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前半
第35話
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アリエルに白いワンピースのアリエルが倒される数十分前——
「これは?」
ララノアの部屋で寝ずの監視をしていたノエルが異変に気が付きました。檻の中に入れているアリエルの肖像画から小さな白い煙が流れ出ていました。
「ララノア様。ララノア様」
「んんっ…何ですか? 何かあったんですか?」
こんな夜中に起こされて、ララノアは不機嫌そうです。肖像画に異変が起きたら、起こしなさいと言っていたのに、寝たら忘れてしまったようです。緊張感の欠片もない遅い動作でベッドから出ようともしないです。
「肖像画から煙が出ています。危険かもしれないので、部屋から急いで避難してください」
「こんな格好で部屋の外に出られません。それに絵を部屋に置いてあるだけで襲われるのならば、アリエルの両親がとっくに死んでいます。慌てずに落ち着いて行動しましょう。とりあえず、私が着替えたら、部屋の外にいる衛兵を呼びなさい」
ベッドから出ると、ララノアは面倒臭そうにチラッと絵を見ました。アリエルの肖像画はつま先から膝下部分までが消えて、床に絵は付いていません。それなのに、その状態で器用に空中に浮いています。
ララノアは空中浮遊する不思議な肖像画から目を離すと、クロゼットから適当に服を選んでいきます。動きにくいヒラヒラしたドレスばかりです。自分の趣味なので仕方ないと諦めつつ、それでも、生地の薄い寝巻きを大勢の衛兵に見せて、目の保養をさせる訳にはいきません。
王子との乗馬用に用意させた、ビシッとした厚手の生地を使った赤いスーツと黒いスカートを取り出すと急いで着替えました。
「ララノア様。煙が部屋の外に出て行っています。お急ぎください…」
「ボサボサの髪で外に出られません。少しは髪を梳かさないと見っともないでしょう」
ノエルはかなり焦っています。肖像画はもう上の額縁部分しか残っていない状態です。肖像画の煙は床を這うように進んで扉の隙間から外に出て行きます。部屋の前を警護していた衛兵に煙を追うようにお願いしていますが、見失う可能性もあります。髪なんていいから早く追いたいのです。
「でしたら、私だけ先に行きますので、ララノア様はゆっくりと支度してからおいでください」
「ああっ、もうちょっとで終わるから待って…」
「時間がありません。先に行きます」
ノエルも女性なので、若い女のもうちょっとが異常に長い事は知っています。もうちょっとの5~7分待っていたら、王子の身の安全は保証できません。扉を開けると、床にしゃがみ込んで見えにくい薄い煙を探しました。
煙は部屋を出て右に曲がると廊下の中央を真っ直ぐに進んで行きます。階段を上り、廊下を左に曲がり、突き当たりを右に曲がります。そこには三人の衛兵が立っていました。
煙を追わせていた衛兵とはすれ違っていないので、どうやら、あっちは煙に巻かれてしまったようです。
「んっ? そこの者、何用だ。ここから先は王子の部屋だ。緊急の用でなければ引き返せ」
三人の背後に続く廊下の先には部屋があります。そこにも衛兵が三人立っているので、そこが王子の部屋のようです。つまりはここから先は通行禁止という訳です。
「私はララノア様の使用人です。王子のお部屋で何か騒ぎは起こっていないでしょうか?」
「随分と老けた……というよりも使用人には見えないな? 悪いが引き返してもらう。この時間は王子は就寝中だ。この先に通す事も、お会いさせる事も出来ない。日を改めてもらいたい」
ララノアの使用人を名乗る、高級な服を着た一度も見た事がない老婆が真夜中にやって来たのです。怪しむなという方が無理なのです。でも、ノエルにも、このまま大人しく引き下がれない事情というものがあります。
「申し訳ありません。緊急事態なので、それは出来ません。床を見てください……廊下を白い煙が王子の部屋に向かって行っているのが見えませんか?」
「んんっ…本当だ。確かに薄っすらと見えるな。霧でも発生しているんじゃないのか?」
衛兵の一人が床にしゃがみ込んで煙を確認しました。けれども、霧だと思っているようです。確かに霧は地面近くに発生しますが、廊下をこんな風に真っ直ぐに進む霧は珍しいです。どいつもこいつも緊急事態かもしれないのに呑気なものです。
「いえ、これは霧ではありません。王子を苦しめている者の痕跡です。直ぐに王子のお部屋を調べてください。きっと犯人か、その証拠があるはずです」
「ほぉ…だが、その必要はないようだ。霧は消えている。異常なしだ。直ぐに引き返しなさい」
「そんなはずは……」
追い返す為の衛兵の嘘かと思ったノエルでしたが、床の煙は消えていました。だとしたら、王子の部屋で異変が起きる前触れの可能性が高いです。今すぐに騒ぎが起るかもしれないのに、ここを離れる訳にはいきません。
けれども、ここで無理に緊急事態だからと押し通る事も出来ないのです。もしも、何も起こっていなければ、城から追い出されるどころか、牢獄行きです。ララノアを連れて来るしかないです。でも、その必要はなかったようです——
「敵襲! 敵襲!」
「なっ⁉︎ 敵襲だと! お前の仕業か!」
「違います。私ではありません。早く行かなくていいのですか?」
「くっ、二人はその怪しい女を確保。私は状況を確認しに行く。誰一人として、この先に通すな!」
「ハッ!」
廊下の先の部屋から異常事態を知らせる大声が上がりました。予想外の事態に三人の衛兵は少し動揺しましたが、すぐに回復して冷静な対応を始めます。その結果、ノエルが犯人の仲間だと疑われて捕まってしまいました。
「この手を早く離してください。私は犯人の仲間ではありません」
「だったら、抵抗するな。ここには衛兵の精鋭が揃っている。数分で方は付く」
「おい、誰か出て来たぞ……王子だ! 負傷しているんじゃないのか?」
王子の部屋から衛兵二人と王子が出て来ました。衛兵二人が取り乱している王子を押さえています。ここからだと、負傷した王子が痛みで暴れているように見えます。
「チッ…ローランドの奴は何をしているんだ! こんな時、ブレイズ様がいれば王子に怪我一つ負わせないのに…」
その男はララノアが国王に頼んで自室謹慎にしています。そして、そのララノアの使用人を名乗る怪しい女が、襲撃時刻ちょうどに現場の衛兵達を邪魔するように現れました。この状況は結構ヤバイです。そんなヤバイ状況に衛兵二人を連れたララノアがやって来ました。
「これは?」
ララノアの部屋で寝ずの監視をしていたノエルが異変に気が付きました。檻の中に入れているアリエルの肖像画から小さな白い煙が流れ出ていました。
「ララノア様。ララノア様」
「んんっ…何ですか? 何かあったんですか?」
こんな夜中に起こされて、ララノアは不機嫌そうです。肖像画に異変が起きたら、起こしなさいと言っていたのに、寝たら忘れてしまったようです。緊張感の欠片もない遅い動作でベッドから出ようともしないです。
「肖像画から煙が出ています。危険かもしれないので、部屋から急いで避難してください」
「こんな格好で部屋の外に出られません。それに絵を部屋に置いてあるだけで襲われるのならば、アリエルの両親がとっくに死んでいます。慌てずに落ち着いて行動しましょう。とりあえず、私が着替えたら、部屋の外にいる衛兵を呼びなさい」
ベッドから出ると、ララノアは面倒臭そうにチラッと絵を見ました。アリエルの肖像画はつま先から膝下部分までが消えて、床に絵は付いていません。それなのに、その状態で器用に空中に浮いています。
ララノアは空中浮遊する不思議な肖像画から目を離すと、クロゼットから適当に服を選んでいきます。動きにくいヒラヒラしたドレスばかりです。自分の趣味なので仕方ないと諦めつつ、それでも、生地の薄い寝巻きを大勢の衛兵に見せて、目の保養をさせる訳にはいきません。
王子との乗馬用に用意させた、ビシッとした厚手の生地を使った赤いスーツと黒いスカートを取り出すと急いで着替えました。
「ララノア様。煙が部屋の外に出て行っています。お急ぎください…」
「ボサボサの髪で外に出られません。少しは髪を梳かさないと見っともないでしょう」
ノエルはかなり焦っています。肖像画はもう上の額縁部分しか残っていない状態です。肖像画の煙は床を這うように進んで扉の隙間から外に出て行きます。部屋の前を警護していた衛兵に煙を追うようにお願いしていますが、見失う可能性もあります。髪なんていいから早く追いたいのです。
「でしたら、私だけ先に行きますので、ララノア様はゆっくりと支度してからおいでください」
「ああっ、もうちょっとで終わるから待って…」
「時間がありません。先に行きます」
ノエルも女性なので、若い女のもうちょっとが異常に長い事は知っています。もうちょっとの5~7分待っていたら、王子の身の安全は保証できません。扉を開けると、床にしゃがみ込んで見えにくい薄い煙を探しました。
煙は部屋を出て右に曲がると廊下の中央を真っ直ぐに進んで行きます。階段を上り、廊下を左に曲がり、突き当たりを右に曲がります。そこには三人の衛兵が立っていました。
煙を追わせていた衛兵とはすれ違っていないので、どうやら、あっちは煙に巻かれてしまったようです。
「んっ? そこの者、何用だ。ここから先は王子の部屋だ。緊急の用でなければ引き返せ」
三人の背後に続く廊下の先には部屋があります。そこにも衛兵が三人立っているので、そこが王子の部屋のようです。つまりはここから先は通行禁止という訳です。
「私はララノア様の使用人です。王子のお部屋で何か騒ぎは起こっていないでしょうか?」
「随分と老けた……というよりも使用人には見えないな? 悪いが引き返してもらう。この時間は王子は就寝中だ。この先に通す事も、お会いさせる事も出来ない。日を改めてもらいたい」
ララノアの使用人を名乗る、高級な服を着た一度も見た事がない老婆が真夜中にやって来たのです。怪しむなという方が無理なのです。でも、ノエルにも、このまま大人しく引き下がれない事情というものがあります。
「申し訳ありません。緊急事態なので、それは出来ません。床を見てください……廊下を白い煙が王子の部屋に向かって行っているのが見えませんか?」
「んんっ…本当だ。確かに薄っすらと見えるな。霧でも発生しているんじゃないのか?」
衛兵の一人が床にしゃがみ込んで煙を確認しました。けれども、霧だと思っているようです。確かに霧は地面近くに発生しますが、廊下をこんな風に真っ直ぐに進む霧は珍しいです。どいつもこいつも緊急事態かもしれないのに呑気なものです。
「いえ、これは霧ではありません。王子を苦しめている者の痕跡です。直ぐに王子のお部屋を調べてください。きっと犯人か、その証拠があるはずです」
「ほぉ…だが、その必要はないようだ。霧は消えている。異常なしだ。直ぐに引き返しなさい」
「そんなはずは……」
追い返す為の衛兵の嘘かと思ったノエルでしたが、床の煙は消えていました。だとしたら、王子の部屋で異変が起きる前触れの可能性が高いです。今すぐに騒ぎが起るかもしれないのに、ここを離れる訳にはいきません。
けれども、ここで無理に緊急事態だからと押し通る事も出来ないのです。もしも、何も起こっていなければ、城から追い出されるどころか、牢獄行きです。ララノアを連れて来るしかないです。でも、その必要はなかったようです——
「敵襲! 敵襲!」
「なっ⁉︎ 敵襲だと! お前の仕業か!」
「違います。私ではありません。早く行かなくていいのですか?」
「くっ、二人はその怪しい女を確保。私は状況を確認しに行く。誰一人として、この先に通すな!」
「ハッ!」
廊下の先の部屋から異常事態を知らせる大声が上がりました。予想外の事態に三人の衛兵は少し動揺しましたが、すぐに回復して冷静な対応を始めます。その結果、ノエルが犯人の仲間だと疑われて捕まってしまいました。
「この手を早く離してください。私は犯人の仲間ではありません」
「だったら、抵抗するな。ここには衛兵の精鋭が揃っている。数分で方は付く」
「おい、誰か出て来たぞ……王子だ! 負傷しているんじゃないのか?」
王子の部屋から衛兵二人と王子が出て来ました。衛兵二人が取り乱している王子を押さえています。ここからだと、負傷した王子が痛みで暴れているように見えます。
「チッ…ローランドの奴は何をしているんだ! こんな時、ブレイズ様がいれば王子に怪我一つ負わせないのに…」
その男はララノアが国王に頼んで自室謹慎にしています。そして、そのララノアの使用人を名乗る怪しい女が、襲撃時刻ちょうどに現場の衛兵達を邪魔するように現れました。この状況は結構ヤバイです。そんなヤバイ状況に衛兵二人を連れたララノアがやって来ました。
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