上 下
47 / 111
第四章 最低高校生vs美少女三人

第47話 第一の女vs第三の女

しおりを挟む
 コン、コン……

「うっ!」

 エミリのステータスを上げる為に薬を作っていると、扉から不吉な音が聞こえてきた。
 誰なのか冷たい気配で分かっているけど、この状況は非常にマズイ。
 掛けたはずの鍵が勝手に開こうと動いている。藤原さんが帰って来た!

「お兄ちゃん、女の人の声が聞こえたけど、誰か来ているの?」

 合鍵で部屋の鍵を開けて、藤原さんが微笑みを浮かべて入ってきた。
 家族の前だけ作り笑いを浮かべて、お兄ちゃんと呼んでくれる。

「えーっと、うん! クラスメイトの蒼桜エミリさん。日本の家に興味があるから見学に来たんだ」
「へぇー、そうなんだぁー。初めまして、妹の薫です。お兄ちゃんの彼女ですか?」

 藤原さんの瞳孔が床の賽銭箱を見て、恐ろしく開いたけど、ケーキ屋には行ってません。
 藤原さんがいない間に、部屋に女の子を連れ込んで変な事はしません。

「no。彼女じゃなくて、助手でぇす。エッチな事はしませぇん。おっぱいまでの関係でぇす」
「へぇー、そうなんですかぁー。おっぱい大きいから、羨ましいなぁー。私の小ちゃくなっちゃったから……誰かさんの所為で」
「うっ!」

 藤原さんが制服越しに胸を触った後に、何故か俺の方を見てきて言った。
 俺も程々に大きい方が好きだから、小さくなって欲しいとは一度も思った事ないです。
 俺の所為じゃないです。俺は無実です。

「大丈夫ですねぇ。大きくなる揉み方ありまぁす。揉み揉みしましょうかぁ?」
「いえ、いいです。ちょっとお兄ちゃんを借りてもいいですか?」

 女の子同士の触り合いを見たかったけど、藤原さんが素早く断った。
 しかも、俺を人気の無い場所に連れて行くつもりだ。

「ok。どうぞでぇす」
「お兄ちゃん、私の部屋に行こうか?」
「はい……」

 嫌と言える空気じゃない。断った瞬間に殺される。
 藤原さんが微笑みを浮かべて命令してきた。素直に従うしかない。
 賽銭箱を持って、項垂れて一緒に部屋を出て、隣の部屋に入った。

「……神村君、あの女、誰?」

 扉の鍵が閉められると、藤原さんの声が一段と冷たくなった。
 さっき紹介した通りのただのクラスメイトです。
 ……では、絶対に納得してくれない。

「実は二人を戻す方法を相談してたんだ。海外目線の意見も聞こうと思って……」
「おっぱい揉みながら、相談なんて出来ないよね? もう新しい女を見つけて来たの?」

 藤原さんがベッドに座り、俺はその前で項垂れて報告する。
 藤原さんが俺をどう思っているのか分かったけど、俺はそこまでの節操無しの変態じゃない。
 もう何日も何もしていない。藤原さん以外の女の子とは、もう寝ないと決めている。

「違うよ、藤原さん。俺が好きなのは藤原さんだけなんだ。エミリはただの友達だよ」
「じゃあ、私がこの部屋に同級生の男の子と二人っきりでいたら、神村君はどう思う? 私が言いたい事分かるよね?」
「は、はい、軽率な行動を取りました。すぐに帰らせます」
「そうして」

 駄目だ。どんなに好きだと言っても信じてくれない。
 今は藤原さんを怒らせないように、素直に言う事を聞き続けるしかない。
 静かに歩いて、鍵を開けて、扉を開けた。

「あっ」

 扉を開けると、廊下にエミリが立っていた。盗み聞きしていたようだ。
 俺を押し退けると、そのまま部屋の中に入ってしまった。

「ちょっといいですかぁ?」
「あっ、はい!」

 エミリが藤原さんの前で立ち止まると、藤原さんが慌てて立ち上がった。
 薫の身体は身長百五十三センチだ。
 身長差が十センチ以上もあるから、エミリに藤原さんは見下ろされてしまう。

「一年生になったら、日本では友達百人作るそうですねぇ。その友達は全員同性じゃないと駄目なんですかぁ?」
「えーっと、それは……」

 よく分からないけど、何かの例え話をするつもりみたいだ。
 ほとんど知らない女に変な質問をされて、藤原さんが困っている。

「エミリが女だから、遥と仲良くするのは駄目なんですよねぇ。でも、遥はエミリのタイプじゃないでぇす。あれとキスするぐらいなら、その辺のカエルとした方がマシでぇす」
「お兄ちゃんの顔はそこまで酷くないです」
「ふぅー、哀れな身内びいきですねぇ。可哀想ですけど、遥は下の中です」

 両手を左右に広げて、お得意の信じられないポーズをしている。最低でも下の上はある。
 イケメン集団の中に一人だけ俺を入れなければ、絶対に中の中はある。

「……中の上はあるもん」
「what? 何か言いましたかぁ? とにかくエミリ達の邪魔しないでくださぁい。いいですねぇ!」
「あん!」

 藤原さんが何も言い返せずに、一方的にエミリが喋りまくっている。
 どう見ても俺を庇うつもりはない。俺の悪口を言っているだけだ。
 失礼にも、藤原さんの胸を人差し指で小突いている。

(うぅぅ……藤原さん、ありがとう)

 小声で藤原さんが言ったけど、俺には聞こえていた。幻聴ではない。
 中の上だと藤原さんが言ってくれて嬉しいけど、上ではないんだね。
 うん、分かっている。自分でも分かっているから、もう何も言わないで……。

「ふっ。遥、部屋に戻りますよぉ」
「このぉ……!」

 廊下に棒立ちになっている俺に向かって、部屋から出て来たエミリが親指を立てて笑った。
 生意気な妹を懲らしめましたよ、みたいな気分なんだろうけど、最悪のお節介だ。
 藤原さんが言い返せずに、めちゃくちゃ悔しがっている。あとで俺がめちゃくちゃ怒られる。

「ああいう束縛系の彼氏になると大変ですよぉ。アメリカでは同時に複数と付き合うのが基本でぇす。一対一じゃ、ハズレと付き合っても分かりませぇん。きっと自分がハズレだとバレるのが怖いんですねぇ」

 ……まだ言うか!
 部屋に戻ってもエミリの暴言が止まらない。あっちの常識はこっちの非常識だ。
 二股したら怒られるし、俺も藤原さんが他の男と寝るのは許せない。

「さっきは二股したら、怒っていたのに都合が良すぎだね」
「はいぃ? さっきの話は二股じゃないでぇす! 姉や妹に手を出す鬼畜野朗の話でぇす! 一緒にしないでくださぁい!」
「ご、ごめんなさい!」

(お、おっしゃる通りです!)

 余計な一言にエミリがブチ切れた。素早く両手を合わせて謝った。
 海外でも妹に手を出す男は、鬼畜野朗として共通認識されているようだ。

 ♢

「あぁー、疲れた」

 ステータス強化薬を作り終えると、エミリに便利な道具を考える課題を与えて、家に送って来た。
 相談してもほとんど参考にならなかったけど、一つだけ仲直りの可能性を見つけた。
 俺が整形してイケメンになれば、藤原さんがもう一度惚れ直すかもしれない。

 イチモツと同じで、顔は男の第二の武器だ。女と同じで顔が良ければ、ある程度は許される。
 世界のイケメンをスマホで調べて、五円整形に挑戦した。

『本当にそれでいいのか?』
「えっ?」

 イケメンにして欲しいと願ったら、部屋が真っ暗になり、賽銭箱が質問してきた。

『姿形を変えるという事は、別人になるという事だ。お前ではない、他の人間を好きにさせるという事だ。それは諦めたのと同じ事だ』
「いや、諦めてないよ。顔が変わっても、俺は俺だよ」

 賽銭箱にまで偉そうに説教されたくない。
 お前は黙って試練を出して、整形できる薬を俺に与えればいいんだ。

『この世に不変のものは存在しない。年を取れば姿は変わる、心も変わる。お前が愛した女は過去にしかいない。お前が愛した女はもうこの世にはいない。お前が知っているお前がこの世にいないように』

 でも、まだ話は続くみたいだ。賽銭箱が喋ってくる。

「俺はここにいる。藤原さんも隣にいる」
『心が入れ替わったと思い込んでいるだけかもしれない。本当にお前が思っている者が隣にいると言えるのか?』
「くっ! 何が言いたいんだよ!」

 可能性は無限にある。違うと言われたら、そうかもしれないと思ってしまう。
 いい加減に何を俺に伝えたいのか教えてほしい。

『選択までの残り時間は僅かだ。異なる精神と肉体は共存できない。精神は壊れ、肉体は肉の塊に変わる。お前の大切な者が二人死ぬ。お前が思う偽り無き真の愛を一つ選択せよ』
「なっ⁉︎ ちょっと待てよ! 話は終わってないぞ!」

 伝えたい事を全部伝えたみたいだ。真っ暗だった部屋が元に戻った。
 俺はまだ聞きたい事がある。賽銭箱に五円入れた。
 でも、何を言ってもお願いしても、何も反応しなくなってしまった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

憧れの剣士とセフレになったけど俺は本気で恋してます!

