18 / 127
一章
母
しおりを挟む
それから数日後。
私はマリアンヌ様と二人きりでお茶をしていた。
初めてお茶会に参加したあの日からマリアンヌ様からちょくちょく二人きりでのお茶会に誘われている。
マリアンヌ様と話すのは本当に楽しかった。
流行りのファッションの話をしたり、気になる人の話をしたり。
今ではマリアンヌ様は私にとって一番の友人だ。
「セシリア様は気になる殿方とかはいらっしゃいませんの?」
「えっ、気になる方ですか?」
お茶会が始まるなり、突然そんなことを尋ねられた。
「ええ」
マリアンヌ様はニッコリと笑っていた。
私の答えを待っているようだ。
「特にいないですね……私は王太子殿下の婚約者ですから……」
私がそう言うと、マリアンヌ様はどこか悲しそうな顔をした。
「そう、なのですね……」
「…………マリアンヌ様?」
何故そんな顔をするのだろうか。
私にはマリアンヌ様の表情の意味が分からなかった。
「……実は、ある噂を耳にしたのです」
「……噂、ですか?」
「王太子殿下と婚約者であるセシリア様の仲が、あまりよろしくないと」
マリアンヌ様はそう言って心配そうな顔をした。
(……あ、なるほど)
私はそのときマリアンヌ様が何故そんな顔になったのかを理解した。
きっと優しいマリアンヌ様は私を心配してくれているのだろう。
私はマリアンヌ様を心配させないように笑顔で言った。
「心配してくださってありがとうございます。私は全然大丈夫ですよ。殿下との婚約は元々国王陛下が決めたものですから。この通り、全く傷ついていませんし。婚約破棄されて修道院に入る覚悟も出来てます!」
「しゅ、修道院ですか……?」
私の言葉にマリアンヌ様は驚いたような顔をした。
「ええ、殿下に婚約破棄された女は修道院へ行くしかないでしょう?」
「いけませんわ!それは絶対にダメです!」
私の言葉にマリアンヌ様は慌てたようにそう言った。
「マ、マリアンヌ様……?」
私が驚いていると、マリアンヌ様は真剣な顔になった。
「私、ずっと前から思っておりましたの。やはりセシリア様は王太子殿下にはもったいないお方ですわ。もっと素敵な殿方がいらっしゃるはずです!」
「マリアンヌ様……」
「何なら私のお兄様なんていかがですか?一応イケメンで婚約者はいないですし」
「ふふふ、もしそうなったら私はマリアンヌ様のお姉様になりますね」
「まあ、それは素敵ですわ!」
私たちは笑い合った。
(…………楽しいわ)
私はこのとき、心の底からそう思った。
前世ではこんな経験をしたことは一度もなかった。
とてもじゃないが楽しいとは言えない日々だった。
だけど今は、一分一秒が物凄く楽しい。
マリアンヌ様はお茶を一口飲んだ後私に笑顔を向けてこう言った。
「私、今でも信じられないときがありますの。憧れのセシリア様とこうやってお茶をしているだなんて」
「私もマリアンヌ様とご友人になれるだなんて思ってもみませんでしたわ」
前世でのマリアンヌ様は令嬢たちから人気があった。
みんながマリアンヌ様に憧れを抱き、お近づきになりたいと思っていた。
彼女はまさに社交界の華だった。
陰気な私とは正反対で、例えるなら太陽のような人だった。
(そんなマリアンヌ様が私に憧れているだなんて……)
それだけで嬉しくなった。
「…………そういえば、マリアンヌ様はどうして私のことをそこまで?」
私はふと気になったことを聞いてみた。
私の問いに、マリアンヌ様は恥ずかしそうにして言った。
「……実は、私の母がよくセシリア様の母君であらせられるフルール公爵夫人の話をしているんですのよ」
「まぁ……お母様のですか?」
「ええ、お母様とフルール公爵夫人はどうやらご友人だったようなのです」
「そう、だったのですね……」
まさかフォンド侯爵夫人とお母様が友人だったなんて全く知らなかった。
私の周りにいる人たちもお母様の話は全くしないから。
「どうやらフルール公爵夫人は母にとって憧れの存在だったようで」
「そうだったのですね」
そうは言っても、私はお母様のことを全く知らないのでそれしか返せない。
それに気づいたのかマリアンヌ様はハッとした顔をする。
「申し訳ありません……セシリア様……」
「いえいえ、いいのですよ。母が褒められているのは私にとっても嬉しいことですし」
「ありがとうございます」
マリアンヌ様はほっとした顔をした。
私はお母様の話をほとんど聞いたことがない。
お父様がお母様の話をすることはまずないし、公爵邸の使用人達もお母様のことになると途端に口を閉じてしまうから。
フォンド侯爵夫人はお母様と友人だったと言っていた。
ということは、お母様のことをよく知っているはずだ。
そのとき、私の中にある考えが浮かぶ。
(侯爵夫人ならお母様の話をしてくれるのでは…………?)
私は前世からお母様のことをもっと知りたいと思っていた。
お母様はどのような人だったのか、どんな想いであの公爵邸で過ごしていたのか。
私は娘なのに、お母様の外見しか知らない。
前世では舞踏会で家族と共に参加する令嬢たちを見るたびに羨ましさがこみ上げてきていた。
私は母と会ったことすらないし、父には放っておかれているのだから。
(……私は、お母様のことをもっとよく知りたい)
そう思った私はすぐにマリアンヌ様に話した。
「マリアンヌ様。私、フォンド侯爵夫人にお会いしたいですわ!」
「お母様にですか……?」
「ほら、私はお母様のことをあまり知らないでしょう?だからフォンド侯爵夫人にお話を聞きたいのです」
「……」
マリアンヌ様は少し考えこむような顔をした。
駄目だっただろうか、と不安になる。
しかし、マリアンヌ様はすぐに優しい笑顔でこう言った。
「セシリア様がそうおっしゃるのであれば。母に伝えておきますわ」
「……!ありがとうございます、マリアンヌ様……!」
マリアンヌ様は微笑みながら私に言った。
「実のことを言うと、お母様もセシリア様に会いたがっていたのですよ」
「え、本当ですか?」
「えぇ、セシリア様は公爵夫人に瓜二つなことで有名ですから。デビュタントまで待てないー!って言ってましたわ」
マリアンヌ様はそう言ってクスクスと笑った。
「そうだったのですね」
フォンド侯爵夫人の可愛らしいエピソードに私もつられて笑い出す。
(……ようやくお母様のことが聞ける)
前世でも知ることは無かった私を産んだ母親。
やっと真実を知ることが出来るのだと思うと、少しだけドキドキした。
私はマリアンヌ様と二人きりでお茶をしていた。
初めてお茶会に参加したあの日からマリアンヌ様からちょくちょく二人きりでのお茶会に誘われている。
マリアンヌ様と話すのは本当に楽しかった。
流行りのファッションの話をしたり、気になる人の話をしたり。
今ではマリアンヌ様は私にとって一番の友人だ。
「セシリア様は気になる殿方とかはいらっしゃいませんの?」
「えっ、気になる方ですか?」
お茶会が始まるなり、突然そんなことを尋ねられた。
「ええ」
マリアンヌ様はニッコリと笑っていた。
私の答えを待っているようだ。
「特にいないですね……私は王太子殿下の婚約者ですから……」
私がそう言うと、マリアンヌ様はどこか悲しそうな顔をした。
「そう、なのですね……」
「…………マリアンヌ様?」
何故そんな顔をするのだろうか。
私にはマリアンヌ様の表情の意味が分からなかった。
「……実は、ある噂を耳にしたのです」
「……噂、ですか?」
「王太子殿下と婚約者であるセシリア様の仲が、あまりよろしくないと」
マリアンヌ様はそう言って心配そうな顔をした。
(……あ、なるほど)
私はそのときマリアンヌ様が何故そんな顔になったのかを理解した。
きっと優しいマリアンヌ様は私を心配してくれているのだろう。
私はマリアンヌ様を心配させないように笑顔で言った。
「心配してくださってありがとうございます。私は全然大丈夫ですよ。殿下との婚約は元々国王陛下が決めたものですから。この通り、全く傷ついていませんし。婚約破棄されて修道院に入る覚悟も出来てます!」
「しゅ、修道院ですか……?」
私の言葉にマリアンヌ様は驚いたような顔をした。
「ええ、殿下に婚約破棄された女は修道院へ行くしかないでしょう?」
「いけませんわ!それは絶対にダメです!」
私の言葉にマリアンヌ様は慌てたようにそう言った。
「マ、マリアンヌ様……?」
私が驚いていると、マリアンヌ様は真剣な顔になった。
「私、ずっと前から思っておりましたの。やはりセシリア様は王太子殿下にはもったいないお方ですわ。もっと素敵な殿方がいらっしゃるはずです!」
「マリアンヌ様……」
「何なら私のお兄様なんていかがですか?一応イケメンで婚約者はいないですし」
「ふふふ、もしそうなったら私はマリアンヌ様のお姉様になりますね」
「まあ、それは素敵ですわ!」
私たちは笑い合った。
(…………楽しいわ)
私はこのとき、心の底からそう思った。
前世ではこんな経験をしたことは一度もなかった。
とてもじゃないが楽しいとは言えない日々だった。
だけど今は、一分一秒が物凄く楽しい。
マリアンヌ様はお茶を一口飲んだ後私に笑顔を向けてこう言った。
「私、今でも信じられないときがありますの。憧れのセシリア様とこうやってお茶をしているだなんて」
「私もマリアンヌ様とご友人になれるだなんて思ってもみませんでしたわ」
前世でのマリアンヌ様は令嬢たちから人気があった。
みんながマリアンヌ様に憧れを抱き、お近づきになりたいと思っていた。
彼女はまさに社交界の華だった。
陰気な私とは正反対で、例えるなら太陽のような人だった。
(そんなマリアンヌ様が私に憧れているだなんて……)
それだけで嬉しくなった。
「…………そういえば、マリアンヌ様はどうして私のことをそこまで?」
私はふと気になったことを聞いてみた。
私の問いに、マリアンヌ様は恥ずかしそうにして言った。
「……実は、私の母がよくセシリア様の母君であらせられるフルール公爵夫人の話をしているんですのよ」
「まぁ……お母様のですか?」
「ええ、お母様とフルール公爵夫人はどうやらご友人だったようなのです」
「そう、だったのですね……」
まさかフォンド侯爵夫人とお母様が友人だったなんて全く知らなかった。
私の周りにいる人たちもお母様の話は全くしないから。
「どうやらフルール公爵夫人は母にとって憧れの存在だったようで」
「そうだったのですね」
そうは言っても、私はお母様のことを全く知らないのでそれしか返せない。
それに気づいたのかマリアンヌ様はハッとした顔をする。
「申し訳ありません……セシリア様……」
「いえいえ、いいのですよ。母が褒められているのは私にとっても嬉しいことですし」
「ありがとうございます」
マリアンヌ様はほっとした顔をした。
私はお母様の話をほとんど聞いたことがない。
お父様がお母様の話をすることはまずないし、公爵邸の使用人達もお母様のことになると途端に口を閉じてしまうから。
フォンド侯爵夫人はお母様と友人だったと言っていた。
ということは、お母様のことをよく知っているはずだ。
そのとき、私の中にある考えが浮かぶ。
(侯爵夫人ならお母様の話をしてくれるのでは…………?)
私は前世からお母様のことをもっと知りたいと思っていた。
お母様はどのような人だったのか、どんな想いであの公爵邸で過ごしていたのか。
私は娘なのに、お母様の外見しか知らない。
前世では舞踏会で家族と共に参加する令嬢たちを見るたびに羨ましさがこみ上げてきていた。
私は母と会ったことすらないし、父には放っておかれているのだから。
(……私は、お母様のことをもっとよく知りたい)
そう思った私はすぐにマリアンヌ様に話した。
「マリアンヌ様。私、フォンド侯爵夫人にお会いしたいですわ!」
「お母様にですか……?」
「ほら、私はお母様のことをあまり知らないでしょう?だからフォンド侯爵夫人にお話を聞きたいのです」
「……」
マリアンヌ様は少し考えこむような顔をした。
駄目だっただろうか、と不安になる。
しかし、マリアンヌ様はすぐに優しい笑顔でこう言った。
「セシリア様がそうおっしゃるのであれば。母に伝えておきますわ」
「……!ありがとうございます、マリアンヌ様……!」
マリアンヌ様は微笑みながら私に言った。
「実のことを言うと、お母様もセシリア様に会いたがっていたのですよ」
「え、本当ですか?」
「えぇ、セシリア様は公爵夫人に瓜二つなことで有名ですから。デビュタントまで待てないー!って言ってましたわ」
マリアンヌ様はそう言ってクスクスと笑った。
「そうだったのですね」
フォンド侯爵夫人の可愛らしいエピソードに私もつられて笑い出す。
(……ようやくお母様のことが聞ける)
前世でも知ることは無かった私を産んだ母親。
やっと真実を知ることが出来るのだと思うと、少しだけドキドキした。
332
お気に入りに追加
5,921
あなたにおすすめの小説
【完結】彼の瞳に映るのは
たろ
恋愛
