125 / 222
第百二十五話 しっかり備えておいていい
しおりを挟む
俺は祝福されし者への修行でうっかりと死にかけた、そうファンがディーレとミゼに証言したから、一人と一匹からかなり酷く心配された。
「レクスは無理をし過ぎたの、僕がもっとよく見てればよかった」
「それは違うぞ、ファン。俺が力を使い過ぎただけた、ファンは悪くない」
「レクスさん、しばらく祝福されし者への修行は止めてください。……どうしても修行をするのだったら、どうか僕がいる時にお願いします」
「レクス様、命大事にでございます!!」
しばらくは俺は病人のような扱いだったが、いつまでもそうしているわけにはいかない。俺に珍しく王様からギルドを通して指名依頼があった、王城にいるあの優しい兄弟王子を放ってはおけない。だから、仲間たちと一緒に王城に行ったら、すぐに王様との非公式な面談があった。
「『魔物の氾濫』の可能性がある?」
「そうだ、我がクナトス国は迷宮の探索が盛んだが、それで分かることもある。ここ最近はどうも魔物の数が増加している、都に溢れだす前に出来るだけ魔物を狩ってもらいたい」
「討伐証明は魔石だけか」
「レクス殿のパーティ以外にもいくつかのパーティに同じ依頼をしてある。具体的にはジャイアントくらいを狩ることができる者たちだ」
「まぁ、『魔物の氾濫』なんて起きたら面倒だからな、俺達のパーティもしばらくは剥ぎ取りより数を優先することにしよう」
「それでは頼んだ」
俺は白金の冒険者としてギルド長に呼びだされて、更に詳しい話しを聞かされた。この王国には知り合いになった王族もいる、『魔物の氾濫』など面倒なことを起こされてはたまらん。
「というわけでしばらくは迷宮で魔物を狩って、狩って、狩りまくりたいと思うんだが、何か質問はあるか?」
「はーい、他の冒険者も同じ階層にくるなら、ファンの魔物のご飯はお預け?」
「そうですね、ファンさんのドラゴン形態を見られると困りますから、人前では食べないほうがいいですね」
「いっそ、形だけ私と同じレクス様かディーレさんの従魔になりますか。そうしたらドラゴン形態で迷宮で活動しても大丈夫です」
ファンはうーんと悩んでいた、食欲とドラゴンの誇りの狭間で迷っているのだろう。俺としては従魔がドラゴンとか有名になり過ぎて怖いから遠慮したい。でも、ファンがそうなりたいなら認める気はある。
「よっし、決めた!!それじゃ、レクスの従魔になる!!……レクスだったら少し迷惑をかけても大丈夫そう」
「おい、なんだその理由は!?……まぁ、別にいいけどな」
「ごめんね、ディーレ。ディーレを信用してないわけじゃないよ」
「はい、分かっています。それに銀の冒険者の僕にはドラゴンの従魔は目立ち過ぎます、レクスさんくらいで丁度いいですよ」
ファンは食欲とドラゴンの誇りの狭間で悩んでいたんじゃないのか、俺かディーレの従魔になるので悩んでいたのか。どちらでもファンの扱いに変わりはないが、俺にしておいた方が無難ではあるな、俺は一応は白金の冒険者だから。しかし、ちょっと俺の扱いが悪くないだろうか。
「お前らなんか酷くないか、俺は目立たない白金の冒険者でいたいのに……」
「それ、無理だと思う」
「……ええと、神は平等に全てを見て下さっているかと」
「白金の冒険者の時点で目立たないなんて、無理にきまっているのです」
なるべく目立たないのんびりとした冒険者生活を送りたいおれに仲間達からの言葉は厳しかった。俺、そんなに目立つことをしてきたっけ?
