45 / 172
第一章:人間編
第45話 ゾンビ化
しおりを挟む
ドガッ、ドガッ、ドガッ——
「ヤバイな……」
壁に向かって、岩塊を連続で発射していく。もう二十分は絶え間なく発射している。
普段の俺なら四分を超えた辺りから、両手が疲労でプルプルし始める。
それなのに今日は絶好調だ。危機的状況に陥った事で、俺の真なる力が目覚めてしまったようだ。
「な、わけないか。魔術師になったのか?」
岩塊を撃つのをやめた。真なる力なんて目覚めない。
おそらく上級職業の『魔術師』になったか、『地魔法LV3』がLV4になったぐらいだ。
確認の為に胸に手を当てて、『調べる』を使ってみた。
【名前:ゾンビ 年齢:20歳 性別:ゾンビ 身長:169センチ 体重:55キロ】
「んっ?」
一瞬見間違いだと思ったが、もう一度胸に手を当てて調べてみた。結果は同じだった。
「……ふぅー。よし、一旦落ち着こう」
結果が分かったので、床に座って落ち着いて状況を考える事にした。
まず、俺はゾンビになってしまったようだ。問題は肌が青白くなった事だ。
「……特に問題ないな。作業の続きをしよう」
意識がある理由は分からないが、特に問題なかったので、床から立ち上がった。
肌が青白くなる程度なら問題ない。地上に出たら日焼けで小麦色の肌に変えればいい。
食べず寝ず疲れずに魔法を使い続けられるなら、ゾンビは便利な身体だ。
治療は外に出た後にやればいい。
ついでに魔法も二日半も休まずに使い続ければ、魔術師や地魔法LV4にもなるだろう。
そうなれば、さらにトンネル掘削作業も進むというものだ。
「やれやれ、もうピンチは終了か? もっと俺を困らせてくれよ」
きっと神様が俺の才能を見て、こんな場所で死ぬのは惜しいと思ったのだろう。
仕方ないからこの貧相な壁を破壊して、さっさと外に出てやるとしよう。
♢
一週間後……
「この腐れ壁がぁー!」
ドガァン! 二十四時間魔法を使い続けて、念願の魔術師になり、地魔法LV4になった。
縦横高さ一メートルはある四角い岩塊を壁に激突させていく。
壁穴を四メートルも掘ったのに、そこから先の壁が壊れなくなった。
「神様の野朗、中途半端な力を与えやがって!」
神様は偽りの希望を与えて、人間様を揶揄って遊ぶのが楽しいようだ。
「このクソ神がぁー!」
ドガァン! 壁に空いた四角い穴に岩塊をブチ込んでいく。
クソ神様の汚いケツの穴に、俺の怒りをブチ込んで、苦痛と恐怖を感じさせてやる。
さあ、泣いて叫んで許しを請え。そして、俺をここから捻り出せ。
「駄目だ駄目だ! 怒りは頭を鈍らせる。一旦落ち着こう」
身体は疲れないが、精神は疲れるみたいだ。
感情的になって、普段使わない汚い言葉を使ってしまった。
「神様、今、思っていた事は全て嘘です。早く助けてください」
とりあえず天井を見上げて、謝っておいた。
心の広い神様なら、きっと許して助けてくれるはずだ。
お祈りを終わらせると、巨大岩レンガの椅子に座った。
ジェイが話していた最短五日の救出はとっくに過ぎた。
俺を期待させた責任を取ってもらう為に、ジェイゾンビには死んでもらおうとした。
「グガァ、グガァ!」
だが、コイツを助ける為にこうなった。
頭を潰して殺してしまったら、全てが本当に無駄に終わってしまう。
それに出られる可能性はまだ二つ残っている。
一つは当然一ヶ月間耐え抜いて、青い宝箱が復活して通路が開くのを待つ事だ。
もう一つはこのまま地魔法のLVを上げて、さらなる上級職業になる事だ。
魔術師の『師』とは、師匠を意味している。
一般的にどのアビリティも、LV4からLV7は師匠クラスと言われている。
つまり、LV8を獲得すれば、師匠クラスを超える超人クラス扱いになる。
LV8のアビリティ持ちには、英雄や勇者、大魔術師や賢者と呼ばれている者が多い。
俺が地魔法をLV8まで上げれば、そのアビリティの頂点の中の頂点に入ったと言ってもいい。
大地や偉大さを意味するグランドから、『グランドマスター』と名乗ってもいいだろう。
「フッ、仕方ない。神様とは英雄に過酷な運命を歩ませるものだ。いいだろう、このグランドマスターが、この壁を残り三週間で粉々に破壊してやろう」
頭を少し冷やして、やる気が戻ったので、ジェイゾンビのレンガ椅子から立ち上がった。
おそらく神様は、俺に困難な道を歩かせたいんじゃない。困難な道を作らせたいんだ。
この分厚い壁に困難という道を開けさせ、その道を通り抜けた時に俺は英雄になれる。
一週間一度も神様からの返事は何も聞こえないが、そう思う事にしよう。
「ヤバイな……」
壁に向かって、岩塊を連続で発射していく。もう二十分は絶え間なく発射している。
普段の俺なら四分を超えた辺りから、両手が疲労でプルプルし始める。
それなのに今日は絶好調だ。危機的状況に陥った事で、俺の真なる力が目覚めてしまったようだ。
「な、わけないか。魔術師になったのか?」
岩塊を撃つのをやめた。真なる力なんて目覚めない。
おそらく上級職業の『魔術師』になったか、『地魔法LV3』がLV4になったぐらいだ。
確認の為に胸に手を当てて、『調べる』を使ってみた。
【名前:ゾンビ 年齢:20歳 性別:ゾンビ 身長:169センチ 体重:55キロ】
「んっ?」
一瞬見間違いだと思ったが、もう一度胸に手を当てて調べてみた。結果は同じだった。
「……ふぅー。よし、一旦落ち着こう」
結果が分かったので、床に座って落ち着いて状況を考える事にした。
まず、俺はゾンビになってしまったようだ。問題は肌が青白くなった事だ。
「……特に問題ないな。作業の続きをしよう」
意識がある理由は分からないが、特に問題なかったので、床から立ち上がった。
肌が青白くなる程度なら問題ない。地上に出たら日焼けで小麦色の肌に変えればいい。
食べず寝ず疲れずに魔法を使い続けられるなら、ゾンビは便利な身体だ。
治療は外に出た後にやればいい。
ついでに魔法も二日半も休まずに使い続ければ、魔術師や地魔法LV4にもなるだろう。
そうなれば、さらにトンネル掘削作業も進むというものだ。
「やれやれ、もうピンチは終了か? もっと俺を困らせてくれよ」
きっと神様が俺の才能を見て、こんな場所で死ぬのは惜しいと思ったのだろう。
仕方ないからこの貧相な壁を破壊して、さっさと外に出てやるとしよう。
♢
一週間後……
「この腐れ壁がぁー!」
ドガァン! 二十四時間魔法を使い続けて、念願の魔術師になり、地魔法LV4になった。
縦横高さ一メートルはある四角い岩塊を壁に激突させていく。
壁穴を四メートルも掘ったのに、そこから先の壁が壊れなくなった。
「神様の野朗、中途半端な力を与えやがって!」
神様は偽りの希望を与えて、人間様を揶揄って遊ぶのが楽しいようだ。
「このクソ神がぁー!」
ドガァン! 壁に空いた四角い穴に岩塊をブチ込んでいく。
クソ神様の汚いケツの穴に、俺の怒りをブチ込んで、苦痛と恐怖を感じさせてやる。
さあ、泣いて叫んで許しを請え。そして、俺をここから捻り出せ。
「駄目だ駄目だ! 怒りは頭を鈍らせる。一旦落ち着こう」
身体は疲れないが、精神は疲れるみたいだ。
感情的になって、普段使わない汚い言葉を使ってしまった。
「神様、今、思っていた事は全て嘘です。早く助けてください」
とりあえず天井を見上げて、謝っておいた。
心の広い神様なら、きっと許して助けてくれるはずだ。
お祈りを終わらせると、巨大岩レンガの椅子に座った。
ジェイが話していた最短五日の救出はとっくに過ぎた。
俺を期待させた責任を取ってもらう為に、ジェイゾンビには死んでもらおうとした。
「グガァ、グガァ!」
だが、コイツを助ける為にこうなった。
頭を潰して殺してしまったら、全てが本当に無駄に終わってしまう。
それに出られる可能性はまだ二つ残っている。
一つは当然一ヶ月間耐え抜いて、青い宝箱が復活して通路が開くのを待つ事だ。
もう一つはこのまま地魔法のLVを上げて、さらなる上級職業になる事だ。
魔術師の『師』とは、師匠を意味している。
一般的にどのアビリティも、LV4からLV7は師匠クラスと言われている。
つまり、LV8を獲得すれば、師匠クラスを超える超人クラス扱いになる。
LV8のアビリティ持ちには、英雄や勇者、大魔術師や賢者と呼ばれている者が多い。
俺が地魔法をLV8まで上げれば、そのアビリティの頂点の中の頂点に入ったと言ってもいい。
大地や偉大さを意味するグランドから、『グランドマスター』と名乗ってもいいだろう。
「フッ、仕方ない。神様とは英雄に過酷な運命を歩ませるものだ。いいだろう、このグランドマスターが、この壁を残り三週間で粉々に破壊してやろう」
頭を少し冷やして、やる気が戻ったので、ジェイゾンビのレンガ椅子から立ち上がった。
おそらく神様は、俺に困難な道を歩かせたいんじゃない。困難な道を作らせたいんだ。
この分厚い壁に困難という道を開けさせ、その道を通り抜けた時に俺は英雄になれる。
一週間一度も神様からの返事は何も聞こえないが、そう思う事にしよう。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている
まる
ファンタジー
樋口康平はそこそこどこにでもいるごく平凡な人間を自負する高校生。
春休みのある日のこと、いつものように母親の経営する喫茶店・ピープルの店番をしていると勇者を名乗る少女が現れた。
手足と胴に鎧を纏い、腰に剣を差した銀髪の美少女セミリア・クルイードは魔王に敗れ、再び魔王に挑むべく仲間を捜しに異世界からやって来たと告げる。
やけに気合の入ったコスプレイヤーが訪れたものだと驚く康平だが、涙ながらに力を貸してくれと懇願するセミリアを突き放すことが出来ずに渋々仲間捜しに協力することに。
結果現れた、ノリと音楽命の現役女子大生西原春乃、自称ニートで自称オタクで自称魔女っ娘なんとかというアニメのファンクラブを作ったと言っても過言ではない人物らしい引き籠もりの高瀬寛太の二人に何故か自分と幼馴染みの草食系女子月野みのりを加えた到底魔王など倒せそうにない四人は勇者一行として異世界に旅立つことになるのだった。
そんな特別な力を持っているわけでもないながらも勇者一行として異世界で魔王を倒し、時には異国の王を救い、いつしか多くの英傑から必要とされ、幾度となく戦争を終わらせるべく人知れず奔走し、気付けば何人もの伴侶に囲まれ、のちに救世主と呼ばれることになる一人の少年の物語。
敢えて王道? を突き進んでみるべし。
スキルもチートも冒険者も追放も奴隷も獣人もアイテムボックスもフェンリルも必要ない!
……といいなぁ、なんて気持ちで始めた挑戦です。笑
第一幕【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている】
第二幕【~五大王国合同サミット~】
第三幕【~ただ一人の反逆者~】
第四幕【~連合軍vs連合軍~】
第五幕【~破滅の三大魔獣神~】
裏切られ追放という名の処刑宣告を受けた俺が、人族を助けるために勇者になるはずないだろ
井藤 美樹
ファンタジー
初代勇者が建国したエルヴァン聖王国で双子の王子が生まれた。
一人には勇者の証が。
もう片方には証がなかった。
人々は勇者の誕生を心から喜ぶ。人と魔族との争いが漸く終結すると――。
しかし、勇者の証を持つ王子は魔力がなかった。それに比べ、持たない王子は莫大な魔力を有していた。
それが判明したのは五歳の誕生日。
証を奪って生まれてきた大罪人として、王子は右手を斬り落とされ魔獣が棲む森へと捨てられた。
これは、俺と仲間の復讐の物語だ――
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第8章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし〜
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる