腐男子★恋愛事情

ちゅっ太郎

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41. 修羅場ってBL展開だよね?

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 僕の体をくるんと反転したらやっとタカ先輩の端正な王子顔を拝むことが出来た。

 なんでだろぅ?顔を見ただけなのに幸せでお腹いっぱいだ。ごちそうさまですっ!!

 放った白い液をテッシュで拭き取って処理をしてくれる優しいダーリン。タカ先輩は僕のダーリンに昇格した。
 相変わらず葉山 凛は僕の嫁だけどね。僕の中のBL展開は一夫一妻なんて野暮ったいシキタリには囚われないのだ。

 唇にチュってされてえっちの後の爽やかキスをされた。
 もう終わり……と思ってみれば、「もっと誉を食べたい」なんて恥ずかしくも言うから、やっぱり差し出すしかない。もうもう!君の下半身は元気だなぁ。

「俺の口でシてみたい?」

「え!あ!で!?」

 つい、タカ先輩の下半身を見た僕に勘違いをしている……!
 僕はタカ先輩になんとも誘導されてる気はしないでもないけど、ごくりと喉を鳴らして雄々しいタカ先輩の“男根”に触れて見たいとそそっと触れた先からは、熱を帯びる衝動に僕は唇を寄せた――時だった。


トントン


 突然、無粋なドアノックに飛び上がってしまった。

「……無視だ」

 時間は夜間と言っていい10時過ぎ。夜這い!?ついBL展開を期待したけどイケナイイケナイ!どうも、最近はBL脳と現実がごっちゃになっている。

 最初の頃のように身ぐるみ剥がされた状態にはならないからBL脳が邪魔をする。半分は照れ隠しなんだけどそれはやめたい。きっと自爆するに違いないから。

 途中で止まっていた僕のお口は、タカ先輩の先っちょ…露骨に言うと亀頭の部分をペロッと舌で舐めた。妙な張りがあって少しやわらかい。僕と同じか。


 ドンドンドンドン!!

「ヒャッ!」

 ノック音が荒々しくなった。こ、こわいぞ…。

 タカ先輩は「チッ」と大きく悪態を漏らして、僕に使用してたバスタオルを下半身に無造作に巻くとドアの方に向かって行った。

 ちょ、ちょっとその恰好はヤってたと分かるナリですぞ~!修羅場に突入?いやいやだからBL脳よ今はお休みなさい!!



 僕は曝け出してる全裸をブランケットの中にすっぽり収めた。

 ベッドからはドア付近が右半分見えて、狭いとは言うけど普通に話してる声までは聴きとりにくい広さだから話し声までは聞こえない…はずだけど何やら騒がしいから、普段してるように奥の手を使ってのけぞって見た。




「いいじゃない、別に~」

「青葉、ンでお前が……」

「ヤダなぁ、なんで他人行儀なの?柚人(ゆずと)って呼んでよ」

 低めのタカ先輩の声に対して、テノール的な声色の声。知り合いみたいだ。そりゃそうだこんな時間に訪れてくるんだ見知らぬ人なら怖い。

「お前とは関係ないだろう。俺には大切だと思ってる奴がいるんだ……だから」

「だから、オレはセフレだっていいんだって、ね?」

 セフレって言葉が聞こえてきて、そのテノールはタカ先輩の首に腕に巻きつけると抱き付いた!!

 ま、まっまっまっなにやらしてるんだっ?!?

「…ッ!!」

 タカ先輩はその人を無情にもすぐ突き飛ばしたけど、僕はガン見していた。

 どういう経緯?ハグ?キス?テノール?本物の修羅場なの?これ、BL展開?

「てめぇ……いい加減にしねぇと、つぶすぞ」

「こわいなぁ、タカが誘うような姿でいるのが悪んだよ?お相手の子、感度ってイイの?クスッ」

 凄いセリフにくらくらっと再びしてきたけど、ガン見してたせいか……容姿が分かった。

 めちゃくちゃ美人さんだった!!ってか、あれ、あれって――

「白……っ」

 むごごご。ここで声を出す訳にはいかないので自分の口を手で覆った。

「……」


 なんてことだ、僕が必死で探していた学園一の美人さんの白雪ちゃんだった!


 どうして、なに用で、タカ先輩の部屋に出現したんだ!?


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