「ああああああの、それってドラゴンですか?本物ですか?」
「そうだ、さっさと従魔登録を頼む」
ギルドが一番空いている時間帯である昼の時間に、さっといって俺はファンの従魔登録を済ませてきた。その後は、さっさとまるで泥棒のように逃げ出した。
冒険者として間違ったことはしていないのに、この罪悪感は一体なんだろう。俺は普通に静かに暮らしていきたいだけなんだが、ドラゴンが従魔だなんて普通ではあり得ない。
「よぉし、それじゃ。ファンの従魔登録も済んだし、徹底的に迷宮で狩りを始めるぞ。お互いの体力、気力、魔力に注意して休憩を挟んでいこう!!」
「おー!!」
「はい、神よ。あなたの支えで仲間を守る力を僕にお貸しください」
「魔力枯渇に注意していきましょう」
まず最初の獲物はジャイアント、巨人三体だった。ディーレの閃光弾が命中し、更にディーレは目から風撃弾を撃ちこんでそのうちの一頭を仕留めていた。どうやら魔法銃のダークの方がより魔力の微調整が出来るようになり、更に強くなったらしい。
「はい、まずは一体です」
「それじゃ、残りは一体ずつ、俺とファンでやろうな」
「はい、頑張るのです」
俺はいつものごとく壁を蹴って跳躍し、ジャイアントの首筋にメイスを『重力』付きで叩きこんでバキバキッと首の骨を叩き折った。
「はっ、まず一体!!」
ファンも器用にジャイアントの体を駆けあがり、相手が反応を示すまえにドラゴンのかぎ爪で、その首を切り裂いて止めをさした。
「僕の勝利!!ねぇ、魔石を探すついでにご飯食べてていい?」
「いいぞ、俺はここに他のジャイアントを引きつれてくる」
「はい、ファンさんとお待ちしております」
「私はいつもどおりに見張りをしておきます」
俺は少し進んだ通路でジャイアントを二体見つけ、その辺に転がっていた岩石を頭にぶつけてこちらに注意を引き付けた。
「お代わりが来たぞ、ジャイアント二体だ!!『重なりし小盾』」
俺は背の高いジャイアントまで跳躍しやすいように、魔法で小盾にもなる足場を増やした。それを蹴って跳躍し、巨人の首にまたメイスを捩るように叩きこんだ。グギャリと嫌な音がして巨人が倒れこむ。
「閃光弾に、風撃弾で止めです!!」
もう一体の巨人はディーレの奴が魔法銃ライト&ダークで仕留めていた。その体にファンが魔石を探しながらかぶりつく。
「レクス様、少々休憩されては?」
「そうだな、ファンが魔石を見つけ終わるまで少し休もう。しかし本当に巨人の数が少し増えているな、『魔物の氾濫』の危険ありか」
「魔力の方も座って少し回復させておきます、『魔物の氾濫』の可能性があるなら潰しておかないといけませんね」
『食べ終わったよ、魔石の周りのお肉だけ食べてきたー!!はい、魔石五個ね』
ファンのこともしばらく休憩させて、俺達はまた魔物を倒すべく立ち上がった。
するといるわいるわ、ジャイアントが四体にサイクロプスを一体見つけた。俺はファンに訊ねる。
「ファン、そのドラゴンの形態のままでジャイアントを仕留められるか?」
『うん、ディーレが閃光弾を撃ってくれたら、きっと大丈夫だと思う』
「わかりました、閃光弾だけ当てた個体を狙ってください」
「私の陰がどんどん薄くなっていく、せめて新手が来ないように見張りをします」
休憩と作戦会議を終えて、俺達は新たな敵へと突撃していった。まずはディーレの閃光弾が敵の視界を焼いた、また一体のジャイアントをディーレは仕留めていた。
ディーレは新しい風撃弾を目という小さな部分から撃ちこんで止めをさすのだが、魔力消費が大きいらしく連発はできないそうだ。
「『重なりし小盾!!』」
俺は新しく足場を生み出して、一つ目のサイクロプスが閃光弾で苦しんでいるうちにメイスをドガンッと叩きこんでその首を叩きおった。続いて同じように視界を奪われて苦しんでいるジャイアントの首をグキリッとねじ切るように叩き折る!!
『いっただきまーす!!』
ファンの奴も視界が利かないジャイアントの喉に見事に齧りついて噛み切った、一体倒した後にすぐにもう一体の喉を噛みきって止めをさしていた。
それからはしばらくファンの魔石探しとお食事の時間だ、俺達は見張りをしながら休息をとった。
こんな事を何度も繰り返しながら、俺のパーティは一日に二十体くらいはジャイアントやサイクロプスを仕留めていた。その魔石をゴロゴロとギルド長の前に転がして依頼達成の証として見せておく。
「ほら、これくらいでいいか?」
「あ、ああ、凄いな。さすがは白金の冒険者だ」
その言葉に俺は首を傾げたが、親しいギルド職員によると俺達以外のパーティは一日に多くても一、二体を仕留めてくるのがやっとだという。
確かにごく普通の人間だけだったら、そのくらいが普通だろう。しまった、狩り過ぎたかと思ったが、『魔物の氾濫』など起こされても堪らないので特に気にすることもなく、ギルド長がもういいというまでそのペースで巨人などを狩り続けた。
さすがに一日に二十体ほどの狩りはキツ過ぎた、迷宮でも時々休憩をとって宿屋ではディーレを一番最初に休ませた。ミゼは見張りぐらいしかしていなかったし、俺とファンは人間以上に体力がある、俺たちのパーティで一番負担が大きかったのはディーレだっただろう。
「ギルド長から『魔物の氾濫』の兆しも薄れたと言われたし、しばらくは迷宮に行くのを止めてのんびり休憩しよう」
「はい、さすがに連日の狩りは疲れました」
「ディーレ疲れてる、僕が肩もんであげるね」
「何にせよ、無事に終わってほっといたしました」
ようやく手に入った平穏な日々を、俺達はしばし楽しむことにしたのだった。狩りは生きる為に必要なだけでいい、それ以上は無駄な殺しでしかない。俺は優しい大樹の下で、好きな本をゆっくり読みたいと思った。
「レクスは無理をし過ぎたの、僕がもっとよく見てればよかった」
「それは違うぞ、ファン。俺が力を使い過ぎただけた、ファンは悪くない」
「レクスさん、しばらく祝福されし者への修行は止めてください。……どうしても修行をするのだったら、どうか僕がいる時にお願いします」
「レクス様、命大事にでございます!!」
しばらくは俺は病人のような扱いだったが、いつまでもそうしているわけにはいかない。俺に珍しく王様からギルドを通して指名依頼があった、王城にいるあの優しい兄弟王子を放ってはおけない。だから、仲間たちと一緒に王城に行ったら、すぐに王様との非公式な面談があった。
「『魔物の氾濫』の可能性がある?」
「そうだ、我がクナトス国は迷宮の探索が盛んだが、それで分かることもある。ここ最近はどうも魔物の数が増加している、都に溢れだす前に出来るだけ魔物を狩ってもらいたい」
「討伐証明は魔石だけか」
「レクス殿のパーティ以外にもいくつかのパーティに同じ依頼をしてある。具体的にはジャイアントくらいを狩ることができる者たちだ」
「まぁ、『魔物の氾濫』なんて起きたら面倒だからな、俺達のパーティもしばらくは剥ぎ取りより数を優先することにしよう」
「それでは頼んだ」
俺は白金の冒険者としてギルド長に呼びだされて、更に詳しい話しを聞かされた。この王国には知り合いになった王族もいる、『魔物の氾濫』など面倒なことを起こされてはたまらん。
「というわけでしばらくは迷宮で魔物を狩って、狩って、狩りまくりたいと思うんだが、何か質問はあるか?」
「はーい、他の冒険者も同じ階層にくるなら、ファンの魔物のご飯はお預け?」
「そうですね、ファンさんのドラゴン形態を見られると困りますから、人前では食べないほうがいいですね」
「いっそ、形だけ私と同じレクス様かディーレさんの従魔になりますか。そうしたらドラゴン形態で迷宮で活動しても大丈夫です」
ファンはうーんと悩んでいた、食欲とドラゴンの誇りの狭間で迷っているのだろう。俺としては従魔がドラゴンとか有名になり過ぎて怖いから遠慮したい。でも、ファンがそうなりたいなら認める気はある。
「よっし、決めた!!それじゃ、レクスの従魔になる!!……レクスだったら少し迷惑をかけても大丈夫そう」
「おい、なんだその理由は!?……まぁ、別にいいけどな」
「ごめんね、ディーレ。ディーレを信用してないわけじゃないよ」
「はい、分かっています。それに銀の冒険者の僕にはドラゴンの従魔は目立ち過ぎます、レクスさんくらいで丁度いいですよ」
ファンは食欲とドラゴンの誇りの狭間で悩んでいたんじゃないのか、俺かディーレの従魔になるので悩んでいたのか。どちらでもファンの扱いに変わりはないが、俺にしておいた方が無難ではあるな、俺は一応は白金の冒険者だから。しかし、ちょっと俺の扱いが悪くないだろうか。
「お前らなんか酷くないか、俺は目立たない白金の冒険者でいたいのに……」
「それ、無理だと思う」
「……ええと、神は平等に全てを見て下さっているかと」
「白金の冒険者の時点で目立たないなんて、無理にきまっているのです」
なるべく目立たないのんびりとした冒険者生活を送りたいおれに仲間達からの言葉は厳しかった。俺、そんなに目立つことをしてきたっけ?
「ああああああの、それってドラゴンですか?本物ですか?」
「そうだ、さっさと従魔登録を頼む」
ギルドが一番空いている時間帯である昼の時間に、さっといって俺はファンの従魔登録を済ませてきた。その後は、さっさとまるで泥棒のように逃げ出した。
冒険者として間違ったことはしていないのに、この罪悪感は一体なんだろう。俺は普通に静かに暮らしていきたいだけなんだが、ドラゴンが従魔だなんて普通ではあり得ない。
「よぉし、それじゃ。ファンの従魔登録も済んだし、徹底的に迷宮で狩りを始めるぞ。お互いの体力、気力、魔力に注意して休憩を挟んでいこう!!」
「おー!!」
「はい、神よ。あなたの支えで仲間を守る力を僕にお貸しください」
「魔力枯渇に注意していきましょう」
まず最初の獲物はジャイアント、巨人三体だった。ディーレの閃光弾が命中し、更にディーレは目から風撃弾を撃ちこんでそのうちの一頭を仕留めていた。どうやら魔法銃のダークの方がより魔力の微調整が出来るようになり、更に強くなったらしい。
「はい、まずは一体です」
「それじゃ、残りは一体ずつ、俺とファンでやろうな」
「はい、頑張るのです」
俺はいつものごとく壁を蹴って跳躍し、ジャイアントの首筋にメイスを『重力』付きで叩きこんでバキバキッと首の骨を叩き折った。
「はっ、まず一体!!」
ファンも器用にジャイアントの体を駆けあがり、相手が反応を示すまえにドラゴンのかぎ爪で、その首を切り裂いて止めをさした。
「僕の勝利!!ねぇ、魔石を探すついでにご飯食べてていい?」
「いいぞ、俺はここに他のジャイアントを引きつれてくる」
「はい、ファンさんとお待ちしております」
「私はいつもどおりに見張りをしておきます」
俺は少し進んだ通路でジャイアントを二体見つけ、その辺に転がっていた岩石を頭にぶつけてこちらに注意を引き付けた。
「お代わりが来たぞ、ジャイアント二体だ!!『重なりし小盾』」
俺は背の高いジャイアントまで跳躍しやすいように、魔法で小盾にもなる足場を増やした。それを蹴って跳躍し、巨人の首にまたメイスを捩るように叩きこんだ。グギャリと嫌な音がして巨人が倒れこむ。
「閃光弾に、風撃弾で止めです!!」
もう一体の巨人はディーレの奴が魔法銃ライト&ダークで仕留めていた。その体にファンが魔石を探しながらかぶりつく。
「レクス様、少々休憩されては?」
「そうだな、ファンが魔石を見つけ終わるまで少し休もう。しかし本当に巨人の数が少し増えているな、『魔物の氾濫』の危険ありか」
「魔力の方も座って少し回復させておきます、『魔物の氾濫』の可能性があるなら潰しておかないといけませんね」
『食べ終わったよ、魔石の周りのお肉だけ食べてきたー!!はい、魔石五個ね』
ファンのこともしばらく休憩させて、俺達はまた魔物を倒すべく立ち上がった。
するといるわいるわ、ジャイアントが四体にサイクロプスを一体見つけた。俺はファンに訊ねる。
「ファン、そのドラゴンの形態のままでジャイアントを仕留められるか?」
『うん、ディーレが閃光弾を撃ってくれたら、きっと大丈夫だと思う』
「わかりました、閃光弾だけ当てた個体を狙ってください」
「私の陰がどんどん薄くなっていく、せめて新手が来ないように見張りをします」
休憩と作戦会議を終えて、俺達は新たな敵へと突撃していった。まずはディーレの閃光弾が敵の視界を焼いた、また一体のジャイアントをディーレは仕留めていた。
ディーレは新しい風撃弾を目という小さな部分から撃ちこんで止めをさすのだが、魔力消費が大きいらしく連発はできないそうだ。
「『重なりし小盾!!』」
俺は新しく足場を生み出して、一つ目のサイクロプスが閃光弾で苦しんでいるうちにメイスをドガンッと叩きこんでその首を叩きおった。続いて同じように視界を奪われて苦しんでいるジャイアントの首をグキリッとねじ切るように叩き折る!!
『いっただきまーす!!』
ファンの奴も視界が利かないジャイアントの喉に見事に齧りついて噛み切った、一体倒した後にすぐにもう一体の喉を噛みきって止めをさしていた。
それからはしばらくファンの魔石探しとお食事の時間だ、俺達は見張りをしながら休息をとった。
こんな事を何度も繰り返しながら、俺のパーティは一日に二十体くらいはジャイアントやサイクロプスを仕留めていた。その魔石をゴロゴロとギルド長の前に転がして依頼達成の証として見せておく。
「ほら、これくらいでいいか?」
「あ、ああ、凄いな。さすがは白金の冒険者だ」
その言葉に俺は首を傾げたが、親しいギルド職員によると俺達以外のパーティは一日に多くても一、二体を仕留めてくるのがやっとだという。
確かにごく普通の人間だけだったら、そのくらいが普通だろう。しまった、狩り過ぎたかと思ったが、『魔物の氾濫』など起こされても堪らないので特に気にすることもなく、ギルド長がもういいというまでそのペースで巨人などを狩り続けた。
さすがに一日に二十体ほどの狩りはキツ過ぎた、迷宮でも時々休憩をとって宿屋ではディーレを一番最初に休ませた。ミゼは見張りぐらいしかしていなかったし、俺とファンは人間以上に体力がある、俺たちのパーティで一番負担が大きかったのはディーレだっただろう。
「ギルド長から『魔物の氾濫』の兆しも薄れたと言われたし、しばらくは迷宮に行くのを止めてのんびり休憩しよう」
「はい、さすがに連日の狩りは疲れました」
「ディーレ疲れてる、僕が肩もんであげるね」
「何にせよ、無事に終わってほっといたしました」
ようやく手に入った平穏な日々を、俺達はしばし楽しむことにしたのだった。狩りは生きる為に必要なだけでいい、それ以上は無駄な殺しでしかない。俺は優しい大樹の下で、好きな本をゆっくり読みたいと思った。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる