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第5章・シナリオ遂行編。
第53話・答えの出ない悩み。
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「これなら行けるかもしれない。オラ達4人は未発見のダンジョンの探索隊として未来で活躍するのなら、今からやっても問題ないべぇ。」
特定のアイテムを組み合わせて新しいアイテムを作る技術もありますが、それは敵が持っている専用の機械がないと作れません。現状では入手出来ないので、現実的に可能なのは未知のダンジョン発見ぐらいです。
「今探索している古代遺跡の名前は正式には『地下迷宮』というんだな。王都から東に『隠れ小島』があるんだども、出現するモンスターは雑魚ばかりで、落とすアイテムも普通だべぇ。」
パラパラと本の中から新情報を集めていますが、有力な情報はなかなか見つかりません。現在可能な事で王都に貢献出来る事があるとしたら、金鉱石の入手ぐらいでしょう。
レベル56の竜系モンスターだけが金鉱石を落とすようだべぇが、間違いなく返り討ちに遭うだけだべぇ。新ダンジョンの多くが元々立ち入り禁止にされていただけの場所だから、報告しても意味はなさそうなんだな。
「ふぅ~~。流石に疲れたべぇ。王都に足りないもので、王様が欲しがるものなんてあるんだべぇか?レア物の武器と防具なら欲しがると思うけど、簡単には手に入らないだろうし。」
エッサは忘れているようですが、王様が装備する防具でもランク5の性能です。地下迷宮の19階でボスを倒すと入手出来る貴重な指輪でランク8です。つまりは19階より上の階でも、ランク6~7ぐらいの装備を入手する事は出来るのです。
「そういえば、地下迷宮の探索を達成したら王様付きの探索部隊になれるらしいけろ、それに何の意味があるんだべぇ?本以上の活躍を見せれば、もしかしたら、オラも救世主の1人に選ばれる可能性もあるかもしれねぇけろ、あの旅は凄く大変なんだべぇ。そんな旅には参加したくないんだべぇ。」
エッサは部屋のベッドの上でゴロゴロしながら、考え込んでいました。
『コンコン。』と今度は優しく扉を叩く音が聞こえて来ました。返事をすると、パジャマに着替えたエミィが入って来ました。
「エッサ、ちょっと話したい事があるんだけど、いま大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だべぇ。話ってなんだべぇ?」
緊張しているのか、エミィの身体は僅かに震えています。一体どうしたのでしょうか。
「まずは王都に連れて来てくれてありがとうね。村のみんなに自慢する事が出来るわ。それで、話っていうのは私達、付き合っているんだよね?エッサから毎月手紙が届いていたけど、愛してるとか、好きだとか、そんな言葉は一度も書いてなかったわ。本当に私はエッサの恋人でいいの?」
エミィ………、まずはその大量の手紙はオラが書いてないべぇ。多分、シナリオ担当が書いただけなんだべぇ。でも、エミィがオラの恋人になりたいのなら、オラも男の覚悟を見せないといけないんだべぇ。
「そうだべぇ。エミィはオラの恋人だべぇ。それに将来的には結婚も考えているべぇ。2人の子供も欲しいべぇ。エミィ、愛しているんだな。」
「嬉しい!私もエッサの事が好き。」
嬉しさのあまり、エミィはエッサに抱きつきました。夜に年頃の男女が2人きりでいると、間違いが起こってしまうかもしれません。でも、2年間近くも村と王都の離れた場所で寂しい思いをしていたエミィの気持ちは止まりようがありません。今まで抑えていた気持ちの全てをエッサの唇にぶつけました。
「ちゅう。ちゃう。」とエミィはキスが止まらないようです。それだけで済むとは思いません。
エッサも抵抗せずにエミィの好きなようにさせています。流れに任せるか、それとも拒絶するか、まだ決心がついていない様子です。
もう我慢出来ないべぇ!こうなったら、覚悟を決めてエミィと結婚するしかねぇべぇ。でも、本当にエミィでいいんだべぇか?オラの活躍次第では、村の雑草のエミィなんかと結婚せずに、女神様のような綺麗なディアナ様と結婚出来る可能性もあるんだべぇよ。まだ、結婚は早いかもしれねぇべぇ。
エッサはエミィと恋人になる事を決めました。けれども、一時的な恋人関係のようです。まだまだ、妥協したくはないようです。それでも、恋人同士のように一つのベッドの上で朝まで過ごす事になりました。
特定のアイテムを組み合わせて新しいアイテムを作る技術もありますが、それは敵が持っている専用の機械がないと作れません。現状では入手出来ないので、現実的に可能なのは未知のダンジョン発見ぐらいです。
「今探索している古代遺跡の名前は正式には『地下迷宮』というんだな。王都から東に『隠れ小島』があるんだども、出現するモンスターは雑魚ばかりで、落とすアイテムも普通だべぇ。」
パラパラと本の中から新情報を集めていますが、有力な情報はなかなか見つかりません。現在可能な事で王都に貢献出来る事があるとしたら、金鉱石の入手ぐらいでしょう。
レベル56の竜系モンスターだけが金鉱石を落とすようだべぇが、間違いなく返り討ちに遭うだけだべぇ。新ダンジョンの多くが元々立ち入り禁止にされていただけの場所だから、報告しても意味はなさそうなんだな。
「ふぅ~~。流石に疲れたべぇ。王都に足りないもので、王様が欲しがるものなんてあるんだべぇか?レア物の武器と防具なら欲しがると思うけど、簡単には手に入らないだろうし。」
エッサは忘れているようですが、王様が装備する防具でもランク5の性能です。地下迷宮の19階でボスを倒すと入手出来る貴重な指輪でランク8です。つまりは19階より上の階でも、ランク6~7ぐらいの装備を入手する事は出来るのです。
「そういえば、地下迷宮の探索を達成したら王様付きの探索部隊になれるらしいけろ、それに何の意味があるんだべぇ?本以上の活躍を見せれば、もしかしたら、オラも救世主の1人に選ばれる可能性もあるかもしれねぇけろ、あの旅は凄く大変なんだべぇ。そんな旅には参加したくないんだべぇ。」
エッサは部屋のベッドの上でゴロゴロしながら、考え込んでいました。
『コンコン。』と今度は優しく扉を叩く音が聞こえて来ました。返事をすると、パジャマに着替えたエミィが入って来ました。
「エッサ、ちょっと話したい事があるんだけど、いま大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だべぇ。話ってなんだべぇ?」
緊張しているのか、エミィの身体は僅かに震えています。一体どうしたのでしょうか。
「まずは王都に連れて来てくれてありがとうね。村のみんなに自慢する事が出来るわ。それで、話っていうのは私達、付き合っているんだよね?エッサから毎月手紙が届いていたけど、愛してるとか、好きだとか、そんな言葉は一度も書いてなかったわ。本当に私はエッサの恋人でいいの?」
エミィ………、まずはその大量の手紙はオラが書いてないべぇ。多分、シナリオ担当が書いただけなんだべぇ。でも、エミィがオラの恋人になりたいのなら、オラも男の覚悟を見せないといけないんだべぇ。
「そうだべぇ。エミィはオラの恋人だべぇ。それに将来的には結婚も考えているべぇ。2人の子供も欲しいべぇ。エミィ、愛しているんだな。」
「嬉しい!私もエッサの事が好き。」
嬉しさのあまり、エミィはエッサに抱きつきました。夜に年頃の男女が2人きりでいると、間違いが起こってしまうかもしれません。でも、2年間近くも村と王都の離れた場所で寂しい思いをしていたエミィの気持ちは止まりようがありません。今まで抑えていた気持ちの全てをエッサの唇にぶつけました。
「ちゅう。ちゃう。」とエミィはキスが止まらないようです。それだけで済むとは思いません。
エッサも抵抗せずにエミィの好きなようにさせています。流れに任せるか、それとも拒絶するか、まだ決心がついていない様子です。
もう我慢出来ないべぇ!こうなったら、覚悟を決めてエミィと結婚するしかねぇべぇ。でも、本当にエミィでいいんだべぇか?オラの活躍次第では、村の雑草のエミィなんかと結婚せずに、女神様のような綺麗なディアナ様と結婚出来る可能性もあるんだべぇよ。まだ、結婚は早いかもしれねぇべぇ。
エッサはエミィと恋人になる事を決めました。けれども、一時的な恋人関係のようです。まだまだ、妥協したくはないようです。それでも、恋人同士のように一つのベッドの上で朝まで過ごす事になりました。
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