13 / 15
11*チャラ男対オタクではそもそも人種が違った
しおりを挟む親衛隊の二人が壁に押しつけられてなんか言い寄られている。親衛隊たちは気丈にチャラ男生徒に抵抗をしてるけど、まったく相手にされていなくて揶揄われてるようにも思う。
親衛隊は怒らせると怖い相手だって腐男子のいとこは言うけど、そうじゃなくて親衛隊たちって外見は可愛い生徒が多いから大柄男子に襲われる対象なのと違うの?
どしたらいい? おれが何とかできる相手かな……相手は3人で親衛隊2人とおれ入れて3人だけど……。
バン!!って壁を手で叩かれて親衛隊たちは委縮してる。そりゃそうだよ、威圧感ハンパないしあんなことされて動けない。
おれは手のひらをぎゅっと握るとチャラ男生徒に向かって仁王立ちで叫んだ。
「ま、待てっーー!」
「は?待てだってww王子気取り~?つかキモだっさ、うさぎ顔の萌女柄スエットってマジありえねぇ」
あ”……らびぃたんのスエット着てた!!
普段は寮に帰ったら部屋から出ないので身なりは気にしてなかったから忘れてたっ
で、でも逆さに捉えれば、らびぃたんの力を借りておれは今この場で男になれるっ!!
***
なんてことは無くて……今、おれは標的にされてしまってる。
「どう落とし前つけてくれんだよっ」
「脇にゴキブリみたいなお前を捉えてたけど敢えて逃げ道を確保してやった俺らの親切仇にするつもりかよ?」
無抵抗のおれを問答無用にタコ殴りにしてるのは親衛隊たちに逃げられてブチ切れて、よほど頭に来てるみたいだ。
おれはこいつら…リア充のようなチャラ男からしたらゴキブリなんだ……まぁ人種が違うってわかってるからいいけどさ。
頬をグーの拳で殴られて歯に当たってきっと折れた……おれ、オタクだけど絡まれたりしたことないから殴られ慣れしてない。猛烈に体が痛いし腹を殴られて吐きそうになるし……。
「はい、現行確保。ヤレなかったら暴力かぁ? そろそろ人間ヤメてみるか、お前ら?」
「ひっでぇ集団リンチじゃん。だから顔だけの男はいつまでもモテねぇんだよ」
どこからか二人の生徒がやってきたようで、チャラ男たちを次々におれから離して力の入らない体が傾き掛けた時、見たことのある容姿が視界を遮った。
「正義感溢れてんねぇ。それでやられちゃってたら、あれ…どっかで見たツラ?」
ふ、風紀委員長だ……もう一人は知らないけど“あの”風紀委員長が来たってことが驚いた。
「チッ 風紀かよっ」
「違うなぁ、お前らのようなクズ対策討伐隊だよ」
「クッ ナンだよマコ、そのだっせぇネーミング」
おれからしたら助けられてなんだけど、チャラ男連中とたいして変わらない危機感があるんですが。
「とりあえず逃がさないようにオレがこいつ等を連れて事情聴取しておく。マコはその子の手当てをしてやってくれ」
「えー、俺が?」
思いっきり顔を歪ませて愚痴をこぼしてる。
やっぱりおれの知るふざけた風紀委員長だった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
私立明進学園
おまめ
BL
私立明進学園(メイシン)。
そこは初等部から大学部まで存在し
中等部と高等部は全寮制なひとつの学園都市。
そんな世間とは少し隔絶された学園の中の
姿を見守る短編小説。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
学園での彼らの恋愛を短編で描きます!
王道学園設定に近いけど
生徒たち、特に生徒会は王道生徒会とは離れてる人もいます
平和が好きなので転校生も良い子で書きたいと思ってます
1組目¦副会長×可愛いふわふわ男子
2組目¦構想中…
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
どのみちヤられるならイケメン騎士がいい!
あーす。
BL
異世界に美少年になってトリップした元腐女子。
次々ヤられる色々なゲームステージの中、イケメン騎士が必ず登場。
どのみちヤられるんら、やっぱイケメン騎士だよね。
って事で、頑張ってイケメン騎士をオトすべく、奮闘する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる