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第百九十七話 時にはそれしかできることがない
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「つまりボッチにしか大賢者様は興味が無いということですね!!やはり大賢者とは孤独を極めた者なのです!!」
そんな馬鹿なことをミゼが声高々に言いだした、だから俺は慌ててその馬鹿者の額をパチンっと指ではじいておいた。ミゼは森の地面に転がってまた何か言っていた、ファンがそれを見て笑っていたのもいつものことだ。
「目が――!!目が――!!今こそ目覚めん、我が魂の記憶――!!」
「あははは!!ミゼったらおっかしい、それでどんな記憶が蘇るの?」
「だ、大賢者ラウト様ってまるでウィキみたいです!!きっと可愛いおにゃのこ案内AIがいるはずです!!」
「うぃき?えーあい??とにかく女の子が好きなんだね、ミゼ」
ミゼはまた出まかせにいろいろと言っていたようだが、知識が足りない俺にはよく理解できなかった。ミゼの言っていることは理解できないことが多い、偶に有用なこともあるが大抵はくだらないことだったりする。ともかく新しく得られた情報をもとに俺は一人になることにした、そうしないと大賢者ラウト様とやらは現れないからだ。
「それじゃ、俺は一人になれそうなところへ行ってみる」
「お気をつけて、レクスさん」
「ディーレは僕と続けて一緒に狩りをしよ!!」
「はうう、あーもうレクス様ったら、冗談も見逃してくれないんだから」
俺はぶつぶつと文句を言っているミゼをディーレとファンに預けて、一人でラウト国からはあまり離れずに森をうろつくことにした。しばらく図書館にこもっていたから、広い森の中で食事もしておきたかった。ラウト国周辺の森の木々はいつもどおりに優しくてお喋りだった、大森林の木々とは大違いだ。大森林の木々も食事はさせてくれたが一言も話さなかったからな、俺は森の大樹に身を預けて草食系ヴァンパイアの食事をしながらしばらく過ごした。その後は人気が無いのを確かめて、一人でできる運動や武術の型などを復習して過ごした。その日は残念ながら大賢者ラウトには会えなかった、夜になる前に門を通ってラウト国の宿屋に帰った。
「体を動かすのをしばらくしていなかったからいい鍛錬になる、基礎的な能力の底上げをしておくつもりだ。俺はしばらくはラウト国からあまり離れずに森に通う」
「僕は狩りと図書館と交互に行ってみようと思います、『大賢者ラウトの書』がなかなか面白いです。どうやってあんなに沢山の知識を得られたのでしょうか」
「うーん、僕はラウト国を見てまわるのと、狩りを交互にする!!狩りでいっぱいお肉を食べたいし、この国を見てまわるのも面白そう」
「私はどうしましょうか、ファンさんのお供するのも幸せですが、時々は宿屋でだらだら寝ていてもいいですね」
俺たちはそれぞれラウト国で行動することにした、最後のミゼだけがただサボりたいがための行動だったが、猫は元々はよく寝る動物だからまんざら不思議でもなかった。俺は大抵はラウト国周辺の森にいた、ラウト国の中心にある大樹の塔が森の木々に登ると見えた。なんでもラウト国の中の住民から聞いた話では、あの高い大樹の塔の中に長老と呼ばれるエルフたちが住んでいるらしい。高いところに住みたがるお偉いさん、そこらへんは人間でもエルフでも同じなのかもしれない。普通のエルフたちや俺たち旅人は立ち入り禁止になっていたから、大賢者ラウトも普段はそこにいるのかもしれなかった。俺にはエルフのお偉いさんに知り合いなどいない、だから大賢者ラウトの方から俺に会いにきてもらうしかなかった。しかし、その前に事件は起きた。
「レクスさん、僕は多分ですが大賢者ラウトさんに会いましたよ。図書館の読書室で一人になった時、ええと幾つか回復魔法の使い方を指摘されました」
一番初めに大賢者ラウトに会ったのはディーレだった、ごく短い時間だったらしいが大賢者ラウトにらしき奴に会ったらしい。
「ほえっ、レクス。レクス。僕もだ、大賢者?ラウトって言うヒト?に会ったよ。この国を出たら身辺に気をつけて、仲間と一緒にいるようにしなさいだって。ああ、それと物になってしまったものを惜しんじゃいけないよって、何のことなのかなぁ??」
次に遭遇したのは疑問形がいっぱいついていたがファンだ、俺と同じで森で狩りをしていて一人になった時にあったらしい。ファンのされた忠告はディーレのより何か現実的に気がする、俺も意味は分からないが重要なことを言われているような気がするのだ、ほとんどこれは勘といってもいい。ファンは首を傾げていたが、特に言われたことに心当たりはなさそうだった。
「レクス様!!あれはアーティフィシャル・インテリジェンスでございます。可愛いおにゃのこではございませんでしたがきっとそうなのです!!ふああぁぁ、ファンタジーでございますね。私は驚きました、さすがは大賢者様なのです」
それからミゼまで大賢者ラウトに会ったと言いだした、これは居眠りしていて変な夢でもみたんじゃないかと思っている。言っていることが俺には全然分からなかったし、ミゼ自身は納得しているが何も情報は得られなかった。そして、俺が大賢者ラウトについて皆に聞いたが同じような回答が返ってきた。
「それで、どういう奴だったんだ?」
「レクスさんも確かに会えば分かりますよ」
「うん、そうだね。分からないほうがおかしいや」
「なるほど、レクス様ですもんね」
実際に大賢者ラウトに会った皆に聞いても埒が明かなかった、こうしていつまでもエルフの王国に居続けるわけにもいかない。俺は少しむしゃくしゃしてミュスに会いにいったりした、ミュスは幼い子どもの体をしているのに、逆にそんな俺を小さな子どもを扱うように宥めた。
「レクス、大賢者ラウトは必ず貴方の味方になるわ。そして、フェリシアさんを助けたいと思うなら、ラウトの助けは必要なことなのよ」
「未来がみえるお前と違って、俺は平凡な生き物なんだ。それにいつまでもこうしているわけにもいかないしな」
「回り道に思えてももう少し我慢して、他の皆が会えたのだもの。レクスが会えないわけがないわ」
「その自信は未来をみるせいか、それともお前の性格なのか」
俺はフェリシアのことを想った、どうしたら彼女をヴァンパイアたちから解放できるだろうか。そもそも俺にできることなのか、ヴァンパイアはフェリシアを親のように思っているだろうから、無理矢理にその関係を崩すことも難しかった。なんだか俺は大事なことを見失っているような気がした、俺が力をつくして勝たなければならないのは誰なのだろう。ヴァンパイアを全滅させるまで俺は戦い続けなければならないのだろうか、それはフェリシアのためにしたくないが、結局はそれしか方法は無いのかもしれなかった。そんな思考を続ける俺にミュスが静かにまた言った、彼女は相変わらず謎の多い女の子だ。
「レクス、貴方はね。やっぱり貴方以外の何者にもなれないわ、でもだからといってその孤独に負けたりしないでね」
「その言葉は前にも聞いたな、……俺は俺以外にはなれないか」
それからミュスの働いている洋服店の裏を出て、宿屋に戻る気にもなれずに俺は一人で森に向かった。ラウト国を守る木々の壁だって翼を持つ俺にとっては意味をなさない、そのまま森の中の大樹に登って大賢者ラウトがいるであろうラウト国の塔を見ていた。
俺はヴァンパイアという一つの種族を滅ぼさなければならないだろうか、相手は血を得るために人間を襲うとはいえ中にはそれを望まない者もいる種族だ。話せば答えるし、俺たちと同じように喜びも悲しみもする種族だった。そんなことを考えながら、なんとなく森の大樹の高い枝の上で大樹に持たれかかり、俺はぼんやりとそれは嫌だなぁと考えていた。残酷な面があるのは人間も一緒だ、俺も元は人間だったし今でも残酷な面を持っている。だからといって一つの種族を滅ぼすのは酷過ぎることだと思った、俺にはそんな権利がないことも分かっていた。それでも俺はフェリシアを今の状況から救いたかった。
