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2日目
青年修復依頼
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「あっ、ありました!」
段ボールを建物と建物の隙間の小道に置いて、カノンは中を物色していく。
目当ての物を見つけたようだ。
【名前=元アイテムポーチの革切れ(白色) 種類=革
レベル=1(必要経験値0/10) 進化レベル=5 損傷率=100%】
まったくの別物だが、カノンがスキルを使用すると、白革の紐が付いたウエストポーチになった。
腰に巻くタイプの鞄で、逆さ台形——船のような形をしている。
鞄の上部にチャック式の大きな入れ口、表面に小さな入れ口が付いている。
仕事用と普段用で、分けて使えるようになっている。
「わぁ~! 白色ですぅ!」
カノンはアイテムポーチよりも、全身茶色装備から解放されたことを喜んでいる。
腰のアイテムポーチに段ボールの中身とお金を入れて、身も心も軽くなった。
「ただいま、パトラッシュ。朝ご飯はもう少しだけ待っててね」
「クゥーン……」
訓練所に戻ると、パトラッシュに見張らせていたお金をアイテムポーチに入れた。
そして馬小屋にパトラッシュを移動させて、節約できたお金で酒場で朝食を頼んだ。
「パトラッシュ、ご飯だよぉー」
「ワン!」
カノンは朝食を食べ終わると、鉄皿に乗った分厚いステーキと牛乳を馬小屋に持って行った。
パトラッシュは出されたステーキを夢中で食べ始めた。
「うーん、お昼までどうしましょうか?」
スライムが増えるまでやることがない。
だけど疲れているから歩きたくない。
でも馬小屋で昼まで過ごすのは退屈だ。
「おい、お前。まさか、ここに泊まったのか?」
「あっ、昨日はありがとうございました」
カノンが暇そうに悩んでいると、昨日の錆髪の褐色青年がやって来た。
馬小屋に泊まったと思って、かなり呆れている。
「礼はいいよ。あれだけのレアスキルがあれば、職人ギルドで働けるだろ。何やってんだよ。馬鹿なのか?」
「馬鹿じゃないです。キチンと宿屋に泊まりましたよ。お金も1万7000ギルドあります」
「なっ⁉︎ まさか、お前。馬小屋で……」
青年と分かれた時のカノンの所持金は500ギルドだった。
それが1万7000ギルドに増えているのに、青年はショックを受けた。
冒険者の優しいお兄さん達と馬小屋で、カノンが身体でお金を稼いだと想像している。
失礼な想像だが、青年のカノンの評価は低評価だった。
「何ですか? 私の顔に何か付いてますか?」
「いや、何でもねえよ。自分の身体を大切にしろよ」
「は、はぁ……?」
青年が憐れむように茶色い目でジッと見ていると、カノンが不思議に思って聞いた。
青年は深くは聞かないでおこうと決めると、自暴自棄になるなと優しく注意した。
だけどカノンには心当たりがないから、まったく伝わらなかった。
「とりあえず近所で、修復したい物があるか聞いて集めて来た。1つ100ギルドだけど、宣伝費だと思って我慢しろよ」
青年が気まずいのか、話を変えるように、右腰の赤い長方形のアイテムポーチから、壊れた物を出し始めた。
錆びた包丁や破れた服、割れた皿や穴の開いた靴と……青年も近所の人に信用されてない。
持ち逃げされてもいいような、安物の壊れた物を渡されている。
「これで全部ですか?」
地面に46個の壊れた物が並んでいる。カノンが確認すると青年が答えた。
「ああ、これで全部だ。MPに余裕がある時に——」
青年がまだ話している途中なのに、カノンは46個の全体修復を始めた。
見る見るうちに壊れた物が修復されていく。あっという間に全部新品に変わった。
「はい、終わりました」
「……お前は悪魔の子供かよ」
「はい?」
平気な顔でカノンが言うと、青年が新品になった道具達を、信じられない顔で見て言った。
段ボールを建物と建物の隙間の小道に置いて、カノンは中を物色していく。
目当ての物を見つけたようだ。
【名前=元アイテムポーチの革切れ(白色) 種類=革
レベル=1(必要経験値0/10) 進化レベル=5 損傷率=100%】
まったくの別物だが、カノンがスキルを使用すると、白革の紐が付いたウエストポーチになった。
腰に巻くタイプの鞄で、逆さ台形——船のような形をしている。
鞄の上部にチャック式の大きな入れ口、表面に小さな入れ口が付いている。
仕事用と普段用で、分けて使えるようになっている。
「わぁ~! 白色ですぅ!」
カノンはアイテムポーチよりも、全身茶色装備から解放されたことを喜んでいる。
腰のアイテムポーチに段ボールの中身とお金を入れて、身も心も軽くなった。
「ただいま、パトラッシュ。朝ご飯はもう少しだけ待っててね」
「クゥーン……」
訓練所に戻ると、パトラッシュに見張らせていたお金をアイテムポーチに入れた。
そして馬小屋にパトラッシュを移動させて、節約できたお金で酒場で朝食を頼んだ。
「パトラッシュ、ご飯だよぉー」
「ワン!」
カノンは朝食を食べ終わると、鉄皿に乗った分厚いステーキと牛乳を馬小屋に持って行った。
パトラッシュは出されたステーキを夢中で食べ始めた。
「うーん、お昼までどうしましょうか?」
スライムが増えるまでやることがない。
だけど疲れているから歩きたくない。
でも馬小屋で昼まで過ごすのは退屈だ。
「おい、お前。まさか、ここに泊まったのか?」
「あっ、昨日はありがとうございました」
カノンが暇そうに悩んでいると、昨日の錆髪の褐色青年がやって来た。
馬小屋に泊まったと思って、かなり呆れている。
「礼はいいよ。あれだけのレアスキルがあれば、職人ギルドで働けるだろ。何やってんだよ。馬鹿なのか?」
「馬鹿じゃないです。キチンと宿屋に泊まりましたよ。お金も1万7000ギルドあります」
「なっ⁉︎ まさか、お前。馬小屋で……」
青年と分かれた時のカノンの所持金は500ギルドだった。
それが1万7000ギルドに増えているのに、青年はショックを受けた。
冒険者の優しいお兄さん達と馬小屋で、カノンが身体でお金を稼いだと想像している。
失礼な想像だが、青年のカノンの評価は低評価だった。
「何ですか? 私の顔に何か付いてますか?」
「いや、何でもねえよ。自分の身体を大切にしろよ」
「は、はぁ……?」
青年が憐れむように茶色い目でジッと見ていると、カノンが不思議に思って聞いた。
青年は深くは聞かないでおこうと決めると、自暴自棄になるなと優しく注意した。
だけどカノンには心当たりがないから、まったく伝わらなかった。
「とりあえず近所で、修復したい物があるか聞いて集めて来た。1つ100ギルドだけど、宣伝費だと思って我慢しろよ」
青年が気まずいのか、話を変えるように、右腰の赤い長方形のアイテムポーチから、壊れた物を出し始めた。
錆びた包丁や破れた服、割れた皿や穴の開いた靴と……青年も近所の人に信用されてない。
持ち逃げされてもいいような、安物の壊れた物を渡されている。
「これで全部ですか?」
地面に46個の壊れた物が並んでいる。カノンが確認すると青年が答えた。
「ああ、これで全部だ。MPに余裕がある時に——」
青年がまだ話している途中なのに、カノンは46個の全体修復を始めた。
見る見るうちに壊れた物が修復されていく。あっという間に全部新品に変わった。
「はい、終わりました」
「……お前は悪魔の子供かよ」
「はい?」
平気な顔でカノンが言うと、青年が新品になった道具達を、信じられない顔で見て言った。
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