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85心を乞う
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丁寧にエマに気持ちを届けているつもりでいたが、じつは何一つ届いていなかった。
意図がわからなければ、ジークヴァルトの行動はエマをひどく困惑させていた。
やっと理解したエマは、そんなこと分かるわけない!とジークヴァルトを叱った。
確かに、『気持ち』を言葉にしたことがなかったと今さら気づいた。
『好き』というたった一言も告げず、身勝手な恋愛観を押し付けていたわけだ。
(許さなくていいと言いながら、結局、恥ずかしげもなく「許してくれ」「離れたくない」と子供のように縋って……なんと不甲斐ない。
もう、目も合わせてくれな…い……)
顔を背けるエマの髪が揺れて一瞬見えた片頬に違和感を感じた。
よく確認しようと思わずエマの手を取ると「痛ッ!」と声が上がった。
慌てて手を離すが、またも感じた違和感にジークヴァルトが自分の手を見る。
血がついているのが暗がりでもはっきり分かった。
「エマッ!怪我をしているのか?!」
指先でそっと髪をのけると頬が打ち身と擦り傷で赤黒くなり、両の掌は細かい砂でざらつき擦り切れ血が滲んでいた。
「ッ!!すまない、我慢してくれっ!
君の手当てをしたいっ」
エマに触れることを謝り抱きかかえると篝火が焚かれた広場へと急いだ。
広場に戻ったジークヴァルトのもとに、部下たちが駆け寄る。
「部屋を用意しろ!彼女の手当てをしたいっ」
「はっ、ご案内致します。
それから先程の男は捕らえ、自警団は解散を命じました。
集められた女たちは皆帰しました」
「港街からも人が流れて来ている。宿を取れなかった者たちには民家や食堂、商店に金を渡して泊まれるようにしてやれ」
「承知致しました。あとは検問のご指示を」
「全ての検問を解除する。王宮へ早馬を出せ」
優秀な部下たちは、石橋の上で声をあげる女を見るやいなや駆け出したジークヴァルトの行動を察してこの捜索が終了したことを悟った。
エマと揉めていた自警団の男を取り押さえ、男と野次馬を石橋から速やかに排除した。
自分たちで判断出来ることをしたが、検問の打ち切りだけはジークヴァルトの命令が必要だった。
指示を受けると部下たちはそれぞれにちった。
✳︎
ソファにそっと下ろされると、すぐにドアがノックされエマの旅行鞄とたっぷりの湯と水、清潔なタオル、そして薬箱が届けられた。
ジークヴァルトはエマの横に膝をつき、手洗い桶に湯と水を注ぐと慎重に温度を確かめ手を洗うようにエマを促す。
エマが洗うと洗面台に捨てに行きまた新しい湯をつくる。それを何度か繰り返した。
洗い終わると清潔なタオルでそっと包み優しく拭てくれる。
頬は、水で絞った冷たいタオルを渡されエマが自分で拭ったがジークヴァルトの方が痛々しい顔をしていた。
ジークヴァルトが医者を呼ぶように命じたのをエマは自分で出来るからと断ったのだが、かえって申し訳ないほどの気の遣いようだ。
薬箱にあった傷薬を特別に効くように作り変えることが出来ると言えば、ジークヴァルトは『魔女の力』を見ないように自分からドアに向かって立ち、聞かないようにと耳を塞いだ。
両耳を塞ぎながら広い背を丸めて立つ後ろ姿にエマは言いようもなく切なくなった。
薬を塗った手に包帯を巻いてもらい、頬の湿布も貼ってもらった。
この部屋に入ってから会話らしい会話はしていない。痛みや具合をたずねるばかりだった。
ジークヴァルトは薬箱をサイドテーブルに片付けると、
「あとはゆっくり休んでくれ」
と言って部屋を出ていこうとする。
エマは思わず止めた。
他意はない。ただ部屋の外は底冷えする寒さだから素直にそう思っただけだ。
案内されたこの部屋はじゅうぶん広い。
暖炉で部屋は暖かく、ベッドにソファとローテーブル、サイドテーブルに衝立て。衝立ての後ろが洗面台だ。この峠の宿で一番いい部屋だろう。
するとジークヴァルトは、
「気にしなくていい。この部屋でゆっくり休んでくれ。それに今日の宿場には人が溢れている」
だから廊下で不寝番をするというのだ。
自虐なまでな罪悪感に苛まれているジークヴァルトにエマは切ないを通り越して腹が立ってきた。
「一緒にここにいて下さい」
予想通りジークヴァルトは「しかし、」と拒む。
こんなのは全然ジークヴァルトらしくない。
以前のような高貴で立派で自信に溢れた彼でいて欲しい。
エマの携帯を拾うために川へ身を投げ出そうとしたのが義務でないなら罪悪感か。
ずっとこんなふうでいるつもりなのか。
今度はエマの番だ。
恥ずかしいなんて思っていてはいけないとすっと立ち上がった。
ジークヴァルトがビクリと肩を揺らし、ドアを背に後ずさる。
「ジークヴァルト様」
「な、何だ?」
「私もあなたがずっと、最初にお会いした時から好きです」
「…?!」
「私、謁見の間であなたの姿、いえ、多分初めて声を聞いた時から好きなんです。
高貴で立派で凛々しくて本当の貴族とはこんな人のことなんだなと、美しい人だと見惚れました。
なのに『強かな女だ』って…とても冷たい言葉を投げつけられた時は本当にショックだった。
ずっと嫌われていると思ってて苦しかった。
だから、誤解だったって謝ってくれて、優しくしてもらってとても嬉しかったんです。
でも、それは私が『魔女』だって気づいたからなんだと思ってました」
「エマ…」
「ずっと苦しかった。
あなたの周りの美しい女性たちに本当は嫉妬しているくせに何でもないふりして…。
私ばっかりがあなたを好きで、でもあなたは『私』をみてはいないと思ってたから。
だから、昨日あなたが酔いに任せてあんなことをしたのは『魔女』の私をジェシーに無理矢理押し付けられて自暴自棄になったんだってっ!
あなたにはきっと本当に結婚したい恋人がいるはずと思ったの。
私がいなくなればあなたは自由になるって……。
恋人がいて当たり前じゃない。あなたは素敵だもの。
だから、屋敷を出たのはそう考えた私の意志です。
罪悪感とか負い目とか持たないで」
「ああ…エマ、エマ、いない、他なんて誰もいない。
俺が愛しいと思っているのはエマだけだ。
押し付けられたなんて、どうしてっ。
『義務』と言っていたが、だから何故そんなことを?」
「『ホランヴェルス家の義務だ』って話しているのを立ち聞きしてしまって…」
思い当たったジークヴァルトが深いため息をついてがっくりと項垂れた。
「あれは…皮肉を込めた父上のからかいだ。
『義務』と言えるほど公爵家に君を迎えることに何の障害もなく外堀は埋まっているのにまだ片想いの体たらくな俺へのからかいだ。
エマが『魔女』だからと考えたことは一度もない。
捜したのは束縛するためでなく、ただ、君が心配で。
もしも、ルイスや皇太后様が『魔女』としてだけエマをこの国にとどめるつもりなら、俺は君を連れて国境を越える覚悟がある。
俺がここへ来たのは義務でも、強制でもない」
「からかっていた…だけ?」
「ああ、そうだ。気になることがあるなら何でも聞いてくれ。全て答える」
「そ、それなら…キ…キ、…スしたのは…どうして…」
「好きだからに決まっている!
君がとても魅力的だから!
ずっと好きだったのだから誘惑に負けるだろっ」
「嘘っ!嘘よ、そんなの!」
魅力的!?誘惑!?と首を振るエマにジークヴァルトはポケットから取り出したものを見せた。
「私のお財布…」
「下町に潜入させていた部下から君に返すように預かったが、君の物だと思うと愛おしくて。
返し難くていつも毎日持ち歩いている。
君が好きでたまらない。
君をとても魅力的だと思う俺の気持ちを否定しないでくれ。
ああ、だがあのキスは謝らないと。
申し訳なかった。
あれはトリスタンへの嫉妬だから」
「…っ、だってあの方には」
「ああ、ここに来る前に教えられた。
完全な俺の誤解だ。
エマ、もう俺が嫉妬で愚かな誤解をしないように、願いを聞いてもらえないだろうか」
そういうと、ジークヴァルトはエマの前に片膝をついた。
「エマ・イルヴァ・グレイ・カミヤ穣、
私ジークヴァルト・フォン・ホランヴェルスの心を受け取っていただけませんか」
「…ーーッ?!」
エマは驚きと戸惑いと歓喜から何かしら大きな声が出そうになったので思わず両手で口元を覆った。
「エマ、愛している」
ジークヴァルトがエマを見上げじっと応えを待っている。
初めて会った時エマを見下ろしていたあのアイスブルーの瞳が、いまはエマの心を乞うている。
たまらなく胸がいっぱいになった。
エマは膝をつくとその瞳を真っ直ぐに見つめ、そして、「はい」と言ってジークヴァルトを抱きしめた。
意図がわからなければ、ジークヴァルトの行動はエマをひどく困惑させていた。
やっと理解したエマは、そんなこと分かるわけない!とジークヴァルトを叱った。
確かに、『気持ち』を言葉にしたことがなかったと今さら気づいた。
『好き』というたった一言も告げず、身勝手な恋愛観を押し付けていたわけだ。
(許さなくていいと言いながら、結局、恥ずかしげもなく「許してくれ」「離れたくない」と子供のように縋って……なんと不甲斐ない。
もう、目も合わせてくれな…い……)
顔を背けるエマの髪が揺れて一瞬見えた片頬に違和感を感じた。
よく確認しようと思わずエマの手を取ると「痛ッ!」と声が上がった。
慌てて手を離すが、またも感じた違和感にジークヴァルトが自分の手を見る。
血がついているのが暗がりでもはっきり分かった。
「エマッ!怪我をしているのか?!」
指先でそっと髪をのけると頬が打ち身と擦り傷で赤黒くなり、両の掌は細かい砂でざらつき擦り切れ血が滲んでいた。
「ッ!!すまない、我慢してくれっ!
君の手当てをしたいっ」
エマに触れることを謝り抱きかかえると篝火が焚かれた広場へと急いだ。
広場に戻ったジークヴァルトのもとに、部下たちが駆け寄る。
「部屋を用意しろ!彼女の手当てをしたいっ」
「はっ、ご案内致します。
それから先程の男は捕らえ、自警団は解散を命じました。
集められた女たちは皆帰しました」
「港街からも人が流れて来ている。宿を取れなかった者たちには民家や食堂、商店に金を渡して泊まれるようにしてやれ」
「承知致しました。あとは検問のご指示を」
「全ての検問を解除する。王宮へ早馬を出せ」
優秀な部下たちは、石橋の上で声をあげる女を見るやいなや駆け出したジークヴァルトの行動を察してこの捜索が終了したことを悟った。
エマと揉めていた自警団の男を取り押さえ、男と野次馬を石橋から速やかに排除した。
自分たちで判断出来ることをしたが、検問の打ち切りだけはジークヴァルトの命令が必要だった。
指示を受けると部下たちはそれぞれにちった。
✳︎
ソファにそっと下ろされると、すぐにドアがノックされエマの旅行鞄とたっぷりの湯と水、清潔なタオル、そして薬箱が届けられた。
ジークヴァルトはエマの横に膝をつき、手洗い桶に湯と水を注ぐと慎重に温度を確かめ手を洗うようにエマを促す。
エマが洗うと洗面台に捨てに行きまた新しい湯をつくる。それを何度か繰り返した。
洗い終わると清潔なタオルでそっと包み優しく拭てくれる。
頬は、水で絞った冷たいタオルを渡されエマが自分で拭ったがジークヴァルトの方が痛々しい顔をしていた。
ジークヴァルトが医者を呼ぶように命じたのをエマは自分で出来るからと断ったのだが、かえって申し訳ないほどの気の遣いようだ。
薬箱にあった傷薬を特別に効くように作り変えることが出来ると言えば、ジークヴァルトは『魔女の力』を見ないように自分からドアに向かって立ち、聞かないようにと耳を塞いだ。
両耳を塞ぎながら広い背を丸めて立つ後ろ姿にエマは言いようもなく切なくなった。
薬を塗った手に包帯を巻いてもらい、頬の湿布も貼ってもらった。
この部屋に入ってから会話らしい会話はしていない。痛みや具合をたずねるばかりだった。
ジークヴァルトは薬箱をサイドテーブルに片付けると、
「あとはゆっくり休んでくれ」
と言って部屋を出ていこうとする。
エマは思わず止めた。
他意はない。ただ部屋の外は底冷えする寒さだから素直にそう思っただけだ。
案内されたこの部屋はじゅうぶん広い。
暖炉で部屋は暖かく、ベッドにソファとローテーブル、サイドテーブルに衝立て。衝立ての後ろが洗面台だ。この峠の宿で一番いい部屋だろう。
するとジークヴァルトは、
「気にしなくていい。この部屋でゆっくり休んでくれ。それに今日の宿場には人が溢れている」
だから廊下で不寝番をするというのだ。
自虐なまでな罪悪感に苛まれているジークヴァルトにエマは切ないを通り越して腹が立ってきた。
「一緒にここにいて下さい」
予想通りジークヴァルトは「しかし、」と拒む。
こんなのは全然ジークヴァルトらしくない。
以前のような高貴で立派で自信に溢れた彼でいて欲しい。
エマの携帯を拾うために川へ身を投げ出そうとしたのが義務でないなら罪悪感か。
ずっとこんなふうでいるつもりなのか。
今度はエマの番だ。
恥ずかしいなんて思っていてはいけないとすっと立ち上がった。
ジークヴァルトがビクリと肩を揺らし、ドアを背に後ずさる。
「ジークヴァルト様」
「な、何だ?」
「私もあなたがずっと、最初にお会いした時から好きです」
「…?!」
「私、謁見の間であなたの姿、いえ、多分初めて声を聞いた時から好きなんです。
高貴で立派で凛々しくて本当の貴族とはこんな人のことなんだなと、美しい人だと見惚れました。
なのに『強かな女だ』って…とても冷たい言葉を投げつけられた時は本当にショックだった。
ずっと嫌われていると思ってて苦しかった。
だから、誤解だったって謝ってくれて、優しくしてもらってとても嬉しかったんです。
でも、それは私が『魔女』だって気づいたからなんだと思ってました」
「エマ…」
「ずっと苦しかった。
あなたの周りの美しい女性たちに本当は嫉妬しているくせに何でもないふりして…。
私ばっかりがあなたを好きで、でもあなたは『私』をみてはいないと思ってたから。
だから、昨日あなたが酔いに任せてあんなことをしたのは『魔女』の私をジェシーに無理矢理押し付けられて自暴自棄になったんだってっ!
あなたにはきっと本当に結婚したい恋人がいるはずと思ったの。
私がいなくなればあなたは自由になるって……。
恋人がいて当たり前じゃない。あなたは素敵だもの。
だから、屋敷を出たのはそう考えた私の意志です。
罪悪感とか負い目とか持たないで」
「ああ…エマ、エマ、いない、他なんて誰もいない。
俺が愛しいと思っているのはエマだけだ。
押し付けられたなんて、どうしてっ。
『義務』と言っていたが、だから何故そんなことを?」
「『ホランヴェルス家の義務だ』って話しているのを立ち聞きしてしまって…」
思い当たったジークヴァルトが深いため息をついてがっくりと項垂れた。
「あれは…皮肉を込めた父上のからかいだ。
『義務』と言えるほど公爵家に君を迎えることに何の障害もなく外堀は埋まっているのにまだ片想いの体たらくな俺へのからかいだ。
エマが『魔女』だからと考えたことは一度もない。
捜したのは束縛するためでなく、ただ、君が心配で。
もしも、ルイスや皇太后様が『魔女』としてだけエマをこの国にとどめるつもりなら、俺は君を連れて国境を越える覚悟がある。
俺がここへ来たのは義務でも、強制でもない」
「からかっていた…だけ?」
「ああ、そうだ。気になることがあるなら何でも聞いてくれ。全て答える」
「そ、それなら…キ…キ、…スしたのは…どうして…」
「好きだからに決まっている!
君がとても魅力的だから!
ずっと好きだったのだから誘惑に負けるだろっ」
「嘘っ!嘘よ、そんなの!」
魅力的!?誘惑!?と首を振るエマにジークヴァルトはポケットから取り出したものを見せた。
「私のお財布…」
「下町に潜入させていた部下から君に返すように預かったが、君の物だと思うと愛おしくて。
返し難くていつも毎日持ち歩いている。
君が好きでたまらない。
君をとても魅力的だと思う俺の気持ちを否定しないでくれ。
ああ、だがあのキスは謝らないと。
申し訳なかった。
あれはトリスタンへの嫉妬だから」
「…っ、だってあの方には」
「ああ、ここに来る前に教えられた。
完全な俺の誤解だ。
エマ、もう俺が嫉妬で愚かな誤解をしないように、願いを聞いてもらえないだろうか」
そういうと、ジークヴァルトはエマの前に片膝をついた。
「エマ・イルヴァ・グレイ・カミヤ穣、
私ジークヴァルト・フォン・ホランヴェルスの心を受け取っていただけませんか」
「…ーーッ?!」
エマは驚きと戸惑いと歓喜から何かしら大きな声が出そうになったので思わず両手で口元を覆った。
「エマ、愛している」
ジークヴァルトがエマを見上げじっと応えを待っている。
初めて会った時エマを見下ろしていたあのアイスブルーの瞳が、いまはエマの心を乞うている。
たまらなく胸がいっぱいになった。
エマは膝をつくとその瞳を真っ直ぐに見つめ、そして、「はい」と言ってジークヴァルトを抱きしめた。
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