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第四十五話 冒険者ギルドに行ってみた
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上空からウサギとオオカミを見つけては、一匹ずつ確実に倒していく。
複数いる場合は一匹倒しては空に逃げる。
相手は飛べないので一方的に攻撃し放題だ。
『うげぇ、やっぱりピーマンだ』
倒したての魔物なら少しは美味しいかと思ったら、やっぱり苦かった。
でも、我慢して飲めば傷が治るし、お腹も少しは膨れる。
戦い続けるには血の補給は欠かせない。
『ふぅ~~、今日はこの辺で終わろうかな』
剣を鞘にしまうと地面に座り込んだ。
収納袋の死体を数えたら、鎧ウサギが二十三匹、一角オオカミが十六匹だった。
これだけあれば宿屋に泊まれそうだ。
ついでに剣も買いたい。
今使っているアイツの剣が折れたら、炭剣と交換できなくなる。
それは絶対に嫌だ。あの剣は僕が貰う。
休憩を終わらせるとトンネルに向かった。
冒険者ギルドのある街を目指そうと思う。
倒した魔物を売りたいし、ここの魔物はもう手応えを感じない。
倒しているうちに僕の戦闘技術が上達してしまったみたいだ。
雑魚魔物が超雑魚魔物になってしまった。もう僕の敵じゃない。
ダンジョンを出ると近場の安全な場所まで飛んでみた。
今から街を目指すほど元気じゃない。
魔物も獣も来ないような、草の生えた崖の縁に寝っ転がった。
『うっ、ううん……』
でも、ここじゃなかった。
草の臭いがするし、感触がチクチクと地味に痛い。
『駄目だ。眠れない』
眠いなら眠れると自分に言い聞かせたけど駄目だった。
起き上がると翼を出した。頑張って街まで行った方がいい。
野宿なんて子供がすることじゃない。
やるとしてもお父さんみたいに馬車の中だ。
方位磁石で街の方角を確かめると、そっちに向かって真っ直ぐ飛んでいく。
いつかは街の明かりが見えてくるはずだ。それまでは寝るのは我慢だ。
今寝たら墜落して永遠の眠りに落ちてしまう。
♢♢♢
『ま、街だぁ……』
朝日が昇った後も頑張って飛び続けて、やっと街が見えてきた。
街の明かりなんて必要ない。街そのものがハッキリ見えている。
『よっと、ここからは歩きで行かないと』
ピーちゃんじゃないんだから、飛んでいる人間は不審人物確定だ。
兵隊さんに捕まって、色々聞かれるに決まっている。
『えっと、たしか黒い布に白い獅子の旗のある、黒い屋根の建物だったよね』
僕にとっては初の街だ。建物と人の数が村とは大違いだ。
ピーちゃんの話で聞いた冒険者ギルドの目印を思い出していく。
目印を知らないと一生見つけられないかもしれない。
『すみません。冒険者ギルドって、どっちにありますか?』
目印知ってても分からないものは分からない。
通りすがりのおじさんに聞いてみた。こっちの方が断然早い。
「ああ、あっちだよ。黒い旗に白獅子が描かれているから分かるはずだよ」
『ありがとうございます』
ほらね。二十秒もかからずに分かっちゃった。
おじさんにお礼を言うと、指を指した方向の道を進んでみた。
しばらく色々な人に聞きながら進んでいくと、本当に黒い屋根に旗が掲げられている建物があった。
『これがピーちゃんが開けられなかった扉か……』
重そうというか分厚そうな木扉がある。
これを開けられないようなら冒険者にはなれない。
なんだか緊張してきた。扉の取っ手を両手で持った。
『あらよっと!』
片足で軽く蹴り飛ばして開けてやった。
楽勝すぎて笑いが止まらない。
扉が開いたので冒険者ギルドに入ってみた。
怖いお兄さんとお姉さんがいたと言ってたけど、顔が怖いのは半分ぐらいだ。
残り半分は普通のお兄さん、お姉さんといった感じだ。
農家で例えると農家歴二十年の達人と二年の素人って感じだ。
僕のお母さんはそういう意味では達人に入るから、怖いお母さんになる。
『すまない。魔物を売りたいんだがいいか?』
フードローブで頭をキチンと隠して、受付のお姉さんに大人っぽく聞いてみた。
「あら、ずいぶんと小さなお客様ねえ。僕、いくつなの?」
ほら、来た。聞かれると思ってたんだよね。
『人に年齢を聞くなら、まずは自分の年齢から言うのが礼儀なんじゃないのか?』
「二十四よ。僕、いくつかな?」
『僕じゃない。三十三だ』
「ぶふぅー!」
後ろの方で何人か吹き出したようだけど、嘘じゃない。
お父さんの年齢は三十三だ。
「あ、あら、ごめんなさい。年上だったんですね。それで魔物の買取りでしたね。見せてもらってよろしいですか?」
『ああ、これだ。弱すぎて相手にならないんだ。もう少し手応えのある魔物を紹介してほしい』
急に敬語になったお姉さんは気にせずに収納袋を受付に置いた。
こっちは眠くて腹減っているから、端た金でもいいから買取ってほしい。
「あー、鎧ウサギと一角オオカミですね」
「ぶふぅー! そりゃー弱えよ!」
「馬鹿、聞こえるぞ」
また後ろの方で何人かが吹き出している。
人の話を盗み聞きとは品のない連中だ。
「えっと、どちらもGランクの魔物ですので、一匹小銅貨二枚での買取りになります。よろしいですか?」
『構わない』
三十九匹いるから大銅貨三枚にはなる。
宿屋は無理でも食事代にはなる。寝るのは屋根の上で我慢しよう。
「こちらが買取り金額の大銅貨三枚と小銅貨八枚になります」
『ありがとう。助かったよ』
しばらく待っていると、魔物が取り出された収納袋と硬貨をお姉さんが受付に置いた。
自分で初めて稼いだお金だ。
食事に全部使わずに、お母さんにお土産でも買っていこうかな?
「そして、こちらが紹介したい魔物が現れる難易度Fのダンジョンです」
『ふむ、街から近いな』
渡された地図に書かれた丸印と矢印から考えると、一日あれば飛んでいけそうだ。
街から矢印が伸びていて、丸印がダンジョンだ。
「はい、亜人系の魔物が現れるダンジョンで、常に暗い状態なので灯りを用意していくことをおすすめします」
『必要ない。俺には全てが見えている』
また後ろの方で何人か吹き出しているけど、もう気にしない。
暗闇でもハッキリ見えるのが吸血鬼だ。
「し、失礼しました。このダンジョンの亜人の死体は買取りできませんので、首にぶら下げている小さな袋があれば、その中身をお持ちください。中身の品物によって買取り金額を決めさせていただきます」
『分かった、袋の中身だな。色々助かったよ。ありがとう、お嬢さん』
「い、いえ、どうしたしまして。おじ様」
フードの中で軽くウィンクすると、手を振って出口に向かった。
Gランク魔物を倒したから、もう一人前の大人と名乗っても許される。
おじ様、なんて素敵な響きなんだ。
複数いる場合は一匹倒しては空に逃げる。
相手は飛べないので一方的に攻撃し放題だ。
『うげぇ、やっぱりピーマンだ』
倒したての魔物なら少しは美味しいかと思ったら、やっぱり苦かった。
でも、我慢して飲めば傷が治るし、お腹も少しは膨れる。
戦い続けるには血の補給は欠かせない。
『ふぅ~~、今日はこの辺で終わろうかな』
剣を鞘にしまうと地面に座り込んだ。
収納袋の死体を数えたら、鎧ウサギが二十三匹、一角オオカミが十六匹だった。
これだけあれば宿屋に泊まれそうだ。
ついでに剣も買いたい。
今使っているアイツの剣が折れたら、炭剣と交換できなくなる。
それは絶対に嫌だ。あの剣は僕が貰う。
休憩を終わらせるとトンネルに向かった。
冒険者ギルドのある街を目指そうと思う。
倒した魔物を売りたいし、ここの魔物はもう手応えを感じない。
倒しているうちに僕の戦闘技術が上達してしまったみたいだ。
雑魚魔物が超雑魚魔物になってしまった。もう僕の敵じゃない。
ダンジョンを出ると近場の安全な場所まで飛んでみた。
今から街を目指すほど元気じゃない。
魔物も獣も来ないような、草の生えた崖の縁に寝っ転がった。
『うっ、ううん……』
でも、ここじゃなかった。
草の臭いがするし、感触がチクチクと地味に痛い。
『駄目だ。眠れない』
眠いなら眠れると自分に言い聞かせたけど駄目だった。
起き上がると翼を出した。頑張って街まで行った方がいい。
野宿なんて子供がすることじゃない。
やるとしてもお父さんみたいに馬車の中だ。
方位磁石で街の方角を確かめると、そっちに向かって真っ直ぐ飛んでいく。
いつかは街の明かりが見えてくるはずだ。それまでは寝るのは我慢だ。
今寝たら墜落して永遠の眠りに落ちてしまう。
♢♢♢
『ま、街だぁ……』
朝日が昇った後も頑張って飛び続けて、やっと街が見えてきた。
街の明かりなんて必要ない。街そのものがハッキリ見えている。
『よっと、ここからは歩きで行かないと』
ピーちゃんじゃないんだから、飛んでいる人間は不審人物確定だ。
兵隊さんに捕まって、色々聞かれるに決まっている。
『えっと、たしか黒い布に白い獅子の旗のある、黒い屋根の建物だったよね』
僕にとっては初の街だ。建物と人の数が村とは大違いだ。
ピーちゃんの話で聞いた冒険者ギルドの目印を思い出していく。
目印を知らないと一生見つけられないかもしれない。
『すみません。冒険者ギルドって、どっちにありますか?』
目印知ってても分からないものは分からない。
通りすがりのおじさんに聞いてみた。こっちの方が断然早い。
「ああ、あっちだよ。黒い旗に白獅子が描かれているから分かるはずだよ」
『ありがとうございます』
ほらね。二十秒もかからずに分かっちゃった。
おじさんにお礼を言うと、指を指した方向の道を進んでみた。
しばらく色々な人に聞きながら進んでいくと、本当に黒い屋根に旗が掲げられている建物があった。
『これがピーちゃんが開けられなかった扉か……』
重そうというか分厚そうな木扉がある。
これを開けられないようなら冒険者にはなれない。
なんだか緊張してきた。扉の取っ手を両手で持った。
『あらよっと!』
片足で軽く蹴り飛ばして開けてやった。
楽勝すぎて笑いが止まらない。
扉が開いたので冒険者ギルドに入ってみた。
怖いお兄さんとお姉さんがいたと言ってたけど、顔が怖いのは半分ぐらいだ。
残り半分は普通のお兄さん、お姉さんといった感じだ。
農家で例えると農家歴二十年の達人と二年の素人って感じだ。
僕のお母さんはそういう意味では達人に入るから、怖いお母さんになる。
『すまない。魔物を売りたいんだがいいか?』
フードローブで頭をキチンと隠して、受付のお姉さんに大人っぽく聞いてみた。
「あら、ずいぶんと小さなお客様ねえ。僕、いくつなの?」
ほら、来た。聞かれると思ってたんだよね。
『人に年齢を聞くなら、まずは自分の年齢から言うのが礼儀なんじゃないのか?』
「二十四よ。僕、いくつかな?」
『僕じゃない。三十三だ』
「ぶふぅー!」
後ろの方で何人か吹き出したようだけど、嘘じゃない。
お父さんの年齢は三十三だ。
「あ、あら、ごめんなさい。年上だったんですね。それで魔物の買取りでしたね。見せてもらってよろしいですか?」
『ああ、これだ。弱すぎて相手にならないんだ。もう少し手応えのある魔物を紹介してほしい』
急に敬語になったお姉さんは気にせずに収納袋を受付に置いた。
こっちは眠くて腹減っているから、端た金でもいいから買取ってほしい。
「あー、鎧ウサギと一角オオカミですね」
「ぶふぅー! そりゃー弱えよ!」
「馬鹿、聞こえるぞ」
また後ろの方で何人かが吹き出している。
人の話を盗み聞きとは品のない連中だ。
「えっと、どちらもGランクの魔物ですので、一匹小銅貨二枚での買取りになります。よろしいですか?」
『構わない』
三十九匹いるから大銅貨三枚にはなる。
宿屋は無理でも食事代にはなる。寝るのは屋根の上で我慢しよう。
「こちらが買取り金額の大銅貨三枚と小銅貨八枚になります」
『ありがとう。助かったよ』
しばらく待っていると、魔物が取り出された収納袋と硬貨をお姉さんが受付に置いた。
自分で初めて稼いだお金だ。
食事に全部使わずに、お母さんにお土産でも買っていこうかな?
「そして、こちらが紹介したい魔物が現れる難易度Fのダンジョンです」
『ふむ、街から近いな』
渡された地図に書かれた丸印と矢印から考えると、一日あれば飛んでいけそうだ。
街から矢印が伸びていて、丸印がダンジョンだ。
「はい、亜人系の魔物が現れるダンジョンで、常に暗い状態なので灯りを用意していくことをおすすめします」
『必要ない。俺には全てが見えている』
また後ろの方で何人か吹き出しているけど、もう気にしない。
暗闇でもハッキリ見えるのが吸血鬼だ。
「し、失礼しました。このダンジョンの亜人の死体は買取りできませんので、首にぶら下げている小さな袋があれば、その中身をお持ちください。中身の品物によって買取り金額を決めさせていただきます」
『分かった、袋の中身だな。色々助かったよ。ありがとう、お嬢さん』
「い、いえ、どうしたしまして。おじ様」
フードの中で軽くウィンクすると、手を振って出口に向かった。
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