悪役令嬢の逆襲

すけさん

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ジュリアンの暴走

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「おはよう、ジュリアン」


「おはよう、ケイゴ」


お互い照れ臭いのか視線を外してしまう
何か、調子が狂っちゃうな


「今日も派手な化粧は封印してんのか?」


「もう封印するに決まってるじゃん!もうあの魔女みたいなメークはしないよ!」


今日もナチュラルメーク健在だ!
ドリルのような髪は、緩く巻き上で束ねてポニーテールのようにしてみた。
この世界ではポニーテールしている女性をあんまり見かけないけど、絶対可愛いもん流行らせたい!
やっぱりウナジ見せたもん勝ちじゃない?


「今日のジュリアンも可愛いな」


ボソッと頬を染めながら言う
プレイボーイかよ!!


「もしかして口説いてる?」



「はぁ?口説いてねーよ!
たまに誉めてやればこれだよ!
これから絶対誉めてやらねー」


「ごめん、ごめん、そんなに怒らないでよ!」


両手を合わせて上目遣いで謝ると、照れながらも分かればいいんだよって俺様発言する


可愛いい奴だな!


そんな私の視界に、アンナとレンの姿が飛び込んでくる。
何となくアンナのラブラブ光線に参ってるみたいに見えるけど・・・・
これも自業自得よね!


私って性格悪いな!
まぁ、元は悪役令嬢だもの!


最近、やっとジュリアンの意識と融合したのか、過去の記憶が鮮明に甦ってきた。
あの時のジュリアンの思考や、辛かった思い出全てが私の中で消化されたのだ!


はぁ、でも最近体が鈍ってんだよねー
この世界って基本メイドさんが全部やってくれるんだよね

ソラは前にも増して私への尽くし方が異様だし、私が自分でやろうとすると必ず阻止するんだもん!忠誠心がえらい方向に向いてるんだよな。

切実な私の悩みは、このままじゃ太ってしまいそうで困ってる


休み時間裏庭にやってくる。
ここなら誰もいないし軽く体を動かしてみよう!!


あー、ドレスの裾が長すぎ!
周りをキョロキョロと見渡すが誰もいないし今がチャンスよ!
スカートをまくり上にあげると徐に足が出る!
よしこれで準備OKだ


「ミュージックスタート!!」


鼻歌を歌い出す


「イージー・〇・ダンス!イージー・〇・ダンス!」


私の前世の時のエクササイズよ!
これにハマって毎日頑張ってたんだから!


でも、あの頃はおばちゃんのサガなのか甘いものを食べちゃうから一向に痩せなかったけど



あー懐かしい!
この感じ!!楽しい!!


「イージー・〇・ダンス!イージー・〇・ダンス!踊る君を見てる・・・・・・イージー」


ふと躍りに夢中になってて気づかなかったけど
、気付いたら目の前に驚愕してるレンが立っていた。



思わず、たくしあげていたドレスの裾を慌てて下に下ろす。


何でレンがここにいるの?
かなりの羞恥心だわ!
真っ赤になって固まってると


「お前がやってるのはなんだ!」


「エクササイズダンス!?」


変な物を見るような目で私を見てるけど・・・
頭が可笑しくなったと勘違いしてるのだろうか・・・・


顔から火が出そうなくらい恥ずかしいんだけど・・・・


この場から逃げ出したくなるけど、私を逃がしてくれそうな雰囲気じゃない!


えっ!?これってアウトって感じ?
生足見せちゃったから罰せられちゃう感じなのかな?


不安なまま、レンの言葉を待ってると


「その不思議なダンスをどこで習ったんだ!
俺もやってみたい!」


良かった!不敬罪とかじゃないのね!
ってかやってみたいのかよ!


心の中で突っ込みしても誰も答えてくれないけど・・・


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