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本編2

ある生徒の秘密の日記

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私の友達は平民の、それも孤児院の出身だった。
まだ出会って3ヶ月くらいだけど、頑張り屋で真面目で愛情深い。

それに可愛い!!可愛いのに、全然オシャレに興味もないし、恋愛に見向きもしない。

私は子爵令嬢。しかも次女で成績もパッとしないし、魔力も低く、マッチの火くらいしか火力が出せない。家族からはもちろん、冷遇されていた。だから、ほとんど平民の様なもので、彼女とも初めから気さくに関わっていた。

それなのに、アマリリスは私が何かするたびに「ありがとう!」って笑ってくれる、リーリアの魔法ってきれいだねって褒めてくれる。
たったそれだけだけど、初めて人に認められた事が嬉しくてアマリリスのことがどんどん好きになった。


魔法学のヴォルフレット先生は、魔法の腕は凄いが授業が難しくて中々ついていけない子が多かった。
でも、アマリリスは「先生、そこ、わからないです!」と授業中に何度も質問をした。
みんな先生が怖くて、今までそんなこと出来なかった。

「先生、もう一度言ってください。聞き取れませんでした」

「先生、ここがうまく行かないのは何故ですか?」

意外にも、先生はちゃんと答えてくれた。その姿を見て、他の生徒たちもポツポツと質問をし始めた。
そしたら、だんだん魔法が面白くなってきた。
アマリリスは、クラスの誰にでも教えを乞うた。「あなたはこう言うところがすごい!だからコツを教えて欲しい」「あなたといると優しい気持ちになれる!」そう言ってクラスメイトの指揮を挙げていき、みんなで勉学にはげめた。一学期が終わる頃には私の魔法はマッチの火だった物が、松明に、ついには自分よりも大きな火柱を上げられる様にまでなった。

そんなアマリリスにちょっかいを出すのがランプール侯爵令息だ。何かと理由をつけてあいにくる、わざとぶつかる。そして、婚約者のクレア公爵令嬢の登場。

「わたくしがいけないの…」

とシクシクと泣く。まるでアマリリスが悪いかの様に。

「いいのよ、大丈夫。気にしないでね」

いつもそう言って恩着せがましく去っていく。
その割に「ブラッドリー様と食事に行くの、一緒にどう?」とかって涙目で誘いにくる。

罠なの?

我がクラスからは彼の2人は危険人物としてアマリリスとなるべく合わせない様徹底的にマークされる。

もちろん、アマリリスを1人きりにしたことはほとんどない。必ずクラスの誰かが一緒にいた。時々ヴォルフレット先生に誘拐されていくけど…

それでも、あの事件が起きた。アマリリスが魅了?そんなはずない!!腹が立ったところで相手は貴族、王子、私たちはなすすべなく見ているしかなかった。

でも、先生が助けてくれた!先生めちゃくちゃカッコいいし、王弟ですって。アマリリスとお似合いでもう痺れてしまったわ!



さて、その後のお話はまだ誰も知らないよね?
隣国で治療院を開いたらしいアマリリスに手紙を書こうと思うの。皆さんもご覧になって?
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