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ジュリアンの逆襲④
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セイラ(母)side
目の前の主人は間抜け面で私を見てる。
どうしてこんな男を一途に思っていたのかしら!
あー、こんな初恋を拗らせてしまって馬鹿みたいだわ
100年の恋も覚めてしまったようね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー・・・・
ーーーー・・・
◇◆◇セイラ15歳◇◆◇
「お父様、エイディラン家の三男ナオト様と結婚できるだなんてセイラは嬉しくて舞い上がってしまいますわ!!
ナオト様がもうすぐセイラの物になるなんて嬉しすぎるんですもの!」
「セイラ、良かったな!
エイディラン家にはポーツ家から多額の支援金を渡したからもう大丈夫だ!」
「はい、お父様!
三日後の結婚式が今から楽しみですわ!」
ナオトさまに、早く会いたいわ!
いきなり知らせもなしで会いに来たらビックリするかしら?
ナオト様と誰?
私の旦那様になるのにどうして他の女の人と抱き合っているのかしら・・・・
「お父様、ナオト様が・・・・・」
父親に泣きながら訴えたら衝撃の事実を打ち明けられた。
「セイラ、ナオト殿には昔から両思いの相手がいるらしい、しかし身分が違うので結婚はできないから安心しなさい。」
旦那様は、結婚してからもあの女と切れる事もなく影で繋がっていた。
次第に私の心は闇に落ちていく。
そして待望の赤ん坊が生まれた。
私と旦那様の子よ!!
やっと私と旦那様に切っても切れない絆が生まれたんだわ!
でも、ジュリアンの瞳や、髪の色が旦那様とは違う。
そして旦那様の私を見る目が冷たい事に気付く。
「セイラ、あの子は本当に私の娘なのか?」
貴方は私の初めてを奪ったわよね?
貴方しか知らないのに不貞を疑うの?
こんなに愛してるのにそれと同じくらい憎いわ!
そして、ジュリアンが生まれて3ヶ月後に愛人に男の子が生まれたと風の噂で聞いた。
私は遠目で旦那様と愛人と子供を見つけると、涙が止まらなかった。
だって髪の色も瞳の色も旦那様と一緒なんですもの・・・・
私はプライドをズタズタに傷つけられた。
ジュリアンを見ると何故か悲しかった。
そして、小さな復讐をすることに
成功するかは分からないけど、このままじゃ私の精神が可笑しくなってしまう
地井に来ていた旅芸人の舞台集団
その中の看板芸人は旦那様と同じ髪に瞳をしていた。
ちょっと優しくしたらホイホイ着いてきた馬鹿な男。
そして一ヶ月後毎月の付き物がこないので確信した、上手く妊娠したんだわ!
私は旦那様に多量のお酒と睡眠薬を飲ませる。
同じベッドに寝て情事を済ませたように装った。
「えっ?俺は何をしたんだ?」
「昨日夜遅くにお帰りなって旦那様が私を激しく求めましたのよ、恥ずかしいわ!」
旦那様は、ポカーンとしながら恥ずかしそうに何度も聞いてきた。
そして無事にアンナが生まれた。
ジュリアンと違い髪の色も瞳も旦那様と一緒の
女の子という事で溺愛ぶりが凄まじかった。
私は可笑しくて可笑しくてしょうがなかった。
旦那様がジュリアンを酷く蔑むと笑いが止まらなかった。
だってこれが私の復讐ですもの!
でも、ジュリアンに非はないのに・・・
旦那様の娘だと思うと憎らしくなってきてしょうがなかったのよ
駄目な母親よね!
分かってる分かってるけど私の精神安定剤としてジュリアンは君臨していたのだから。
ーーーーーーーーーーーー・・・・・
ーーーーーーー・・・
ーーー・・
不意に過去の思い出が走馬灯のように甦ってきた。
寂しいような悲しいような複雑な心境が襲ってくる。
そんな時にジュリアンの婚約候補のランディー伯爵から連絡を受ける。
「すみません、この度ジュリアン嬢との婚約に伴って失礼とは思いましたが少し調べさせて頂きました。
ですが、ご主人が領地の不正に関わってる事が分かりましてご連絡させていただきました。」
「主人ですか?」
書類に目を通すと主人の不正が記されていた。
そしてその利益は全て愛人の懐に入っている事を知る。
馬鹿な人ね・・・・
愛人も貴方を愛してるのではなくお金を愛してるのに・・・
そしてポーツ家の家督についての重大な秘密まで公になる
本当に馬鹿な人ね・・・・
本当に愛していたのは私だけなのに
「申し訳ないが、ジュリアン嬢との婚約は白紙に戻したい」
「承知致しました。
ランディー様のお手を煩わせまして申し訳ございませんでした。」
そして久し振りに娘と向き合う
今までちゃんと娘の顔を見ていなかったけど・・・
目の前の娘の姿に絶句した
だって曾祖母の肖像画と瓜二つなんですもの
その時に初めて贖罪の気持ちが芽生えた。
私は娘に酷い仕打ちをしたのね・・・
父親に愛されずに憎むようにわざと導いたんですもの・・・
「久し振りね、ジュリアン!
見ない内に綺麗になったわね!」
「・・・・・・。」
「ランディー伯爵から婚約の話は破談になったわ!
ジュリアン、貴方ポーツ家の家督を継ぐ気はないかしら?」
一瞬、ビックリした表情をみせたけど、直ぐに力強く私に視線を向ける
「お母様は、私が家督を継いでもよろしいのですか?」
「勿論よ、だって貴方はポーツ家の正統な血筋ですもの!」
一瞬、戸惑ったようだけど嬉しそうに私に笑みを浮かべる。
「では、私に考えれがございます!お母様にもご協力頂いて宜しいでしょうか?」
「私で貴方の役にたてるなら喜んで引き受けるわ!」
これから私は娘に軽蔑の眼差しを受ける事になるだろう・・・・
でも、私のしでかした大きな罪はこの身を持ってしっかり受けとるわ・・・
目の前の主人は間抜け面で私を見てる。
どうしてこんな男を一途に思っていたのかしら!
あー、こんな初恋を拗らせてしまって馬鹿みたいだわ
100年の恋も覚めてしまったようね。
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◇◆◇セイラ15歳◇◆◇
「お父様、エイディラン家の三男ナオト様と結婚できるだなんてセイラは嬉しくて舞い上がってしまいますわ!!
ナオト様がもうすぐセイラの物になるなんて嬉しすぎるんですもの!」
「セイラ、良かったな!
エイディラン家にはポーツ家から多額の支援金を渡したからもう大丈夫だ!」
「はい、お父様!
三日後の結婚式が今から楽しみですわ!」
ナオトさまに、早く会いたいわ!
いきなり知らせもなしで会いに来たらビックリするかしら?
ナオト様と誰?
私の旦那様になるのにどうして他の女の人と抱き合っているのかしら・・・・
「お父様、ナオト様が・・・・・」
父親に泣きながら訴えたら衝撃の事実を打ち明けられた。
「セイラ、ナオト殿には昔から両思いの相手がいるらしい、しかし身分が違うので結婚はできないから安心しなさい。」
旦那様は、結婚してからもあの女と切れる事もなく影で繋がっていた。
次第に私の心は闇に落ちていく。
そして待望の赤ん坊が生まれた。
私と旦那様の子よ!!
やっと私と旦那様に切っても切れない絆が生まれたんだわ!
でも、ジュリアンの瞳や、髪の色が旦那様とは違う。
そして旦那様の私を見る目が冷たい事に気付く。
「セイラ、あの子は本当に私の娘なのか?」
貴方は私の初めてを奪ったわよね?
貴方しか知らないのに不貞を疑うの?
こんなに愛してるのにそれと同じくらい憎いわ!
そして、ジュリアンが生まれて3ヶ月後に愛人に男の子が生まれたと風の噂で聞いた。
私は遠目で旦那様と愛人と子供を見つけると、涙が止まらなかった。
だって髪の色も瞳の色も旦那様と一緒なんですもの・・・・
私はプライドをズタズタに傷つけられた。
ジュリアンを見ると何故か悲しかった。
そして、小さな復讐をすることに
成功するかは分からないけど、このままじゃ私の精神が可笑しくなってしまう
地井に来ていた旅芸人の舞台集団
その中の看板芸人は旦那様と同じ髪に瞳をしていた。
ちょっと優しくしたらホイホイ着いてきた馬鹿な男。
そして一ヶ月後毎月の付き物がこないので確信した、上手く妊娠したんだわ!
私は旦那様に多量のお酒と睡眠薬を飲ませる。
同じベッドに寝て情事を済ませたように装った。
「えっ?俺は何をしたんだ?」
「昨日夜遅くにお帰りなって旦那様が私を激しく求めましたのよ、恥ずかしいわ!」
旦那様は、ポカーンとしながら恥ずかしそうに何度も聞いてきた。
そして無事にアンナが生まれた。
ジュリアンと違い髪の色も瞳も旦那様と一緒の
女の子という事で溺愛ぶりが凄まじかった。
私は可笑しくて可笑しくてしょうがなかった。
旦那様がジュリアンを酷く蔑むと笑いが止まらなかった。
だってこれが私の復讐ですもの!
でも、ジュリアンに非はないのに・・・
旦那様の娘だと思うと憎らしくなってきてしょうがなかったのよ
駄目な母親よね!
分かってる分かってるけど私の精神安定剤としてジュリアンは君臨していたのだから。
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不意に過去の思い出が走馬灯のように甦ってきた。
寂しいような悲しいような複雑な心境が襲ってくる。
そんな時にジュリアンの婚約候補のランディー伯爵から連絡を受ける。
「すみません、この度ジュリアン嬢との婚約に伴って失礼とは思いましたが少し調べさせて頂きました。
ですが、ご主人が領地の不正に関わってる事が分かりましてご連絡させていただきました。」
「主人ですか?」
書類に目を通すと主人の不正が記されていた。
そしてその利益は全て愛人の懐に入っている事を知る。
馬鹿な人ね・・・・
愛人も貴方を愛してるのではなくお金を愛してるのに・・・
そしてポーツ家の家督についての重大な秘密まで公になる
本当に馬鹿な人ね・・・・
本当に愛していたのは私だけなのに
「申し訳ないが、ジュリアン嬢との婚約は白紙に戻したい」
「承知致しました。
ランディー様のお手を煩わせまして申し訳ございませんでした。」
そして久し振りに娘と向き合う
今までちゃんと娘の顔を見ていなかったけど・・・
目の前の娘の姿に絶句した
だって曾祖母の肖像画と瓜二つなんですもの
その時に初めて贖罪の気持ちが芽生えた。
私は娘に酷い仕打ちをしたのね・・・
父親に愛されずに憎むようにわざと導いたんですもの・・・
「久し振りね、ジュリアン!
見ない内に綺麗になったわね!」
「・・・・・・。」
「ランディー伯爵から婚約の話は破談になったわ!
ジュリアン、貴方ポーツ家の家督を継ぐ気はないかしら?」
一瞬、ビックリした表情をみせたけど、直ぐに力強く私に視線を向ける
「お母様は、私が家督を継いでもよろしいのですか?」
「勿論よ、だって貴方はポーツ家の正統な血筋ですもの!」
一瞬、戸惑ったようだけど嬉しそうに私に笑みを浮かべる。
「では、私に考えれがございます!お母様にもご協力頂いて宜しいでしょうか?」
「私で貴方の役にたてるなら喜んで引き受けるわ!」
これから私は娘に軽蔑の眼差しを受ける事になるだろう・・・・
でも、私のしでかした大きな罪はこの身を持ってしっかり受けとるわ・・・
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