239 / 249
狙われるザッパムーン星
シミュレータ―3
しおりを挟む
(これはちゃんと説明していなかった僕が悪かったな)
エミールが反省しながら、
(でも、これでやっと本題のシミュレーション施設の案内ができるぞ)
エミールはほっとするやら、ちょっと情けない気持ちになりながらも気を取り直して、
「それでは訓練をするための施設を順に紹介します」
予定していた順路通りに案内しよう。
まずは最初に重鎮たちが集められ、ンディバス星と、このザッパムーン星の戦力差を知り、恐れおののいた巨大戦艦のレプリカの前にやって来た。
「このレプリカは、動力で飛行したり、搭載されている武器が形だけで攻撃力が無い等、戦闘部分は全面カット、それに、実際これで戦うわけではないので、材質は安価な別のものを使っています」
「それで、我々の兵士たちはこれを使って何の訓練をするのですか?」
そんな重鎮たちの質問に、エミールは、
「船内に慣れてもらうためです。内装から自分の関連場所の把握、どの道を通れば目的地に到着できるかなど、船内で生活するために必要なことを憶えてもらいます」
「ほう。それは重要なことですな」
重鎮たちは、納得顔であった、
それから重鎮たちに艦内を案内してから艦内を出て移動して、
「これは、敵を攻撃するための魔道具です。魔力は魔晶石から供給するので魔法適正に関係なく使用することができます。これはシミュレーターなので攻撃はできませんが、投影魔法によって擬似的な地形や魔物が現われ、実践さながらの練習ができます」
メティスシステムを始め、多くのコンピューターにシミュレーターのデータやら、実際の戦闘のデータが残っていたのだ。時間が無いこともあり、今回はそれらのデータを流用させてもらった。
それから、操舵室、機関室などのシミュレーターに、調理室。ミサイルも積む予定のため、そちらの設備のシミュレーター等々、いろいろ見せて回った。
終わりに、
「これらで練習を重ねれば、ペンテレストロフの崩壊も防げるのか?」
「ペンテレストロフは例に出しただけですよ。しかし、この施設できちんと練習を積めば、街に無傷で運行は可能でしょう」
「それを聞いて安心しました」
そして、エミールは一拍おいてから、
「これを各国複数台納品予定です」
重鎮一同は絶句した。
「…これを各国複数台ですか?」
エミールは笑みをたたえて、
「はい」
続けて、
「戦艦は80艦建造予定です。我々世界は15日カ国。1カ国当たり5~6艦納品予定です。逆に言えば、それだけの戦艦を納品時には操縦してもらう必要があるわけです。しかもあまり時間が無い。そこで、シミュレーターで操舵に慣れてもらい、納品時にはある程度動かせるようになっていてもらおうと思っております」
重鎮たちは顔を見合わせ、
「なるほど」
納得するのであった。
ザッパムーン星各国には作物の生産には向かないなどで、使われていない土地があった。
後日、エミールの手配によって、そんな土地に、各国に船艦シミュレータは配られ、戦艦担当者は詰め込まれて日夜訓練をすることとなった。
そして、実際に戦艦が納品されると、練習の甲斐あって、難なく操縦してみせるのであった。
決戦は、もうすぐそこまで近づいているのであった。
エミールが反省しながら、
(でも、これでやっと本題のシミュレーション施設の案内ができるぞ)
エミールはほっとするやら、ちょっと情けない気持ちになりながらも気を取り直して、
「それでは訓練をするための施設を順に紹介します」
予定していた順路通りに案内しよう。
まずは最初に重鎮たちが集められ、ンディバス星と、このザッパムーン星の戦力差を知り、恐れおののいた巨大戦艦のレプリカの前にやって来た。
「このレプリカは、動力で飛行したり、搭載されている武器が形だけで攻撃力が無い等、戦闘部分は全面カット、それに、実際これで戦うわけではないので、材質は安価な別のものを使っています」
「それで、我々の兵士たちはこれを使って何の訓練をするのですか?」
そんな重鎮たちの質問に、エミールは、
「船内に慣れてもらうためです。内装から自分の関連場所の把握、どの道を通れば目的地に到着できるかなど、船内で生活するために必要なことを憶えてもらいます」
「ほう。それは重要なことですな」
重鎮たちは、納得顔であった、
それから重鎮たちに艦内を案内してから艦内を出て移動して、
「これは、敵を攻撃するための魔道具です。魔力は魔晶石から供給するので魔法適正に関係なく使用することができます。これはシミュレーターなので攻撃はできませんが、投影魔法によって擬似的な地形や魔物が現われ、実践さながらの練習ができます」
