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第2部 最終章 絶対絶命のF級冒険者
最終話 Bパターン
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(この程度か)
床に人間だったものの残骸が散らばっている。期待してはいなかった。勝つかもしれないし、負けるかもしれない。結果はどちらでもよかった。
『フェンリル、お前はもう帰っていい』
床に散らばっている大量の物を消し去り、自力では動けない巨狼を助け出した。周囲には死んだ男の命令を聞き続ける十三人の人間達が残るだけになった。
『はっ! かしこまりました』
ギロリとまだ攻撃を続ける人間達をフェンリルは睨むように見ていたが、私の命令に逆らう程、愚かではないようだ。素早くこの白い部屋から退場していった。
(ドワーフ達は死んだ者も生き返らせて地獄に返せばいいが、さて残りの三人はどうしたものか…)
新世界に帰したところで意味はない。一人は虚栄心の塊。一人の男を独占する為に他の女達とその子供達を殺すだろう。残りの二人は愛人になるつもりもないだろうな。歳を取って死ぬだけか。
『何を見ているんですか?』
『未来だ。それよりも何故、あの男を殺した? フェンリルの最後の攻撃をお前が防げば死ぬことはなかったはずだ』
柄に両腕をぶら下げた状態で、ジェネシスが飛んでやって来た。死んだ後も剣から手を離さないとは見上げた執念だが、いずれは肉は腐り、剣から離れる時が来るだろう。
【名前・ジェネシス 職業・天地神明剣 種族・神 神ランク・D級 HP3940 MP1182 攻撃力570 物理耐性296 魔力984 魔法耐性570 敏捷376】
『それでは卑怯です。助けたかったのなら自分でやればよかったじゃないですか。それぐらいは誰にも分からずに出来たでしょう』
この剣を使わせるだけでも十分に卑怯で贔屓だったが、それでも勝てなかった。首と胴体を軽々と切断した氷の刃まで防ぐつもりは流石にない。
『そのつもりがあるのなら始めから戦わせたりはしない。それはそうとお前にやってもらいたいことが出来た。やってくれるな』
『ええ、分かっていますよ。この三人を間獄世界のそれぞれの場所に送ればいいんですね』
天獄の負傷しているガブリエルは治療して、そのまま使うことにした。天獄にいるウィル・パーソンの仲間は全て間獄世界の戻すことにする。奴がいない天獄に女だけを置いておくことに意味はない。残る問題は間獄世界に不在している神の使いを用意するだけになるな。
(適性はあるが、ガドガン侯爵は駄目だな。だが他に候補者はいない。作るしかないか)
『そうだ。それともう一つある。この男の子供が生まれる。名前はナタリアだ。お前にはこの子供が成長するまで、父親の代わりに見守ってもらうことにした』
生まれて来る子供は半神半人の女の子だ。母親と好きな女の名前が付いていれば、奴も文句はないだろう。
『構いませんよ。人間が成人するまで約二十年です。なんなら死ぬまで見守ってあげましょうか?』
『そこまではいい。だが十六歳になったら必ず冒険者にしろ。そして父親を探させろ。それがお前の役目だ』
『随分と楽しそうですね。何が見えたんですか?』
(楽しい? 私が? それは違う)
この親子の未来は既に見えている。結果が見えているのに何を楽しむことがある。ただ今まで見えなかった未来が見えただけでしかない。予想外の出来事も見えた瞬間に予想の範疇に変わってしまう。
『くだらん冗談はよせ。さあ、行け。十六年もあれば父親以上の冒険者に育てられるはずだ。期待しているぞ』
『まあ、それなりに頑張ってみますよ』
『そうか。では行け』
ジェネシスは三人を間獄世界に連れて行った。今はやる気はないだろうが、人間の十六年は長いものだ。お前の気も変わるだろう。
『さて、残るはお前だけになったな』
真っ白な床には男のバラバラ死体が一つ残るだけになった。このまま何もしなければ朽ち果てて終わる。私の気持ち次第で親子が再会する未来は消えてなくなってしまうのか。
『そうだな。それも悪くはない。ウィル・パーソン。悪いがお前にはしばらく死んでもらうことにした。世界の為にも娘の為にもな』
床に転がっている頭部にソッと手を伸ばした。冷たくなった頭に手が触れるとゆっくりと光り始めた。与えるのは永遠の死ではなく、仮初の死だ。時が経てば自らの意思で目覚めるだろう。さあ眠れ。
♢
♢
♢
【十七年後のサークス町】
とある家のベッドの中で金色の髪の少女が寝苦しそうにしている。悪い夢でも見ているのかもしれない。
「んんっ……うっ…」
夢の中の世界。凍えそうな吹雪の中を私は上に上に向かって歩いている。ここは何処だろう。何処かの山だろうか。山頂にいる誰かに呼ばれている気がする。
『助けてくれ。誰か…』
男の人の声が微かに聞こえた。この先に誰かがいる。
(誰だろう?)
暗闇の中、私は上に上に向かって登って行く。手や足を軽く乗せるだけで、直ぐに崩れそうな山肌の凹凸にしがみつきながら山頂を目指す。この先に探している誰かがいる気がする。そう私のお父さんが。
♢
「んんっ…? もしかして、これが…」
夢は途中で終わってしまった。お父さんの顔は新聞の指名手配欄に載っているので知っている。黒髪の自称アイドル冒険者らしいけど、世間では全国指名手配犯として知られている。有名人の父親を持つと娘としては苦労する。まあ母親の姓を名乗っているので私がウィル・パーソンの娘だということは町の人以外はほとんど誰も知らない。
【名前・ナタリア・ラリッサ 職業・家事手伝い 種族・半神半人 レベル329 HP22370 MP1647 攻撃力1155 物理耐性1023 魔力2237 魔法耐性2394 敏捷1050 年齢16歳 身長158cm 体重48Kg】
今日は十六歳の誕生日。やっと冒険者資格を取ることが出来る年齢になった。レベルだけならば冒険者ランク・A級の実力なのに最低ランクのF級からスタートしないといけない。コナーさんとユンさんのご夫婦冒険者パーティーに同行して実戦経験もしっかりと積んでいるのに、ギルド長のエミリア小母さんはそこら辺の融通が利かないんだよね。
「さてと。そろそろ準備しないとね」
転がるようにベッドから出ると、急いで白と青いの水玉パジャマを脱いで、いつもの服に着替えた。お父さんは黒革の防具をよく着ていたらしいけど、私は水色やピンクの色鮮やかなヒラヒラしたスカートが好きだ。白シャツと水色のスカート、あとは手頃なジャケットでも重ねればいいかな。
「こんなものかな?」
鏡を見て確認する。まあまあ可愛いはずだ。オシャレは気合いを入れ過ぎず、手を抜き過ぎない。頑張って可愛い雰囲気を出そうとすると逆に失敗しちゃうものだ。程々が一番可愛いのだ。
「ジェネシス、行くよ」
お父さんが使っていたらしい両刃の片手剣を呼んだ。普通は剣を呼んでも来ない。犬なら来るけど剣は来ない。でも普通の剣じゃないから呼んだら来てしまう。
『またそんな服を着て。汚れても今度は綺麗にしませんよ』
フワフワと空中に浮いた状態でジェネシスがやって来た。最近は小言が多い。きっと退屈しているのだ。退屈なら散歩でもしてくればいいのに。
「そのぐらい、いいでしょう。魔法で簡単に洗濯出来るんだから。それよりも最初の目的地は雪山に決まったから、高い山からドンドン登るよ」
『雪山ですか? まったく、それのどこにヒントがあるんですか。山といっても沢山あるんですよ』
そんなことは当然知っている。でもわざわざ一つ一つ登山家みたいに楽しみながら登る訳じゃない。もっと効率的に探さないとね。
「大丈夫だよ。魔空船で上から見れば分かるから。さあ、まずは山関係の依頼がないか探そう」
『待ちなさい。まだ雪山と決まった訳じゃないんですよ。魔法で一時的に雪が降っていただけかもしれません。そもそも本当に山だったんですか?』
「んんっ~~?」
そう言われると自信がない。そもそも夢の中の出来事だ。ジェネシスの話では私が十六歳になったら、お父さんの居場所のヒントを神様から貰えるらしいけど、これが本当にヒントなのか、いまいち分からない。
『あなたは勢いだけで行動し過ぎです。もっと落ち着いて行動してください。山といってもこの世界の山以外にも、別の世界にも山はあるんですよ。それにこれが最初のヒントです。次のヒントもあるんですから、焦らずにじっくりと行きますよ。まずはS級冒険者を目指して頑張りなさい』
「はぁ~、またそれ?」
ジェネシスが言いたいことは結局、「強くなりなさい」だけなのだ。お父さんが強かったら家族三人で暮らせていたらしいけど、きっと指名手配犯だから逃亡生活になっただろう。それは絶対に嫌だ。私としてはお父さんがいない方が幸せなんだけどな。
まあ、それでも一度ぐらいは会って話しをしてもいいかもしれない。行方不明の父親を探す健気な美少女冒険者……。
(ムッフフ♬)
きっとそんな私のことを不憫に思って、何処かのイケメン王子様が白馬に乗って迎えに来てくれるはず。それまではただの美少女冒険者として活躍しようかな。よし頑張るぞ!
