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第五章 ヴェステ王国編

28.求め動いた先

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モモハルムアは意識が戻った時、自分が何処に存在しているのか分からなかった。

「ニュールが襲われていて…金剛魔石の魔力を弾いて…ニュールは大丈夫だったかしら? それに…あたった私は死んでしまったのかしら」

「死んでないよ…」

そこには黄土の髪をした暮れ時の陽光閉じ込めた様な、整った作りの顔をした20代後半…と言った、事務仕事する様な格好をした男の人が立っていた。そして、その者はモモハルムアに微笑み向かう。

「ニュールも君のお陰で無事だったよ…ありがとう」

「良かった」

心から安心した。
少し落ち着いてくると、この場所と目の前にいる男の人の存在が気になってくる。
何処かで見た事のある面影…優しい橙色した瞳がとても似ていた。
そして笑みを浮かべる顔が一番ニュールに似ていた。

『ニュールが普通に年齢を重ねていたらこんな感じだったのでは…』

そう思うと、モモハルムアは何だか落ち着かない気分になった。

「ニュールの…親族の?」

「えぇ、初めまして…かな。ニュールの伯父のニュロです。時々此処で拝見させていただいてました」

「???」

「僕はニュールの…大賢者の中にいる助言者コンシリアトゥールと言う存在。大賢者と言うのは木が年輪重ねる様に、どんどん人の経験や知識が重なっていくんだ。大賢者へ至るための魔石も代を重ねて仕上がっていくのだけど…最終的に表出している意思が助言者って感じかな」

そう説明しながら、ニュールと同じ色合いの瞳で笑みを浮かべる。

「常にこう言う状態でいるわけではなく、漂う様に溶け込んでいるのだけどね」

そこでふと思う。何故モモハルムアが此処にいるのか…。
言葉にする前に答えが返ってきた。

「君は1つ時でも処置遅れたら命戻らなくなる身だったんだ。だから早急に身体を治療する為、大量の魔力を体内に導き入れる必要があったんだ。だから彼方との繋がりを壊さないようにするため、一旦ニュールの中へ意識と繋がりを移したんだよ。器と心を分けた感じになってるのさ」

それはモモハルムアが撃たれ倒れたその場で、即処置された。
動揺するニュールにニュロは1つずつ指示を出しながら、ゆっくりと丁寧に生命の根幹となる繋がりをニュールの中に導き入れさせる。
その後少し距離はあるが、塔から直接魔力を取り出し導き…器だけとなっているモモハルムアに注ぎ込む。
塔から天を走り王宮に到達した魔力がニュール達を輝かせる様子は、その場を見守る全ての人々に畏敬の念抱かせた。自然と敬虔な態度となり、自ら跪く者が広がる。
器はニュールの手で治療継続され、心はニュールの中で保護されると言う状態が出来上がったのだ。

そして傷付き意識失っている自分自身を見守る…と言う、貴重な体験をモモハルムアはすることになった。

「あらっ、私ってば眠っているときはこんな感じ何ですのね、それにしても…」

余裕な感じで眺めていたが、次の瞬間余裕が無くなった

「!!!!」

恥ずかしさに絶句した。
ニュールがモモハルムアの穿たれた左肩から胸にかけての傷口を、軽く口付けつつ大量の魔力を流し大魔力を調整しつつ修復してくれていた。
ニュールの意識下にいることで言葉にならない熱い優しい思いを感じ取り、すぐにでもその場に駆け付け思い告げたくなる。
同じ気持ちを返して、思い切りニュールに抱きつきたかった。
そして口にも深く甘い口付けにより魔力を長く長く注ぐ。
意識下に居るにも関わらずモモハルムアから熱く逆上せる様な思いが沸き上がり、言葉にならない溢れる気持ちが全てを越え寄り添いニュールを包み込む。

「お嬢さん…ここはニュールの中だから、そこまで露骨だとそのまま表に伝わってるかもよ…」

実際モモハルムアの思いは届いていたようで、ニュールは照れるように柔らかく微笑む。
そして今までは繋がりに負担かけぬよう緩やかに魔力注いでいたが、意識が健在であるのを確認した事で更に治療を進める決断をした様だ。
ディアスティスの前でミーティに施したのと同じ治療…。
傷を獣のように舐めながら魔力を注ぐ。

「ぅにゅっ!!」

感覚は伝わってこないハズであるのに、その施術にモモハルムアの口から叫び声があがり真っ赤になり固まっていた。
少し刺激が強い映像だったようだ。
治療の妨げにならないよう意識を逸らすため、モモハルムアに新たな情報を伝えておく。

「君が来るまでモーイも此処に居たんだ」

その言葉にモモハルムアの意識がニュロに向かう。

「居たと言っても、君みたいに彼方とのしっかりとした繋がりがあったわけでは無いからボーっと座っているだけだったけどね…」

「では、モーイは今何処に??」

「君が金剛魔石で穿たれた瞬間消えたよ」

「!!!」

「そんな…」

「君が死に至りそうな損傷を受けて衝撃を受けたんだろうね…」

「…」

実態無きモモハルムアの瞳から涙が出ていた。

『ニュロ、遊びすぎだ』

ちょっと怒るようなニュールの意識が感じられた。
干渉してきたニュールの意識に心が熱く震えるような気分になるモモハルムア…。

「ニュールごめんよ…ちょっと可愛くって、揶揄ってみたかっただけだよ」

『!!!』

ニュロが揶揄いたいのがモモハルムアなのかニュールなのか微妙な所だ。そして至って冷静にニュロは言葉を続ける。

「そろそろ大丈夫そうかい?」

『あぁ…』

「モモハルムアさん、準備は出来たようだからそろそろ戻れるよ。意識と体の繋がりを探してごらん」

モモハルムアにそう告げたあと、ニュールに発破をかける。

「ニュールもボーっとしてないで、目覚めの口付けぐらいしないと見捨てられちゃうよ!」

『知らん!!』

やっぱりニュロが揶揄いたいのはニュールの事らしかった。
ぶっきら棒に返事をしたが、伯父の助言を素直に聞き入れニュールは照れつつ思い込めた呼び戻すための魔力込めた口付けを捧げる。
導かれるようにモモハルムアの仮想の姿が薄れていく。

『モモハルムアさん、あの子を宜しくね…。見てくれはオジサンだし強がりを言うけれど、子供のまま大人にならざるを得ない状況の中…散々苦労はしてきたんだ。僕の大切な家族だから幸せになって欲しい…』

そのニュロの心からの思いに、モモハルムアは真剣に誓うのだった。

『えぇ、責任をもって幸せにしてみせますわ』

遠ざかるその場へ向けて、何処までも力強く思いを送るのだった。
モモハルムアが目を開けると其処には少し疲れたような、ニュールの顔があった。

「…ュール」

体が重く動かせなかったが、何とか声は少しだけ出た。

「動くな…休め」

ニュールは手短に伝える。
魔物と融合してからのニュールは前よりも孤高な雰囲気漂わせ、口数が少ない。厳格さが増した感じだし、冷徹な感じがあるのに底にある優しさは変わっていなかった。

「…ニュー…」

今度はしっかりと喋れそうだったのに塞がれてしまった。
しかも先ほどニュールの意識下で他人事の様に見ていた濃厚で深く熱い思いの籠るような口付けを実際に受けてしまった。
ニュロから治療の一環であると言う説明はされていたが、今までに経験したことの無いような濃密な口付けはモモハルムアの意識を飛ばしてしまいそうに蕩けさせた。
離れていく唇が惜しくて、動かせない体の代わりに自分の口から出た言葉がモモハルムアは信じられなかった。

「…もっと…欲し…」

無言で…今度は優しいほんの少し触れる程度の口付けを送ってくれた。

「もう休め…」

その穏やかで落ち着く声音を耳に、深い眠りに落ちるモモハルムアだった。


目覚めると、そこには心配そうに見守り涙するフィーデスが居た。
昨日モモハルムアは、フィーデスを部屋に留まらせるため仕事をお願いしてから部屋を離れた。
フィーデスは全くモモハルムアに取り合わない魔物なニュールに憤っていたので、距離取るように働きかけていたのだ。
それでも一目見たくて…一声聴きたくて…、モモハルムアは少しでも良いからニュールに近付きたかったのだ。

そして事件に遭遇する。
九死に一生を得るような体験となってしまったが、モモハルムアとしては心赴くままに行動した結果得られた達成感と満足感…更に思いを届けられた幸せな充足感を得ていた。

「お守り出来なくて、申し訳ありませんでした」

フィーデスの悔恨と自責の念籠る表情と言葉にモモハルムアは罪悪感を持つ。

「いいえ、此方こそ御免なさい。私の望んだことなのよ…どんな事があろうとニュールと共にありたかったの」

その主人の思いを聞き、フィーデスはモモハルムアの思いを侮っていた事に気付く。

「いえっ、やはり私が悪いようです」

そしてモモハルムアに微笑む。

「安易に遠ざける判断は軽率でした。それ故に思いを届けたかったのですよね…」

そう言って、横になっているモモハルムの頭を労わる様に優しく撫でる。
そこには、ずっと一緒に過ごしてきた姉ともいえるフィーデスがいた。

「退ける位なら排除すべきでした!」

「えっ??」

モモハルムアが目を見開き驚く表情をすると、フィーデスが声を出して笑う。

「ふふっ、冗談です。それが無理なのは十分承知しています。策略めぐらし、私を置いて行ったモモハルムア様への懲らしめです」

その時、扉を叩く音と共にニュールとミーティとモーイが入ってきた。

「モモっ!!!」

入ると同時に叫びながら走り寄るのはモーイだった。

「?!?!?!」

いきなりの予想外の事態に言葉が出なかった。
寝ているモモハルムアに覆いかぶさるように抱きつき、涙するモーイ。

「無事で良かった…」

以前と全く変わらぬモーイがそこに居た。

「ニュロが言っていた居なくなった…と言うのは戻れたと言う事だったのですね」

「あぁ、モモが金剛魔石の攻撃に倒れ血に染まる姿を見て…怖さと悲しさと驚きで目が覚めた…」

その瞬間の驚愕と恐怖思い出し、青ざめるモーイ。

「ごめんなさい…」

「いやっ、こっちこそゴメン!…役に立てなかったし、心配かけた」

「いいえっ、戻ってきてくれてとても嬉しいわ」

感動の再開を果たした暫しの後、横で傍観していたニュールが告げる。

「まだ治療が必要だ…皆、一度退室しろ」

そこで、不意に寝入るときの自分の状態思い出すモモハルムア。その思い出した状況に、隠れたいぐらいの羞恥心が沸き上がる。

『なんて、はしたない事を私は口走ったのでしょう!』

自分の口から出た言葉とは思えない懇願するような…要求の言葉を思い出し、恥じ入るモモハルムア。

「もっと欲しいだなんて…」

小さな小さな声だったが、口に出してしまった言葉にミーティが透かさず反応する。

「そうだよな! ニュールの口付けって癖になるって言うか、蕩けさせられるって言うか…止められないんだよな。自分から求め昂っちゃう感じだよなぁ…本当に何でアンナ理性奪い取り、本能に従いたくなるような口付けなんだろうな。力漲り先が欲しくて求めたくなって…何度ピオに殺されそうになった事か…」

ミーティのウッカリ発言で場が凍り付く。
真っ赤になり固まるモモハルムアに気付かないのはミーティぐらいだ。
モーイもずっと自分も同じ状態だったのを、途切れそうに繋がった意識の底で感じていた。その為モモハルムアを気遣う発言やミーティを制裁する行動は取れず、赤くなり目を逸らすしか出来なかった。
フィーデスは怒り心頭に発する…と言った感じでニュールを睨みつける。

ミーティのうっかり発言で場が総崩れとなるが、治療は必要なのでそのままモモハルムアとニュール残し全員退室した。
フィーデスだけは最後まで渋り、ニュールを目で殺せそうな程睨んでいた。

残されたモモハルムアは真っ赤になり、心臓が破裂しそうなほどドキドキしている。
頭まで上掛けの中に潜り込みたい気分だったが堪えた。

「じゃぁ、始めるが大丈夫か?」

「よろひくお願いしまふ…」

モモハルムアは冷静なふりをするが…思わず噛んでしまう。

「傷が完全に塞がり、魔力の流れが正常に戻るまでだ…1の週もかからないから安心しろ」

その言葉に思わずモモハルムアが残念そうな顔をしてしまうとニュールが笑む。
頑なだったニュールの内にあった柔らかで優しい笑みがそこに浮かぶ。

『この微笑は私が導き出した私だけの笑顔!!』

思わずそんな独占欲がモモハルムアに浮かび、心からの満足感と嬉しさが沸き上がる。
だが、その瞬間更なる衝撃が降り注いでいた。

治療が始まった。
気付かぬ内に一瞬で塞がれた唇。甘く蕩け絡みつくような濃厚な口付けはモモハルムアを酔わせる。注がれる魔力が輝き体内を巡り循環する。
意識が遠のきそうな中で離れようとする唇を逃すまいと、動くようになった片方の手でニュールの頭を捕まえてしまうモモハルムア。
自身の心の浅ましさ嘆くよりも、本能が離してはいけない…もっともっとと訴える。
逆上せ…涙目で訴える様に見上げるモモハルムアを押さえ、頭を離したニュールが言う。

「傷の治療もする」

丁寧にあて布を外し、肩の部分だけをさらす。そして優しく口付け魔力を注いでいく。
痛みは魔石薬と魔力の調整で緩和してあるので問題ないが、貫通した傷はまだ塞がりきっていない。プラーデラには有効な魔力活性集約点ホットスポットが無いので、気休めの魔石部屋に入るより、部屋でニュールの治療を受けるのが有効なのだ。

「もう一度…少し多めの魔力を流すぞ」

そして口付けではなく舐めて魔力を注ぐ。
ニュールの意識下で見て感じたのと実際に体感するのでは雲泥の差があった。
モモハルムアは溢れるほど注がれる魔力を感じ、恥ずかしさと体の中を新たに作り変えるような生命力溢れる芯から湧き上がる様な心地良さで知らぬうちに気を失うように眠りについていた。

治療を終えたニュールはモモハルムアの頭に優しくポスリと手を置き、小さく呟く。

「救ってくれて、ありがとうな…」

そして退室していった。
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