なんとかなるさ

ケセラセラ

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もの心がついた頃から小学生の頃

怒りもパワーがいることだと知る

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うちの家の周りには年齢が近いお友達が何人か居たが、一番よく遊んだのがお隣りのあいちゃん。

お隣りのあいちゃんは同級生でその姉のたかちゃんとよし姉ちゃんはかなり強烈な気が強いタイプ。
うちの姉の2人とも違うタイプだ。

よし姉ちゃんの怒ってるのは何度か見かけたことがあった。
一番びびったのは、あいちゃんと遊んでいると、突如よし姉ちゃんが登場して、突如私の目の前であいちゃんに平手打ち!
あいちゃんは、鼻血がたらりと出た。
うちの姉も怒ると怖いけど、人前では優しいお姉さんを演じてるので、人前でも平気で怒る人もいるんだとカルチャーショック。

私は思った。よし姉ちゃんが私の姉じゃなくて良かった!と。
私は一度も親からも兄姉達からも強烈なビンタをくらったことがないことを喜んだ。
人前で殴られたら?と想像してみた。
痛いのともあるけど、プライド的にも屈辱的なのではと思った。
人前で殴る、叱るは良くないこととし、私もそうならないようにと心に命じたのは、この出来事が強烈だったから。

そして、あいちゃんに同情したが、あいちゃんも負けてはいなかった。
そう強烈な姉に育てられているのだから普通なわけではなかったのだ。

たまに、バシッと叩いてくるあいちゃん。
私の性格は、叩かれて我慢するタイプではないので、叩き返すと、また叩いてくるのだよあいちゃんは。

一応、私の中では、首から下を叩く分には仕返しはするけど許すようにはしている。


ただ、一度だけ意味もなくあいちゃんが帰り道、なぜか私にピンタをしたことがあった。

全く意味不明で、私のルール、首から上は絶対許さん!に触れてしまったのだ。

私は、頭にきて、ビンタの仕返しをしようとしたら、なんとあいちゃんは走って逃げたのだ。
全く腹が立つ!
もちろん追いかけた。

そしたら、卑怯にも、たまたま通りかかったガタイのいい男子に、叩かれるから助けてと庇われたのだ。
その男子は、言うことを聞いて、私が追うのを阻止してきた。
それで、まんまと逃げられ仕返しすることが出来なかった。


まだ、叩き返したら、同じ痛みで仲直り出来ると思ったけど、もうこれは無理だと私は思った。お隣りだから仲良くしておこうと思ったけど、どうしてお隣りだから仲良くしなければいけないのか?

もうあんなやつは友達ではない。
明日から口も聞きたくないと、無視し続けた。

それまでは、私はあいちゃんの中では、大人しく優しい子だったらしいが、そうではないことを知っただろう。

あいちゃんは、何度か謝ってこようとしたが、許したくなかった私は、ずっと無視。

近所に友達が居なくても、漫画があればいいとさえ思ってた。
友達ってめんどくさい。
休憩時間のたびに、トイレに行きたくもないのに付き合うとか、本当に勘弁して欲しい。
誰かの悪口を聞きたくない。
面白くない話題に、笑いたくない。

特に小学生の付き合いは、表面だけの薄っぺらな関係性で、仲良くしてるのはグループ分けした時にボッチになりたくないから。
その為に普段から2~3人くらいとは仲良く話してるだけ。

幸運なことに、あいちゃんとはクラスは別。


でも、あいちゃんも本当に反省してるようだったから、どのくらいで許したのかな?仲直りすることにした。
怒るのもパワーがいるのだと知ったのは、この時だったように思う。

お詫びのしるしにとか言って、オヤツを作ったから食べてと可愛いことを言ってたような気がする。
でも、食べたら甘くて、そんなに美味しくなかったけど、私みたいな、友達をやめちゃってもいいと簡単に思っちゃう薄情な私よりもあいちゃんは、必死に繋ぎ止めようとしてくれてるのは、なんか単純に嬉しかった。

去るなら追わないけど、来るとの拒まずで行こうと思ったりして、なんだかんだで言いたいこと言い合ったりした。
ズケズケ物を言うあいちゃんに遠慮なしに言われるまま、にこにこしていたら、病気になってしまう。

とにかく、小さい頃は口も悪いし、遠慮はしない女ジャイアンなのだ。
でも、そのおかげ?か、私の精神面はかなり鍛えられたと思う。

でも、あいちゃん曰く、私の姉の方が怖いらしい。あいちゃんのあんまりな遠慮ない態度に姉も限界を超え、あいちゃん嫌いに。
なのでたまに睨んでいたらしい。

うちの姉が大人気なくてすまん。

まぁ、姉の話は、またおいおいに。


女ジャイアンのあいちゃんは、口が悪いけど、私のことはけっこう気に入ってくれてたようで、連れ添っていくうちに、心配してくれたり、ハッパをかけてくれたり、頼りになったことも多々あった。

子供の頃のわけのわからない行動には、何度も腹はたったけど、子供ってそういうこともあるのもしれない。
私自身が、そういうことがなかったから理解出来ないだけで、そういう子供もいるんだと知れただけで、私の許容範囲は、また広がったように思えた。

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