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第2章・王都入門編。

第14話・プロデューサー様は嫌いだ。

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「ぐぅ~~~~~。はぁ~、何でお腹が空くんだろう?そもそも、死んでも作り直せるのなら、怪我とか病気なんか必要ないと思うんだけどなぁ。」

 そう考えると、プロデューサー様や沢山のデザイン様が協力して、この世界を作り出した理由はなんだろかぁ?こんな大きな世界に沢山の人とモンスターを作って、何が楽しいんだろうぅ?

 プロデューサー様とデザイン様達の姿が本に載っていたけど、みんなオラの父ちゃんや母ちゃんと同じぐらいの歳なんだよな。もしかして、プロデューサー様達もオラと同じように決められた事をやるのが嫌になったんじゃねぇのかぁ~?だとしたら、オラと一緒で自由を求めてこの世界を作ったのかもしれねぇなぁ~。

「いやいや、プロデューサー様は悪い人だぁ!女神様達を苦しめて苦しめて、最後に幸せにしたとしても、許せねぇ!オラなら最初から最後まで女神様を幸せに暮らさせてやるだぁ。」

 うんだぁ、うんだぁ。よぉ~し、まずは王都に着いたら、そこを拠点にレベルアップするぞぉ!そして、女神様を監禁されている牢獄から助け出してやるだぁ!

「でも、この本の通りなら今の女神様は12歳なんだよなぁ~?女神様が世界を救う旅に出るまで、まだ6年も先だしぃ~、本当はカッコいい救世主様のバレンス様に助けられたいかもしれないし。オラは余計な事をしないで、その辺のモンスターをひっそりと倒して暮らしていた方がいいんじゃなかろうかぁ?」

 サァー、ソロリ、ソロリとモンスターには気を付けないといけません。ダンジョンと言われる特設ステージと違って、フィールドと呼ばれる道には隠れられる場所がありません。モンスターに見つかってしまったら、モンスターが追うのを諦めるまで、全力疾走で逃げる続けるしかありません。

「はぁ~、早くレベルアップしないと、いつまでもモンスターから逃げ続ける人生しかねぇぞ。」

 せっかく武器もあるのに周囲に出現するモンスターは、レベル12を超えています。エキストラダンジョンの宝箱に入っている神話の武器や防具を装備したら勝てるかもしれませんが、そこに辿り着くまでが大変です。ラスボスと呼ばれる世界を破壊する人を倒してから、その人が持っている封印の鍵を使って、封印されし遺跡に入る必要がありました。

「この2周目とか、敵の強さを3倍に上げる『カオスモード』とか、オラ、本当にプロデューサー様が何をしたいのか分からねぇ?何故に敵を強くする機能が必要なんだぁ?そもそも、この端っこに書いてある『1時間遊んだら、30分休みましょう。』って、何言ってんだぁ!そっちは遊びのつもりでも、こっちは遊びじゃねぇぞぉー!村人の命を弄ぶんじゃねぇぞぉー!」

 ふぅ~ふぅ~、やっぱりプロデューサー様達、神様は嫌いだぁ~。興奮して、腹が立ったら、腹が減っているのも忘れられるなぁ~。よぉ~し、この大森林には『スライム』と呼ばれるこの世界でも弱いモンスターが出現するらしいから、レベルアップに使わせてもらうどぉー!スライム、覚悟しろぉ!





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