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第24話 巨岩の拳と真紅の剣
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「凄えぇー‼︎ 本当に何者なんだよ、アイツ‼︎」
ここは丸太小屋の中だ。カイルが殴り飛ばされたキュレルを見て驚愕している。
矢に射たれた足の治療は、泥人形がスケッチブックに叩き消される辺りで済んでいる。
現在はいつ外の馬に乗って、クレアと二人で逃げるか見学中だ。
死亡率100%の戦闘に参加つもりはこれっぽっちもない。
「カイル、あの人、誰なの? キヨシじゃないんだよね?」
「当たり前だろ。あれがキヨシと同一人物に見えるならヤバイぞ。枯れ枝と神剣を見間違う訳ないだろ。キヨシの服着たヤバイ奴なんだよ。キヨシの絵のファンなんじゃないのか?」
酷い言われようだが、清が週刊少年○ャンプのファンなのは間違いない。
そろそろ丸太小屋から外に戻るとしよう。
「駄目だ……勝てねえよ。俺達、アイツに殺されるんだ」
幹部キュレルが手も足も出せずに一撃で倒された。
根暗な暗殺者顔だと言われた顔が原型をとどめていない。
野盗数人が絶望して、地面に座り込んでしまった。処刑待ちの死刑囚だ。
もちろん、最後まで諦めずに抵抗する野盗もいる。
「馬鹿言うなよ‼︎ 森の中にバラバラに逃げればいいんだ! 全員は追いかけて来れねえ!」
「……金はどうすんだよ? 小屋の中にあるんだぞ」
「諦めろ、さっきの見ただろ! 棺桶に入りたいなら好きにしろ!」
千の泥の王・ジブロはスケッチブックに歯が立たない。
残る幹部は鉄壁の巨人の手・ガジェットだけだ。
勝てそうにない気配を感じて、野盗達は逃げる準備を始めようとしている。
「逃げたい奴は逃げろ。止めはしない。ただし分け前は無しだ!」
そんな臆病者の野盗達に向かって、ガジェットは巨大な岩の手を地面にズドォーン‼︎と叩き付けた。
「ひいいぃ‼︎」と逃げようとしていた野盗達が悲鳴を上げている。
小型のバス程もある岩の手の握り拳で殴られた地面は、20センチは凹んでいる。
馬さえも一撃でペシャンコにされる。
「お前の力は十分に把握させてもらった。『属性付与魔法』と言ったところか。炎に風、力に速さ、二属性の魔法を操れるのは大したものだ。だが、その程度の力で俺のギガンテスハンドを破壊するのは不可能だ。お前の全身の骨を粉々に握り潰してやろう」
キュレルを犠牲にして、ガジェットは強の魔法を見切ったらしい。
岩の前腕の先にある岩の手を開いて、地面の土を五本の岩指で削り取って握り潰している。
かなり強気な発言だが、キュレルも逃げるのは不可能だと言って倒されたばかりだ。
「不可能か……では、可能か不可能か試させてもらおう。【聖域色=レッド=血痕】——」
「赤という事は炎か? 力で切るか、炎で切るか、どちらにしても不可能だ。かかって来るなら来い。潰してやる」
強が右手に持つ剣の刀身を赤く塗り替えた。
ガジェットは炎魔法を身体と剣に付与したと思っている。
残念ながら少し違う。強の魔法は付与魔法は付与魔法でも、イメージを付与する魔法だ。
強は刀身に血を付与した。敵を斬った後の血塗れの剣だ。効果は斬られればすぐに分かる。
「潰されるのは御免だが、そうさせてもらおうか!」と強が言うと、ガジェットに向かって走った。
「一撃で終わらせてやる。ホオラッー‼︎」
大剣の柄から先にある巨岩の腕は、自分の手のように動かせる。
ガジェットは両手で大剣の柄を握ると、質量1tはあるはずの拳を横殴りに振り回した。
自動車さえ一撃で破壊するだろう巨人の岩拳は、人間の力では防御不可能だ。
人間離れした腕力を持つ強でも例外ではない。
「ハァァッ‼︎」
だが、強はその巨岩の拳に向かって、赤い剣を左から右に力任せに薙ぎ払った。
ガツッ‼︎と巨岩の拳と赤い剣が激突する——勝ったの巨岩の拳だった。
強が「ぐうっ!」と殴り飛ばされた衝撃で唸り声を上げた。
地面に背中を激突させるが、身体を反転させて体勢を立て直した。
そのまま両足で着地すると、地面を削りながら停止した。
「フンッ。だから無駄だと言った。もう終わりだ。賢く仲間になる道を選んでいたら死なずに済んだものを。もうタダでもお前は仲間になれない」
「は、ははは。あははは~、勝てるぞ! 終わりだ! アイツは終わりだ!」
赤い剣と無傷の巨岩の手を見ている強に、ガジェットはほくそ笑むと、自信タップリに言った。
絶望して処刑待ちだった野盗達も元気を取り戻している。
「……なるほど。生き物ではないから血は流れていないのか。この色では駄目か」
そんな野盗達の声は気にせずに、強は巨岩の拳を斬れなかった理由を考えている。
どうやら理由が分かったようだ。色が悪いなら変えるしかない。
「【聖域色=グレー=割れ岩】——さて、もう一勝負行こうか」
「……何だそれは? お前は何種類の魔法が使えるんだ?」
強が持つ剣の刀身が灰色に変わった。その灰色の刀身を見て、ガジェットの表情から笑みが消えた。
灰色の魔法はガジェットと同じ岩魔法だ。炎、風、岩と三種類の魔法を使える人間は異世界でも数十人だ。
四種類の魔法を使える人間ならば、『賢者』と呼ばれる数人しかいない。
動揺するガジェットに向かって、強はさっきと同じように突撃した。
ガジェットは頭を振って、動揺を追い払うと巨岩の拳を握り締めた。
油断も動揺もしない。特別な事も何もしない。いつも通りにやるだけだ。
「粉々になれ!」
巨岩の拳を地面スレスレに横に振り回した。
上に跳んで躱したら、拳を開いて、巨岩の手の平で叩き落とす。
単純な攻撃パターンだが、それゆえに頭で考える必要がない。
反射神経全開の最速最大の一撃で、敵を完膚なきまでに破壊する。
「次こそ傷を描かせてもらう。ハァァッ‼︎」
同じ失敗はしない。
強は剣を下から上に、右横から迫って来る巨岩の拳を狙って振り上げた。
灰色の刀身が灰色の拳の中に侵入した。刀身が岩を豆腐のように切っていく。
そして、巨岩の拳の半分を切断して斬り飛ばした。
「今度は問題ないようだ」
「くっ! がああああー‼︎」
今度は強の灰色の剣が勝った。
だが、まだ一勝一敗だ。真横に殴って、上から叩き潰すだ。
「何が起こった?」と余計な事は考えずに、ガジェットはそれだけを実行した。
五本の岩指が切断された拳を開いて、強の頭上に振り落とした。
「無駄だ」
けれども、岩の前腕の下に強は素早く潜り込んでいた。
そして、頭上に落ちてくる前腕に向かって、剣を振り上げた。
「ぐがぁぁ!」
ガンッ‼︎と金属と金属が打つかる音が鳴り響き、ガジェットが唸り声を上げた。
切断された巨岩の腕が斬り飛ばされ、大剣の刀身と灰色の刀身が激突した。
ハンマーで叩かれたような衝撃に、ガジェットは大剣の柄から両手を離した。
刀身の半分に岩が残ったままだが、大剣が宙を舞っている。
「【聖域色=レッド=血痕】——良い腕だ。野盗じゃなければな」
「——っがあ‼︎」
残念ながら、大剣が地面に落ちるまで待つつもりはない。
強は刀身を赤色に変えると、両手をバンザイしているガジェットの頭に振り下ろした。
赤色の刃にさらに本物の血の色を加えて、刀身を真紅に染め変えた。
ここは丸太小屋の中だ。カイルが殴り飛ばされたキュレルを見て驚愕している。
矢に射たれた足の治療は、泥人形がスケッチブックに叩き消される辺りで済んでいる。
現在はいつ外の馬に乗って、クレアと二人で逃げるか見学中だ。
死亡率100%の戦闘に参加つもりはこれっぽっちもない。
「カイル、あの人、誰なの? キヨシじゃないんだよね?」
「当たり前だろ。あれがキヨシと同一人物に見えるならヤバイぞ。枯れ枝と神剣を見間違う訳ないだろ。キヨシの服着たヤバイ奴なんだよ。キヨシの絵のファンなんじゃないのか?」
酷い言われようだが、清が週刊少年○ャンプのファンなのは間違いない。
そろそろ丸太小屋から外に戻るとしよう。
「駄目だ……勝てねえよ。俺達、アイツに殺されるんだ」
幹部キュレルが手も足も出せずに一撃で倒された。
根暗な暗殺者顔だと言われた顔が原型をとどめていない。
野盗数人が絶望して、地面に座り込んでしまった。処刑待ちの死刑囚だ。
もちろん、最後まで諦めずに抵抗する野盗もいる。
「馬鹿言うなよ‼︎ 森の中にバラバラに逃げればいいんだ! 全員は追いかけて来れねえ!」
「……金はどうすんだよ? 小屋の中にあるんだぞ」
「諦めろ、さっきの見ただろ! 棺桶に入りたいなら好きにしろ!」
千の泥の王・ジブロはスケッチブックに歯が立たない。
残る幹部は鉄壁の巨人の手・ガジェットだけだ。
勝てそうにない気配を感じて、野盗達は逃げる準備を始めようとしている。
「逃げたい奴は逃げろ。止めはしない。ただし分け前は無しだ!」
そんな臆病者の野盗達に向かって、ガジェットは巨大な岩の手を地面にズドォーン‼︎と叩き付けた。
「ひいいぃ‼︎」と逃げようとしていた野盗達が悲鳴を上げている。
小型のバス程もある岩の手の握り拳で殴られた地面は、20センチは凹んでいる。
馬さえも一撃でペシャンコにされる。
「お前の力は十分に把握させてもらった。『属性付与魔法』と言ったところか。炎に風、力に速さ、二属性の魔法を操れるのは大したものだ。だが、その程度の力で俺のギガンテスハンドを破壊するのは不可能だ。お前の全身の骨を粉々に握り潰してやろう」
キュレルを犠牲にして、ガジェットは強の魔法を見切ったらしい。
岩の前腕の先にある岩の手を開いて、地面の土を五本の岩指で削り取って握り潰している。
かなり強気な発言だが、キュレルも逃げるのは不可能だと言って倒されたばかりだ。
「不可能か……では、可能か不可能か試させてもらおう。【聖域色=レッド=血痕】——」
「赤という事は炎か? 力で切るか、炎で切るか、どちらにしても不可能だ。かかって来るなら来い。潰してやる」
強が右手に持つ剣の刀身を赤く塗り替えた。
ガジェットは炎魔法を身体と剣に付与したと思っている。
残念ながら少し違う。強の魔法は付与魔法は付与魔法でも、イメージを付与する魔法だ。
強は刀身に血を付与した。敵を斬った後の血塗れの剣だ。効果は斬られればすぐに分かる。
「潰されるのは御免だが、そうさせてもらおうか!」と強が言うと、ガジェットに向かって走った。
「一撃で終わらせてやる。ホオラッー‼︎」
大剣の柄から先にある巨岩の腕は、自分の手のように動かせる。
ガジェットは両手で大剣の柄を握ると、質量1tはあるはずの拳を横殴りに振り回した。
自動車さえ一撃で破壊するだろう巨人の岩拳は、人間の力では防御不可能だ。
人間離れした腕力を持つ強でも例外ではない。
「ハァァッ‼︎」
だが、強はその巨岩の拳に向かって、赤い剣を左から右に力任せに薙ぎ払った。
ガツッ‼︎と巨岩の拳と赤い剣が激突する——勝ったの巨岩の拳だった。
強が「ぐうっ!」と殴り飛ばされた衝撃で唸り声を上げた。
地面に背中を激突させるが、身体を反転させて体勢を立て直した。
そのまま両足で着地すると、地面を削りながら停止した。
「フンッ。だから無駄だと言った。もう終わりだ。賢く仲間になる道を選んでいたら死なずに済んだものを。もうタダでもお前は仲間になれない」
「は、ははは。あははは~、勝てるぞ! 終わりだ! アイツは終わりだ!」
赤い剣と無傷の巨岩の手を見ている強に、ガジェットはほくそ笑むと、自信タップリに言った。
絶望して処刑待ちだった野盗達も元気を取り戻している。
「……なるほど。生き物ではないから血は流れていないのか。この色では駄目か」
そんな野盗達の声は気にせずに、強は巨岩の拳を斬れなかった理由を考えている。
どうやら理由が分かったようだ。色が悪いなら変えるしかない。
「【聖域色=グレー=割れ岩】——さて、もう一勝負行こうか」
「……何だそれは? お前は何種類の魔法が使えるんだ?」
強が持つ剣の刀身が灰色に変わった。その灰色の刀身を見て、ガジェットの表情から笑みが消えた。
灰色の魔法はガジェットと同じ岩魔法だ。炎、風、岩と三種類の魔法を使える人間は異世界でも数十人だ。
四種類の魔法を使える人間ならば、『賢者』と呼ばれる数人しかいない。
動揺するガジェットに向かって、強はさっきと同じように突撃した。
ガジェットは頭を振って、動揺を追い払うと巨岩の拳を握り締めた。
油断も動揺もしない。特別な事も何もしない。いつも通りにやるだけだ。
「粉々になれ!」
巨岩の拳を地面スレスレに横に振り回した。
上に跳んで躱したら、拳を開いて、巨岩の手の平で叩き落とす。
単純な攻撃パターンだが、それゆえに頭で考える必要がない。
反射神経全開の最速最大の一撃で、敵を完膚なきまでに破壊する。
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そして、巨岩の拳の半分を切断して斬り飛ばした。
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今度は強の灰色の剣が勝った。
だが、まだ一勝一敗だ。真横に殴って、上から叩き潰すだ。
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五本の岩指が切断された拳を開いて、強の頭上に振り落とした。
「無駄だ」
けれども、岩の前腕の下に強は素早く潜り込んでいた。
そして、頭上に落ちてくる前腕に向かって、剣を振り上げた。
「ぐがぁぁ!」
ガンッ‼︎と金属と金属が打つかる音が鳴り響き、ガジェットが唸り声を上げた。
切断された巨岩の腕が斬り飛ばされ、大剣の刀身と灰色の刀身が激突した。
ハンマーで叩かれたような衝撃に、ガジェットは大剣の柄から両手を離した。
刀身の半分に岩が残ったままだが、大剣が宙を舞っている。
「【聖域色=レッド=血痕】——良い腕だ。野盗じゃなければな」
「——っがあ‼︎」
残念ながら、大剣が地面に落ちるまで待つつもりはない。
強は刀身を赤色に変えると、両手をバンザイしているガジェットの頭に振り下ろした。
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