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創立記念パーティー⑤

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ギャラリーからの視線を感じつつ中へと入る。


すると、美奈子が目に入る。



私は美奈子の側まで近づくと誰かと言い争ってる声が聞こえてくる。



「私の亮に色目使ってるんですってね。
私の彼だって知ってるわよね?
あなたみたいなブスが私の亮に付きまとうの止めてよね。」



可愛らしい顔とは裏腹に鋭く美奈子に攻撃してくる女。
確かあれは受付のマドンナって言われてる女だけど・・・・
そう言えば美奈子が言ってたっけ宮内の本命の彼女だっけ・・・



すると受付嬢は美奈子にぶつかるとわざとドレスにワインを零す。



「あ~やだ、ごめんごめん。わざとじゃないからね!ねぇ、そんな汚れたドレスじゃ場違いじゃない?もう帰ったら?クスッ」



わざとらしく美奈子を馬鹿にしてあざ笑っている受付嬢と宮内・・・




私は咄嗟に美奈子の腕を掴むとビックリして固まってる彼女に




「美奈子、探しちゃったよ。ん?誰?知り合い?」



私がお嬢スマイルを繰り出すと、アタフタしまくる彼女にこっそり耳打ちする。


「私に話合わせて!」



「あ~、うん、、、」



どうにか私に話を合わせてくれた



「美奈子の彼氏があっちで待ってたから早く行こうよ!」



「何なのこの女ーーー?」



ヒステリックに私に向かって叫んでいる。



「ねぇ、この腹黒い女と馬鹿っぽい男は知り合い?」



私の言葉にますます苛立つ受付嬢



「亮、この女達追い出してよ!!」



ギロリと睨みつけてくる2人に思わず笑ってしまった。



「もしかして、美奈子が言ってた馬鹿な男とその女でしょう?見るからに頭が悪そうな顔ね!」



私の言葉に遂に痺れを切らした受付嬢が、私に平手打ちの構えを見せフルスイングしようと片手を上に構える



「ねぇ、貴方私の事知らないの?もし私が殴られたらどうなるか分かってる?」


意味ありげに樮笑むと受付嬢の手が下ろされる。


私は、そのまま美奈子の腕を引っ張って会場から連れ出す。



そのまま、スマホをかける



「欄丸、大至急河口さんと部屋に戻ってくれる?宜しく!」



スマホを切ると


「あの・・・
助けて頂いて助かりました。ありがとうございます!失礼ですがお名前伺ってもいいですか?それで何故私の事を知ってるんでしょうか?」



「う~ん。そうだよね・・・・
でも、今からどうして、なんで、何なんですか?って私に一切の質問禁止ね。」


私がお嬢スマイルで微笑むと苦笑いしながら真剣に耳を傾けてる



「それじゃせめて貴方が誰なのかだけでも教えて頂きたいんですが?」



「敢えて言うなら、魔法使いのレディって事で。」



私の言葉に笑い出す美奈子。



そのまま、部屋に入ると遅れて乙女の河口と欄丸が入ってくる。




欄丸の登場に頬を染める美奈子。



「ジュリジュリ、どうした?」



「ねぇ、河口さん!この子絶対光ると思うのよ!今からマイフェアレディーごっこしてみない?」



美奈子を上から下まで舐めまわすように見る2人。



「あら?うん、インスプレーション感じるわね!!久し振りに私の腕がなるわね!!」


ニコリと私に微笑む乙女の河口。



「それにしても、誰にやられたの!?早く脱いでシミになっちゃうわ。」


「このワインはちょっと落ちないかもな。しかし酷いことをする奴がいるんだな・・・」



乙女の河口と欄丸によって新しいドレスに着せ替え変身させる。



綺麗な真っ赤なロングドレスで体の線がくっきり出るセクシーなドレス。


そして乙女の河口の魔法で、美奈子がどんどん綺麗になっていく。



口元の真っ赤な口紅が妖艶で色っぽい。



「出来た~♪完成よ!樹里ちゃんどうかしら?
この子は、本当にダイヤの原石だったみたいね!」



「うわぁ~、俺のそのドレスを着こなすってある意味凄い。俺がエスコートしたくなってきた」


「やっぱり、美奈子を初めて見たときから思ってたんだけど、それ以上の出来映えだわ!これでギャフンって言わせられる。」



鏡を見ながら自分の姿に驚いている彼女に提案してみる。


「ねぇ、今から復讐しない美奈子?
宮内の目の前で欄丸の事を彼氏って紹介するから」






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