藤間背骨
BL
若い傭兵・クエルチアは、凄腕の傭兵・ディヒトバイと戦って負け、その強さに憧れた。 クエルチアは戦場から姿を消したディヒトバイを探し続け、数年後に見つけた彼は闘技場の剣闘士になっていた。 初めてディヒトバイの素顔を見たクエルチアは一目惚れし、彼と戦うために剣闘士になる。 そして、勢いで体を重ねてしまう。 それ以来戦いのあとはディヒトバイと寝ることになったが、自分の気持ちを伝えるのが怖くて体だけの関係を続けていた。 このままでいいのかと悩むクエルチアは護衛の依頼を持ちかけられる。これを機にクエルチアは勇気を出してディヒトバイと想いを伝えようとするが――。 ※2人の関係ではありませんが、近親相姦描写が含まれるため苦手な方はご注意ください。 ※年下わんこ攻め×人生に疲れたおじさん受け ※毎日更新・午後8時投稿・全32話

異世界転生したノンケの書生は、華族の貴公子に不埒な関係を望まれているが回避したい。

アナマチア
BL
ある日突然、交通事故で両親を亡くした、美大生の山田樹。 葬儀を終えて日常生活を送り始めるが、うつ状態になっていた樹は、葬儀後初めての登校時に接触事故で線路に落下する。 頭を強く打ち付けて視界が暗転し、目覚めると、見知らぬ部屋の布団の中に横たわっていた。 樹が夢でも見ている心地でいると、女中の花が現れて、樹のことを「早乙女さん」と呼んだ。 頭がぼうっとして何も考えられず、強い睡魔に襲われ、眠りに落ちようとしていた樹の前に、国防色の軍服を身にまとった偉丈夫――花ヶ前梗一郎(はながさきこういちろう)が現れた。 樹の名を切なそうに呼びながら近づいてきた梗一郎。驚いた樹は抵抗することもできず、梗一郎に抱き締められる。すると突然、想像を絶する頭痛に襲われた樹は、絶叫したのちに意識を失ってしまう。 そして気がつけば、重力が存在しない、真っ白な空間に浮かんでいた。そこで樹は、自分によく似た容姿の少年に出会う。 少年の正体は、早乙女樹の肉体を借りた、死を司る神――タナトスだった。そしてもう一柱、タナトスよりも小柄な少女、生を司る神――ビオスが現れる。 ビオスが言うには、樹は『異世界転生』をしたのだという。そして転生後の肉体の記憶は、特定の条件下で徐々に蘇ると告げられ、樹は再び異世界で目を覚ます。 樹が目覚めると、梗一郎が涙を流していた。 「樹が生きていて、本当によかった……!」 そう言って、梗一郎が樹の額に口付けた瞬間、樹の脳内に早乙女樹の幼少期と思われる映像が流れ、眠るように意識を失う。 『特定の条件下』とは、梗一郎との愛ある接触のことだった。 無事にひとつ目の記憶を取り戻した樹は、公家華族・花ヶ前伯爵家お抱えの書生(画家見習い)・『早乙女樹』を演じながら、花ヶ前家で生活を送る。 スペイン風邪による後遺症で『記憶喪失』になってしまった樹を心配して見舞いに来たのは、楚々とした容貌の美少女――梗一郎の妹である、花ヶ前椿子だった。 樹は驚愕に目を見開いた。 目の前に立つ少女は、樹が描いた人物画。 『大正乙女』そのままの姿形だったのである。 なんと樹は、自分が描いた油画の世界に異世界転生していたのだ。 梗一郎と恋仲であった早乙女樹として転生してしまった樹(ノンケ)は、男と恋愛なんて出来るはずがないと、記憶喪失を理由に梗一郎と距離を置くが……。

【R18】転生聖女は四人の賢者に熱い魔力を注がれる【完結】

阿佐夜つ希
恋愛
※加筆修正しました (2024.6.18) 『貴女には、これから我々四人の賢者とセックスしていただきます』――。  三十路のフリーター・篠永雛莉(しのながひなり)は自宅で酒を呷って倒れた直後、真っ裸の美女の姿でイケメン四人に囲まれていた。  雛莉を聖女と呼ぶ男たちいわく、世界を救うためには聖女の体に魔力を注がなければならないらしい。その方法が【儀式】と名を冠せられたセックスなのだという。  今まさに魔獸の被害に苦しむ人々を救うため――。人命が懸かっているなら四の五の言っていられない。雛莉が四人の賢者との【儀式】を了承する一方で、賢者の一部は聖女を抱くことに抵抗を抱いている様子で――?  ◇◇◆◇◇ イケメン四人に溺愛される異世界逆ハーレムです。 タイプの違う四人に愛される様を、どうぞお楽しみください。(毎日更新) ※性描写がある話にはサブタイトルに【☆】を、残酷な表現がある話には【■】を付けてあります。 それぞれの該当話の冒頭にも注意書きをさせて頂いております。 ※ムーンライトノベルズ、Nolaノベルにも投稿しています。

堕ちた英雄

風祭おまる
BL
盾の英雄と呼ばれるオルガ・ローレンスタは、好敵手との戦いに敗れ捕虜となる。 武人としての死を望むオルガだが、待っていたのは真逆の性奴隷としての生だった。 若く美しい皇帝に夜毎嬲られ、オルガは快楽に堕されてゆく。 第一部 ※本編は一切愛はなく救いもない、ただおっさんが快楽堕ちするだけの話です ※本編は下衆遅漏美青年×堅物おっさんです ※下品です ※微妙にスカ的表現(ただし、後始末、準備)を含みます ※4話目は豪快おっさん×堅物おっさんで寝取られです。ご注意下さい 第二部 ※カップリングが変わり、第一部で攻めだった人物が受けとなります ※要所要所で、ショタ×爺表現を含みます ※一部死ネタを含みます ※第一部以上に下品です

※ハードプレイ編「慎也は友秀さんの可愛いペット」※短編詰め合わせ

恭谷 澪吏(きょうや・みおり)
BL
攻め→高梨友秀(たかなし・ともひで)。180センチ。鍛え上げられたボディの商業デザイナー。格闘技をたしなむ。 受け→代田慎也(よだ・しんや)。雑誌の編集者。友秀によく仕事を依頼する。 愛情とも友情とも違う、「主従関係」。 ハードプレイ、野外プレイ、女装プレイでエスエムをしています。痛い熱い系注意。

アリスと女王

ちな
ファンタジー
迷い込んだ謎の森。何故かその森では“ アリス”と呼ばれ、“蜜”を求める動物たちの餌食に! 謎の青年に導かれながら“アリス”は森の秘密を知る物語── クリ責め中心のファンタジーえろ小説!ちっちゃなクリを吊ったり舐めたり叩いたりして、発展途上の“ アリス“をゆっくりたっぷり調教しちゃいます♡通常では有り得ない責め苦に喘ぐかわいいアリスを存分に堪能してください♡ ☆その他タグ:ロリ/クリ責め/股縄/鬼畜/凌辱/アナル/浣腸/三角木馬/拘束/スパンキング/羞恥/異種姦/折檻/快楽拷問/強制絶頂/コブ渡り/クンニ/☆ ※完結しました!

身代わり聖女は悪魔に魅入られて

唯月カイト
ファンタジー
21話までのあらすじ  小説『孤独な聖女と皇子様』の異世界に転生した「サラ」は、自分が本物の『聖女』である事を知らずに、我儘に育てられた侯爵令嬢「オリビア」が聖女だと信じて、オリビアに献身的に尽くす日々を送っていた。  ある事件のせいで酷い罰を受け地下牢に投獄されたサラは、侯爵家から離れることを決意して釈放されるのを待っていたが、無理矢理脱獄させようとしたオリビアに抵抗して誤って階段から一緒に落ちてしまい、オリビアだけが目覚めない体になってしまう。  オリビアから『聖女の力』を分け与えられたせいでその力が使えるようになってしまったと思い込むサラに対して、野心家のオリビアの父マティアス侯爵は、サラを娘の身代わりとして強制的に王都へ連れていく事を決断する。  冷酷な侯爵への恐怖感と、オリビアを救えなかった事への罪悪感から逃れられないサラは、オリビアの腹違いの兄キースの監視下で過ごしていく事になるが、聖女サラの運命は誰も気づかないうちにすでに悪魔の手の内にあった―――― ※本作品は「アルファポリス」サイトでも掲載しております。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/904000448/141487313

どうも、死んだはずの悪役令嬢です。

西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。 皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。 アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。 「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」 こっそり呟いた瞬間、 《願いを聞き届けてあげるよ!》 何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。 「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」 義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。 今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで… ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。 はたしてアシュレイは元に戻れるのか? 剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。 ざまあが書きたかった。それだけです。

処理中です...