今夜も彼はわたしをエスコートして夜会へと参加する。
優しく見つめる彼の瞳にはわたしが映っているのに、何故かわたしの心は何も感じない。
そしてファーストダンスを踊ると彼はそっとわたしのそばからいなくなる。
わたしはまた一人で佇む。彼は守るべき存在の元へと行ってしまう。
★ 短編から長編へ変更しました。
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
【完結】浮気された私は貴方の子どもを内緒で育てます 時々番外編
たろ
恋愛
朝目覚めたら隣に見慣れない女が裸で寝ていた。
レオは思わずガバッと起きた。
「おはよう〜」
欠伸をしながらこちらを見ているのは結婚前に、昔付き合っていたメアリーだった。
「なんでお前が裸でここにいるんだ!」
「あら、失礼しちゃうわ。昨日無理矢理連れ込んで抱いたのは貴方でしょう?」
レオの妻のルディアは事実を知ってしまう。
子どもが出来たことでルディアと別れてメアリーと再婚するが………。
ルディアはレオと別れた後に妊娠に気づきエイミーを産んで育てることになった。
そしてレオとメアリーの子どものアランとエイミーは13歳の時に学園で同級生となってしまう。
レオとルディアの誤解が解けて結ばれるのか?
エイミーが恋を知っていく
二つの恋のお話です
【完結】今日も女の香水の匂いをさせて朝帰りする夫が愛していると言ってくる。
たろ
恋愛
「ただいま」
朝早く小さな声でわたしの寝ているベッドにそっと声をかける夫。
そして、自分のベッドにもぐり込み、すぐに寝息を立てる夫。
わたしはそんな夫を見て溜息を吐きながら、朝目覚める。
そして、朝食用のパンを捏ねる。
「ったく、いっつも朝帰りして何しているの?朝から香水の匂いをプンプンさせて、臭いのよ!
バッカじゃないの!少しカッコいいからって女にモテると思って!調子に乗るんじゃないわ!」
パンを捏ねるのはストレス発散になる。
結婚して一年。
わたしは近くのレストランで昼間仕事をしている。
夫のアッシュは、伯爵家で料理人をしている。
なので勤務時間は不規則だ。
それでも早朝に帰ることは今までなかった。
早出、遅出はあっても、夜中に勤務して早朝帰ることなど料理人にはまずない。
それにこんな香水の匂いなど料理人はまずさせない。
だって料理人にとって匂いは大事だ。
なのに……
「そろそろ離婚かしら?」
夫をぎゃふんと言わせてから離婚しようと考えるユウナのお話です。
【完結】わたしはお飾りの妻らしい。 〜16歳で継母になりました〜
たろ
恋愛
結婚して半年。
わたしはこの家には必要がない。
政略結婚。
愛は何処にもない。
要らないわたしを家から追い出したくて無理矢理結婚させたお義母様。
お義母様のご機嫌を悪くさせたくなくて、わたしを嫁に出したお父様。
とりあえず「嫁」という立場が欲しかった旦那様。
そうしてわたしは旦那様の「嫁」になった。
旦那様には愛する人がいる。
わたしはお飾りの妻。
せっかくのんびり暮らすのだから、好きなことだけさせてもらいますね。
【完結】大好きな幼馴染には愛している人がいるようです。だからわたしは頑張って仕事に生きようと思います。
たろ
恋愛
幼馴染のロード。
学校を卒業してロードは村から街へ。
街の警備隊の騎士になり、気がつけば人気者に。
ダリアは大好きなロードの近くにいたくて街に出て子爵家のメイドとして働き出した。
なかなか会うことはなくても同じ街にいるだけでも幸せだと思っていた。いつかは終わらせないといけない片思い。
ロードが恋人を作るまで、夢を見ていようと思っていたのに……何故か自分がロードの恋人になってしまった。
それも女避けのための(仮)の恋人に。
そしてとうとうロードには愛する女性が現れた。
ダリアは、静かに身を引く決意をして………
★ 短編から長編に変更させていただきます。
すみません。いつものように話が長くなってしまいました。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる