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僕の人生に良いことはなかった(犬獣人視点)
第10話 だって発作
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「臭ぅさ、マジ勘弁してほしいわね。さっさと風呂入ってよね」
「い、行こう、アンガス」
「ぴえーん!」
鼻と口を手で押さえて、目まで逸らしている。酷すぎる。
でも、シャムが足を退けてくれたので、この隙にアンガスに手を貸してお風呂に向かった。
さっさと入って、修羅威無を倒しまくって、レベル10ぐらいまで上げたい。
そしたら、また調子に乗ったアンガスがシャムに向かっていく。
そして、またやられる。いや、あれだけ脅されたら、もうやらないかもしれない。
僕なら二度と逆らおうとは思わない。
「ねえ、何で戦ったんだよ? 今まで一回も勝てたことないのに」
「だって、だって、だって、だって、だって!」
「はぁ~~」
お風呂の扉を閉めると聞いてみた。でも、駄目だった。だって発作を起こしている。
今は何も聞いても、しゃっくりみたいに、だってとしか言えない。
とりあえず湿ったズボンとパンツを脱がして、ダンジョンに洗濯してもらった。
「ほら、温まると落ち着くよ」
「だって、だって、だって、嗚呼、生き返るんだもぉ~♪」
良かった。浴槽に入れると発作が治まった。
というか、腫れていた身体の怪我も治っていく。
このお風呂、治療効果もあるみたいだ。
「あのメス猫! レベル5万になったら、尻尾引きちぎってやるんだも!」
「うん、そうだね」
凄い。やる気回復効果もあるみたいだ。
絶対に無理だと思うけど、レベル上げには大賛成だ。
お風呂から上がると、洗濯された服を取り出して着替えた。
身も心も怪我も綺麗になった。まずはレベル10を目指して頑張るぞ。
「遅い! 男の長風呂は時間の無駄! ほら、さっさと修羅威無、激速、激多、強さ普通で出しなさい!」
「はい、長老様!」
と思っていたのに、鉄剣を持ったシャムが扉の前に仁王立ちしていた。
めちゃ怒っている。だけど、悪口言ったのは全部アンガスです。
僕は何も言ってないです。長老様の言うことには絶対に逆らいません。
素早く設定画面で、出現速度、出現数、強さを変更して、出現スイッチをオンにした。
『『『『スラッッ!』』』』
4匹の修羅威無が同時に床から飛び出した。
早く倒さないと、どんどん飛び出してくる。
部屋いっぱいの修羅威無に潰されたくないなら頑張るしかない。
「はい、アンガス」
「ありがとうなんだも。よし、頑張るんだも!」
「ロップも、はい」
「うん、頑張りゅ」
木剣を2人に渡した。
素手で倒すのは痛いし、木剣の方が攻撃力があるから倒しやすい。
「はいはい、あんた達男子は地下に行って。ここは女子が使うから」
だけど、僕達はいらないみたいだ。シャムが邪魔だと剣を振っている。
「そんにゃぁ……」という目で一応見たけど、睨まれたら何も言えない。
だって発作を起こす前にアンガスと地下に避難した。
「い、行こう、アンガス」
「ぴえーん!」
鼻と口を手で押さえて、目まで逸らしている。酷すぎる。
でも、シャムが足を退けてくれたので、この隙にアンガスに手を貸してお風呂に向かった。
さっさと入って、修羅威無を倒しまくって、レベル10ぐらいまで上げたい。
そしたら、また調子に乗ったアンガスがシャムに向かっていく。
そして、またやられる。いや、あれだけ脅されたら、もうやらないかもしれない。
僕なら二度と逆らおうとは思わない。
「ねえ、何で戦ったんだよ? 今まで一回も勝てたことないのに」
「だって、だって、だって、だって、だって!」
「はぁ~~」
お風呂の扉を閉めると聞いてみた。でも、駄目だった。だって発作を起こしている。
今は何も聞いても、しゃっくりみたいに、だってとしか言えない。
とりあえず湿ったズボンとパンツを脱がして、ダンジョンに洗濯してもらった。
「ほら、温まると落ち着くよ」
「だって、だって、だって、嗚呼、生き返るんだもぉ~♪」
良かった。浴槽に入れると発作が治まった。
というか、腫れていた身体の怪我も治っていく。
このお風呂、治療効果もあるみたいだ。
「あのメス猫! レベル5万になったら、尻尾引きちぎってやるんだも!」
「うん、そうだね」
凄い。やる気回復効果もあるみたいだ。
絶対に無理だと思うけど、レベル上げには大賛成だ。
お風呂から上がると、洗濯された服を取り出して着替えた。
身も心も怪我も綺麗になった。まずはレベル10を目指して頑張るぞ。
「遅い! 男の長風呂は時間の無駄! ほら、さっさと修羅威無、激速、激多、強さ普通で出しなさい!」
「はい、長老様!」
と思っていたのに、鉄剣を持ったシャムが扉の前に仁王立ちしていた。
めちゃ怒っている。だけど、悪口言ったのは全部アンガスです。
僕は何も言ってないです。長老様の言うことには絶対に逆らいません。
素早く設定画面で、出現速度、出現数、強さを変更して、出現スイッチをオンにした。
『『『『スラッッ!』』』』
4匹の修羅威無が同時に床から飛び出した。
早く倒さないと、どんどん飛び出してくる。
部屋いっぱいの修羅威無に潰されたくないなら頑張るしかない。
「はい、アンガス」
「ありがとうなんだも。よし、頑張るんだも!」
「ロップも、はい」
「うん、頑張りゅ」
木剣を2人に渡した。
素手で倒すのは痛いし、木剣の方が攻撃力があるから倒しやすい。
「はいはい、あんた達男子は地下に行って。ここは女子が使うから」
だけど、僕達はいらないみたいだ。シャムが邪魔だと剣を振っている。
「そんにゃぁ……」という目で一応見たけど、睨まれたら何も言えない。
だって発作を起こす前にアンガスと地下に避難した。
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