床に人間だったものの残骸が散らばっている。期待してはいなかった。勝つかもしれないし、負けるかもしれない。結果はどちらでもよかった。
『フェンリル、お前はもう帰っていい』
床に散らばっている大量の物を消し去り、自力では動けない巨狼を助け出した。周囲には死んだ男の命令を聞き続ける十三人の人間達が残るだけになった。
『はっ! かしこまりました』
ギロリとまだ攻撃を続ける人間達をフェンリルは睨むように見ていたが、私の命令に逆らう程、愚かではないようだ。素早くこの白い部屋から退場していった。
(ドワーフ達は死んだ者も生き返らせて地獄に返せばいいが、さて残りの三人はどうしたものか…)
新世界に帰したところで意味はない。一人は虚栄心の塊。一人の男を独占する為に他の女達とその子供達を殺すだろう。残りの二人は愛人になるつもりもないだろうな。歳を取って死ぬだけか。
『何を見ているんですか?』
『未来だ。それよりも何故、あの男を殺した? フェンリルの最後の攻撃をお前が防げば死ぬことはなかったはずだ』
柄に両腕をぶら下げた状態で、ジェネシスが飛んでやって来た。死んだ後も剣から手を離さないとは見上げた執念だが、いずれは肉は腐り、剣から離れる時が来るだろう。
【名前・ジェネシス 職業・天地神明剣 種族・神 神ランク・D級 HP3940 MP1182 攻撃力570 物理耐性296 魔力984 魔法耐性570 敏捷376】
『それでは卑怯です。助けたかったのなら自分でやればよかったじゃないですか。それぐらいは誰にも分からずに出来たでしょう』
この剣を使わせるだけでも十分に卑怯で贔屓だったが、それでも勝てなかった。首と胴体を軽々と切断した氷の刃まで防ぐつもりは流石にない。
『そのつもりがあるのなら始めから戦わせたりはしない。それはそうとお前にやってもらいたいことが出来た。やってくれるな』
『ええ、分かっていますよ。この三人を間獄世界のそれぞれの場所に送ればいいんですね』
天獄の負傷しているガブリエルは治療して、そのまま使うことにした。天獄にいるウィル・パーソンの仲間は全て間獄世界の戻すことにする。奴がいない天獄に女だけを置いておくことに意味はない。残る問題は間獄世界に不在している神の使いを用意するだけになるな。
(適性はあるが、ガドガン侯爵は駄目だな。だが他に候補者はいない。作るしかないか)
『そうだ。それともう一つある。この男の子供が生まれる。名前はナタリアだ。お前にはこの子供が成長するまで、父親の代わりに見守ってもらうことにした』
生まれて来る子供は半神半人の女の子だ。母親と好きな女の名前が付いていれば、奴も文句はないだろう。
『構いませんよ。人間が成人するまで約二十年です。なんなら死ぬまで見守ってあげましょうか?』
『そこまではいい。だが十六歳になったら必ず冒険者にしろ。そして父親を探させろ。それがお前の役目だ』
『随分と楽しそうですね。何が見えたんですか?』
(楽しい? 私が? それは違う)
この親子の未来は既に見えている。結果が見えているのに何を楽しむことがある。ただ今まで見えなかった未来が見えただけでしかない。予想外の出来事も見えた瞬間に予想の範疇に変わってしまう。
『くだらん冗談はよせ。さあ、行け。十六年もあれば父親以上の冒険者に育てられるはずだ。期待しているぞ』
『まあ、それなりに頑張ってみますよ』
『そうか。では行け』
ジェネシスは三人を間獄世界に連れて行った。今はやる気はないだろうが、人間の十六年は長いものだ。お前の気も変わるだろう。
『さて、残るはお前だけになったな』
真っ白な床には男のバラバラ死体が一つ残るだけになった。このまま何もしなければ朽ち果てて終わる。私の気持ち次第で親子が再会する未来は消えてなくなってしまうのか。
『そうだな。それも悪くはない。ウィル・パーソン。悪いがお前にはしばらく死んでもらうことにした。世界の為にも娘の為にもな』
床に転がっている頭部にソッと手を伸ばした。冷たくなった頭に手が触れるとゆっくりと光り始めた。与えるのは永遠の死ではなく、仮初の死だ。時が経てば自らの意思で目覚めるだろう。さあ眠れ。
♢
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【十七年後のサークス町】
とある家のベッドの中で金色の髪の少女が寝苦しそうにしている。悪い夢でも見ているのかもしれない。
「んんっ……うっ…」
夢の中の世界。凍えそうな吹雪の中を私は上に上に向かって歩いている。ここは何処だろう。何処かの山だろうか。山頂にいる誰かに呼ばれている気がする。
『助けてくれ。誰か…』
男の人の声が微かに聞こえた。この先に誰かがいる。
(誰だろう?)
暗闇の中、私は上に上に向かって登って行く。手や足を軽く乗せるだけで、直ぐに崩れそうな山肌の凹凸にしがみつきながら山頂を目指す。この先に探している誰かがいる気がする。そう私のお父さんが。
♢
「んんっ…? もしかして、これが…」
夢は途中で終わってしまった。お父さんの顔は新聞の指名手配欄に載っているので知っている。黒髪の自称アイドル冒険者らしいけど、世間では全国指名手配犯として知られている。有名人の父親を持つと娘としては苦労する。まあ母親の姓を名乗っているので私がウィル・パーソンの娘だということは町の人以外はほとんど誰も知らない。
【名前・ナタリア・ラリッサ 職業・家事手伝い 種族・半神半人 レベル329 HP22370 MP1647 攻撃力1155 物理耐性1023 魔力2237 魔法耐性2394 敏捷1050 年齢16歳 身長158cm 体重48Kg】
今日は十六歳の誕生日。やっと冒険者資格を取ることが出来る年齢になった。レベルだけならば冒険者ランク・A級の実力なのに最低ランクのF級からスタートしないといけない。コナーさんとユンさんのご夫婦冒険者パーティーに同行して実戦経験もしっかりと積んでいるのに、ギルド長のエミリア小母さんはそこら辺の融通が利かないんだよね。
「さてと。そろそろ準備しないとね」
転がるようにベッドから出ると、急いで白と青いの水玉パジャマを脱いで、いつもの服に着替えた。お父さんは黒革の防具をよく着ていたらしいけど、私は水色やピンクの色鮮やかなヒラヒラしたスカートが好きだ。白シャツと水色のスカート、あとは手頃なジャケットでも重ねればいいかな。
「こんなものかな?」
鏡を見て確認する。まあまあ可愛いはずだ。オシャレは気合いを入れ過ぎず、手を抜き過ぎない。頑張って可愛い雰囲気を出そうとすると逆に失敗しちゃうものだ。程々が一番可愛いのだ。
「ジェネシス、行くよ」
お父さんが使っていたらしい両刃の片手剣を呼んだ。普通は剣を呼んでも来ない。犬なら来るけど剣は来ない。でも普通の剣じゃないから呼んだら来てしまう。
『またそんな服を着て。汚れても今度は綺麗にしませんよ』
フワフワと空中に浮いた状態でジェネシスがやって来た。最近は小言が多い。きっと退屈しているのだ。退屈なら散歩でもしてくればいいのに。
「そのぐらい、いいでしょう。魔法で簡単に洗濯出来るんだから。それよりも最初の目的地は雪山に決まったから、高い山からドンドン登るよ」
『雪山ですか? まったく、それのどこにヒントがあるんですか。山といっても沢山あるんですよ』
そんなことは当然知っている。でもわざわざ一つ一つ登山家みたいに楽しみながら登る訳じゃない。もっと効率的に探さないとね。
「大丈夫だよ。魔空船で上から見れば分かるから。さあ、まずは山関係の依頼がないか探そう」
『待ちなさい。まだ雪山と決まった訳じゃないんですよ。魔法で一時的に雪が降っていただけかもしれません。そもそも本当に山だったんですか?』
「んんっ~~?」
そう言われると自信がない。そもそも夢の中の出来事だ。ジェネシスの話では私が十六歳になったら、お父さんの居場所のヒントを神様から貰えるらしいけど、これが本当にヒントなのか、いまいち分からない。
『あなたは勢いだけで行動し過ぎです。もっと落ち着いて行動してください。山といってもこの世界の山以外にも、別の世界にも山はあるんですよ。それにこれが最初のヒントです。次のヒントもあるんですから、焦らずにじっくりと行きますよ。まずはS級冒険者を目指して頑張りなさい』
「はぁ~、またそれ?」
ジェネシスが言いたいことは結局、「強くなりなさい」だけなのだ。お父さんが強かったら家族三人で暮らせていたらしいけど、きっと指名手配犯だから逃亡生活になっただろう。それは絶対に嫌だ。私としてはお父さんがいない方が幸せなんだけどな。
まあ、それでも一度ぐらいは会って話しをしてもいいかもしれない。行方不明の父親を探す健気な美少女冒険者……。
(ムッフフ♬)
きっとそんな私のことを不憫に思って、何処かのイケメン王子様が白馬に乗って迎えに来てくれるはず。それまではただの美少女冒険者として活躍しようかな。よし頑張るぞ!
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