異世界マゼマゼ奮闘記

ぷい16

文字の大きさ
上 下
83 / 167
第四章 世界の工場

またまた人員募集

しおりを挟む
 また新たに人員を募集することになったアカツキ領の方の汲広くみひろとアントネラ。


「今度はカップルで募集したからカップル力を見よう」

「そうですわね」


 スキカという人物?を考えることによって、見えてくるものがあり、今回はカップルでの募集とした。

 1週間後、徐々に希望者が集まり始め、面接することになった。

 今回面接に参加するのは汲広くみひろとアントネラのみである。

 と、言うのも、今回は使用人という立場ではなく、純粋に、作業員。掃き出し窓の能力と土のう袋の能力が使えればよく、その能力も後ほどスキカに与えられるものなので、人間としてやっていけるかどうかを見れば良いだけだからだ。


 そこで採用になったのは、ミハエル・アマハド、コフィー・アマハド夫妻、トネイル・マーダ、ミーナ・マーダ夫妻、アバン・ブレッド、リリアーナ・ブレッド夫妻であった。

 1組多いのは、たまたま良さそうな人材がいたのと、今後のためである。


 この6人に採用通知を出し、仕事が一段落ひとだんらくする夕方に集まってもらった。

 アカツキ邸の使用人部屋も随分ずいぶんと埋まっており、空きが少なくなっていた。

 アカツキ領の仕事をしてもらうのだが、使用人とは少し違う。そこで、本人たちに、使用人部屋で暮らすか、街、ハーパヤの1件屋で暮らすか選んでもらったところ、6人共に町中に住みたいということで、町中から空き物件を探してそこに住んでもらうことになった。

 3組のカップルなので、3件である。

 住んでもらう物件が見つかるまでは客間に泊まってもらうことにした。

 そして、スキカに「ウンカパカパッパー」と、遠隔で掃き出し窓の能力、土のう袋の能力、そして念話の能力を授けてもらい、その日は念話の能力の練習をしてもらって解散となった。


 次の日の夕方、6人には先輩である佐藤さとう夫妻、パトルス夫妻と顔合わせと自己紹介をしてもらって、その後は能力の練習をしてもらった。

 その後は夕方になったら集まってもらい、佐藤さとう夫妻、パトルス夫妻指導のもと6人には能力の練習をしてもらった。


 10日ほどち、先輩方が見守る中、6人は実戦投入となった。

 始めはおぼつかなかったが、能力自体は問題なく発揮でき、4日もすれば、監督役もなく、現場で働くことができるようになった。

 この頃になると、空き物件も見つかり、6人は街で暮らし始めた。


 その日の夕方、汲広くみひろ、アントネラ、佐藤さとう夫妻、パトルス夫妻と、例の6人が集まった。汲広くみひろは、


「これだけ人員が増えたことにより、今まで取れなかった”休日”というものが取れるようになりました」


 佐藤さとう夫妻、パトルス夫妻は拍手をする。


「シフトは、こちらで独断に決めます。休みたい日があるときは、申告制とします。申告がかち合った場合、申告内容によって、こちらが独断に判断します。意義のある方いますか?」


 誰も異議を唱えない。肯定ととらえ、汲広くみひろは、


「これで決定とします。それではシフトを作ります」


 と、その場でシフトを作り、問題がないか見てもらい、問題がなさそうなので、汲広くみひろは自室でシフト表をコピーし、全員へ配った。


「あ、それと」


 汲広くみひろは10台のスマートフォンを取り出し、


「これはスマートフォンと言います。これがあると、互いに、そして作業現場との連絡が取れます。作業に必要なものということで、みな、受け取ってもらいたい」


 名前の書かれた付箋ふせんが張り付けられたスマートフォンを、汲広くみひろの手すがら、1人1人に受け渡される。


 「これで、待望の休みが取れるようになりました。これからまた夕方に、スマートフォンの使い方を教えていきますが、それも、あまり時間を取らないようにしましょう。辛いこともあるかとは思いますが、これからみなでお仕事頑張りましょう」


「「「「はい」」」」

「それでは今日は解散。お疲れ様でした」

「「「「おつかれさまでした」」」」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

続・拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜

ぽん
ファンタジー
⭐︎書籍化決定⭐︎  『拾ってたものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜』  第2巻:2024年5月20日(月)に各書店に発送されます。  書籍化される[106話]まで引き下げレンタル版と差し替えさせて頂きます。  第1巻:2023年12月〜    改稿を入れて読みやすくなっております。  是非♪ ================== 1人ぼっちだった相沢庵は小さな子狼に気に入られ、共に異世界に送られた。 絶対神リュオンが求めたのは2人で自由に生きる事。 前作でダークエルフの脅威に触れた世界は各地で起こっている不可解な事に憂慮し始めた。 そんな中、異世界にて様々な出会いをし家族を得たイオリはリュオンの願い通り自由に生きていく。 まだ、読んでらっしゃらない方は先に『拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜』をご覧下さい。 前作に続き、のんびりと投稿してまいります。 気長なお付き合いを願います。 よろしくお願いします。 ※念の為R15にしています。 ※誤字脱字が存在する可能性か高いです。  苦笑いで許して下さい。

記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。

せいめ
恋愛
 メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。  頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。   ご都合主義です。誤字脱字お許しください。

幼女からスタートした侯爵令嬢は騎士団参謀に溺愛される~神獣は私を選んだようです~

桜もふ
恋愛
家族を事故で亡くしたルルナ・エメルロ侯爵令嬢は男爵家である叔父家族に引き取られたが、何をするにも平手打ちやムチ打ち、物を投げつけられる暴力・暴言の【虐待】だ。衣服も与えて貰えず、食事は食べ残しの少ないスープと一欠片のパンだけだった。私の味方はお兄様の従魔であった女神様の眷属の【マロン】だけだが、そのマロンは私の従魔に。 そして5歳になり、スキル鑑定でゴミ以下のスキルだと判断された私は王宮の広間で大勢の貴族連中に笑われ罵倒の嵐の中、男爵家の叔父夫婦に【侯爵家】を乗っ取られ私は、縁切りされ平民へと堕とされた。 頭空っぽアホ第2王子には婚約破棄された挙句に、国王に【無一文】で国外追放を命じられ、放り出された後、頭を打った衝撃で前世(地球)の記憶が蘇り【賢者】【草集め】【特殊想像生成】のスキルを使い国境を目指すが、ある日たどり着いた街で、優しい人達に出会い。ギルマスの養女になり、私が3人組に誘拐された時に神獣のスオウに再開することに! そして、今日も周りのみんなから溺愛されながら、日銭を稼ぐ為に頑張ります! エメルロ一族には重大な秘密があり……。 そして、隣国の騎士団参謀(元ローバル国の第1王子)との甘々な恋愛は至福のひとときなのです。ギルマス(パパ)に邪魔されながら楽しい日々を過ごします。

異世界で等価交換~文明の力で冒険者として生き抜く

りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とし、愛犬ルナと共に異世界に転生したタケル。神から授かった『等価交換』スキルで、現代のアイテムを異世界で取引し、商売人として成功を目指す。商業ギルドとの取引や店舗経営、そして冒険者としての活動を通じて仲間を増やしながら、タケルは異世界での新たな人生を切り開いていく。商売と冒険、二つの顔を持つ異世界ライフを描く、笑いあり、感動ありの成長ファンタジー!

聖女なので公爵子息と結婚しました。でも彼には好きな人がいるそうです。

MIRICO
恋愛
癒しの力を持つ聖女、エヴリーヌ。彼女は聖女の嫁ぎ制度により、公爵子息であるカリス・ヴォルテールに嫁ぐことになった。しかしカリスは、ブラシェーロ公爵子息に嫁ぐ聖女、アティを愛していたのだ。 カリスはエヴリーヌに二年後の離婚を願う。王の命令で結婚することになったが、愛する人がいるためエヴリーヌを幸せにできないからだ。  勝手に決められた結婚なのに、二年で離婚!?  アティを愛していても、他の公爵子息の妻となったアティと結婚するわけにもいかない。離婚した後は独身のまま、後継者も親戚の子に渡すことを辞さない。そんなカリスの切実な純情の前に、エヴリーヌは二年後の離婚を承諾した。 なんてやつ。そうは思ったけれど、カリスは心優しく、二年後の離婚が決まってもエヴリーヌを蔑ろにしない、誠実な男だった。 やめて、優しくしないで。私が好きになっちゃうから!! ブックマーク・いいね・ご感想等、ありがとうございます。誤字もお知らせくださりありがとうございます。修正します。ご感想お返事ネタバレになりそうなので控えさせていただきます。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

追放されたおっさんは最強の精霊使いでした

すもも太郎
ファンタジー
 王宮からリストラされた精霊の守護者だったアキは土の精霊から愛されまくるおっさんだった。アキの左遷は最悪な結末を王宮にもたらす事になったのだ。  捨てられたアキは左遷先で出会った風の精霊とともに南の島を目指して旅だってしまう。その後、左遷先に王宮からの使者がアキを探しに来るが、時すでに遅しであった。   (以下ネタバレを含みます)  アキは第二の人生として、楽園でスローライフを楽しんでいたのだが隣国の王から祖国の深刻な状況を聞かされて復興の為に本国に戻ることを約束する。そこで見たものは死臭を放つ王都だった。可愛らしい元悪役令嬢の魔女っ子と問題を解決する旅に出る事で2人の運命は動き出す。 旅、無双、時々スローライフなお話。 ※この作品は小説家になろう(なろう)様でも掲載しております

悪役令嬢の兄です、ヒロインはそちらです!こっちに来ないで下さい

たなぱ
BL
生前、社畜だったおれの部屋に入り浸り、男のおれに乙女ゲームの素晴らしさを延々と語り、仮眠をしたいおれに見せ続けてきた妹がいた 人間、毎日毎日見せられたら嫌でも内容もキャラクターも覚えるんだよ そう、例えば…今、おれの目の前にいる赤い髪の美少女…この子がこのゲームの悪役令嬢となる存在…その幼少期の姿だ そしておれは…文字としてチラッと出た悪役令嬢の行いの果に一家諸共断罪された兄 ナレーションに 『悪役令嬢の兄もまた死に絶えました』 その一言で説明を片付けられ、それしか登場しない存在…そんな悪役令嬢の兄に転生してしまったのだ 社畜に優しくない転生先でおれはどう生きていくのだろう 腹黒?攻略対象×悪役令嬢の兄 暫くはほのぼのします 最終的には固定カプになります

処理中です...