60 / 104
ミッチー
しおりを挟む
◇◆ミッチーside◇◆
樹里に会いたいなぁ・・・
しかし、隣で必死に話しかけてくるこの女は何がしたいんだか・・・
腰をクネクネさせながら俺を挑発してるみたい
だけど・・・全然そそられない
俺の頭の中は樹里の事で埋め尽くされてる・・・
やっと樹里に会えたと思ったのに、誤解されたままだし・・・
あの冷たく俺を見つめる目が耐えられない。
何とか誤解を解きたい。
そんな事を考えながら不意に左端を見た瞬間、心臓がガシッと押さえつけられるような衝動に駆られる。
だって樹里と全く同じ仕草をしてるから・・・
いやでも視線が向いてしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
『ねぇ、ミッチー』
『どうした?樹里?』
『ちょっと酔っ払ったかも』
樹里は酔っぱらうと頬杖しながら人差し指で自分の頬っぺたをツンツンしながら、酔っぱらってますって合図を送る
その姿が可愛くてつい魅入ってしまっていた。
『樹里、酔っぱらってるだろう?
お前は酔うとそうやって頬っぺた突っつく変な癖が出るよな』
懐かしい記憶の中の樹里の姿と被る・・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
何だか無性に樹里に会いたくてたまらなくなった。
隣のブリッコから逃れるように煙草を吸いに外に出ると、先程気になった眼鏡ちゃんが玄関の花壇に座っていた。
「あれ?具合悪い大丈夫?」
思わず声をかけると、怪訝な顔をする彼女。
「ちょっと外の空気を吸いたかっただけだけなんで気にしないで下さい。」
彼女の声に何故か涙が溢れそうになる
「隣いい?」
彼女の返事を待つことなく強引に隣に座る。
「何か、俺の知り合いに声が似てる・・・」
「・・・・・えっ!?」
「ねぇ、さっき頬っぺたツンツンしてたよね?
あれって癖?」
途端に真っ青になる彼女。
「く、癖って?」
「こうやって頬っぺたをツンツンしながら酔っぱらってますって俺に合図送ってなかった?」
俺はジェスチャーを交えて説明すると・・・
凄い形相で睨まれた。
「・・・・・。」
「俺の好きな人の癖と同じだったから気になっちゃって・・・・」
「それって、私と関係ないですよね?」
「まぁ、そうだよね。」
「そろそろ戻りますんで」
立ち上がろうとする彼女の腕を咄嗟に掴む。
「少しだけ話聞いてくれない?」
困惑しながらもそのまま腰をおろしてくれた。
「ずっと好きだった人がいるんだけど、悲しい事に誤解されままで・・・何とか誤解を解きたいんだ。」
無言で俺の話を聞いてくれる彼女。
樹里と似た声で同じ癖を持つ彼女と樹里を重ねてるだけかもしれない。
「大学の時に付き合ってた子がいたんだけど、俺はアメリカに留学していて中々会えない遠距離恋愛だったんだ」
黙って俺の話を聞いてくれる彼女。
「ある日、友人のトーマスと飲んだ帰り際、きいなりキスしてきたんだ!
今までそんな素振り見せてなかったからビックリしてさ!
酔っぱらってて思考回路がぶっ飛んでた俺はトーマスの好意に気づかなくて・・・
マジで冗談だと思ってたんだけど、運悪く彼女と鉢合わせしちゃって、修羅場になった。
まさか俺に特別な感情を持ってたなんて思ってなくて、トーマスが彼女に嘘を吹き込んだんだ!
そして弁解しようとしたんだけど、彼女に完全にシャットアウトされて音信不通になっちゃって・・・・
今でも俺が男が好きだって勘違いしてる・・・」
樹里に会いたいなぁ・・・
しかし、隣で必死に話しかけてくるこの女は何がしたいんだか・・・
腰をクネクネさせながら俺を挑発してるみたい
だけど・・・全然そそられない
俺の頭の中は樹里の事で埋め尽くされてる・・・
やっと樹里に会えたと思ったのに、誤解されたままだし・・・
あの冷たく俺を見つめる目が耐えられない。
何とか誤解を解きたい。
そんな事を考えながら不意に左端を見た瞬間、心臓がガシッと押さえつけられるような衝動に駆られる。
だって樹里と全く同じ仕草をしてるから・・・
いやでも視線が向いてしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
『ねぇ、ミッチー』
『どうした?樹里?』
『ちょっと酔っ払ったかも』
樹里は酔っぱらうと頬杖しながら人差し指で自分の頬っぺたをツンツンしながら、酔っぱらってますって合図を送る
その姿が可愛くてつい魅入ってしまっていた。
『樹里、酔っぱらってるだろう?
お前は酔うとそうやって頬っぺた突っつく変な癖が出るよな』
懐かしい記憶の中の樹里の姿と被る・・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
何だか無性に樹里に会いたくてたまらなくなった。
隣のブリッコから逃れるように煙草を吸いに外に出ると、先程気になった眼鏡ちゃんが玄関の花壇に座っていた。
「あれ?具合悪い大丈夫?」
思わず声をかけると、怪訝な顔をする彼女。
「ちょっと外の空気を吸いたかっただけだけなんで気にしないで下さい。」
彼女の声に何故か涙が溢れそうになる
「隣いい?」
彼女の返事を待つことなく強引に隣に座る。
「何か、俺の知り合いに声が似てる・・・」
「・・・・・えっ!?」
「ねぇ、さっき頬っぺたツンツンしてたよね?
あれって癖?」
途端に真っ青になる彼女。
「く、癖って?」
「こうやって頬っぺたをツンツンしながら酔っぱらってますって俺に合図送ってなかった?」
俺はジェスチャーを交えて説明すると・・・
凄い形相で睨まれた。
「・・・・・。」
「俺の好きな人の癖と同じだったから気になっちゃって・・・・」
「それって、私と関係ないですよね?」
「まぁ、そうだよね。」
「そろそろ戻りますんで」
立ち上がろうとする彼女の腕を咄嗟に掴む。
「少しだけ話聞いてくれない?」
困惑しながらもそのまま腰をおろしてくれた。
「ずっと好きだった人がいるんだけど、悲しい事に誤解されままで・・・何とか誤解を解きたいんだ。」
無言で俺の話を聞いてくれる彼女。
樹里と似た声で同じ癖を持つ彼女と樹里を重ねてるだけかもしれない。
「大学の時に付き合ってた子がいたんだけど、俺はアメリカに留学していて中々会えない遠距離恋愛だったんだ」
黙って俺の話を聞いてくれる彼女。
「ある日、友人のトーマスと飲んだ帰り際、きいなりキスしてきたんだ!
今までそんな素振り見せてなかったからビックリしてさ!
酔っぱらってて思考回路がぶっ飛んでた俺はトーマスの好意に気づかなくて・・・
マジで冗談だと思ってたんだけど、運悪く彼女と鉢合わせしちゃって、修羅場になった。
まさか俺に特別な感情を持ってたなんて思ってなくて、トーマスが彼女に嘘を吹き込んだんだ!
そして弁解しようとしたんだけど、彼女に完全にシャットアウトされて音信不通になっちゃって・・・・
今でも俺が男が好きだって勘違いしてる・・・」
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
浮気中の婚約者が私には塩対応なので塩対応返しすることにした
今川幸乃
恋愛
スターリッジ王国の貴族学園に通うリアナにはクリフというスポーツ万能の婚約者がいた。
リアナはクリフのことが好きで彼のために料理を作ったり勉強を教えたりと様々な親切をするが、クリフは当然の顔をしているだけで、まともに感謝もしない。
しかも彼はエルマという他の女子と仲良くしている。
もやもやが募るもののリアナはその気持ちをどうしていいか分からなかった。
そんな時、クリフが放課後もエルマとこっそり二人で会っていたことが分かる。
それを知ったリアナはこれまでクリフが自分にしていたように塩対応しようと決意した。
少しの間クリフはリアナと楽しく過ごそうとするが、やがて試験や宿題など様々な問題が起こる。
そこでようやくクリフは自分がいかにリアナに助けられていたかを実感するが、その時にはすでに遅かった。
※4/15日分の更新は抜けていた8話目「浮気」の更新にします。話の流れに差し障りが出てしまい申し訳ありません。
イケメンエリート軍団の籠の中
便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある
IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC”
謎多き噂の飛び交う外資系一流企業
日本内外のイケメンエリートが
集まる男のみの会社
唯一の女子、受付兼秘書係が定年退職となり
女子社員募集要項がネットを賑わした
1名の採用に300人以上が殺到する
松村舞衣(24歳)
友達につき合って応募しただけなのに
何故かその超難関を突破する
凪さん、映司さん、謙人さん、
トオルさん、ジャスティン
イケメンでエリートで華麗なる超一流の人々
でも、なんか、なんだか、息苦しい~~
イケメンエリート軍団の鳥かごの中に
私、飼われてしまったみたい…
「俺がお前に極上の恋愛を教えてやる
他の奴とか? そんなの無視すればいいんだよ」
嫁にするなら訳あり地味子に限る!
登夢
恋愛
ブランド好きの独身エリートの主人公にはほろ苦い恋愛の経験があった。ふとしたことがきっかけで地味な女子社員を部下にまわしてもらったが、地味子に惹かれた主人公は交際を申し込む。悲しい失恋をしたことのある地味子は躊躇するが、公私を分けてデートを休日に限る約束をして交際を受け入れる。主人公は一日一日を大切にしたいという地味子とデートをかさねてゆく。
家に帰ると夫が不倫していたので、両家の家族を呼んで大復讐をしたいと思います。
春木ハル
恋愛
私は夫と共働きで生活している人間なのですが、出張から帰ると夫が不倫の痕跡を残したまま寝ていました。
それに腹が立った私は法律で定められている罰なんかじゃ物足りず、自分自身でも復讐をすることにしました。その結果、思っていた通りの修羅場に…。その時のお話を聞いてください。
にちゃんねる風創作小説をお楽しみください。
イケメン御曹司、地味子へのストーカー始めました 〜マイナス余命1日〜
和泉杏咲
恋愛
表紙イラストは「帳カオル」様に描いていただきました……!眼福です(´ω`)
https://twitter.com/tobari_kaoru
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は間も無く死ぬ。だから、彼に別れを告げたいのだ。それなのに……
なぜ、私だけがこんな目に遭うのか。
なぜ、私だけにこんなに執着するのか。
私は間も無く死んでしまう。
どうか、私のことは忘れて……。
だから私は、あえて言うの。
バイバイって。
死を覚悟した少女と、彼女を一途(?)に追いかけた少年の追いかけっこの終わりの始まりのお話。
<登場人物>
矢部雪穂:ガリ勉してエリート中学校に入学した努力少女。小説家志望
悠木 清:雪穂のクラスメイト。金持ち&ギフテッドと呼ばれるほどの天才奇人イケメン御曹司
山田:清に仕えるスーパー執事
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
私の夫を奪ったクソ幼馴染は御曹司の夫が親から勘当されたことを知りません。
春木ハル
恋愛
私と夫は最近関係が冷めきってしまっていました。そんなタイミングで、私のクソ幼馴染が夫と結婚すると私に報告してきました。夫は御曹司なのですが、私生活の悪さから夫は両親から勘当されたのです。勘当されたことを知らない幼馴染はお金目当てで夫にすり寄っているのですが、そこを使って上手く仕返しします…。
にちゃんねる風創作小説をお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる