196 / 222
第百九十六話 せっかく来たのに出会えない
しおりを挟む
「それじゃ、レクス。ファン、ディーレ、それにミゼ。この国にいる間は私のところにも遊びに来てね」
「ああ、時々遊びにくる。……もっと大賢者ラウトについて教えて貰えないのか」
「私はレクスと大賢者ラウトが会う未来をみただけ、どうやって大賢者ラウトからレクスが興味をもってもらえたのかは分からないわ」
「本当に難しい力だな、それじゃエルフの王国を見物でもするか」
ミュスに連れてこられたエルフの王国、ラウト国はいろいろと興味深い場所だった。まず『貧民街』が無いことにはすぐに気がついたが、それは国の運営している様々な福祉施設があるからだった。孤児院はもちろんのこと、仕事のやり方を教える施設や病院などが充実していた。当然ながら図書館もあった、沢山の本達が綺麗に整然と並べられていた。国は大森林の中にある樹木の壁の中にあり、とても広くて川も流れており下水なども整備されていた。人間の国でもここまで綺麗に上下水道がある国はなかなかない、衛生面にもかなり気をつけているようで風呂なども宿屋にもあった。
その代わりに貨幣文化はあまり発達しておらず、旅人むけの宿屋や飯屋それに商店だけが貨幣を取り扱っていた。ミュスが雇われた洋服屋も商店の一つだった、彼女はにこにこと今までどおりに笑いながら裁縫の仕事をしていた。俺たちは見物するという言葉どおりにあちこちを見て回ったが、各々別れてすぐに俺が一番興味をもって向かったのは図書館だった。
「『大賢者ラウトの書』っていうのが多いな、いったい何巻あるんだ」
図書館の一角には『大賢者ラウトの書』という本がずらりと並んでいた、その数は軽く数百を超えていてどれだけすごい人物なのかと読んでみたら、本によって載っている知識の差がすごかった。子供向けのとても簡単な算数の本があるかと思えば、大人でも理解が難しい建築のための計算の書などがあったりした。とにかく思いついたことをそのまま書いたという様子でまとまりがなかった、ただ他の本を読んでいると引用した書物に『大賢者ラウトの書 第五十六巻三十七頁二十行』などと頻繁に書いてあるので、とにかく知識が深い大賢者と呼ぶにふさわしい人物には違いなかった。いやエルフには違いなかったか、それすらも分からなかった。
『大賢者ラウトの書』には知識は沢山書いてあったが、大賢者ラウト自身のことは何一つ書いていなかったからだ。ディーレのように速読はできないからさすがに全巻は読めなかったが、俺が読んだ何十冊かには載っていなかった。だがこれだけの知識をただの人間がもてるはずがないし、俺が会えるということは何百年か何千年か生きているエルフなのだろうと思った。そういえばエルフの寿命も俺は知らない、ただ長命であるとだけしか分からなかった。俺は多過ぎる『大賢者ラウトの書』に降参して、夜になって宿屋に戻ると俺はすぐにディーレに助けをもとめた。
「図書館は当たりだが、『大賢者ラウトの書』は数が多すぎて読み切れない。ディーレ、暇があったら助けてくれ、大陸語で書かれているものも多いが、古語も使われていて理解できないものもあった」
「はい、僕はかまいません。この国は福祉が発達しているみたいで、国の病院には回復の上級魔法を使える方々がいらっしゃいました。『貧民街』もありませんし、レクスさんを手伝います」
「はーい、僕は狩りの仕事をしてくるよ。大陸語は覚えたけど、古語は苦手だもん」
「それじゃ、私はファンさんの護衛についていきます。この国の周りの森なら亡霊もいないそうです、安心してファンさんについていけます!!……あとは可愛いエルフのおにゃのこと仲良くなれれば言うことはございませんのに」
「ミゼは絶対にエルフの女の子に迷惑をかけるなよ、少なくとも俺がラウトとかいう奴に会うまではな!!」
「痛いです、レクス様!!少々頭を撫でる手が痛いです!!まったくもって失礼ですね、私はエルフのおにゃのこに迷惑をかけたり致しません!!」
「ミゼったらまた他種族の女の子に可愛がられたいんだね、まったく浮気者なんだから」
「まぁ、ミゼさんらしくていいじゃないですか。大人しくて忠実な従魔のミゼさんって……、なんだかすごく違和感がありますね」
それから俺とディーレは図書館通いをはじめた、ファンとミゼはラウト国の周囲の森に狩りにでかけていった。速読が得意なディーレでもすぐには読み切れないほどの量があったのが『大賢者ラウトの書』だった、前にも言ったとおりに書かれている知識もバラバラで、魔法の書だったかと思えば途中から武術の書に変わっていることもあった。ディーレも最初はそれに戸惑っていたが、じきに慣れて黙々と本を読んでいた。
「はぁ~、いったいこの大賢者さまはどれだけ書いたら気がすむんだ」
「そうですね、書いてある知識もですが、不思議なことに文字もバラバラですね」
「そういえばそうだな、一人で書いたものじゃない。それじゃ、弟子かなにかが何人かいるのか」
「それにしては人数が多すぎます、筆跡が百以上もありますよ」
俺たちが多すぎる『大賢者ラウトの書』にそんな疑問を抱いた時、偶々近くにいた若いエルフが少し笑いながら俺たちにこう教えてくれた。
「あんたら旅の人だね、『大賢者ラウトの書』っていうのはラウト様本人が書いたんじゃないんだ、ラウト様から教えを受けたエルフがそれぞれ書いた書を族長たちがまとめたものなのさ」
そう教えてくれたエルフに俺たちは感謝した、そうしなかったらずっと『大賢者ラウトの書』を読んでいたかもしれない。つまりこの何百という書物には大賢者ラウトに会う方法は載って無いわけだ、大賢者ラウトの知識だけがまとめられている覚え書きに過ぎなかった。その日の宿屋で俺はぐったりしながらとそれを報告した。
「図書館は当たりだと思ったが外れだった、あの書物は大賢者ラウトに会った者の覚え書きに過ぎない」
「おかげでいろんな知識が身につきました、レクスさん。神の案内する道に余計な回り道はありませんよ」
「そっか、それじゃ今度はそのラウトさんに会ったエルフを探してみたらどうかな。外に狩りに行くエルフにも何人かいたよ」
「はい、エルフにもおにゃのこの狩人がいまして、大変可愛がっていただきました。ああ、私ったら幸せ者!!」
「そうか、実際に大賢者ラウトにあったやつに聞けばいいのか!!」
「なるほど、そうですね。実際に大賢者ラウトさんにお会いしたことのある、そういった方々にお話を聞くとは盲点でした」
「だから明日はレクスたちも狩りにおいでよ、大賢者ラウトに会ったエルフにも会えるよ」
「可愛いおにゃのこエルフと交流するのは人生の……、失礼しました猫生の喜びでございます」
それから次の日は俺とディーレもファンやミゼと一緒に狩りに行くことにした、図書館の中で何日も本に囲まれて大人しくしていたからいい気分転換にもなった。ラウト国の周囲の森は明るくて、猪や鹿など獲物もそこそこいた。それで狩りをしながら、大賢者ラウトに会ったことがあるエルフに話を聞いてみた、するとすぐにエルフたちはいろいろと話してくれた。
「大賢者ラウト様に会いに来たのか、そうだな。悩んでいると会えることがある」
「そうね、私が会ったのは小さな子供の時だったわ。お母さんに叱られて一人で泣いていたら、お会いできたの」
「そうそう、一人でいる時にしか会うことはできないよ」
「大賢者ラウト様への尊敬と感謝の念をわすれずに、謙虚に今の自分をうけとめておくのじゃ」
「この国でラウト様に会ったエルフは多いよ、結構お喋り好きなんだ」
つまり具体的にどこに行けば会えるということはないらしい、大賢者ラウトは好き勝手にこの国を出歩いているみたいだった。意外と大事な情報だったのは一人でいる時にしか会えない、聞いてみればそんな簡単なことだった。
「つまりボッチにしか大賢者様は興味が無いということですね!!やはり大賢者とは孤独を極めた者なのです!!」
「ああ、時々遊びにくる。……もっと大賢者ラウトについて教えて貰えないのか」
「私はレクスと大賢者ラウトが会う未来をみただけ、どうやって大賢者ラウトからレクスが興味をもってもらえたのかは分からないわ」
「本当に難しい力だな、それじゃエルフの王国を見物でもするか」
ミュスに連れてこられたエルフの王国、ラウト国はいろいろと興味深い場所だった。まず『貧民街』が無いことにはすぐに気がついたが、それは国の運営している様々な福祉施設があるからだった。孤児院はもちろんのこと、仕事のやり方を教える施設や病院などが充実していた。当然ながら図書館もあった、沢山の本達が綺麗に整然と並べられていた。国は大森林の中にある樹木の壁の中にあり、とても広くて川も流れており下水なども整備されていた。人間の国でもここまで綺麗に上下水道がある国はなかなかない、衛生面にもかなり気をつけているようで風呂なども宿屋にもあった。
その代わりに貨幣文化はあまり発達しておらず、旅人むけの宿屋や飯屋それに商店だけが貨幣を取り扱っていた。ミュスが雇われた洋服屋も商店の一つだった、彼女はにこにこと今までどおりに笑いながら裁縫の仕事をしていた。俺たちは見物するという言葉どおりにあちこちを見て回ったが、各々別れてすぐに俺が一番興味をもって向かったのは図書館だった。
「『大賢者ラウトの書』っていうのが多いな、いったい何巻あるんだ」
図書館の一角には『大賢者ラウトの書』という本がずらりと並んでいた、その数は軽く数百を超えていてどれだけすごい人物なのかと読んでみたら、本によって載っている知識の差がすごかった。子供向けのとても簡単な算数の本があるかと思えば、大人でも理解が難しい建築のための計算の書などがあったりした。とにかく思いついたことをそのまま書いたという様子でまとまりがなかった、ただ他の本を読んでいると引用した書物に『大賢者ラウトの書 第五十六巻三十七頁二十行』などと頻繁に書いてあるので、とにかく知識が深い大賢者と呼ぶにふさわしい人物には違いなかった。いやエルフには違いなかったか、それすらも分からなかった。
『大賢者ラウトの書』には知識は沢山書いてあったが、大賢者ラウト自身のことは何一つ書いていなかったからだ。ディーレのように速読はできないからさすがに全巻は読めなかったが、俺が読んだ何十冊かには載っていなかった。だがこれだけの知識をただの人間がもてるはずがないし、俺が会えるということは何百年か何千年か生きているエルフなのだろうと思った。そういえばエルフの寿命も俺は知らない、ただ長命であるとだけしか分からなかった。俺は多過ぎる『大賢者ラウトの書』に降参して、夜になって宿屋に戻ると俺はすぐにディーレに助けをもとめた。
「図書館は当たりだが、『大賢者ラウトの書』は数が多すぎて読み切れない。ディーレ、暇があったら助けてくれ、大陸語で書かれているものも多いが、古語も使われていて理解できないものもあった」
「はい、僕はかまいません。この国は福祉が発達しているみたいで、国の病院には回復の上級魔法を使える方々がいらっしゃいました。『貧民街』もありませんし、レクスさんを手伝います」
「はーい、僕は狩りの仕事をしてくるよ。大陸語は覚えたけど、古語は苦手だもん」
「それじゃ、私はファンさんの護衛についていきます。この国の周りの森なら亡霊もいないそうです、安心してファンさんについていけます!!……あとは可愛いエルフのおにゃのこと仲良くなれれば言うことはございませんのに」
「ミゼは絶対にエルフの女の子に迷惑をかけるなよ、少なくとも俺がラウトとかいう奴に会うまではな!!」
「痛いです、レクス様!!少々頭を撫でる手が痛いです!!まったくもって失礼ですね、私はエルフのおにゃのこに迷惑をかけたり致しません!!」
「ミゼったらまた他種族の女の子に可愛がられたいんだね、まったく浮気者なんだから」
「まぁ、ミゼさんらしくていいじゃないですか。大人しくて忠実な従魔のミゼさんって……、なんだかすごく違和感がありますね」
それから俺とディーレは図書館通いをはじめた、ファンとミゼはラウト国の周囲の森に狩りにでかけていった。速読が得意なディーレでもすぐには読み切れないほどの量があったのが『大賢者ラウトの書』だった、前にも言ったとおりに書かれている知識もバラバラで、魔法の書だったかと思えば途中から武術の書に変わっていることもあった。ディーレも最初はそれに戸惑っていたが、じきに慣れて黙々と本を読んでいた。
「はぁ~、いったいこの大賢者さまはどれだけ書いたら気がすむんだ」
「そうですね、書いてある知識もですが、不思議なことに文字もバラバラですね」
「そういえばそうだな、一人で書いたものじゃない。それじゃ、弟子かなにかが何人かいるのか」
「それにしては人数が多すぎます、筆跡が百以上もありますよ」
俺たちが多すぎる『大賢者ラウトの書』にそんな疑問を抱いた時、偶々近くにいた若いエルフが少し笑いながら俺たちにこう教えてくれた。
「あんたら旅の人だね、『大賢者ラウトの書』っていうのはラウト様本人が書いたんじゃないんだ、ラウト様から教えを受けたエルフがそれぞれ書いた書を族長たちがまとめたものなのさ」
そう教えてくれたエルフに俺たちは感謝した、そうしなかったらずっと『大賢者ラウトの書』を読んでいたかもしれない。つまりこの何百という書物には大賢者ラウトに会う方法は載って無いわけだ、大賢者ラウトの知識だけがまとめられている覚え書きに過ぎなかった。その日の宿屋で俺はぐったりしながらとそれを報告した。
「図書館は当たりだと思ったが外れだった、あの書物は大賢者ラウトに会った者の覚え書きに過ぎない」
「おかげでいろんな知識が身につきました、レクスさん。神の案内する道に余計な回り道はありませんよ」
「そっか、それじゃ今度はそのラウトさんに会ったエルフを探してみたらどうかな。外に狩りに行くエルフにも何人かいたよ」
「はい、エルフにもおにゃのこの狩人がいまして、大変可愛がっていただきました。ああ、私ったら幸せ者!!」
「そうか、実際に大賢者ラウトにあったやつに聞けばいいのか!!」
「なるほど、そうですね。実際に大賢者ラウトさんにお会いしたことのある、そういった方々にお話を聞くとは盲点でした」
「だから明日はレクスたちも狩りにおいでよ、大賢者ラウトに会ったエルフにも会えるよ」
「可愛いおにゃのこエルフと交流するのは人生の……、失礼しました猫生の喜びでございます」
それから次の日は俺とディーレもファンやミゼと一緒に狩りに行くことにした、図書館の中で何日も本に囲まれて大人しくしていたからいい気分転換にもなった。ラウト国の周囲の森は明るくて、猪や鹿など獲物もそこそこいた。それで狩りをしながら、大賢者ラウトに会ったことがあるエルフに話を聞いてみた、するとすぐにエルフたちはいろいろと話してくれた。
「大賢者ラウト様に会いに来たのか、そうだな。悩んでいると会えることがある」
「そうね、私が会ったのは小さな子供の時だったわ。お母さんに叱られて一人で泣いていたら、お会いできたの」
「そうそう、一人でいる時にしか会うことはできないよ」
「大賢者ラウト様への尊敬と感謝の念をわすれずに、謙虚に今の自分をうけとめておくのじゃ」
「この国でラウト様に会ったエルフは多いよ、結構お喋り好きなんだ」
つまり具体的にどこに行けば会えるということはないらしい、大賢者ラウトは好き勝手にこの国を出歩いているみたいだった。意外と大事な情報だったのは一人でいる時にしか会えない、聞いてみればそんな簡単なことだった。
「つまりボッチにしか大賢者様は興味が無いということですね!!やはり大賢者とは孤独を極めた者なのです!!」
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる