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第39話 実戦式プロレス
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魔剣をアイテムポーチに入れると、代わりにカエル油を取り出した。
それを普通に鎧にかけた。これが実戦式プロレスだ。
「これでもう腕は掴めない。無理に掴めば、炎魔法で一緒に火だるまだ」
「イカれている。火をつけた後に俺が離れたら、お前一人で火だるまだぞ」
「……」
確かにその通りだけど、「それがどうしたの?」と答えてあげた。
最初から火を着けるつもりはない。熱いのは嫌だ。
「さあ、始めようか? 実戦式プロレスを」
再びアイテムポーチに右手を入れると、魔剣を取り出した。
負傷した左足で、さっきみたいに動けるはずがない。
「《疾風突き!》」と叫んで、左手の短剣を突き出した。
ビュンと飛んで接近すると、右手の剣を振り下ろした。
「《スライム斬り!》」
「ぐぅっ!」
スパッと魔剣が上半身を深く切った。だけど、これで終わりじゃない。
左右の剣で「《スライム斬り!》」を連続で繰り出した。
一撃で倒せないのは知っている。今度はめった斬りだ。
「セィッ! リァッ!」
「おふっ、おふっ」
ボコボコ殴られても平気だ。僕には滑る鎧がある。
拳の雨を平気で浴びて、止まらずに切り続ける。
「ぐはあ! ぐああッッ! く、くそぉ……貴様のはプロレスではない!」
そんなの最初から知っている。実戦式プロレスだ! トドメだ!
「《疾風突き!》」と叫んで、左手の短剣と右手の剣を同時に突き出した。
「ぐぅああああッッ!」
ドォスス! 二本の剣がモンクスライムの左胸に深く突き刺さった。
剣を引き抜くと、モンクスライムが地面に倒れて消えていった。
……
…
「やっぱり丸腰の相手は楽だったね!」
ジューと音を鳴らして、魔鎧の上のお肉が焼けていく。
カエル油がもったいないから、ウサギ肉並べて、炎の球を飛ばしてみた。
【気合いの赤ハチマキ:モンクスライムが落とす布のハチマキ】
【気合いの黒道着:モンクスライムが落とす丈夫な道着】
【力の腕輪:モンクスライムが落とすミスリル製の腕輪。付けると力が強くなる】
やっぱり強いスライムを倒すと、良いアイテムを落としてくれる。
金色の腕輪を右手首に付けると、剣が軽くなった。
「もぐもぐ……もぐもぐ……」
残りは4匹だけど……次はミスリルスライムを倒そうかな?
この武器に使われている金属の名前みたいだから、きっとメタル斬りが弱点だ。
「ゴクン! よぉーし! やるぞぉー!」
お肉を食べてやる気十分だ。
でも、まずは油と肉汁を鎧を綺麗に洗って落とすのが先だ。
狼毛皮で油を何度も拭き取って、ピカピカの美味しい匂いの鎧に戻ったぞ。
これで準備よしだ!
「盾は要らないね」
右手に魔剣、左手の短剣の超攻撃型装備だ。左手を地面に置いて、「召喚!」と唱えた。
地面の魔法陣から黄緑色の普通サイズのスライムが現れて、地面を素早く滑って、僕から離れた。
それを普通に鎧にかけた。これが実戦式プロレスだ。
「これでもう腕は掴めない。無理に掴めば、炎魔法で一緒に火だるまだ」
「イカれている。火をつけた後に俺が離れたら、お前一人で火だるまだぞ」
「……」
確かにその通りだけど、「それがどうしたの?」と答えてあげた。
最初から火を着けるつもりはない。熱いのは嫌だ。
「さあ、始めようか? 実戦式プロレスを」
再びアイテムポーチに右手を入れると、魔剣を取り出した。
負傷した左足で、さっきみたいに動けるはずがない。
「《疾風突き!》」と叫んで、左手の短剣を突き出した。
ビュンと飛んで接近すると、右手の剣を振り下ろした。
「《スライム斬り!》」
「ぐぅっ!」
スパッと魔剣が上半身を深く切った。だけど、これで終わりじゃない。
左右の剣で「《スライム斬り!》」を連続で繰り出した。
一撃で倒せないのは知っている。今度はめった斬りだ。
「セィッ! リァッ!」
「おふっ、おふっ」
ボコボコ殴られても平気だ。僕には滑る鎧がある。
拳の雨を平気で浴びて、止まらずに切り続ける。
「ぐはあ! ぐああッッ! く、くそぉ……貴様のはプロレスではない!」
そんなの最初から知っている。実戦式プロレスだ! トドメだ!
「《疾風突き!》」と叫んで、左手の短剣と右手の剣を同時に突き出した。
「ぐぅああああッッ!」
ドォスス! 二本の剣がモンクスライムの左胸に深く突き刺さった。
剣を引き抜くと、モンクスライムが地面に倒れて消えていった。
……
…
「やっぱり丸腰の相手は楽だったね!」
ジューと音を鳴らして、魔鎧の上のお肉が焼けていく。
カエル油がもったいないから、ウサギ肉並べて、炎の球を飛ばしてみた。
【気合いの赤ハチマキ:モンクスライムが落とす布のハチマキ】
【気合いの黒道着:モンクスライムが落とす丈夫な道着】
【力の腕輪:モンクスライムが落とすミスリル製の腕輪。付けると力が強くなる】
やっぱり強いスライムを倒すと、良いアイテムを落としてくれる。
金色の腕輪を右手首に付けると、剣が軽くなった。
「もぐもぐ……もぐもぐ……」
残りは4匹だけど……次はミスリルスライムを倒そうかな?
この武器に使われている金属の名前みたいだから、きっとメタル斬りが弱点だ。
「ゴクン! よぉーし! やるぞぉー!」
お肉を食べてやる気十分だ。
でも、まずは油と肉汁を鎧を綺麗に洗って落とすのが先だ。
狼毛皮で油を何度も拭き取って、ピカピカの美味しい匂いの鎧に戻ったぞ。
これで準備よしだ!
「盾は要らないね」
右手に魔剣、左手の短剣の超攻撃型装備だ。左手を地面に置いて、「召喚!」と唱えた。
地面の魔法陣から黄緑色の普通サイズのスライムが現れて、地面を素早く滑って、僕から離れた。
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