32 / 33
第32話 最重要容疑者
しおりを挟む
「火事だぞぉー! 火事だぞぉー! 火事……鎮火したぞぉー!」
町中が騒がしいが、清は無関係を装って歩いていく。
焼け跡から丸焦げのジジイが見つかるのは時間の問題だが、身元が分かるまでは時間がかかる。
肉の焼ける臭いで、バツキノコハンバーグへの食欲は減ったが、ハンバーグの美味しい匂いを嗅げば気も変わるだろう。
「き、騎士団はどっちなんだな?」
現在、清は迷子中だ。スケッチブックの中に入った状態で、リンネルの隠れ家に連れて行かれた所為だ。
「す、すまないんだな。バ、バツキノコハンバーグはどこで食べられるんだな?」
違う違うと言いたいが、清は白い長袖に水色のベストを着た中年の男に聞いた。
「バツキノコハンバーグ? あんなもん食わねえ方がいい。キノコはキノコ、ハンバーグはハンバーグで食べた方が絶対美味しいんだ。どうせ混ぜて食べるなら、挽きキノコ茶碗蒸しか、挽きキノコグラタンにしろ」
「ひ、挽きキノコ茶碗蒸しに、ひ、挽きキノコグラタンなんだな?」
「そうだ。挽きキノコ茶碗蒸しと挽きキノコグラタンだ」
聞いた相手が悪かった。別の料理をお勧めされてしまった。
どちらも挽きバツキノコと挽き肉を混ぜ合わせた料理で、味は辛めの茶碗蒸しとグラタンだ。
清は男にお礼を言うと、紹介された店には向かわなかった。何故なら、お金を持ってないからだ。
「こ、この道は見覚えがあるんだな」
適当に歩いていると、町の入り口から騎士団に連れて行かれた時に通った道に到着した。
清は予定通りに騎士団に続く道を進んだ。
「おい、あれ……アイツじゃないか?」
だが、強が分かれようと言った時に、別の理由があると考えるべきだった。
現在の清の罪状は、森で23人の偽騎士団員と木こりを殺した超凶悪殺人鬼だ。
さっきそれに現役騎士団員リンネルも加わって、合計24人になった。
今騎士団に向かうと、騎士団員が考えられる清が訪れた理由は二つになる。
出頭しに来たか、殺し足りないから来たかだ。
「お前は……⁉︎ どうやって外に出た!」
清は騎士団に到着する前に見つかってしまった。
火事が起きたという連絡を受けて、騎士団から六人の団員が火事場に向かっていた。
当然外出許可は出ていない。取り調べ室から脱走したと思われた。
騎士団員達が普通に剣を抜くと、清に切っ先を向けて取り囲んだ。
「お、お爺さんに、しょ、食事に誘われたんだな。で、でも、騙されたんだな」
「そんな事は聞いてない! 手に持っている物を捨てて、両手を上げろ!」
「わ、分かったんだな。お、怒らないでほしいんだな」
騎士団員達は清の挙動全てを、全神経を集中させて警戒している。
清は魔法使いだ。しかも、得体の知れない魔法を使う。
フォルク騎士団では特別警戒対象にされている。
「ほら、両手を後ろに回せ! 抵抗したらへし折るぞ!」
「い、痛たたたた、こ、ここの人達は、ら、乱暴なんだな」
清はまた捕まってしまった。今度は長くなるかもしれない。
今現在の罪状ならば、短いよりは長い方が良さそうだ。
短い場合は処刑という極刑が待っている。
「何やってんだよ! この男が外を歩いていたぞ!」
「そんな訳ないですよ。リンネルさんに言われて、懲罰部屋に入れたんですから」
「じゃあ、この男が扉を破壊して出て来たって言うのかよ?」
「そんなの壊されているのか見ないと分かりませんよ」
騎士団に清は連行された。
清の取り調べをやっていた緑髪の若い騎士が、清を連行してきた団員達に叱られている。
若い騎士はキチンと監禁していたと主張している。まったくその通りだ。
「こ、壊してないんだな。お、お爺さんが開けて、そ、倉庫の荷物を入れるように言ったんだな。い、入れたら釈放すると言ったんだな」
わざわざ調べに行く必要はないと、両手を縛られた清が懲罰部屋から出た方法を教えた。
「お爺さんって、またリンネルの爺さんかよ。魔法騎士だからって好き放題やり過ぎなんだよな」
「それでどこにいるんだ? 騎士団の中にいるのか? それとも家に帰ったんじゃないだろうな」
「し、知らないんだな」と清はジジイの居場所は知っているが、今度は教えるつもりはない。
団員達はリンネルによって、勝手に清が釈放されたので、どうするべきかと話し合っている。
このまま釈放するか、まだまだ余罪がないか調べるか、意見は二つだ。
「さっきクテツの森の調査に行った奴らが緊急信号を上げたから、その報告を待とうぜ」
「そうだな。あと一回は最低でも話を聞く必要があるからな。逃げられたら俺達の責任になる」
「よ~し、お前。腹減っただろう? ジャガ肉をご馳走してやるよ。さあ、中に入ろうぜ」
釈放は取り消しになった。
清は騎士団の建物の中に連れて行かれると、カイルの家で食べたソース肉じゃがをご馳走された。
味はこっちの方が美味しかったが、口の中はハンバーグを求めている。
「ね、寝て待つんだな」と清は食後の睡眠を取る事にした。森から帰って来るには時間がかかりそうだ。
確かに帰るには時間がかかるが、町の焼けた建物から焼死体が発見されている。
身元の確認には時間がかかると思っているなら、甘過ぎる。
死体の近くに落ちていた曲剣で、死体の身元はリンネルだと判明済みだ。
広くになった監禁部屋の外には武装した騎士団員が待ち構えている。
逃げようとした瞬間に処刑される。清は最重要容疑者に昇格している。
「失礼する」
「んごぉ……?」
床で寝ていると、コンコンと優しいノックが聞こえた。
清はイビキで返事した覚えはないが、扉が開くと金髪の男と銀髪の男が入ってきた。
清はゆっくりとした動作で立ち上がると、二人を見て聞いた。
「か、街道で会った人なんだな。わ、悪い人は見つかったんだな?」
「残念ながら見つかってない。……どうやらその反応は別人らしい。森の中で俺達と会ったのは、お前の親戚か?」
「あ、あれはー……ぜ、全然知らない人なんだな。ま、真似されて困っているんだな」
「そうか……」
強の事を聞かれたので、清は少し考えて嘘をついた。
強のやった事の責任は、描き主の清が取らないといけない。
責任取れるレベルを大きく超えているから、絶対に責任を取りたくない。
「それは残念だ。野盗を操っていた黒幕を教えてくれただけでなく、倒してくれた恩人なんだがな」
「えっ?」
だが、責任を取る必要はなかった。
金髪の騎士ジーザスは清が知らないと知って、残念そうな顔をした。
扉を描いて、半分に破った絵を通して、リンネルの悪事をジーザス達は聞いていた。
強が聞こえるように声を拡大していたからだ。
町中が騒がしいが、清は無関係を装って歩いていく。
焼け跡から丸焦げのジジイが見つかるのは時間の問題だが、身元が分かるまでは時間がかかる。
肉の焼ける臭いで、バツキノコハンバーグへの食欲は減ったが、ハンバーグの美味しい匂いを嗅げば気も変わるだろう。
「き、騎士団はどっちなんだな?」
現在、清は迷子中だ。スケッチブックの中に入った状態で、リンネルの隠れ家に連れて行かれた所為だ。
「す、すまないんだな。バ、バツキノコハンバーグはどこで食べられるんだな?」
違う違うと言いたいが、清は白い長袖に水色のベストを着た中年の男に聞いた。
「バツキノコハンバーグ? あんなもん食わねえ方がいい。キノコはキノコ、ハンバーグはハンバーグで食べた方が絶対美味しいんだ。どうせ混ぜて食べるなら、挽きキノコ茶碗蒸しか、挽きキノコグラタンにしろ」
「ひ、挽きキノコ茶碗蒸しに、ひ、挽きキノコグラタンなんだな?」
「そうだ。挽きキノコ茶碗蒸しと挽きキノコグラタンだ」
聞いた相手が悪かった。別の料理をお勧めされてしまった。
どちらも挽きバツキノコと挽き肉を混ぜ合わせた料理で、味は辛めの茶碗蒸しとグラタンだ。
清は男にお礼を言うと、紹介された店には向かわなかった。何故なら、お金を持ってないからだ。
「こ、この道は見覚えがあるんだな」
適当に歩いていると、町の入り口から騎士団に連れて行かれた時に通った道に到着した。
清は予定通りに騎士団に続く道を進んだ。
「おい、あれ……アイツじゃないか?」
だが、強が分かれようと言った時に、別の理由があると考えるべきだった。
現在の清の罪状は、森で23人の偽騎士団員と木こりを殺した超凶悪殺人鬼だ。
さっきそれに現役騎士団員リンネルも加わって、合計24人になった。
今騎士団に向かうと、騎士団員が考えられる清が訪れた理由は二つになる。
出頭しに来たか、殺し足りないから来たかだ。
「お前は……⁉︎ どうやって外に出た!」
清は騎士団に到着する前に見つかってしまった。
火事が起きたという連絡を受けて、騎士団から六人の団員が火事場に向かっていた。
当然外出許可は出ていない。取り調べ室から脱走したと思われた。
騎士団員達が普通に剣を抜くと、清に切っ先を向けて取り囲んだ。
「お、お爺さんに、しょ、食事に誘われたんだな。で、でも、騙されたんだな」
「そんな事は聞いてない! 手に持っている物を捨てて、両手を上げろ!」
「わ、分かったんだな。お、怒らないでほしいんだな」
騎士団員達は清の挙動全てを、全神経を集中させて警戒している。
清は魔法使いだ。しかも、得体の知れない魔法を使う。
フォルク騎士団では特別警戒対象にされている。
「ほら、両手を後ろに回せ! 抵抗したらへし折るぞ!」
「い、痛たたたた、こ、ここの人達は、ら、乱暴なんだな」
清はまた捕まってしまった。今度は長くなるかもしれない。
今現在の罪状ならば、短いよりは長い方が良さそうだ。
短い場合は処刑という極刑が待っている。
「何やってんだよ! この男が外を歩いていたぞ!」
「そんな訳ないですよ。リンネルさんに言われて、懲罰部屋に入れたんですから」
「じゃあ、この男が扉を破壊して出て来たって言うのかよ?」
「そんなの壊されているのか見ないと分かりませんよ」
騎士団に清は連行された。
清の取り調べをやっていた緑髪の若い騎士が、清を連行してきた団員達に叱られている。
若い騎士はキチンと監禁していたと主張している。まったくその通りだ。
「こ、壊してないんだな。お、お爺さんが開けて、そ、倉庫の荷物を入れるように言ったんだな。い、入れたら釈放すると言ったんだな」
わざわざ調べに行く必要はないと、両手を縛られた清が懲罰部屋から出た方法を教えた。
「お爺さんって、またリンネルの爺さんかよ。魔法騎士だからって好き放題やり過ぎなんだよな」
「それでどこにいるんだ? 騎士団の中にいるのか? それとも家に帰ったんじゃないだろうな」
「し、知らないんだな」と清はジジイの居場所は知っているが、今度は教えるつもりはない。
団員達はリンネルによって、勝手に清が釈放されたので、どうするべきかと話し合っている。
このまま釈放するか、まだまだ余罪がないか調べるか、意見は二つだ。
「さっきクテツの森の調査に行った奴らが緊急信号を上げたから、その報告を待とうぜ」
「そうだな。あと一回は最低でも話を聞く必要があるからな。逃げられたら俺達の責任になる」
「よ~し、お前。腹減っただろう? ジャガ肉をご馳走してやるよ。さあ、中に入ろうぜ」
釈放は取り消しになった。
清は騎士団の建物の中に連れて行かれると、カイルの家で食べたソース肉じゃがをご馳走された。
味はこっちの方が美味しかったが、口の中はハンバーグを求めている。
「ね、寝て待つんだな」と清は食後の睡眠を取る事にした。森から帰って来るには時間がかかりそうだ。
確かに帰るには時間がかかるが、町の焼けた建物から焼死体が発見されている。
身元の確認には時間がかかると思っているなら、甘過ぎる。
死体の近くに落ちていた曲剣で、死体の身元はリンネルだと判明済みだ。
広くになった監禁部屋の外には武装した騎士団員が待ち構えている。
逃げようとした瞬間に処刑される。清は最重要容疑者に昇格している。
「失礼する」
「んごぉ……?」
床で寝ていると、コンコンと優しいノックが聞こえた。
清はイビキで返事した覚えはないが、扉が開くと金髪の男と銀髪の男が入ってきた。
清はゆっくりとした動作で立ち上がると、二人を見て聞いた。
「か、街道で会った人なんだな。わ、悪い人は見つかったんだな?」
「残念ながら見つかってない。……どうやらその反応は別人らしい。森の中で俺達と会ったのは、お前の親戚か?」
「あ、あれはー……ぜ、全然知らない人なんだな。ま、真似されて困っているんだな」
「そうか……」
強の事を聞かれたので、清は少し考えて嘘をついた。
強のやった事の責任は、描き主の清が取らないといけない。
責任取れるレベルを大きく超えているから、絶対に責任を取りたくない。
「それは残念だ。野盗を操っていた黒幕を教えてくれただけでなく、倒してくれた恩人なんだがな」
「えっ?」
だが、責任を取る必要はなかった。
金髪の騎士ジーザスは清が知らないと知って、残念そうな顔をした。
扉を描いて、半分に破った絵を通して、リンネルの悪事をジーザス達は聞いていた。
強が聞こえるように声を拡大していたからだ。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
辺境の契約魔法師~スキルと知識で異世界改革~
有雲相三
ファンタジー
前世の知識を保持したまま転生した主人公。彼はアルフォンス=テイルフィラーと名付けられ、辺境伯の孫として生まれる。彼の父フィリップは辺境伯家の長男ではあるものの、魔法の才に恵まれず、弟ガリウスに家督を奪われようとしていた。そんな時、アルフォンスに多彩なスキルが宿っていることが発覚し、事態が大きく揺れ動く。己の利権保守の為にガリウスを推す貴族達。逆境の中、果たして主人公は父を当主に押し上げることは出来るのか。
主人公、アルフォンス=テイルフィラー。この世界で唯一の契約魔法師として、後に世界に名を馳せる一人の男の物語である。
【完結】神の巫女 王の御子
黄永るり
ファンタジー
大神に仕えるため神殿で巫女として永遠に暮らしていくと思っていたアーシャに転機が訪れる。
神と王との間で交わされる拒めない契約により、突然神殿を去ることになってしまった。
王の側室として生きることとなったアーシャに、先代巫女の真実が知らされる。
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる