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第一章 エリミア辺境王国編
24.巻き込まれ彷徨う
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得意げに《二》は、捉えてきた獲物をニュールに見せつけた。しかし、反応が芳しくないのを見て気が削がれる。
「あれっ、このお姉さん何か気に入りませんでした?」
《二》は睨んでいたリビエラの足を踏みつけ、後ろ手に縛られた両腕と髪を一緒に上に引っ張り顔を見せつける。
粗雑に扱われるリビエラの姿を目にしてニュールの身体に震えが走る。
「お気に召さないようなら私の個人的な玩具にさせていただきます。少しずつ裂いて私好みに仕上げたら素敵になりますよ~ククッククッククッ」
《二》はその仕上がり具合を想像し悦に入り身もだえする。
「女性は美しく飾らないと…」
更に《二》は持っていたナイフでリビエラの頬に赤い筋を描くと自身の顔を寄せた。
「!!!!!」
そして切り離されていた心がニュールの中に舞い戻り、明瞭な怒りが溢れ出す。
ニュールは《二》がやろうとしていた行動を制止するため瞬時に魔力を飛ばした。
制止するためのその魔力は、予測してなければ殺られるであろう殺人的魔力だった。
しかし、行いとは裏腹な優美で秀逸な結界を《二》は展開し、それによりニュールの放った魔力は霧散した。そして《二》は、リビエラを掴んだまま顔をあげニュールに微笑む。
「確認のため突っつかせて頂きましたが、やはりお知り合いだったのですね」
「……」
「偶々見つけた貴重なお知り合いなら十分な餌になりそうですね~」
《二》は狡猾そうな笑みを浮かべた。獲物を締め上げる砂漠王蛇のようにゆっくりと退路を断ち足元から忍び寄る。
「お前自身を私に捧げなさい。お前が研究所のペットだったのは知ってます。データもあります。だから後は実物があれば私が試せるんです…」
寒気をもたらすような酷薄な笑みを浮かべた。そしてニュールの方へ手を伸ばし、巧みな魔力操作で拘束しようとする。
その瞬間《二》の背後に気配を隠蔽し立っていた《一》が、一瞬の躊躇なく《二》の喉首を切り裂いた。
彩りよく飾られたのは《二》自身となった。
「?」
「分けがわからない…って感じか?」
ニュールは《一》の行動の理由が全く分からなかった。
「以前から奴は他の国とか、青とか色んな所と繋がってヤラカシテたんだよ。だからなっ…お前を利用させてもらった」
だからなっ…で色々省略されて納得いかない…が《一》の説明不足はいつもの事なので諦めた。
その間に少し自由になったリビエラが、倒れた《二》の体の下から這い出し此方を睨み付ける。
リビエラがあの時から無事生き残ってくれていた姿を見て涙が出るぐらいホッとした。しかし今の自分の状況と変わり果ててしまった自分の見た目を思い出し、ニュールは虚ろな気分になった。
過ぎ去った実際の年月も、体が費やしてしまった年月も、自分が歩んでしまった道も、どれも二度と取り戻せない事を実感し、影である《三》としての表情に戻った。
リビエラは傷付いた足で立ち上がると、後ろ手に縛られたままの手に近場に合った棒を持ち牽制しながら逃げようとする。
その姿に、今の現実を更に突き付けられニュールの心に大きな杭が打ち込まれる。
こんな状況は、もう見ていたくなかった…悲しみがニュールの顔から溢れてしまった。
「ニュー…モ……?」
その一瞬の表情に浮かんだ、かつての面影。リビエラは見逃さなかったし見間違えなかった。
リビエラはその不自由な状態のまま一直線にニュールに突っ込んできた…。
避けるにも逃げるにも距離がなかったニュールは、突っ込んできたリビエラを両手で受け止めるしかなかった。
抱き締めたリビエラは、以前と同じように華やかで艶やかだった。
傷つき煤けた顔に涙を浮かべながら、ニュールを見つけて喜びに満ちあふれた表情で見つめる。そして、オチャメな表情でリビエラは言う。
「ちょっと見ないうちにアタシより老けちゃって、気を使ってくれたのかい? 気を使えるって言うのはイイ男になった証拠だよ!」
こんな状況なのにクスクス笑ってくれる。
「旧交深めてる所悪いが、流石に許されないかな~」
咄嗟にニュールはリビエラを背に庇い《一》に対峙した。
だが《一》に敵意や殺気はなかった。
…が警戒は解けない。熟練の者はそんなモノ出さずに殺りにくるのだ。
「いやっ、本当に殺る気は無いよ」
両手を上げて《一》は言い、そのまま続けた。
「青がお前を捕らえようとしている。あの研究所にお前を渡してしてしまうのは不味い…だからなっ、逃げてイイよ」
相変わらず《一》は、端折り過ぎだった。
話の内容としては、現在、青の将軍が自分の勢力拡大させるべく暗躍中であり、他勢力の者を懐柔し自身の力としている。一応、安定思考の他の三将が杞憂し潰して回ってる。
…と言うのがあらましらしいが、逃げてイイよ…に繋がらない。
「お前を死んだことにするのは難しい。砂漠に逃げろ…ただし全て自力だ。一切助けられないし追手もかける」
「???」
ここから砂漠に出て辿り着けそうな一番近い国はエリミア。
ただし砂蜥蜴の隊商で4の月はかかるし、あの国の隊商はこの街とのやり取りは無い。
そもそも確か王族の紹介とか無いと入れない国の気が…。そこを目指すのは、はっきり言って自殺行為に近い気がする。
「検討を祈る」
事も無げに《一》は言った。
「……???」
『…決定事項かよ!!』
久々にニュールは人間らしい気分で、その言葉の足りないオヤジに心の中で突っ込みを入れた。
「それと、俺もお前に殺された事になるから宜しく」
更に罪の上塗りまでされてしまうようだった。
「あははっ! ニュールってば、さっきは生きる屍みたいな顔してたけど、何とか自分らしくやってるんじゃない?!」
静穏の魔力含む結界を展開してあったので話は聞こえていなかったはずだが、横でのやり取りを見てリビエラはそこに以前のニュールがちゃんと存在していることに安堵したようだった。
そしてニュールもリビエラに笑い飛ばされることで無くしていた何かがまだチャント体の中に残っていたことに気付き嬉しくなった。
自分の通った道が消えるわけでも、もたらしたモノが生み出す結果から逃れられるわけでないことも分かっている。
でも、それで道が潰えた訳でないことも分かった。
『今なら行ける』
ニュールは思った。
賢者の塔に繋がる大廊下で過去同僚であった《四》となった者が、ひっきりなしにニュールへ攻勢をかけてくる。
常に100を越えるであろう多方向からの魔力攻撃を展開している。
魔力を引き出せる最小の大きさにした魔石を空中に拡散させ、体内魔石の魔力で巧みに魔石の軌道を操り導き出された攻撃がニュールに絶え間なく降り注ぐ。
それに先程の大規模な衝撃…境界壁を破壊した衝撃と説明されたが、その時から何かがおかしい。
外に異様なほど膨大な魔力が渦巻いているようなそんな感覚があり、常に引っ張られそうな飲み込まれそうな感覚が消えないし時間と共に増している気がする。
これは結界内で回避してる二人や、目の前で攻撃を繰り出してくるこいつさえも表情からすると同じ様な状況だと思われた。
『フレイが説明していた国全体の魔力循環の停滞や破綻が既に起きてしまっているのかもしれない…』
だが、そんな事にお構いなく攻撃は継続するため余計な事を考えてる暇がない。
力は拮抗している…だがニュールにとっては少し厳しい状況だった。
現場から離れてかなり時間の経ったニュールと日々研鑽していた《四》との差は大きく、先程の肩に穿たれた傷もジワジワと響いて来ていた。体力も見た目年齢通りなニュールには、かなり分が悪かった。
影に支給されている魔石は最高級のものであり、攻撃・防御ともに展開できる豊富な品揃えであった。
ニュールのように適当魔石でバカ出力を出すこと事態がおかしいのだ。
高出力の魔力を体内魔石より導き出せるのは、ニュールの回路が並みの賢者より強固な繋がりを作っているためとヴェステの研究機関で判断されていた。
しかし、この1年の間にそれ以上の仮説の載っている未発表の論文が発掘されていた…。
「相変わらずメチャクチャなのに威力は強くって、スッゴく頭にきますねっ」
そのメチャクチャな威力と同等の攻撃魔力を導き出しながら物理攻撃も仕掛けてくる。切りつけてくる《四》の刃は、さすが現役の五位に入るだけの実力であった。
「嫌、オレもう現役引退した身だからお前の相手辛いわ」
《四》が突きつける刃の煌めきは鋭く、ニュールはギリギリで受け流すしか出来ていない。
だが体内魔石から導き出すニュールの攻撃も鋭く確実に息の根を断つ威力で死角からしっかり狙っていく。
「いえいえ、引退だなんて謙遜しないでくださいよ! 十分現役同様エゲツナイっすから!!」
ニュールはしっかり実力を認められてしまい、決して《四》が攻撃の手を緩めてくれるような事は無かった。
双方、行き詰まりを感じていたが《四》が最期の手段として持っていた魔石をゆるりと取り出した。
「金剛魔石……」
ニュールはそれ以上の言葉が出なくなった。
未熟な者達が扱う分には威力の強さだけ警戒すれば良かったが、熟練者が扱う金剛魔石は別物だ。
「あの、使えない坊っちゃん達に持たせておいてコッチが持ってない訳ないじゃないっすか」
《四》は不敵な笑みを浮かべてニュールに伝えた。
「定番だけど、これで最後ッス」
「あれっ、このお姉さん何か気に入りませんでした?」
《二》は睨んでいたリビエラの足を踏みつけ、後ろ手に縛られた両腕と髪を一緒に上に引っ張り顔を見せつける。
粗雑に扱われるリビエラの姿を目にしてニュールの身体に震えが走る。
「お気に召さないようなら私の個人的な玩具にさせていただきます。少しずつ裂いて私好みに仕上げたら素敵になりますよ~ククッククッククッ」
《二》はその仕上がり具合を想像し悦に入り身もだえする。
「女性は美しく飾らないと…」
更に《二》は持っていたナイフでリビエラの頬に赤い筋を描くと自身の顔を寄せた。
「!!!!!」
そして切り離されていた心がニュールの中に舞い戻り、明瞭な怒りが溢れ出す。
ニュールは《二》がやろうとしていた行動を制止するため瞬時に魔力を飛ばした。
制止するためのその魔力は、予測してなければ殺られるであろう殺人的魔力だった。
しかし、行いとは裏腹な優美で秀逸な結界を《二》は展開し、それによりニュールの放った魔力は霧散した。そして《二》は、リビエラを掴んだまま顔をあげニュールに微笑む。
「確認のため突っつかせて頂きましたが、やはりお知り合いだったのですね」
「……」
「偶々見つけた貴重なお知り合いなら十分な餌になりそうですね~」
《二》は狡猾そうな笑みを浮かべた。獲物を締め上げる砂漠王蛇のようにゆっくりと退路を断ち足元から忍び寄る。
「お前自身を私に捧げなさい。お前が研究所のペットだったのは知ってます。データもあります。だから後は実物があれば私が試せるんです…」
寒気をもたらすような酷薄な笑みを浮かべた。そしてニュールの方へ手を伸ばし、巧みな魔力操作で拘束しようとする。
その瞬間《二》の背後に気配を隠蔽し立っていた《一》が、一瞬の躊躇なく《二》の喉首を切り裂いた。
彩りよく飾られたのは《二》自身となった。
「?」
「分けがわからない…って感じか?」
ニュールは《一》の行動の理由が全く分からなかった。
「以前から奴は他の国とか、青とか色んな所と繋がってヤラカシテたんだよ。だからなっ…お前を利用させてもらった」
だからなっ…で色々省略されて納得いかない…が《一》の説明不足はいつもの事なので諦めた。
その間に少し自由になったリビエラが、倒れた《二》の体の下から這い出し此方を睨み付ける。
リビエラがあの時から無事生き残ってくれていた姿を見て涙が出るぐらいホッとした。しかし今の自分の状況と変わり果ててしまった自分の見た目を思い出し、ニュールは虚ろな気分になった。
過ぎ去った実際の年月も、体が費やしてしまった年月も、自分が歩んでしまった道も、どれも二度と取り戻せない事を実感し、影である《三》としての表情に戻った。
リビエラは傷付いた足で立ち上がると、後ろ手に縛られたままの手に近場に合った棒を持ち牽制しながら逃げようとする。
その姿に、今の現実を更に突き付けられニュールの心に大きな杭が打ち込まれる。
こんな状況は、もう見ていたくなかった…悲しみがニュールの顔から溢れてしまった。
「ニュー…モ……?」
その一瞬の表情に浮かんだ、かつての面影。リビエラは見逃さなかったし見間違えなかった。
リビエラはその不自由な状態のまま一直線にニュールに突っ込んできた…。
避けるにも逃げるにも距離がなかったニュールは、突っ込んできたリビエラを両手で受け止めるしかなかった。
抱き締めたリビエラは、以前と同じように華やかで艶やかだった。
傷つき煤けた顔に涙を浮かべながら、ニュールを見つけて喜びに満ちあふれた表情で見つめる。そして、オチャメな表情でリビエラは言う。
「ちょっと見ないうちにアタシより老けちゃって、気を使ってくれたのかい? 気を使えるって言うのはイイ男になった証拠だよ!」
こんな状況なのにクスクス笑ってくれる。
「旧交深めてる所悪いが、流石に許されないかな~」
咄嗟にニュールはリビエラを背に庇い《一》に対峙した。
だが《一》に敵意や殺気はなかった。
…が警戒は解けない。熟練の者はそんなモノ出さずに殺りにくるのだ。
「いやっ、本当に殺る気は無いよ」
両手を上げて《一》は言い、そのまま続けた。
「青がお前を捕らえようとしている。あの研究所にお前を渡してしてしまうのは不味い…だからなっ、逃げてイイよ」
相変わらず《一》は、端折り過ぎだった。
話の内容としては、現在、青の将軍が自分の勢力拡大させるべく暗躍中であり、他勢力の者を懐柔し自身の力としている。一応、安定思考の他の三将が杞憂し潰して回ってる。
…と言うのがあらましらしいが、逃げてイイよ…に繋がらない。
「お前を死んだことにするのは難しい。砂漠に逃げろ…ただし全て自力だ。一切助けられないし追手もかける」
「???」
ここから砂漠に出て辿り着けそうな一番近い国はエリミア。
ただし砂蜥蜴の隊商で4の月はかかるし、あの国の隊商はこの街とのやり取りは無い。
そもそも確か王族の紹介とか無いと入れない国の気が…。そこを目指すのは、はっきり言って自殺行為に近い気がする。
「検討を祈る」
事も無げに《一》は言った。
「……???」
『…決定事項かよ!!』
久々にニュールは人間らしい気分で、その言葉の足りないオヤジに心の中で突っ込みを入れた。
「それと、俺もお前に殺された事になるから宜しく」
更に罪の上塗りまでされてしまうようだった。
「あははっ! ニュールってば、さっきは生きる屍みたいな顔してたけど、何とか自分らしくやってるんじゃない?!」
静穏の魔力含む結界を展開してあったので話は聞こえていなかったはずだが、横でのやり取りを見てリビエラはそこに以前のニュールがちゃんと存在していることに安堵したようだった。
そしてニュールもリビエラに笑い飛ばされることで無くしていた何かがまだチャント体の中に残っていたことに気付き嬉しくなった。
自分の通った道が消えるわけでも、もたらしたモノが生み出す結果から逃れられるわけでないことも分かっている。
でも、それで道が潰えた訳でないことも分かった。
『今なら行ける』
ニュールは思った。
賢者の塔に繋がる大廊下で過去同僚であった《四》となった者が、ひっきりなしにニュールへ攻勢をかけてくる。
常に100を越えるであろう多方向からの魔力攻撃を展開している。
魔力を引き出せる最小の大きさにした魔石を空中に拡散させ、体内魔石の魔力で巧みに魔石の軌道を操り導き出された攻撃がニュールに絶え間なく降り注ぐ。
それに先程の大規模な衝撃…境界壁を破壊した衝撃と説明されたが、その時から何かがおかしい。
外に異様なほど膨大な魔力が渦巻いているようなそんな感覚があり、常に引っ張られそうな飲み込まれそうな感覚が消えないし時間と共に増している気がする。
これは結界内で回避してる二人や、目の前で攻撃を繰り出してくるこいつさえも表情からすると同じ様な状況だと思われた。
『フレイが説明していた国全体の魔力循環の停滞や破綻が既に起きてしまっているのかもしれない…』
だが、そんな事にお構いなく攻撃は継続するため余計な事を考えてる暇がない。
力は拮抗している…だがニュールにとっては少し厳しい状況だった。
現場から離れてかなり時間の経ったニュールと日々研鑽していた《四》との差は大きく、先程の肩に穿たれた傷もジワジワと響いて来ていた。体力も見た目年齢通りなニュールには、かなり分が悪かった。
影に支給されている魔石は最高級のものであり、攻撃・防御ともに展開できる豊富な品揃えであった。
ニュールのように適当魔石でバカ出力を出すこと事態がおかしいのだ。
高出力の魔力を体内魔石より導き出せるのは、ニュールの回路が並みの賢者より強固な繋がりを作っているためとヴェステの研究機関で判断されていた。
しかし、この1年の間にそれ以上の仮説の載っている未発表の論文が発掘されていた…。
「相変わらずメチャクチャなのに威力は強くって、スッゴく頭にきますねっ」
そのメチャクチャな威力と同等の攻撃魔力を導き出しながら物理攻撃も仕掛けてくる。切りつけてくる《四》の刃は、さすが現役の五位に入るだけの実力であった。
「嫌、オレもう現役引退した身だからお前の相手辛いわ」
《四》が突きつける刃の煌めきは鋭く、ニュールはギリギリで受け流すしか出来ていない。
だが体内魔石から導き出すニュールの攻撃も鋭く確実に息の根を断つ威力で死角からしっかり狙っていく。
「いえいえ、引退だなんて謙遜しないでくださいよ! 十分現役同様エゲツナイっすから!!」
ニュールはしっかり実力を認められてしまい、決して《四》が攻撃の手を緩めてくれるような事は無かった。
双方、行き詰まりを感じていたが《四》が最期の手段として持っていた魔石をゆるりと取り出した。
「金剛魔石……」
ニュールはそれ以上の言葉が出なくなった。
未熟な者達が扱う分には威力の強さだけ警戒すれば良かったが、熟練者が扱う金剛魔石は別物だ。
「あの、使えない坊っちゃん達に持たせておいてコッチが持ってない訳ないじゃないっすか」
《四》は不敵な笑みを浮かべてニュールに伝えた。
「定番だけど、これで最後ッス」
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いったん終了します
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気が向いたら書きますね
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