メティスシステムを始め、多くのコンピューターにシミュレーターのデータやら、実際の戦闘のデータが残っていたのだ。時間が無いこともあり、今回はそれらのデータを流用させてもらった。
それから、操舵室、機関室などのシミュレーターに、調理室。ミサイルも積む予定のため、そちらの設備のシミュレーター等々、いろいろ見せて回った。
終わりに、
「これらで練習を重ねれば、ペンテレストロフの崩壊も防げるのか?」
「ペンテレストロフは例に出しただけですよ。しかし、この施設できちんと練習を積めば、街に無傷で運行は可能でしょう」
「それを聞いて安心しました」
そして、エミールは一拍おいてから、
「これを各国複数台納品予定です」
重鎮一同は絶句した。
「…これを各国複数台ですか?」
エミールは笑みをたたえて、
「はい」
続けて、
「戦艦は80艦建造予定です。我々世界は15日カ国。1カ国当たり5~6艦納品予定です。逆に言えば、それだけの戦艦を納品時には操縦してもらう必要があるわけです。しかもあまり時間が無い。そこで、シミュレーターで操舵に慣れてもらい、納品時にはある程度動かせるようになっていてもらおうと思っております」
重鎮たちは顔を見合わせ、
「なるほど」
納得するのであった。
ザッパムーン星各国には作物の生産には向かないなどで、使われていない土地があった。
後日、エミールの手配によって、そんな土地に、各国に船艦シミュレータは配られ、戦艦担当者は詰め込まれて日夜訓練をすることとなった。
そして、実際に戦艦が納品されると、練習の甲斐あって、難なく操縦してみせるのであった。
決戦は、もうすぐそこまで近づいているのであった。
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
兎人ちゃんと異世界スローライフを送りたいだけなんだが
アイリスラーメン
ファンタジー
黒髪黒瞳の青年は人間不信が原因で仕事を退職。ヒキニート生活が半年以上続いたある日のこと、自宅で寝ていたはずの青年が目を覚ますと、異世界の森に転移していた。
右も左もわからない青年を助けたのは、垂れたウサ耳が愛くるしい白銀色の髪をした兎人族の美少女。
青年と兎人族の美少女は、すぐに意気投合し共同生活を始めることとなる。その後、青年の突飛な発想から無人販売所を経営することに。
そんな二人に夢ができる。それは『三食昼寝付きのスローライフ』を送ることだ。
青年と兎人ちゃんたちは苦難を乗り越えて、夢の『三食昼寝付きのスローライフ』を実現するために日々奮闘するのである。
三百六十五日目に大戦争が待ち受けていることも知らずに。
【登場人物紹介】
マサキ:本作の主人公。人間不信な性格。
ネージュ:白銀の髪と垂れたウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。恥ずかしがり屋。
クレール:薄桃色の髪と左右非対称なウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。人見知り。
ダール:オレンジ色の髪と短いウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。お腹が空くと動けない。
デール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。
ドール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。
ルナ:イングリッシュロップイヤー。大きなウサ耳で空を飛ぶ。実は幻獣と呼ばれる存在。
ビエルネス:子ウサギサイズの妖精族の美少女。マサキのことが大好きな変態妖精。
ブランシュ:外伝主人公。白髪が特徴的な兎人族の女性。世界を守るために戦う。
【お知らせ】
◆2021/12/09:第10回ネット小説大賞の読者ピックアップに掲載。
◆2022/05/12:第10回ネット小説大賞の一次選考通過。
◆2022/08/02:ガトラジで作品が紹介されました。
◆2022/08/10:第2回一二三書房WEB小説大賞の一次選考通過。
◆2023/04/15:ノベルアッププラス総合ランキング年間1位獲得。
◆2023/11/23:アルファポリスHOTランキング5位獲得。
◆自費出版しました。メルカリとヤフオクで販売してます。
※アイリスラーメンの作品です。小説の内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ
阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。
心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる