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08君の為にも、偽物には負けたくない

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「金いっぱい使っちゃったからなぁ、稼ぐしかないな」

 俺は先日のデビルベアとの闘いで剣を壊した、それで新しい剣を買ったのだがそれが金貨四千枚もした。金貨の価値が分からないサシュが驚くくらいの値段だった、とはいえ使ってしまったものは仕方がないので俺は冒険者ギルドで仕事を探すことにした。そうしたら冒険者ギルドで人だかりができていて、何だか妙な茶色い髪に赤い瞳の奴がわめいていた。

「俺様こそは”旋風”のアント様だ!!」

 俺はその名乗りを聞いて真っ先に逃げ出そうとした、あんな”旋風”の名をかたる頭の軽そうな男の相手はしたくなかった。でも冒険者ギルドの職員に俺は捕まった、それでとりあえず個室に入って、ひそひそと密談をすることになった。

「カイトさん、いいえ”旋風”さん。貴方の偽物が出て困っています、どうにかしてください」
「いや別に俺”旋風”の名前に未練は無いし、なりたいんならやらせてみてはどうですか?」
「ええっ!? 僕はカイトに”旋風”の名がついているの好きです」

「そんなことできませんよ、”旋風”の名に傷がつきます。貴方を見たことのある冒険者は騙されていませんが、それ以外の冒険者が騙されているんです!!」
「サシュ、お前俺に”旋風”の名がついてるの好きだったのか? はぁ~~、分かりました。どうにかしましょう」
「はい、カイト。”旋風”の名前を守ってくださいです」

 そうして俺はシンプルに解決をすることにした、アントとかいうやつに決闘を申し込んだ。アントは”旋風”の俺様に勝負を申し込むとはとかごにょごにょとごねていたが、そうやって言い訳をする方が事を見ている冒険者から白い目で見られるようになった。

「分かった!! 俺様との勝負を認めてやろう!! 俺様が勝ったらその可愛い奴隷の子をいただくぜ!!」
「サシュをか? ならますます負けてやるわけにはいかないな。俺が勝ったら”旋風”の名を使うのは止めろ」
「僕、カイト以外のご主人様なんて嫌です!!」

 こうして俺とアントの決闘が冒険者ギルドの運動場で行われた、アントが勝てばサシュをとられてしまう、万が一にもそれはないと思ったが実力が未知の相手なので警戒した。そうしてサシュと”旋風”の名をかけた勝負が始まった、アントは詠唱をしながらこっちに剣を振り下ろした。

「どうだ!! 風撃《ウインドブレイド》」
「……初級魔法は使えるようだな」

 俺はいつものどおり風を魔力で剣にまとわせて易々と防御した、それと同時に相手に向けて魔力を使わずに剣を振り下ろした。大きなガギンッという嫌な音がして、俺はその一撃で相手の剣をたち斬ってしまった。

「俺の勝ちだな、お前が”旋風”だと言ってまわるのは止めてもらうぞ」
「嘘だ、剣を斬った!?」

 見学をしていた冒険者の間からも歓声があがった、まぁ普通こんな勝ち方は滅多にできないからだ。俺も驚いた、新しく買った剣は切れ味が凄まじく良かった。

「やっぱり”旋風”はカイトの名です!!」
「いや、俺はその名前いらないんだけどね」

 俺は抱きついてくるサシュを受け止めて頭をなでなでしながらそう言った、”旋風”なんて中二病全開の二つ名は本当に勘弁して欲しいとしみじみと思っていた。それで俺はどうにか”旋風”の名前を守った、アントとかいう男はギルトを混乱させた業務妨害で捕まっていた。

「依頼を受け損ねたな、もう夜だし宿に帰るか」
「はい、カイト。とってもかっこ良かったのです!!」

 そう言って俺を褒めてくれるサシュの言葉がくすぐったくて、夕食とお風呂が終わったら俺はまたサシュを襲って、全身くまなくキスをする刑にしていた。サシュは笑ってそれを受けていて、そして俺にもキスを返してくれるのだ。サシュの肌を吸う力は弱かったから、それで少しだけ俺にもキスマークがついていた。そうしてお互いにキスをしあったら、一緒に眠るのが最近の習慣になっていた、ただ今夜は夜中サシュに俺は起こされた。

「サシュ、まだ夜だよ。何かあったら朝に……」
「大変です、カイト。白いおしっこが出たのです」

「え!? マジで、あー本当だ。これ精通だ」
「精通?」

 俺はサシュに下着を取り替えさせてから、腕の中に抱きしめて精通は大人の男になったということで、白いおしっこというのは精液でこれを女性の中に出すと妊娠するのだと教えた。サシュは凄くショックを受けながら俺の話を聞いていた、俺は講義ばかりでもつまらないと思ってサシュのものに触れてこすってやった。

「やぁ!? カイト。変な感じなのです、出ちゃう、またおしっこが出ちゃうです!!」
「これは定期的に出しておいた方がいいんだ、だから遠慮なく射精していいぞ」

「ひぁ!! やぁああああっ!!」
「そうそう、よくできました」

 そう言って俺が濡れた手ぬぐいでサシュのものを拭いてやったりしたら、サシュは真っ赤な顔になっていた。そして俺がまたしたくなったら俺に言えと言ったら、サシュは真っ赤な顔でこくこく頷いていた。それから俺たちはまあ寝直した、そして朝がやってきた。

「サシュ、顔がまだ赤いぞ」
「だってカイトがあんなにするから!!」

「できるだけ優しくしたつもりだったけど、どこか痛いところでもあったか?」
「すごく優しかったです、だから恥ずかしいのです!!」

 そうやって俺とサシュが仲良く過ごしていたら、今度はなんとサシュの偽物が沢山出た。何人かの奴隷が”旋風”が自分を忘れていったと、自分は”旋風”のものだと冒険者ギルドに訴えでたのだ。俺はそんなことをする奴の気がしれなかった、中には可愛い女の子もいて俺の性欲を少しくすぐったが全員お帰り願った。やっぱり”旋風”という名前は俺にとってはいらんものだった、その名前に助けられたことが無いではないが厄介なものだった。

「カイトの奴隷は僕だけです!!」
「こんなに小さな子じゃ、”旋風”も満足できないでしょ」

「そんなことは無いのです、カイトはいつも全身にキスしてくれます!!」
「ふーん、それだけ? 性交は何回くらいしてるの?」

「せいこう?」
「何、この子。処女じゃない、”旋風”にふさわしくないわ」

 サシュが自称”旋風”の奴隷たちに、サシュだけが”旋風”の奴隷だと言ったら、思わぬ反撃がきてしまった。昨夜、精通を迎えたばかりのサシュに俺はまだ性交のことを教えていなかった。俺は自称俺の奴隷たちの中から、サシュを抱き上げてそれからその他の奴隷だと言っている奴に言った。

「俺は奴隷は大事に育てるの!! 育てていくのが楽しみなの!!」

 そう言って俺はサシュを連れて冒険者ギルドを出た、サシュは俺にしがみついて宿屋まで離れなかった。そして、宿屋につくとサシュは俺に性交を教えてくださいと言いだした。

「性交ってのはな、女の膣にサシュのこのちんこを入れて射精することだ。だが男同士でも性交することもある」
「僕とカイトは男同士だから、そっちを教えてください!! 僕は立派な性奴隷になってみせます!!」

「あ~、男同士の場合は肛門を使うんだが準備が色々大変なんだ。例えば…………」
「ええっ!? そんなことをしてお尻は壊れないんですか!?」

「平気だし、慣れれば気持ち良いらしいよ」
「わっ、分かりました。僕も頑張るのです、まず下準備からですね!!」

 そう言って風呂場に向かおうとするサシュを俺はとりあえず止めた、俺はサシュに肛門を使っての性交までは望んでいなかった。だから止めたのだが、サシュは何がなんでも俺と性交するつもりのようだった。

「俺は育てるのが好きなの、サシュのことも好きだから大事にしたい」
「むぅ、それじゃ僕はカイトと性交できません」

「あー、今はな。でも性交じゃなくても気持ち良くなれるぞ」
「どうすれば良いのですか?」

 そうやってやる気満々のサシュが聞くので、俺はお互いのものをこすりあうことを教えてやった。サシュは俺と性器の大きさの違いに驚いてはいたが、その可愛い手で俺のものをこすってくれた。凄く一生懸命に優しくこすってくれたから、俺は気持ち良く射精ができた。

「気持ち良かった、それじゃお礼な」
「あっ、あっ、ああっ!! カイト、気持ち良いのです!! あぁ――――!?」

 そのお礼に俺もサシュのものをこすってやった、少し立っているサシュの可愛い乳首を一緒にいじってやったりしたら、サシュもすぐに射精していた。それでお互いに体が汚れたのでお風呂に入った、サシュはまだやる気だった。いつか俺と性交するのだと力強く語ってくれた、俺もサシュとならもしかしたらセックスできる気がした、とにかくサシュは可愛くて綺麗だからだ。

「それじゃ、いつか本当に性交しような」
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