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生十九話 下ネタみたいな名前で呼びやがって
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気づかれないように、ちょっとずつ横に移動していく。
ある程度移動すれば、もうただの通行人になれる。
「そこのあんた」
「おい、何してんだ」
「ぐぅっ!」
駄目だった。二人に同時に呼び止められた。
そりゃー、扉の前に立っている人の後ろを通って、中に入るのは透明人間じゃないと無理だ。
「あんた、男のくせに妙な色気があるね。何者のだい?」
バンダナがジロジロと至近距離で顔を見ながら訊いてきた。
咄嗟に前回と同じ手を使ってしまった。
「えーっと、医者見習いです。怖いお姉さんがいると先生に聞いて、護衛の冒険者を二人連れて来たんです。中に入ってもいいですか?」
「何だい、さっきの医者の弟子かい。道理でクソ二人の中に品の良いのが混ざっていると思ったよ。入りたきゃ入りな。金なら払わないよ、それでもいいならね」
「あっ、大丈夫です。見習いなので、お金は結構です♪」
良かった。同じ手が通用した。
横柄なバンダナに笑顔で応えると、横をそそくさと通って、扉の取っ手に右手を伸ばした。
ギィィィィ……と扉を開けていく。
「おい、何言ってんだよ? お前、冒険者だろ」
「ふんっ!」
——バァダン‼︎
(猿ううううう‼︎ この猿‼︎ この猿‼︎)
あと少しのところだったのに猿の余計な一言で、開きかけた扉がバンダナの後ろ蹴りで乱暴に閉められた。
「へぇー、あんたも冒険者って事は、何だい? 私を騙して何かするつもりだね」
「違います! そんなつもりは——」
「俺の殺気に気づくなんて、お前只者じゃねえな。魔女専門の狩人『魔女狩り』で間違いなさそうだな」
「にゃああ‼︎」
何とか否定しようとしたのに、即座に坊主が邪魔してきた。
私は家の中に入りたいだけなのに、馬鹿な連れが二人いる所為で恐ろしく難しい。
こんな事ならペトラに睡眠薬使わずに、家まで案内させた方が絶対良かった。
「魔女狩り……? 何だいそれは?」
(あれ? 知らないの?)
——なわけないでしょ‼︎ 前回バンダナが自分で言っていた。
とぼけた顔で知らん振りしているけど、私は騙されない。
お前の悪事は全部この目で見てきた後だ。
そっちが知らん振りでいくなら、こっちにも考えがある。
このお供の二人の身分を借りて、合法的に押し入ってやる。
「薬で普通の人を魔女に変えて、金貨三百枚で売る人です。ここに住んでいるラナさんがその被害者なので、冒険者ギルドで保護させてもらいます」
「はあ? 何だいそれは? 私はそんな話、聞いた事がないよ」
「チャンコさん、冒険者カードを見せてあげてください」
「誰がチャンコだ。下ネタみたいな名前で呼びやがって……」
文句を言いつつも猿顔が、服の下から首にぶら下げられた分厚い銅板を引っ張り出した。
あれが正規の冒険者カードみたいだ。初めてみるけど、やっぱり生ハムとステーキぐらいの差がある。
「ほら、俺達は冒険者だ。信じられないなら冒険者ギルドまで一緒に来るんだな」
「チッ……病人を動かすわけにはいかないよ。それに医者に余命一日と宣告されたばかりなんだ。死ぬ場所ぐらい選ばせてやんな。それとも横暴な冒険者は、自分の家で家族や知人に看取られながら安らかに死なせてくれないのかい?」
まだ邪魔するみたいだ。バンダナのくせに正論と人情で追い返そうとしている。
でも、そんな手は通用しない。正論には正論で返してやる。
「はい、そうです。血も涙もない極悪人だと思ってください」
「なぐっ⁉︎」
「それに最初から死んでもいいと思っているので問題ないです。死んだ後が問題なんです。魔女になったら、その家族や知人に危害を加えて、死亡させる可能性が高いので。……それとも被害者が出ても構わないと?」
「……チッ。仕方ないねえ……」
バンダナが折れた。頭からバンダナを取って、スッと扉から離れた。
やっとこれでラナさんに薬を飲ませられる。
「じゃあ、今死にな!」
——バギィ‼︎
「ぐべぇっ‼︎」
「チャンプ‼︎」
「えっ?」
そう思っていたのに、殴打音と呻き声が耳に飛び込んできた。
バンダナが棍棒を素早く取り出して、猿顔の顔にフルスイングして地面に殴り飛ばした。
そのまま勢いを殺さずに垂直に棍棒を振り上げると、私の脳天に振り下ろしてきた。
「あんたもだよ!」
(包丁小、フライパン!)
——ガイーン‼︎
「ぐうっ!」
間に合った! 左胸から取り出したフライパンの底で棍棒を受け止めた。
最初に猿を狙ってくれて助かった。猿の犠牲がなかったら、死んでいたかもしれない。
ありがとう、猿のチャンコさん。
「舐めた真似しやがって! オラッ!」
チャンコがやられて、激怒した坊主がバンダナに向かっていった。
右腕を振り上げ、バンダナの左頬を横から殴り飛ばした。
「ぐゔっがぁ! ……何だい、これが本気かい? ガキ!」
「なぁっ‼︎」
だけど、全然効いていない。首だけ動いただけで、両足はその場からピクリとも動いていない。
バンダナがニタリと笑うと、ブチ切れ棍棒を坊主の左脇にフルスイングした。
「ぐぼぉ……‼︎」
だから言ったよね! 化け物だって!
坊主が地面に崩れ落ちた。早くも一対一になってしまった。
ある程度移動すれば、もうただの通行人になれる。
「そこのあんた」
「おい、何してんだ」
「ぐぅっ!」
駄目だった。二人に同時に呼び止められた。
そりゃー、扉の前に立っている人の後ろを通って、中に入るのは透明人間じゃないと無理だ。
「あんた、男のくせに妙な色気があるね。何者のだい?」
バンダナがジロジロと至近距離で顔を見ながら訊いてきた。
咄嗟に前回と同じ手を使ってしまった。
「えーっと、医者見習いです。怖いお姉さんがいると先生に聞いて、護衛の冒険者を二人連れて来たんです。中に入ってもいいですか?」
「何だい、さっきの医者の弟子かい。道理でクソ二人の中に品の良いのが混ざっていると思ったよ。入りたきゃ入りな。金なら払わないよ、それでもいいならね」
「あっ、大丈夫です。見習いなので、お金は結構です♪」
良かった。同じ手が通用した。
横柄なバンダナに笑顔で応えると、横をそそくさと通って、扉の取っ手に右手を伸ばした。
ギィィィィ……と扉を開けていく。
「おい、何言ってんだよ? お前、冒険者だろ」
「ふんっ!」
——バァダン‼︎
(猿ううううう‼︎ この猿‼︎ この猿‼︎)
あと少しのところだったのに猿の余計な一言で、開きかけた扉がバンダナの後ろ蹴りで乱暴に閉められた。
「へぇー、あんたも冒険者って事は、何だい? 私を騙して何かするつもりだね」
「違います! そんなつもりは——」
「俺の殺気に気づくなんて、お前只者じゃねえな。魔女専門の狩人『魔女狩り』で間違いなさそうだな」
「にゃああ‼︎」
何とか否定しようとしたのに、即座に坊主が邪魔してきた。
私は家の中に入りたいだけなのに、馬鹿な連れが二人いる所為で恐ろしく難しい。
こんな事ならペトラに睡眠薬使わずに、家まで案内させた方が絶対良かった。
「魔女狩り……? 何だいそれは?」
(あれ? 知らないの?)
——なわけないでしょ‼︎ 前回バンダナが自分で言っていた。
とぼけた顔で知らん振りしているけど、私は騙されない。
お前の悪事は全部この目で見てきた後だ。
そっちが知らん振りでいくなら、こっちにも考えがある。
このお供の二人の身分を借りて、合法的に押し入ってやる。
「薬で普通の人を魔女に変えて、金貨三百枚で売る人です。ここに住んでいるラナさんがその被害者なので、冒険者ギルドで保護させてもらいます」
「はあ? 何だいそれは? 私はそんな話、聞いた事がないよ」
「チャンコさん、冒険者カードを見せてあげてください」
「誰がチャンコだ。下ネタみたいな名前で呼びやがって……」
文句を言いつつも猿顔が、服の下から首にぶら下げられた分厚い銅板を引っ張り出した。
あれが正規の冒険者カードみたいだ。初めてみるけど、やっぱり生ハムとステーキぐらいの差がある。
「ほら、俺達は冒険者だ。信じられないなら冒険者ギルドまで一緒に来るんだな」
「チッ……病人を動かすわけにはいかないよ。それに医者に余命一日と宣告されたばかりなんだ。死ぬ場所ぐらい選ばせてやんな。それとも横暴な冒険者は、自分の家で家族や知人に看取られながら安らかに死なせてくれないのかい?」
まだ邪魔するみたいだ。バンダナのくせに正論と人情で追い返そうとしている。
でも、そんな手は通用しない。正論には正論で返してやる。
「はい、そうです。血も涙もない極悪人だと思ってください」
「なぐっ⁉︎」
「それに最初から死んでもいいと思っているので問題ないです。死んだ後が問題なんです。魔女になったら、その家族や知人に危害を加えて、死亡させる可能性が高いので。……それとも被害者が出ても構わないと?」
「……チッ。仕方ないねえ……」
バンダナが折れた。頭からバンダナを取って、スッと扉から離れた。
やっとこれでラナさんに薬を飲ませられる。
「じゃあ、今死にな!」
——バギィ‼︎
「ぐべぇっ‼︎」
「チャンプ‼︎」
「えっ?」
そう思っていたのに、殴打音と呻き声が耳に飛び込んできた。
バンダナが棍棒を素早く取り出して、猿顔の顔にフルスイングして地面に殴り飛ばした。
そのまま勢いを殺さずに垂直に棍棒を振り上げると、私の脳天に振り下ろしてきた。
「あんたもだよ!」
(包丁小、フライパン!)
——ガイーン‼︎
「ぐうっ!」
間に合った! 左胸から取り出したフライパンの底で棍棒を受け止めた。
最初に猿を狙ってくれて助かった。猿の犠牲がなかったら、死んでいたかもしれない。
ありがとう、猿のチャンコさん。
「舐めた真似しやがって! オラッ!」
チャンコがやられて、激怒した坊主がバンダナに向かっていった。
右腕を振り上げ、バンダナの左頬を横から殴り飛ばした。
「ぐゔっがぁ! ……何だい、これが本気かい? ガキ!」
「なぁっ‼︎」
だけど、全然効いていない。首だけ動いただけで、両足はその場からピクリとも動いていない。
バンダナがニタリと笑うと、ブチ切れ棍棒を坊主の左脇にフルスイングした。
「ぐぼぉ……‼︎」
だから言ったよね! 化け物だって!
坊主が地面に崩れ落ちた。早くも一対一になってしまった。
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