「…………時にはそれしかできることがないか」
そんな馬鹿なことをミゼが声高々に言いだした、だから俺は慌ててその馬鹿者の額をパチンっと指ではじいておいた。ミゼは森の地面に転がってまた何か言っていた、ファンがそれを見て笑っていたのもいつものことだ。
「目が――!!目が――!!今こそ目覚めん、我が魂の記憶――!!」
「あははは!!ミゼったらおっかしい、それでどんな記憶が蘇るの?」
「だ、大賢者ラウト様ってまるでウィキみたいです!!きっと可愛いおにゃのこ案内AIがいるはずです!!」
「うぃき?えーあい??とにかく女の子が好きなんだね、ミゼ」
ミゼはまた出まかせにいろいろと言っていたようだが、知識が足りない俺にはよく理解できなかった。ミゼの言っていることは理解できないことが多い、偶に有用なこともあるが大抵はくだらないことだったりする。ともかく新しく得られた情報をもとに俺は一人になることにした、そうしないと大賢者ラウト様とやらは現れないからだ。
「それじゃ、俺は一人になれそうなところへ行ってみる」
「お気をつけて、レクスさん」
「ディーレは僕と続けて一緒に狩りをしよ!!」
「はうう、あーもうレクス様ったら、冗談も見逃してくれないんだから」
俺はぶつぶつと文句を言っているミゼをディーレとファンに預けて、一人でラウト国からはあまり離れずに森をうろつくことにした。しばらく図書館にこもっていたから、広い森の中で食事もしておきたかった。ラウト国周辺の森の木々はいつもどおりに優しくてお喋りだった、大森林の木々とは大違いだ。大森林の木々も食事はさせてくれたが一言も話さなかったからな、俺は森の大樹に身を預けて草食系ヴァンパイアの食事をしながらしばらく過ごした。その後は人気が無いのを確かめて、一人でできる運動や武術の型などを復習して過ごした。その日は残念ながら大賢者ラウトには会えなかった、夜になる前に門を通ってラウト国の宿屋に帰った。
「体を動かすのをしばらくしていなかったからいい鍛錬になる、基礎的な能力の底上げをしておくつもりだ。俺はしばらくはラウト国からあまり離れずに森に通う」
「僕は狩りと図書館と交互に行ってみようと思います、『大賢者ラウトの書』がなかなか面白いです。どうやってあんなに沢山の知識を得られたのでしょうか」
「うーん、僕はラウト国を見てまわるのと、狩りを交互にする!!狩りでいっぱいお肉を食べたいし、この国を見てまわるのも面白そう」
「私はどうしましょうか、ファンさんのお供するのも幸せですが、時々は宿屋でだらだら寝ていてもいいですね」
俺たちはそれぞれラウト国で行動することにした、最後のミゼだけがただサボりたいがための行動だったが、猫は元々はよく寝る動物だからまんざら不思議でもなかった。俺は大抵はラウト国周辺の森にいた、ラウト国の中心にある大樹の塔が森の木々に登ると見えた。なんでもラウト国の中の住民から聞いた話では、あの高い大樹の塔の中に長老と呼ばれるエルフたちが住んでいるらしい。高いところに住みたがるお偉いさん、そこらへんは人間でもエルフでも同じなのかもしれない。普通のエルフたちや俺たち旅人は立ち入り禁止になっていたから、大賢者ラウトも普段はそこにいるのかもしれなかった。俺にはエルフのお偉いさんに知り合いなどいない、だから大賢者ラウトの方から俺に会いにきてもらうしかなかった。しかし、その前に事件は起きた。
「レクスさん、僕は多分ですが大賢者ラウトさんに会いましたよ。図書館の読書室で一人になった時、ええと幾つか回復魔法の使い方を指摘されました」
一番初めに大賢者ラウトに会ったのはディーレだった、ごく短い時間だったらしいが大賢者ラウトにらしき奴に会ったらしい。
「ほえっ、レクス。レクス。僕もだ、大賢者?ラウトって言うヒト?に会ったよ。この国を出たら身辺に気をつけて、仲間と一緒にいるようにしなさいだって。ああ、それと物になってしまったものを惜しんじゃいけないよって、何のことなのかなぁ??」
次に遭遇したのは疑問形がいっぱいついていたがファンだ、俺と同じで森で狩りをしていて一人になった時にあったらしい。ファンのされた忠告はディーレのより何か現実的に気がする、俺も意味は分からないが重要なことを言われているような気がするのだ、ほとんどこれは勘といってもいい。ファンは首を傾げていたが、特に言われたことに心当たりはなさそうだった。
「レクス様!!あれはアーティフィシャル・インテリジェンスでございます。可愛いおにゃのこではございませんでしたがきっとそうなのです!!ふああぁぁ、ファンタジーでございますね。私は驚きました、さすがは大賢者様なのです」
それからミゼまで大賢者ラウトに会ったと言いだした、これは居眠りしていて変な夢でもみたんじゃないかと思っている。言っていることが俺には全然分からなかったし、ミゼ自身は納得しているが何も情報は得られなかった。そして、俺が大賢者ラウトについて皆に聞いたが同じような回答が返ってきた。
「それで、どういう奴だったんだ?」
「レクスさんも確かに会えば分かりますよ」
「うん、そうだね。分からないほうがおかしいや」
「なるほど、レクス様ですもんね」
実際に大賢者ラウトに会った皆に聞いても埒が明かなかった、こうしていつまでもエルフの王国に居続けるわけにもいかない。俺は少しむしゃくしゃしてミュスに会いにいったりした、ミュスは幼い子どもの体をしているのに、逆にそんな俺を小さな子どもを扱うように宥めた。
「レクス、大賢者ラウトは必ず貴方の味方になるわ。そして、フェリシアさんを助けたいと思うなら、ラウトの助けは必要なことなのよ」
「未来がみえるお前と違って、俺は平凡な生き物なんだ。それにいつまでもこうしているわけにもいかないしな」
「回り道に思えてももう少し我慢して、他の皆が会えたのだもの。レクスが会えないわけがないわ」
「その自信は未来をみるせいか、それともお前の性格なのか」
俺はフェリシアのことを想った、どうしたら彼女をヴァンパイアたちから解放できるだろうか。そもそも俺にできることなのか、ヴァンパイアはフェリシアを親のように思っているだろうから、無理矢理にその関係を崩すことも難しかった。なんだか俺は大事なことを見失っているような気がした、俺が力をつくして勝たなければならないのは誰なのだろう。ヴァンパイアを全滅させるまで俺は戦い続けなければならないのだろうか、それはフェリシアのためにしたくないが、結局はそれしか方法は無いのかもしれなかった。そんな思考を続ける俺にミュスが静かにまた言った、彼女は相変わらず謎の多い女の子だ。
「レクス、貴方はね。やっぱり貴方以外の何者にもなれないわ、でもだからといってその孤独に負けたりしないでね」
「その言葉は前にも聞いたな、……俺は俺以外にはなれないか」
それからミュスの働いている洋服店の裏を出て、宿屋に戻る気にもなれずに俺は一人で森に向かった。ラウト国を守る木々の壁だって翼を持つ俺にとっては意味をなさない、そのまま森の中の大樹に登って大賢者ラウトがいるであろうラウト国の塔を見ていた。
俺はヴァンパイアという一つの種族を滅ぼさなければならないだろうか、相手は血を得るために人間を襲うとはいえ中にはそれを望まない者もいる種族だ。話せば答えるし、俺たちと同じように喜びも悲しみもする種族だった。そんなことを考えながら、なんとなく森の大樹の高い枝の上で大樹に持たれかかり、俺はぼんやりとそれは嫌だなぁと考えていた。残酷な面があるのは人間も一緒だ、俺も元は人間だったし今でも残酷な面を持っている。だからといって一つの種族を滅ぼすのは酷過ぎることだと思った、俺にはそんな権利がないことも分かっていた。それでも俺はフェリシアを今の状況から救いたかった。
「…………時にはそれしかできることがないか」
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