177 / 282
もふもふいっぱい?
161.ミッション情報くーださい!
しおりを挟む
ミッション『オールラウンダーになるための試練』をクリアすると、報酬としてサブ職が解禁されるらしい。
モンちゃんとミッション欄の説明によると、クリアのためにするべきことは三つ。
①メイン職以外の職業士に弟子入りすること。
②メイン職以外の業績を達成すること。
③アイテム【サブリング】を入手すること。
「――モンちゃんは、僕を弟子にしてくれるの?」
「いいぞ。お前はすでに二体もモンスターをテイムしてる有望株だからな」
〈ミッション『オールラウンダーになるための試練』1/3をクリアしました。報酬としてアイテム【強化石】が贈られます〉
「強化石?」
「なんだ、いきなり」
「ううん、なんでもないよ! 弟子にしてくれてありがとう!」
不思議そうなモンちゃんを誤魔化しながら、アイテムの説明を確認してみる。
――強化石は武器や装備などの性能を向上させるためのアイテムなんだって。どのくらいの効果があるかは試してみなきゃわからないけど。
「ふぅん? まぁ、いい。それより、試練の詳細を説明するぞ。お前はテイマーの試練に挑むわけだから、達成するべき業績は『テイムモンスターを五体保有する』ことだ」
「つまり、あと三体?」
「ああ、そうだな」
なるほどー。それなら、楽しんで挑戦できそうだね! どんなモンスターをテイムしようかな~。
「この街の近くのモンスターじゃなくてもいいんだよね?」
「どこのでもいいぞ。モンスターの好物や特徴を知りたきゃ、冒険者ギルドの図書室にあるモンスター図鑑を利用するといい。気になるモンスターがいたら、俺も情報をやる」
「わかったー。ありがとう」
レイも冒険者ギルドの図書室で調べたって言ってたなぁ。事前情報は大事だし、後で行ってみよう。
「【サブリング】は入手機会が限られてるから、まだ無理だな」
「えっ、探すこともできないの?」
「季節ごとに現れる『シーズンモンスター種』のドロップアイテムを集めて交換できるアイテムだからなぁ」
なにそれ?
初耳の単語にぱちくりと目を瞬く。
〈〈プレイヤーがシーズンイベント情報を初めて入手しました。全ワールドでシーズンイベントが開催されるようになります。最初のシーズンイベントの開催は現実時間二日後です〉〉
「ふあっ!?」
「どうした?」
モンちゃんだけじゃなくレアナさんまで驚かせちゃったけど、これはしかたなくない?
ワールドアナウンスの引き金を引いたのって、絶対僕だよね。シーズンモンスター種って、あからさまにシーズンイベントに関係しそうだもん。
モンちゃんたちを誤魔化しつつ、ヘルプからシーズンイベントについて検索する。
シーズンイベントっていうのは、季節ごとに開催されるイベントらしい。
第二の街であったグルメ大会と違うのは、シーズンイベントでは必ず『シーズンモンスター』が現れるってこと。
シーズンモンスターを倒すと、特殊なドロップアイテムが手に入る。そのアイテムの一部は【交換所】で景品と交換できるんだって。
つまり、【サブリング】はシーズンイベントで交換できる景品の一つなんだろうね。
「……サブリングを入手できる機会は近そうだし、とりあえずモンスターのテイムからがんばってみようかな!」
後でルトにジト目で見られる気がするー、と思いながらニコリと笑って宣言する。テイマーになれるのが思ったより早そうで嬉しい!
「お、う……? よくわからんが、やる気があんのはいいことだ。がんばれ」
モンちゃんが不思議そうに首を傾げながらも応援してくれた。
「早速、モンスターについて調べに行くね」
「ああ。冒険者ギルドの場所はわかるか?」
「うん、大丈夫。色々教えてくれてありがと~」
「モモちゃん、これあげるわ」
お礼を言って立ち去ろうとしたところで、レアナさんに呼び止められた。
渡されたのは【仙桃飴】っていうお菓子。なんだかすっごく惹かれるぅ。食べたくてたまらない。
「――仙桃は天兎の好物でしょう?」
「そうなんだ?」
「自分のことだろ、知らねぇのか」
「これに出会ったことなかったからね」
「……ああ、お前は霊峰の出身じゃねぇからな」
仙桃飴は天兎の友好度上げアイテムらしい。惹かれるのも当然かな。
というか、天兎の種族自体が、僕と同じく桃好きって、すごい偶然じゃない? もしかして、僕が「桃好き」って言ったのが、希少種ガチャの結果に影響してる?
「霊峰出身だとこれが好きなの?」
我慢しきれなくて、パクッと仙桃飴を食べる。優しい桃の味がする~。ちょっとミルク感もあって美味しい!
マタタビをかいだ猫みたいに、ほにゃほにゃになっちゃいそう。
「霊峰にいる天兎の住処は、仙桃ミルクの滝の傍だからな。といっても、あいつらは自分で仙桃ミルクを手に入れることはできないらしいが」
「病の治療をお願いする人は、コップいっぱい分の仙桃ミルクを手に入れて捧げるルールなのよ」
「そうなんだぁ。行ってみたいな~」
天兎に会うだけじゃなくて、仙桃ミルクも手に入れたくなったぞ。でも、天兎の僕じゃ入手できないのかな? ルトたちに頼む?
真剣に悩んでいると、レアナさんがクスクスと笑った。
「仙桃飴はこの街でも売ってるから、好きになったなら買うといいわよ」
「買う! どこで売ってるの?」
食い気味に尋ねたらますます笑われた。でもお店の情報をもらえたから満足です。冒険者ギルドに行くついでに、たくさん買っちゃうぞ~。
モンちゃんとミッション欄の説明によると、クリアのためにするべきことは三つ。
①メイン職以外の職業士に弟子入りすること。
②メイン職以外の業績を達成すること。
③アイテム【サブリング】を入手すること。
「――モンちゃんは、僕を弟子にしてくれるの?」
「いいぞ。お前はすでに二体もモンスターをテイムしてる有望株だからな」
〈ミッション『オールラウンダーになるための試練』1/3をクリアしました。報酬としてアイテム【強化石】が贈られます〉
「強化石?」
「なんだ、いきなり」
「ううん、なんでもないよ! 弟子にしてくれてありがとう!」
不思議そうなモンちゃんを誤魔化しながら、アイテムの説明を確認してみる。
――強化石は武器や装備などの性能を向上させるためのアイテムなんだって。どのくらいの効果があるかは試してみなきゃわからないけど。
「ふぅん? まぁ、いい。それより、試練の詳細を説明するぞ。お前はテイマーの試練に挑むわけだから、達成するべき業績は『テイムモンスターを五体保有する』ことだ」
「つまり、あと三体?」
「ああ、そうだな」
なるほどー。それなら、楽しんで挑戦できそうだね! どんなモンスターをテイムしようかな~。
「この街の近くのモンスターじゃなくてもいいんだよね?」
「どこのでもいいぞ。モンスターの好物や特徴を知りたきゃ、冒険者ギルドの図書室にあるモンスター図鑑を利用するといい。気になるモンスターがいたら、俺も情報をやる」
「わかったー。ありがとう」
レイも冒険者ギルドの図書室で調べたって言ってたなぁ。事前情報は大事だし、後で行ってみよう。
「【サブリング】は入手機会が限られてるから、まだ無理だな」
「えっ、探すこともできないの?」
「季節ごとに現れる『シーズンモンスター種』のドロップアイテムを集めて交換できるアイテムだからなぁ」
なにそれ?
初耳の単語にぱちくりと目を瞬く。
〈〈プレイヤーがシーズンイベント情報を初めて入手しました。全ワールドでシーズンイベントが開催されるようになります。最初のシーズンイベントの開催は現実時間二日後です〉〉
「ふあっ!?」
「どうした?」
モンちゃんだけじゃなくレアナさんまで驚かせちゃったけど、これはしかたなくない?
ワールドアナウンスの引き金を引いたのって、絶対僕だよね。シーズンモンスター種って、あからさまにシーズンイベントに関係しそうだもん。
モンちゃんたちを誤魔化しつつ、ヘルプからシーズンイベントについて検索する。
シーズンイベントっていうのは、季節ごとに開催されるイベントらしい。
第二の街であったグルメ大会と違うのは、シーズンイベントでは必ず『シーズンモンスター』が現れるってこと。
シーズンモンスターを倒すと、特殊なドロップアイテムが手に入る。そのアイテムの一部は【交換所】で景品と交換できるんだって。
つまり、【サブリング】はシーズンイベントで交換できる景品の一つなんだろうね。
「……サブリングを入手できる機会は近そうだし、とりあえずモンスターのテイムからがんばってみようかな!」
後でルトにジト目で見られる気がするー、と思いながらニコリと笑って宣言する。テイマーになれるのが思ったより早そうで嬉しい!
「お、う……? よくわからんが、やる気があんのはいいことだ。がんばれ」
モンちゃんが不思議そうに首を傾げながらも応援してくれた。
「早速、モンスターについて調べに行くね」
「ああ。冒険者ギルドの場所はわかるか?」
「うん、大丈夫。色々教えてくれてありがと~」
「モモちゃん、これあげるわ」
お礼を言って立ち去ろうとしたところで、レアナさんに呼び止められた。
渡されたのは【仙桃飴】っていうお菓子。なんだかすっごく惹かれるぅ。食べたくてたまらない。
「――仙桃は天兎の好物でしょう?」
「そうなんだ?」
「自分のことだろ、知らねぇのか」
「これに出会ったことなかったからね」
「……ああ、お前は霊峰の出身じゃねぇからな」
仙桃飴は天兎の友好度上げアイテムらしい。惹かれるのも当然かな。
というか、天兎の種族自体が、僕と同じく桃好きって、すごい偶然じゃない? もしかして、僕が「桃好き」って言ったのが、希少種ガチャの結果に影響してる?
「霊峰出身だとこれが好きなの?」
我慢しきれなくて、パクッと仙桃飴を食べる。優しい桃の味がする~。ちょっとミルク感もあって美味しい!
マタタビをかいだ猫みたいに、ほにゃほにゃになっちゃいそう。
「霊峰にいる天兎の住処は、仙桃ミルクの滝の傍だからな。といっても、あいつらは自分で仙桃ミルクを手に入れることはできないらしいが」
「病の治療をお願いする人は、コップいっぱい分の仙桃ミルクを手に入れて捧げるルールなのよ」
「そうなんだぁ。行ってみたいな~」
天兎に会うだけじゃなくて、仙桃ミルクも手に入れたくなったぞ。でも、天兎の僕じゃ入手できないのかな? ルトたちに頼む?
真剣に悩んでいると、レアナさんがクスクスと笑った。
「仙桃飴はこの街でも売ってるから、好きになったなら買うといいわよ」
「買う! どこで売ってるの?」
食い気味に尋ねたらますます笑われた。でもお店の情報をもらえたから満足です。冒険者ギルドに行くついでに、たくさん買っちゃうぞ~。
1,154
お気に入りに追加
3,113
あなたにおすすめの小説
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
思わず呆れる婚約破棄
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある国のとある夜会、その場にて、その国の王子が婚約破棄を言い渡した。
だがしかし、その内容がずさんというか、あまりにもひどいというか……呆れるしかない。
余りにもひどい内容に、思わず誰もが呆れてしまうのであった。
……ネタバレのような気がする。しかし、良い紹介分が思いつかなかった。
よくあるざまぁ系婚約破棄物ですが、第3者視点よりお送りいたします。
どうぞ「ざまぁ」を続けてくださいな
こうやさい
ファンタジー
わたくしは婚約者や義妹に断罪され、学園から追放を命じられました。
これが「ざまぁ」されるというものなんですのね。
義妹に冤罪着せられて殿下に皆の前で婚約破棄のうえ学園からの追放される令嬢とかいったら頑張ってる感じなんだけどなぁ。
とりあえずお兄さま頑張れ。
PCがエラーがどうこうほざいているので消えたら察してください、どのみち不定期だけど。
やっぱスマホでも更新できるようにしとかないとなぁ、と毎度の事を思うだけ思う。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
死に戻り公爵令嬢が嫁ぎ先の辺境で思い残したこと
Yapa
ファンタジー
ルーネ・ゼファニヤは公爵家の三女だが体が弱く、貧乏くじを押し付けられるように元戦奴で英雄の新米辺境伯ムソン・ペリシテに嫁ぐことに。 寒い地域であることが弱い体にたたり早逝してしまうが、ルーネは初夜に死に戻る。 もしもやり直せるなら、ルーネはしたいことがあったのだった。
嘘つきと呼ばれた精霊使いの私
ゆるぽ
ファンタジー
私の村には精霊の愛し子がいた、私にも精霊使いとしての才能があったのに誰も信じてくれなかった。愛し子についている精霊王さえも。真実を述べたのに信じてもらえず嘘つきと呼ばれた少女が幸せになるまでの物語。
奪われ系令嬢になるのはごめんなので逃げて幸せになるぞ!
よもぎ
ファンタジー
とある伯爵家の令嬢アリサは転生者である。薄々察していたヤバい未来が現実になる前に逃げおおせ、好き勝手生きる決意をキメていた彼女は家を追放されても想定通りという顔で旅立つのだった。
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる