12 / 63
本編
プロローグ
しおりを挟む
――――日本の某所
燃え盛る炎が、何軒かの家を包んでいる。火災だ。現在ここは危険区域となり、規制線が張られ、一般人は一人もいない。その燃え盛る建物のそばで、作業にあたっている人々がいた。
「おーい!“アクア”!こっちの火ィ、消してくれ!」
「了解です!」
フードを深くかぶっている彼女は同僚の声に呼ばれ、駆け寄って燃え盛る炎を見据えて右腕を上げる。すると、炎の上空に巨大な水玉が作られた。上げた腕を下ろせば、一斉に水が炎にかかるよう落ちる。何度かそれを繰り返せば、勢いのあった炎は瞬く間に鎮火した。
「おっし、出火元はここだな」
「風向きから見て、そうでしょうね」
「記憶、見てみますね」
鎮火された一軒の家が出火元とみて、別の同僚が来てその家に手のひらを向け、沈黙する。彼は今、この家で何が起こったのか、火災前の記憶を読み取っていた。
「……この家、出払っていて無人だったようです。三人。庭の窓を開けて侵入。金目の物目当て。それも、連続放火犯の犯人たちです」
「やっぱりか」
「火をつけてとんずらしたんですね」
連続放火犯。最近になって出てきた、新手の犯罪者だ。これで四件目になるのだが、逮捕には至っていない。何せ、相手には自分と他の人間の存在感を消せる能力使いが一人だけいるのだ。三件目の放火で追い詰めたのだが、あと一歩のところで見失ってしまい、振出しに戻ってしまったのである。
彼らの使っている魔法のような能力を“異能”と呼んだ。
人は、何らかの異能を宿して生まれてくる。古くからの伝承では、神が人間に力を授けるとされており、生きている全ての人間が異能者だった。水や火、風、植物などを操れたり、空を飛べたり、動物になれたりと、さまざまな異能が確認されている。
アクアと呼んだ男は、鷲になれる異能者。記憶を見た彼は、過去の記憶しか見れない過去視。そして彼女は、水。だけではなく、大声では……いや、小声でもあまり言いたくないが、宝石の異能も持ち合わせている。
通常は一人一つであるが、二つ持ちも、珍しいがいるのだ。伝承では、神の間で力を授ける人間が被ったからでは、といわれている。
異能者は、その異能にあった能力を使用できる。例えば、鷲になれる異能者の能力は、翼で風を起こしたり、羽根を飛ばせたりなど。過去視は、見たい対象に手を向ける必要があるが、無機物、有機物、何でも見ようと思えば見られるものだ。
そして、彼らの職業だが、“警察庁特殊犯罪捜査特務異能課”。略して特能課。
名前の通り、異能を使った大犯罪を捜査し取り締まる部署である。部署はほかにもいくつかあるが、ここは割愛しよう。
この特能課は、主にテロ組織や、大きい犯罪グループなどを相手にする、荒事専門の特殊武闘派部署だ。特能課の全員がそうではないが、世間には特能課は日本屈指の強者揃いだとも言われていたりする。事件がひとたび起これば、常に死と隣り合わせで怪我が絶えないので、万年人手不足な部署だ。そんな部署だが、たまに他の部署で解決出来ない事件も任務で回ってくる。
この事件は、連続放火と窃盗を繰り返している犯罪者。最初は他の部署があたっていたのだが、ことが大きくなってきたために特能課に回ってきたのである。
ちなみに、アクアという名だが、いわゆるコードネームのようなもので、正式名称は“アクアマリン”だ。犯人などから恨まれることも多いし、テロ組織なども相手をしているため、本名は伏せている。できるだけ顔を隠しているのもそのためだ。
「バードウォッチング先輩」
「だぁれが、バードウォッチング先輩だァ!?“アリオール”って呼べっつってんだろーが!」
「え~、だって鳥、よく見てるじゃないですか~。……あ、まさか、バードウォッチングじゃなく、食用にする鳥を探して」
「おーい、“パッサートォ”?マジでいい加減にしろてめぇ……!表出ろ!」
「先輩、ここ表です」
アリオールとパッサートの口喧嘩は、いつもパッサートに軍配が上がる。彼に口げんかで勝てたことなど、アリオールには一度もないのだ。ギャーギャーと言い合いの末、今回もアリオールは悔しそうに地団駄を踏んでいる。それを見て、パッサートは毎回、楽しそうに笑っていた。それがいつもの流れで、暴力沙汰にはならないために、誰も止めはしないし咎めもしない。
この二人が一緒になると、即席コントが出来上がる。笑ってしまうと、アリオールの怒りの矛先がこっちに向くので、巻き込まれないように堪えるのだが。しかし、これで特能課の面々は笑いを堪える、という技術を身に着けた。とてもどうでもいい技術だが、これが意外にも役に立つ。例えば、どこかのお偉いさまが初歩的なミスをして笑えるところを、顔を背けずに堪えることができる。笑ってしまえば、お偉いさまのご機嫌を損ねてしまうこともあるので、見て見ぬふりは必須なのだ。
――――と、話がずれたので戻すことにする。やれやれ、と肩をすくめながら彼女が割って入った。
(やめておけばいいのに。学習しないなあ、この人)
「パッサート君、どうかしたの?」
「むー、“アクア”先輩、呼び捨てー!」
「はいはい、で?」
パッサートは、この中で最年少である上に、この課に来てまだ一年もたっていない新人である。このやりとりもいつものことなので、彼女はスルーした。
「あの、放火犯って今までチャッカマンを、って僕、言いましたよね?違うっぽいですよ」
今までの過去視では、放火犯たちはパッサートが言ったように、チャッカマンだった。それが、今回は違う。ということは、だ。
「火関係の使い手がいたってこと?」
「はい。あ、チャッカマンは持ってたんですけど、明らかに火の威力が違ったんですよ。チャッカマンの引き金、引いてませんでしたし、一瞬で……えー、あれは恐らく、ゴルフボールくらいの大きさの火の玉が出てました。なんだろ、犯人も驚いた感じだったんで、コントロールを間違えたのかもしれません」
チャッカマンでゴルフボールくらいの大きさの火を一瞬で、は無理だ。相手のうち一人は、やっと能力が火関係の能力だと見当がつく。ここで火の、と限定してはいけない。火、と一言で言っても、そこから派生する異能はいくらでもある。着火の仕方さえも。
「……馬鹿だな」
「バードウォッチング先輩に言われたらおしまいですねえ」
「クッソお前覚えてろよ!」
捨て台詞がいちいち三流じみているのだが。どこの破落戸だ。
「……もう一度、過去の犯罪経歴を調べなおしますかね……」
「くっそ~……、面倒くせェが、やるしかねェか……」
「今は大きい事件がこれだけですし、他の先輩方の手も借りちゃいましょうよ~」
「そうだね」
彼らはもう少しこの現場を調べてから、他の警察に任せて警察庁本部へと戻った。
夜の帳がおり、もうすぐ深夜となる頃。彼女は一人、静かな住宅街を歩いて帰路についていた。
漆黒の腰より長い髪を頭上でポニーテールにし、青いリボンで結っていて、その紐が歩くたびに髪と一緒にゆらゆら揺れる。瞳の色は黒だが、瞳孔を縁取る虹彩はよく見れば少しだけ煌めきがある虹色だ。暗闇に負けず浮かび上がる透き通るような白い肌に、グロスを塗らずともピンク色をした唇はプルリとしている。十人が十人とも振り向く美しさを兼ね備えた彼女は現在、恋人はおらず。イコール年齢だ。彼女の名は、神楽瑞姫。歳は二一になる。
そして、アクアと呼ばれていたのは彼女であった。
(はあ、疲れたなぁ……)
結局、本部に戻って手の空いている者たちも一緒に調べたが、火関係の犯罪者はいたものの半分以上は服役中の身だった。該当者は何人かいたものの、残りはテロ組織やマフィアなどで顔も手口もよく知っている犯罪者たちである。交戦するときは、かなりの頻度で顔を見る相手だ。いまだに逃げ切られ、逮捕には至っていないのが悔しいところである。向こうはこちらと交戦して逃げ切るところまで楽しんでおり、結構派手な戦闘になる。いかにこちらに捕まらないか、逃げ切るか、というのを楽しむ者もいるので、かなり厄介な相手だ。そんな相手だからこそ、こんな、こそこそとしたことはしない、と満場一致で違うと判断された。敵をこんな形で信用するのもどうかと思うのだが。そして、振出しに戻って全員ぐったりしたのは言うまでもない。
そんなこんなで、とりあえず、解散、となったのがつい先ほどで、帰る時間が遅くなってしまったのである。帰路も半分が過ぎ、自宅一歩手前の十字路を曲がった。その時、
――――カッ!
前兆があったわけでもなく、本当に唐突だった。足元からの突然の光。反射的に下を見たが最後。一瞬だけ見えたのは魔法陣のようなものだったが、光は増し、彼女を包み込んだ――――
それは、一瞬の出来事で――――
燃え盛る炎が、何軒かの家を包んでいる。火災だ。現在ここは危険区域となり、規制線が張られ、一般人は一人もいない。その燃え盛る建物のそばで、作業にあたっている人々がいた。
「おーい!“アクア”!こっちの火ィ、消してくれ!」
「了解です!」
フードを深くかぶっている彼女は同僚の声に呼ばれ、駆け寄って燃え盛る炎を見据えて右腕を上げる。すると、炎の上空に巨大な水玉が作られた。上げた腕を下ろせば、一斉に水が炎にかかるよう落ちる。何度かそれを繰り返せば、勢いのあった炎は瞬く間に鎮火した。
「おっし、出火元はここだな」
「風向きから見て、そうでしょうね」
「記憶、見てみますね」
鎮火された一軒の家が出火元とみて、別の同僚が来てその家に手のひらを向け、沈黙する。彼は今、この家で何が起こったのか、火災前の記憶を読み取っていた。
「……この家、出払っていて無人だったようです。三人。庭の窓を開けて侵入。金目の物目当て。それも、連続放火犯の犯人たちです」
「やっぱりか」
「火をつけてとんずらしたんですね」
連続放火犯。最近になって出てきた、新手の犯罪者だ。これで四件目になるのだが、逮捕には至っていない。何せ、相手には自分と他の人間の存在感を消せる能力使いが一人だけいるのだ。三件目の放火で追い詰めたのだが、あと一歩のところで見失ってしまい、振出しに戻ってしまったのである。
彼らの使っている魔法のような能力を“異能”と呼んだ。
人は、何らかの異能を宿して生まれてくる。古くからの伝承では、神が人間に力を授けるとされており、生きている全ての人間が異能者だった。水や火、風、植物などを操れたり、空を飛べたり、動物になれたりと、さまざまな異能が確認されている。
アクアと呼んだ男は、鷲になれる異能者。記憶を見た彼は、過去の記憶しか見れない過去視。そして彼女は、水。だけではなく、大声では……いや、小声でもあまり言いたくないが、宝石の異能も持ち合わせている。
通常は一人一つであるが、二つ持ちも、珍しいがいるのだ。伝承では、神の間で力を授ける人間が被ったからでは、といわれている。
異能者は、その異能にあった能力を使用できる。例えば、鷲になれる異能者の能力は、翼で風を起こしたり、羽根を飛ばせたりなど。過去視は、見たい対象に手を向ける必要があるが、無機物、有機物、何でも見ようと思えば見られるものだ。
そして、彼らの職業だが、“警察庁特殊犯罪捜査特務異能課”。略して特能課。
名前の通り、異能を使った大犯罪を捜査し取り締まる部署である。部署はほかにもいくつかあるが、ここは割愛しよう。
この特能課は、主にテロ組織や、大きい犯罪グループなどを相手にする、荒事専門の特殊武闘派部署だ。特能課の全員がそうではないが、世間には特能課は日本屈指の強者揃いだとも言われていたりする。事件がひとたび起これば、常に死と隣り合わせで怪我が絶えないので、万年人手不足な部署だ。そんな部署だが、たまに他の部署で解決出来ない事件も任務で回ってくる。
この事件は、連続放火と窃盗を繰り返している犯罪者。最初は他の部署があたっていたのだが、ことが大きくなってきたために特能課に回ってきたのである。
ちなみに、アクアという名だが、いわゆるコードネームのようなもので、正式名称は“アクアマリン”だ。犯人などから恨まれることも多いし、テロ組織なども相手をしているため、本名は伏せている。できるだけ顔を隠しているのもそのためだ。
「バードウォッチング先輩」
「だぁれが、バードウォッチング先輩だァ!?“アリオール”って呼べっつってんだろーが!」
「え~、だって鳥、よく見てるじゃないですか~。……あ、まさか、バードウォッチングじゃなく、食用にする鳥を探して」
「おーい、“パッサートォ”?マジでいい加減にしろてめぇ……!表出ろ!」
「先輩、ここ表です」
アリオールとパッサートの口喧嘩は、いつもパッサートに軍配が上がる。彼に口げんかで勝てたことなど、アリオールには一度もないのだ。ギャーギャーと言い合いの末、今回もアリオールは悔しそうに地団駄を踏んでいる。それを見て、パッサートは毎回、楽しそうに笑っていた。それがいつもの流れで、暴力沙汰にはならないために、誰も止めはしないし咎めもしない。
この二人が一緒になると、即席コントが出来上がる。笑ってしまうと、アリオールの怒りの矛先がこっちに向くので、巻き込まれないように堪えるのだが。しかし、これで特能課の面々は笑いを堪える、という技術を身に着けた。とてもどうでもいい技術だが、これが意外にも役に立つ。例えば、どこかのお偉いさまが初歩的なミスをして笑えるところを、顔を背けずに堪えることができる。笑ってしまえば、お偉いさまのご機嫌を損ねてしまうこともあるので、見て見ぬふりは必須なのだ。
――――と、話がずれたので戻すことにする。やれやれ、と肩をすくめながら彼女が割って入った。
(やめておけばいいのに。学習しないなあ、この人)
「パッサート君、どうかしたの?」
「むー、“アクア”先輩、呼び捨てー!」
「はいはい、で?」
パッサートは、この中で最年少である上に、この課に来てまだ一年もたっていない新人である。このやりとりもいつものことなので、彼女はスルーした。
「あの、放火犯って今までチャッカマンを、って僕、言いましたよね?違うっぽいですよ」
今までの過去視では、放火犯たちはパッサートが言ったように、チャッカマンだった。それが、今回は違う。ということは、だ。
「火関係の使い手がいたってこと?」
「はい。あ、チャッカマンは持ってたんですけど、明らかに火の威力が違ったんですよ。チャッカマンの引き金、引いてませんでしたし、一瞬で……えー、あれは恐らく、ゴルフボールくらいの大きさの火の玉が出てました。なんだろ、犯人も驚いた感じだったんで、コントロールを間違えたのかもしれません」
チャッカマンでゴルフボールくらいの大きさの火を一瞬で、は無理だ。相手のうち一人は、やっと能力が火関係の能力だと見当がつく。ここで火の、と限定してはいけない。火、と一言で言っても、そこから派生する異能はいくらでもある。着火の仕方さえも。
「……馬鹿だな」
「バードウォッチング先輩に言われたらおしまいですねえ」
「クッソお前覚えてろよ!」
捨て台詞がいちいち三流じみているのだが。どこの破落戸だ。
「……もう一度、過去の犯罪経歴を調べなおしますかね……」
「くっそ~……、面倒くせェが、やるしかねェか……」
「今は大きい事件がこれだけですし、他の先輩方の手も借りちゃいましょうよ~」
「そうだね」
彼らはもう少しこの現場を調べてから、他の警察に任せて警察庁本部へと戻った。
夜の帳がおり、もうすぐ深夜となる頃。彼女は一人、静かな住宅街を歩いて帰路についていた。
漆黒の腰より長い髪を頭上でポニーテールにし、青いリボンで結っていて、その紐が歩くたびに髪と一緒にゆらゆら揺れる。瞳の色は黒だが、瞳孔を縁取る虹彩はよく見れば少しだけ煌めきがある虹色だ。暗闇に負けず浮かび上がる透き通るような白い肌に、グロスを塗らずともピンク色をした唇はプルリとしている。十人が十人とも振り向く美しさを兼ね備えた彼女は現在、恋人はおらず。イコール年齢だ。彼女の名は、神楽瑞姫。歳は二一になる。
そして、アクアと呼ばれていたのは彼女であった。
(はあ、疲れたなぁ……)
結局、本部に戻って手の空いている者たちも一緒に調べたが、火関係の犯罪者はいたものの半分以上は服役中の身だった。該当者は何人かいたものの、残りはテロ組織やマフィアなどで顔も手口もよく知っている犯罪者たちである。交戦するときは、かなりの頻度で顔を見る相手だ。いまだに逃げ切られ、逮捕には至っていないのが悔しいところである。向こうはこちらと交戦して逃げ切るところまで楽しんでおり、結構派手な戦闘になる。いかにこちらに捕まらないか、逃げ切るか、というのを楽しむ者もいるので、かなり厄介な相手だ。そんな相手だからこそ、こんな、こそこそとしたことはしない、と満場一致で違うと判断された。敵をこんな形で信用するのもどうかと思うのだが。そして、振出しに戻って全員ぐったりしたのは言うまでもない。
そんなこんなで、とりあえず、解散、となったのがつい先ほどで、帰る時間が遅くなってしまったのである。帰路も半分が過ぎ、自宅一歩手前の十字路を曲がった。その時、
――――カッ!
前兆があったわけでもなく、本当に唐突だった。足元からの突然の光。反射的に下を見たが最後。一瞬だけ見えたのは魔法陣のようなものだったが、光は増し、彼女を包み込んだ――――
それは、一瞬の出来事で――――
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる