺に吐精と絶頂を促していく。
「好き?」
「すき、らいすき」
「優しくても?」
「やさじぃ、そぉたが、好き」
何度も何度も、俺は颯太の問いかけに答えていた。
言葉にすると、更に幸せの味を占めていく。
身体に颯太の全てが教え込まれて。颯太のモノに作り替えられていった。
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