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シオンの嫉妬
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◇◆シオンside◇◆
「シオン様、どうなさったのですか?」
いつものようにレイラが可愛らしく俺に微笑む
「いや、別に何でもない!
それよりレイラ式典の準備は捗っているかい?」
「シオン様のテキパキとした指示のお陰で全て順調に進んでおります。」
そう、大都学園で開催される大々的な式典の準備に駆り出されていた
俺は式典運営組織の一員として活動している。
その組織の中にレイラも一緒に選ばれ、こうして接点が出来てしまった。
あれ以来彼女とは少なからず距離を置こうと思っていたのだが・・・
「シオン様、顔色があまり良くありませんが、最近お疲れなのでは?
カナ様にご連絡いたしましょうか?」
「いや、カナに要らぬ心配をかけさせたくないから黙っててくれ。」
「承知いたしました。」
あー、最近忙しすぎてカナに会えない日々が続いている
カナは今頃何をしているかな・・・
お菓子でも食べてるかもな・・・
クスッ、ついついカナの事を考えてしまい口角が上がってしまう。
そんな俺に深刻そうな顔で話しかけてくるレイラ
「実は、シオン様の耳に入れておきたい話がありまして・・・・」
レイラからの緊張感が伝わってくる
「言いづらそうだが・・・・」
俯いていた顔をあげると
「実は、カナ様が他の殿方と通じていると噂されておりまして・・・」
俺は思わずギロリとレイラを睨んでしまう。
はぁ?
カナが・・・何だって?
怒りなのか遣りきれない気持ちを持て余した俺は直ぐにレイラの両肩を揺らす。
「お前は言っている意味が分かって俺に話しているのか?」
あまりの剣幕だったのかレイラが怯えながらシャックリをあげる
「わ、わ、私の友人が裏庭で密会していると話してまして・・・・」
レイラの話を聞き終わると、全て放り出し裏庭に駆け出していた。
後ろでレイラが俺の名を呼んでいるが、そんな事に気を取られたくない
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
裏庭に着くと、レイラが言っていたようにカナと男の姿を確認する
・・・・・・・・!?
本気で密会だと!?
信じていたのに・・・・・
その時、足元に落ちていた枝を踏みバキッと折ってしまう。
するとカナと男がこちらに振り向く。
「・・・・・・シオン!?」
カナの口から俺の名が呼ばれる
俺は今、どんな顔をしているだろうか・・・
胸が張り裂けそうで辛くて仕方ない
この場から逃げ出したいくらいだ。
「式典で忙しいと聞きましたが、お時間大丈夫なのですか?」
密会を知られバツが悪くはないのだろうか?
しかし、今までとなんら変わらない態度にイライラが募る!
「カナこそ、こんな所で何をしているんだ!」
俺の剣幕に呆気にとられているカナ
その横にいる男は澄まし顔で見物している。
「別に何かしていた訳じゃないですが、ルキ様と世間話をしておりました。」
浮気を白状するとは・・・・・
いい根性をしている
すると俺の様子に勘づいた男がカナに耳打ちする
すると真っ赤になりながら隣の男に抗議してるみたいだが、痴話喧嘩を見せられてるようで気分が悪い
「あの、もしかしてシオン様、何か誤解なさってませんか?」
「誤解とは?」
「私とルキ様との仲を勘ぐっていると言いますか・・・疑ってると言いますか・・・
」
歯切れが悪い言いぐさに怒りが込み上げてくる!!
すると俺を追っかけてきたレイラが駆け寄ってくる。
「シオン様、どうなさったのですか?」
いつものようにレイラが可愛らしく俺に微笑む
「いや、別に何でもない!
それよりレイラ式典の準備は捗っているかい?」
「シオン様のテキパキとした指示のお陰で全て順調に進んでおります。」
そう、大都学園で開催される大々的な式典の準備に駆り出されていた
俺は式典運営組織の一員として活動している。
その組織の中にレイラも一緒に選ばれ、こうして接点が出来てしまった。
あれ以来彼女とは少なからず距離を置こうと思っていたのだが・・・
「シオン様、顔色があまり良くありませんが、最近お疲れなのでは?
カナ様にご連絡いたしましょうか?」
「いや、カナに要らぬ心配をかけさせたくないから黙っててくれ。」
「承知いたしました。」
あー、最近忙しすぎてカナに会えない日々が続いている
カナは今頃何をしているかな・・・
お菓子でも食べてるかもな・・・
クスッ、ついついカナの事を考えてしまい口角が上がってしまう。
そんな俺に深刻そうな顔で話しかけてくるレイラ
「実は、シオン様の耳に入れておきたい話がありまして・・・・」
レイラからの緊張感が伝わってくる
「言いづらそうだが・・・・」
俯いていた顔をあげると
「実は、カナ様が他の殿方と通じていると噂されておりまして・・・」
俺は思わずギロリとレイラを睨んでしまう。
はぁ?
カナが・・・何だって?
怒りなのか遣りきれない気持ちを持て余した俺は直ぐにレイラの両肩を揺らす。
「お前は言っている意味が分かって俺に話しているのか?」
あまりの剣幕だったのかレイラが怯えながらシャックリをあげる
「わ、わ、私の友人が裏庭で密会していると話してまして・・・・」
レイラの話を聞き終わると、全て放り出し裏庭に駆け出していた。
後ろでレイラが俺の名を呼んでいるが、そんな事に気を取られたくない
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
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裏庭に着くと、レイラが言っていたようにカナと男の姿を確認する
・・・・・・・・!?
本気で密会だと!?
信じていたのに・・・・・
その時、足元に落ちていた枝を踏みバキッと折ってしまう。
するとカナと男がこちらに振り向く。
「・・・・・・シオン!?」
カナの口から俺の名が呼ばれる
俺は今、どんな顔をしているだろうか・・・
胸が張り裂けそうで辛くて仕方ない
この場から逃げ出したいくらいだ。
「式典で忙しいと聞きましたが、お時間大丈夫なのですか?」
密会を知られバツが悪くはないのだろうか?
しかし、今までとなんら変わらない態度にイライラが募る!
「カナこそ、こんな所で何をしているんだ!」
俺の剣幕に呆気にとられているカナ
その横にいる男は澄まし顔で見物している。
「別に何かしていた訳じゃないですが、ルキ様と世間話をしておりました。」
浮気を白状するとは・・・・・
いい根性をしている
すると俺の様子に勘づいた男がカナに耳打ちする
すると真っ赤になりながら隣の男に抗議してるみたいだが、痴話喧嘩を見せられてるようで気分が悪い
「あの、もしかしてシオン様、何か誤解なさってませんか?」
「誤解とは?」
「私とルキ様との仲を勘ぐっていると言いますか・・・疑ってると言いますか・・・
」
歯切れが悪い言いぐさに怒りが込み上げてくる!!
すると俺を追っかけてきたレイラが駆け寄ってくる。
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